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ホンデやカンナムで盛り上がっているうちに、気づいたら地下鉄の終電が終わっていた。そんな経験、韓国旅行が長い人ほど一度はあるのではないでしょうか。タクシーを呼ぼうとしても捕まらない、捕まっても深夜割増でびっくりする金額になる。スマホの画面でタクシーアプリを何度も更新しながら、じわじわ焦りが増していく時間帯です。そんなときにソウル市が用意しているのが、N番台の올빼미버스(オルペミボス=フクロウバス)という深夜専用バスです。
この記事は「いま終電を逃した」人がその場でスマホを見ながら使えることを目指して書いています。深夜バスという制度を知っているだけでも、焦って高いタクシーに飛び乗る前に一呼吸置けるはず。まずは結論を先に出してから、系統の探し方や運賃、タクシーとの比較まで順番に見ていきます。
올빼미버스は23:00〜06:00に運行する深夜専用の市内バスで、系統名の頭に必ず「N」が付きます。運賃は交通カード・現金とも大人2,500ウォン(2026年8月21日確認)。系統は全部で14系統・140台が走っており、行きたい方向のN番号さえわかれば、終電を逃した状態からでもその場で使えます。深夜タクシーの割増運賃と比べると、同じ距離でも差が出やすい選択肢です。
終電を逃したら、まず올빼미버스があるかを確認する
終電の時刻そのものについてはソウル地下鉄の終電時刻の記事に譲るとして、この記事では「もう終電が無い」という前提で、その先どう動くかだけに絞って書きます。まず知っておきたいのは、地下鉄が終わったあとの選択肢は タクシー だけではないということです。
올빼미버스は2013年9月に運行が始まったとされる、ソウル市の深夜専用バスです。一般路線バスの乗り方の基本はソウルのバスの乗り方ガイドで扱われているので、ここでは繰り返しません。올빼미버스がほかの路線バスと違うのは、走る時間帯と系統の作り方です。日中の路線とは別に、深夜だけを走る専用の系統が組まれています。
覚えておきたいのは「N」の文字だけで十分です。バスの正面や側面の番号表示に「N」が付いていれば、それは深夜専用バス。日中に見慣れた番号とは別物なので、深夜に見かけた番号にNが付いているかどうかを確認するくせをつけておくと、いざというときに迷いません。
深夜バスと聞くと「本数が少なくて不便そう」というイメージを持つ人も多いかもしれませんが、実際には14系統・140台という規模で走っています。地下鉄の駅から離れたエリアをカバーする系統もあるので、地下鉄の終電だけでなく、そもそも駅から少し歩く距離にあるエリアからでも、N番台のバスが選択肢に入ることがあります。旅行中にどのエリアで夜遅くまで過ごす可能性があるかを、あらかじめ頭の片隅に置いておくと当日の判断が早くなるはずです。
系統は行き先の地名で選ぶ
올빼미버스は現在14系統。それぞれの系統に起点と終点の地域名が決まっていて、番号だけを覚えるより「自分の行きたい方向の地名がどれに含まれているか」で探すほうが早いです。公式に確認できた14系統の起点・終点・運行台数・運行距離・배차간격(ペチャガンギョク=運行間隔)は次のとおりです(2026年8月21日確認)。
| 系統 | 起点 | 終点 | 台数 | 배차간격 |
|---|---|---|---|---|
| N13 | 上渓洞 | 長旨洞 | 12台 | 20〜30分 |
| N15 | 牛耳洞 | 舎堂駅 | 13台 | 15〜30分 |
| N16 | 道峰山 | 温水洞 | 12台 | 20〜30分 |
| N26 | 傍花洞 | 新内洞 | 10台 | 20〜25分 |
| N30 | 江一洞 | ソウル駅 | 4台 | 30〜35分 |
| N31 | 江一洞 | 貞陵洞 | 8台 | 35〜40分 |
| N37 | 長旨洞 | 津寛洞 | 8台 | 25〜30分 |
| N51 | 始興洞 | 下渓洞 | 8台 | 30分 |
| N61 | 新亭洞 | 上渓洞 | 16台 | 10〜30分 |
| N62 | 新亭洞 | 面牧洞 | 12台 | 15〜20分 |
| N64 | 開花洞 | 塩谷洞 | 8台 | 30〜35分 |
| N72 | 水色洞 | 新内洞 | 9台 | 30〜40分 |
| N73 | 九山洞 | 長旨洞 | 8台 | 35分 |
| N75 | 津寛洞 | 新林洞 | 12台 | 25〜30分 |
(ソウル市公式「심야 전용 시내버스(올빼미버스) 운행」ページ、2026年8月21日確認)
系統は改編されることがあります。上の表は2026年3月20日にソウル市が更新した公式情報にもとづいていますが、それ以降に変更が無いとは言い切れません。出発前に一度だけ、系統番号を公式サイトかTOPIS(後述)で確認しておくと安心です。
