ボードゲームカフェと漫画カフェ、名前だけ見るとどちらも「カフェでのんびり過ごす場所」に思えて、違いがよくわからないという人は多いはずです。実際には料金の仕組みも店内での過ごし方もまったく別物で、旅行前に混同したまま予定を立てると、当日「思っていたのと違う」となりかねません。この記事では보드게임카페(ポドゲイムカペ)と呼ばれるボードゲームカフェと、만화카페(マンファカペ)と呼ばれる漫画カフェを分けて、料金・言語の壁・向く人・営業時間まで整理します。
ボードゲームカフェは時間制または卓単位の料金でゲームを囲む場所、漫画カフェは時間制+ドリンク込みのプランで漫画やソファ席を独り占めできる場所と考えると違いがつかみやすくなります。韓国語が読めなくても、ボードゲームカフェではスタッフがルールを説明してくれる文化があり、言語依存の少ないゲームを選べば十分楽しめます。一方の漫画カフェは韓国語版の漫画が中心で、日本語の本があるかどうかは店によって差が大きい点は事前に知っておきたいところです。どちらも弘大(ホンデ)・新村(シンチョン)・江南(カンナム)といった学生街に集中しています。

結論——名前が似ていても中身は別のジャンル
ソウルの繁華街を歩いていると、看板に「보드게임카페」「만화카페」と書かれた店が同じビルの中に同居していることも珍しくありません。どちらも「時間を借りて過ごす」タイプの店という共通点はありますが、生まれた背景も客層もかなり違います。ボードゲームカフェは友人同士でテーブルを囲んで遊ぶことが前提の店で、店内には数百種類のゲームが棚に並び、スタッフに声をかければ好みや人数に合ったゲームを提案してくれます。一方の漫画カフェは、もともと本屋に併設されていた貸本文化から発展した業態で、静かに漫画を読んだり、リクライニングシートで映画やドラマを見たりと、1人でこもって過ごす目的の客が多いのが特徴です。
この違いを知らずに「カフェだから軽く休憩できるはず」と思って入ると、ボードゲームカフェでは静かに休めず、漫画カフェではゲームをする相手がいない、というすれ違いが起きます。友人と盛り上がりたい日なのか、1人で静かに過ごしたい日なのかを先に決めておくだけで、当日どちらの扉を開けるべきか迷わずに済むはずです。次の見出しからは、料金・言語・向く人という3つの軸で、この2つの業態を具体的に比べていきます。
料金の仕組み——時間制か入場料か、ドリンクは必須か
料金体系は業態によってはっきり分かれます。ボードゲームカフェの多くは時間制で、平日は1時間3,000ウォン前後、休日や夜間は割高になる店もあります。加えて、遊ぶゲームごとに追加料金を取る店もあり、定番の軽いゲームは無料〜2,000ウォン程度、複雑な戦略ゲームは1卓あたり10,000ウォン前後というように、ゲームの種類で値段が変わる仕組みです。4人で1卓を囲めば1人あたりの負担は2,500ウォン程度まで下がるため、少人数より大人数のほうが割安になりやすい点も知っておきたいところです。無制限プランを用意している店もあり、7,000ウォン前後で開店から閉店まで居座れる店も見つかります。
漫画カフェは時間制の入場料に、ドリンクや簡単な軽食を含めたパッケージ料金が主流です。基本の1時間利用が3,500ウォン前後、子ども料金はやや安く設定されている店が多く、いちばん利用者が多いのは「ドリンク1杯込みの2時間パック」で8,000ウォン前後という価格帯です。江南のように地価が高いエリアでも1時間3,000ウォン程度からと、意外に手頃な店が見つかることもあります。ドリンクバーが料金に含まれている店が多いため、追加でコーヒーやジュースを頼まない限り、思ったより出費がかさまないのも漫画カフェの利点です。
| 業態 | 料金の目安 |
|---|---|
| ボードゲームカフェ | 時間制1時間3,000ウォン前後、または卓単位でゲーム代を追加 |