表を見るとわかるとおり、系統名の数字そのものには法則性は無く、あくまで起点と終点の組み合わせで系統が分かれています。たとえば新亭洞を起点とする系統だけでもN61とN62の2つがあり、行き先が上渓洞なのか面牧洞なのかで選ぶ番号が変わります。「N〜だから」と番号の並びで覚えようとするより、自分が向かいたい地域名で検索したほうが結果的に早く見つかります。
배차간격はどれくらい?待ち時間の目安
いちばん本数が多いのはN61(신정동〜상계동)で10〜30分間隔、逆にN30(강일동〜서울역)は4台しか無く30〜35分間隔と、系統によって待ち時間はかなり差があります。ざっくり言えば、都心と外れた地域を結ぶ長距離系統ほど間隔が空きやすく、都心寄りの系統は本数が確保されている、という傾向が見えます。
体感としては、いちばん短い系統でコンビニでちょっとした夜食を選んでいるくらいの時間、いちばん長い系統だとカフェでドリンクを一杯飲み終えるくらいの時間がかかることもある、というイメージで捉えておくと待ちやすいはずです。深夜は運行本数そのものが日中より少ないので「次のバスまで何分か」を地図アプリで確認してから動き出すのが結局早道になります。
始発の停留所に近いほど時刻が読みやすく、終点に近いほどバス自体が少なくなる時間帯に差しかかることも忘れずに。深夜は日中よりバスが遅れやすい時間帯でもあるので、時刻表どおりに来ないことも織り込んでおいたほうが気持ちが楽なはずです。
待つ場所も大事なポイントです。人通りが少ない深夜の停留所で長時間立ち続けるより、コンビニや24時間営業のカフェが近くにあれば、そこで到着時刻を確認しながら待つという選び方もできます。スマホの地図アプリでバスの現在地が動いているのが見えると、あとどれくらいで着くかが体感でつかみやすく、無駄に長く感じる待ち時間もいくらか短く感じられるものです。
運賃と支払い方法
運賃は大人が交通カード・現金とも2,500ウォン、青少年は交通カード1,600ウォン・現金1,800ウォン、子どもは交通カード・現金とも1,400ウォンです(ソウル市物価情報、2026年8月21日確認)。日中の一般路線バスの運賃より高めに設定されていますが、これは深夜専用という位置づけによるものです。
- 교통카드(キョトンカドゥ=交通カード)としてT-moneyなどが使える。詳しい種類や購入場所はT-moneyの基礎ガイドで扱っている
- 現金でも同額の2,500ウォンが案内されているが、交通カードのほうが後述の割引が効く
- 下車後30分以内(21時〜翌7時台は1時間以内)に乗り継げば환승할인(ファンスンハリン=乗り継ぎ割引)が適用される
- 午前6:30より前に交通カードで乗車すると20%割引になる
乗り継ぎ割引は最大4回まで(つまり5回乗車まで)認められていて、基本区間の10kmまでは追加料金なし、それ以降は5kmごとに100ウォンずつ加算される仕組みです(ソウル市物価情報、2026年8月21日確認)。地下鉄からバス、バスからバスへの乗り継ぎでこの割引を活かせれば、深夜の移動費用はコーヒー1杯分くらいに収まることも珍しくありません。
ここに書いた運賃・割引はソウル市の公開情報にもとづいていますが、運賃は改定されることがあります。乗車直前に、可能であれば公式サイトやTOPISで最新の金額を確認してください。
現金でも同じ2,500ウォンで乗れるとされていますが、深夜の車内で細かいお釣りのやり取りをするのは、運転手にとっても乗客にとっても手間がかかります。旅行前にT-moneyのようなプリペイド式の交通カードを用意しておけば、乗り継ぎ割引や早朝割引もそのまま使えるので、結果的に一番身軽な選択肢になりやすいはずです。
停留所はどこ?地図アプリでの探し方
올빼미버스の停留所を探す一番の近道は、地図アプリでバス番号か停留所名を検索することです。カカオマップやNAVER地図では、通常の路線バスと同じ検索窓にNから始まる番号を入れれば、近くの停留所と大まかな到着目安が表示される仕組みになっています。乗り換え検索そのものの使い方はNAVER地図での乗換検索ガイドで詳しく紹介しているので、あわせて見ておくと迷いにくいはずです。
公式の情報源としては、ソウル市が運営するTOPIS(서울시 교통정보 시스템)でもバス位置・路線を調べることができます。地図アプリで大まかな当たりをつけてから、系統番号そのものが変わっていないかをTOPISや公式サイトで確認する、という二段構えが確実です。
停留所そのものは、日中の路線バスと同じ場所に立っていることが多く、深夜専用の別の乗り場があるわけではありません。標識のいちばん下や端のほうに、N番台の系統だけが小さく追記されていることもあるので、停留所に着いたら看板の隅まで目を通しておくと見落としにくくなります。日中は素通りしていた停留所が、深夜になると急に頼れる存在になる、というのもこの街の面白いところかもしれません。
深夜のひとり歩きや治安に関する判断は、この記事では断定しません。人通りの少ない道を避ける、明るい大通り沿いの停留所を選ぶといった基本的な注意に加えて、最新の案内は在韓日本大使館や現地警察など公的機関の情報にあわせて判断してください。女性のひとり旅で気になる人は韓国ひとり旅の安全ガイドも参考にどうぞ。