| 漫画カフェ | 時間制の入場料+ドリンク込みの2時間パック8,000ウォン前後が主流 |
料金はチェーンや店舗、平日・週末、時間帯によって変わります。ここに挙げた金額はあくまで目安として捉え、訪問前に店の公式SNSやポータルサイトの最新情報で確認してください。
韓国語が読めなくても遊べるか——ルール説明はスタッフの仕事
ボードゲームカフェでいちばん気になるのは、韓国語のルールブックを読めなくても遊べるのかという点でしょう。結論から言うと、多くの店では初めて触るゲームでもスタッフに声をかければルールを説明してもらえる文化が根付いています。カタログに載っている定番ゲームであれば、スタッフ側も繰り返し説明している分、身振りやボード上の駒を動かしながら教えてくれることが多く、韓国語がほとんど話せなくても大きな支障にはなりにくいところです。大手チェーンの店では、各テーブルにタブレットが備え付けられていて、映像で遊び方を確認できる仕組みを取り入れている店もあります。
ただし注意したいのは、カタログに載っていないマニアックなゲームや、韓国語の単語カードを使うワードゲーム・しりとり系のゲームは、言語の壁がそのまま楽しさの壁になってしまう点です。数字や図形、色の一致で勝敗が決まるタイプのゲームは言語依存が低く、逆に語彙や早口言葉が絡むゲームは避けたほうが無難です。迷ったときは、入店時に「初めてで、言葉のやり取りが少ないゲームがいい」とスタッフに伝えると、向いているゲームを選んでもらいやすくなります。
漫画カフェで日本の漫画は読めるか——韓国語版が中心
漫画好きが漫画カフェに期待するのは、日本の人気作品が原語で読めるかどうかという点だと思います。現実には、店に並んでいる漫画の大半は韓国語に翻訳された正規版で、日本語のままの単行本を置いている店はごく一部にとどまります。韓国では日本の漫画・アニメの人気が非常に高く、話題作は発売と同時に韓国語版が並ぶことも多いため、絵とコマ割りを追いながらなんとなくストーリーを楽しむことはできても、日本語のセリフをそのまま読みたい人には物足りなく感じられるかもしれません。
日本語の書籍を置いているかどうかは、店の立地やコンセプトによって差が大きいのが実情です。日本人観光客や日本文化ファンの利用を意識した一部の店では、日本語の単行本コーナーを用意していることもありますが、これは店ごとの個別対応であって業態全体の標準ではありません。訪問前に「日本語の本はありますか」とSNSのメッセージやレビューで確認しておくと、当日がっかりせずに済みます。どうしても日本語で読みたい作品がある場合は、帰国後に読める環境を確保しておくのも一つの手で、日本から韓国の漫画・ウェブトゥーンを読む方法をまとめた記事もあわせて参考にしてみてください。
どこに多いか——弘大・新村・江南の学生街
ボードゲームカフェも漫画カフェも、大学が集まるエリアに集中して出店している傾向がはっきりしています。特に多いのが、若者の街として知られる弘大(ホンデ)、大学が密集する新村(シンチョン)、そしてオフィス街と繁華街が同居する江南(カンナム)の3エリアです。学生同士の遊び場として定着してきた歴史があるため、地下鉄駅から徒歩圏内のビルの2階・3階に、複数の店が並んで営業していることも珍しくありません。弘大エリアの雰囲気については弘大エリアの歩き方をまとめた記事でも触れているので、あわせて確認しておくと土地勘がつかみやすくなります。
具体的な店として、営業を確認できたのは弘大エリアの히어로보드게임카페(ヒーロー・ポドゲイムカペ)弘大1号店です。住所は「ソウル特別市麻浦区ワウサンロ21ギル31-10」、営業時間は月〜木曜13:00〜24:00、金・土曜は12:00〜翌1:00、日曜12:00〜24:00と案内されています(2026年9月3日確認)。
NAVER地図で見る: ヒーロー・ボードゲームカフェ弘大1号店
新村エリアには、漫画・ウェブトゥーン・ボードゲームを1つの空間で扱う벌툰(ボルトゥン)新村店のような複合型の店もあります。ポータルサイトの情報では住所はソウル特別市西大門区延世路5ガギル8-3、営業時間は毎日10:00〜23:00と案内されていますが、これは店の公式発表ではなくグルメ情報サイトの掲載情報にとどまるため、営業の継続を確定できたとは言い切れません。NAVER地図で店名を検索し、訪問前に最新の営業状況を確認することをおすすめします。江南エリアにも同種の店が点在していますが、個別の店名までは確認が追いつかなかったため、この記事ではエリアの傾向にとどめます。
1人で入れるか、何人向きか
漫画カフェは、そもそも1人利用を前提に設計されている店が多いという点で心強い業態です。1人掛けのリクライニングシートや、周囲の視線を気にせず過ごせる半個室タイプの席を用意している店が主流で、女性の1人客も含めて1人での来店はごく普通の光景になっています。読書に疲れたら机に突っ伏して仮眠を取る客もいるほど、長時間1人でこもって過ごすことが前提の空間だと考えるとイメージがつかみやすいはずです。
一方のボードゲームカフェは、ゲームという性質上、最低でも2人、できれば3〜4人がそろったほうが選べるゲームの幅が広がります。1人で訪れても店員さんが相手をしてくれる、あるいは相席で他の客と遊べるという店は限られており、基本的には友人・同行者と一緒に行く前提の場所です。旅行中にたまたま知り合った人と遊ぶような使い方は一般的ではないため、1人旅の合間に立ち寄る目的地としては、漫画カフェのほうが選びやすいと言えます。人数がそろわない、あるいは静かに過ごしたい気分のときは、無理にボードゲームカフェを選ばず、漫画カフェに切り替える判断も現実的です。
深夜営業と滞在時間の目安
深夜まで遊べるかどうかは、旅行の予定を組むうえで気になるポイントです。ボードゲームカフェは金曜・土曜だけ深夜1時前後まで営業時間を延長する店が多く、平日は日付が変わる少し前に閉店する店が主流です。24時間営業をうたう店も存在しますが、すべての店に当てはまるわけではないため、深夜利用を予定している場合は事前に営業時間を確認しておく必要があります。
漫画カフェは業態の性質上、24時間営業や深夜営業に対応している店の比率がボードゲームカフェより高い傾向にあります。飛行機の便が早朝発になった、ホテルのチェックインまで時間を潰したいといった場面で、仮眠スペースを兼ねて利用する人も少なくありません。滞在時間についても、ボードゲームカフェは1〜2ゲームで1〜2時間程度の利用が目安になる一方、漫画カフェは2時間パックを起点に、延長して3〜4時間、長い人は半日近く滞在することもあります。どちらも延長料金の単価は店によって差があるため、長居しそうな場合は最初から無制限プランがあるかを確認しておくと、会計時に想定外の出費に驚かずに済みます。
飲食の持ち込みと店内提供
漫画カフェは、店内で軽食やドリンクを提供している店がほとんどです。コーヒーやソフトドリンクが料金に含まれる無料バー形式の店に加えて、ラーメンやキンパ(のり巻き)、スナック菓子などを別料金で注文できる店も多く、長時間の滞在を前提にした品ぞろえになっています。外部からの飲食物の持ち込みについては店ごとにルールが分かれるため、コンビニで買った物を持ち込みたい場合は、入店時にスタッフへ確認しておくのが無難です。
ボードゲームカフェも多くの店でドリンクやスナック類を注文できますが、漫画カフェほど食事メニューが充実している店は多くありません。ゲームに集中する時間が長いぶん、片手で摘まめる軽食が中心になりがちです。ゲームボードや駒を汚さないよう、こぼれやすい飲み物の扱いに注意書きを掲示している店もあるので、案内があれば素直に従うと気まずい思いをせずに済みます。どちらの業態も、匂いの強い食べ物の持ち込みは断られることが多い点は共通しています。
似た業態との使い分け——スタディカフェ・PCバン・無人店