深夜タクシーと比べるといくら違うか
タクシーと比べる前提として、ソウルの中型タクシーは深夜に割増運賃がかかります。22〜23時と02〜04時は20%、いちばん高い23〜02時は40%の割増です。基本料金(1.6kmまで)で見ると、日中4,800ウォンなのに対し、22〜23時・02〜04時は5,800ウォン、23〜02時は6,700ウォンまで上がります(ソウル市公式、2026年8月21日確認)。市の境界を越えると시계외할증(シゲウェハルチュン=市外割増)が別途20%加わり、重複すると最大60%割増になることもあります。
올빼미버스の2,500ウォンと比べると、基本料金の時点で3,000〜4,000ウォン以上の差が出る計算です。距離が伸びればタクシー側の加算がさらに乗るので、差はもっと開くことも。感覚としては、タクシー1回分の割増額だけでシートマスクを数枚買えてしまうくらいの開きが出ることもあります。
もちろん、荷物が多い日や、目的地がバス停から遠い日、複数人でタクシー代を割り勘できる日は、タクシーのほうが結局楽なこともあります。カカオタクシーの呼び方はカカオタクシーの使い方ガイド、料金の仕組みをもう少し詳しく知りたい人は韓国の深夜タクシー料金ガイドにまとめてあるので、状況に応じて使い分けるのが正解かもしれません。
目安として、2〜3人のグループならタクシーを割り勘したほうが1人あたりの負担はバスとそう変わらないこともありますが、ひとり旅や少人数の移動では差が開きやすくなります。財布事情と時間的な余裕、その日の体力を天秤にかけて、無理のないほうを選ぶくらいの気持ちでいるのがちょうどいいはずです。
そもそも終電を気にしない場所に泊まるという手
ここまで移動手段の話をしてきましたが、そもそも「終電を気にしなくていい場所に泊まる」という選び方もあります。夜に動く予定が多い日は、遊ぶ場所の近くに宿を取ってしまうほうが、深夜の移動そのものを消せます。次の日にお酒が残っていたり、慣れない深夜バスの乗り換えを避けたい日は、この手のほうが気楽なはずです。
遊ぶエリア近くのソウルのホテルを探す移動そのものを減らすという選択肢
ホンデ周辺で夜まで過ごす予定がある日はホンデ・ハプチョン周辺、カンナムで動く日はカンナム周辺というように、その日の予定に合わせて宿を分けて予約する人も少なくないようです。ホンデのエリア特性についてはホンデエリアガイドでも紹介しているので、宿泊エリアを決める参考にしてみてください。移動費を浮かせて、その分を翌日の予算に回すという考え方もできます。

よくある質問
まとめ
- 올빼미버스は23:00〜06:00運行のN番台深夜バスで、現在14系統・140台が走っている(2026年8月21日確認)
- 系統は起点・終点の地名で決まっているので、行きたい方向の地名からN番号を探すのが早い
- 運賃は大人2,500ウォン(交通カード・現金とも同額)。乗り継ぎ割引・早朝割引は交通カードが前提
- 배차간격は10〜40分と系統によって差があるため、地図アプリで待ち時間を確認してから動くのが確実
- 深夜タクシーは23〜02時に40%割増がかかるため、同じ距離でも올빼미버스のほうが安く済むことが多い
- 系統は改編されることがあるので、出発前に公式サイトかTOPISで最新の番号を確認する
終電を逃した瞬間は焦りますが、Nの文字が付いたバスがあることさえ覚えておけば、選択肢はタクシーだけではなくなります。行き先方向の地名とNの番号を地図アプリで確認して、まずは近くの停留所まで歩いてみてください。系統や運賃は変わることがあるので、迷ったときは公式サイトかTOPISで確認するくせをつけておくと、次に韓国へ来たときも同じ手順がそのまま使えます。
地下鉄の終電時刻そのものが気になる人はソウル地下鉄の終電時刻ガイド、そもそも日中のバスの乗り方から確認したい人はソウルのバスの乗り方ガイドもあわせてチェックしておくと、旅程全体の移動の判断がしやすくなるはずです。
参考・出典
- 심야 전용 시내버스(올빼미버스) 운행 ソウル特別市公式(2026年3月20日更新) https://news.seoul.go.kr/traffic/archives/27974 (2026年8月21日確認)
- 서울 택시요금 ソウル特別市公式(2026年4月3日更新) https://news.seoul.go.kr/traffic/archives/1659 (2026年8月21日確認)
- 버스 | 대중교통 | 공공요금 ソウル市物価情報 https://sftc.seoul.go.kr/seoul/mulga/main/contents.do?menuNo=200022 (2026年8月21日確認)
- TOPIS(서울시 교통정보 시스템)버스정보 조회 https://topis.seoul.go.kr/map/openBusMap.do (2026年8月21日確認)