ソウルには「時間を借りて過ごす」タイプの店がボードゲームカフェ・漫画カフェ以外にも数多くあり、目的に応じて使い分けると失敗が減ります。静かに作業や勉強に集中したいなら、個別ブースで黙々と机に向かう스터디카페(スタディカフェ)が向いています。仕組みや料金の考え方はスタディカフェの使い方をまとめた記事で扱っているので、カフェのようで実は自習室という店との混同を避けたい人は目を通しておくと安心です。オンラインゲームをがっつり遊びたい場合は、韓国のネットカフェにあたるPCバン(PC방)が候補になり、こちらはボードゲームカフェとは違って画面越しのゲーム体験が中心になります。
店員さんとの接点を減らしたい、あるいは深夜にふらっと立ち寄りたいという場面では、キオスクだけで完結する無人店の使い方をまとめた記事も参考になります。また、静かに本を読みながらドリンクを楽しみたいだけなら、漫画に限定しないブックカフェの記事のほうが好みに合うこともあります。クレーンゲームで軽く時間を潰したいだけの日ならクレーンゲーム店の記事のほうが手軽です。友人とのおしゃべりを楽しみたいのか、1人でこもりたいのか、勉強に集中したいのかを最初に決めてから店を選ぶと、当日の「思っていたのと違う」を防ぎやすくなります。
よくある質問
まとめ
- ボードゲームカフェは時間制または卓単位の料金、漫画カフェは時間制+ドリンク込みが主流
- 韓国語ができなくても、ボードゲームカフェはスタッフのルール説明に頼れる
- 漫画カフェの漫画は韓国語版が中心。日本語の本の有無は店による
- 弘大・新村・江南の学生街に集中。具体店は営業確認できた範囲に留めて紹介
- 1人利用に向くのは漫画カフェ、複数人で遊ぶならボードゲームカフェ
- 深夜営業の比率は漫画カフェのほうが高い傾向
- 飲食は漫画カフェのほうがメニューが充実、持ち込みは店ごとに確認を
- 目的に応じてスタディカフェ・PCバン・無人店とも使い分ける
ボードゲームカフェと漫画カフェは、同じ「カフェ」という名前がついていても中身はまったく別のジャンルです。友人と盛り上がりたいのか、1人で静かに過ごしたいのかを先に決めておけば、当日どちらの扉を開けるべきか迷わずに済みます。料金・営業時間ともに店ごとの変動が大きい業態なので、気になる店を見つけたら訪問前に最新情報を確認することをおすすめします。
参考・出典
- 보드라이프(boardlife.co.kr)「보드게임카페의 요금 체계에 대해서」ボードゲームカフェの料金体系に関する情報 https://boardlife.co.kr/bbs_detail.php?tb=board_community&bbs_num=12736 (2026年9月3日確認)
- 이코노믹리뷰(econovill.com)「[오프라인의 재발견] 만화방, ‘시공간 비즈니스’ 만화카페로」漫画カフェの料金相場と業態の変遷 https://www.econovill.com/news/articleView.html?idxno=345356 (2026年9月3日確認)
- 나무위키(namu.wiki)「보드게임 카페」ボードゲームカフェのルール説明文化に関する解説 https://namu.wiki/w/%EB%B3%B4%EB%93%9C%EA%B2%8C%EC%9E%84%20%EC%B9%B4%ED%8E%98 (2026年9月3日確認)
- 펀코리아(funhero.co.kr)「히어로 보드게임 카페」ヒーロー・ボードゲームカフェの店舗案内 https://funhero.co.kr/ (2026年9月3日確認)
- 다이닝코드(diningcode.com)「벌툰 – 신촌 만화카페」ボルトゥン新村店の住所・営業時間の掲載情報 https://www.diningcode.com/profile.php?rid=eISHt9jMP5IH (2026年9月3日確認)

