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梨泰院(이태원)と漢南洞(한남동)はもう歩いた。次はどこに行こう——韓国旅行が2回目、3回目になってくると、そんな贅沢な悩みが出てくる人もいるのではないでしょうか。そこで候補に挙げたいのが、梨泰院からひと駅・ひと坂だけ奥に入った해방촌(解放村・ヘバンチョン)です。龍山区の南山南斜面に広がるこの街は、坂だらけの路地に外国人向けの小さな飲食店とカフェが密集し、麓には再生した市場、頂上付近にはソウルを見渡す階段があります。この記事では、名前の由来、行き方、坂の攻略法、市場の今、宿の選び方までを、龍山区・ソウル市の公式資料で確認できた範囲で整理しました。
解放村は龍山区龍山洞2가を中心にした、南山の南斜面に広がる坂の街です。1945年の光復(解放)後に帰還者・避難民が住み着いたことが名前の由来で(ソウル市公式資料で確認)、麓の신흥시장(シヌン市場)は都市再生で生まれ変わり、頂上近くには108段の階段とエレベーターがあります。坂がかなり急なので、地下鉄駅からマウルバス(村バス)で上まで行き、あとは下りで歩くのが体力的には楽という整理になります(2026年9月6日確認)。
解放村はどこにあるどんな街か
解放村は、龍山区の行政地名でいうと용산동2가(龍山洞2街)の大部分と용산동1가の一部にまたがるエリアです。南山タワーがそびえる南山の、ちょうど南側の斜面に位置しており、隣接する후암동(厚岩洞)の高台一帯とあわせて語られることも多いようです。南山の南側にある展望台からソウル市内を見下ろすと、解放村はもっとも目につきやすい位置にある、と紹介する記事もあります。
梨泰院・漢南洞との位置関係でいうと、解放村はそのすぐ裏手にあたる坂の上の街です。梨泰院の賑わいや漢南洞のおしゃれなカフェ通りとは違い、こちらは住宅街の中に外国人向けの小さな食堂やカフェが点在する、もう少し生活の匂いが残るエリアという整理ができます。梨泰院エリアの歩き方は梨泰院エリアガイドに、漢南洞のカフェ事情は梨泰院・漢南のカフェ記事にまとめているので、あわせて読むと3つの街の違いがイメージしやすいはずです。体感としては、梨泰院の大通りからひと呼吸置いて坂を上がった先に、まったく違う空気の街が待っている感覚です。
なぜ「解放村」と呼ばれるのか——名前の由来を公式記録で確認する
ソウル市の公式メディアハブは、解放村の名前の由来をこう説明しています。「1945年8月15日の解放後、海外から帰ってきた人々が南山のふもとに仮住まいを構えて住むようになったことから、村の名前が由来した」というものです。より詳しい経緯は、ソウル市の公式資料である서울미래유산(ソウル未来遺産)の登録情報にも記載があり、そこでは「1945年の光復以降、帰還者・越南民(北から南へ移り住んだ人)・戦争避難民が定着し、解放村と呼ばれるようになった」と説明されています。
つまり해방(解放)という言葉には、日本の植民地支配からの解放と、その解放を機にこの土地へたどり着いた人々の暮らしの両方が込められているということです。個人ブログやまとめサイトには、この土地が日本統治時代に軍の施設として使われていたという周辺エピソードを載せているものもありますが、今回の調査で龍山区・ソウル市の公式資料からは確認できませんでした。街の由来として本文で採用するのは、ソウル市の公式資料2つが一致して説明している内容にとどめています。
行き方——緑莎坪(ノクサピョン)駅・ソウル駅からのマウルバス
解放村の中心部へは、地下鉄駅から歩くよりマウルバス(村バス)を使うのが定番の行き方です。1号線남영역(南栄駅)1番出口、または4号線숙대입구역(淑大入口駅)5番出口、あるいは서울역からも、용산02번(龍山02番)のマウルバスに乗り、「해방촌오거리(解放村五叉路)」で降りるルートが確認できました。6号線녹사평역(緑莎坪駅)からは徒歩で約20分かかるので、荷物が多い日や暑い時期はバスに頼るほうが現実的です。
この용산02번マウルバスについて、龍山区が公共データポータルで公開している路線情報のデータセットは2026年6月15日に更新されており、廃止や運行中断を告げる公式発表は今回の調査では見当たりませんでした。ただし始発・終発の時刻や運行間隔まではこの記事では確認しきれていないため、当日の時刻は龍山区庁交通行政課、またはソウル市のバス案内アプリで確認することをおすすめします。
マウルバスは本数が多くない路線もあります。「駅に着けばすぐ来る」と決めつけず、乗り換え案内アプリで直近の到着時刻を確認してから駅を出るほうが、坂の下で長く待たずに済みます。
坂がとにかくきつい——高低差をどう歩くか
解放村を語るうえで避けて通れないのが、坂の急さです。ソウル市の公式記事でも「緑色のマウルバスが、くねくね曲がる急な坂道を苦労して登り、解放村五叉路に到着する」と表現されているほどで、車ですらしんどい坂だということが伝わってきます。別の公式記事も「解放村は丘の上にあるため、さまざまな形の階段が多い」と説明しており、平地の感覚で歩き回れる街ではないと考えておいたほうがよさそうです。
だとすると、体力を無駄にしない歩き方が気になるところですよね。バスがすでに一番きつい上り坂を代わりに登ってくれるので、解放村オゴリ(해방촌오거리)までバスで上がってから、신흥시장(シヌン市場)を通って麓の厚岩洞(フアムドン)方面へ下りながら歩くという順番が、公式資料に出てくる坂の描写から見ても理にかなっていそうです。頂上側から下りて回るほうが、上り坂を自分の足だけで稼ぐより明らかに楽なはずです。逆向きに、麓から108階段を自力で登ろうとすると、後述するエレベーターの助けを借りない限りかなり息が上がる坂になります。

후암동108階段——エレベーターと再生の歴史
解放村のシンボルのひとつが、龍山区シヌンロ36キル(신흥로36길)一帯にある108계단(108階段)です。ソウル市の公式資料である서울미래유산の登録情報(登録番号2015-043)によると、この108段の大理石階段は1943年、日本統治時代に경성호국신사(京城護国神社)への参道として日本人が設置したものだといいます。1945年の解放後、この一帯に人々が定着していった経緯は、前の見出しで触れた通りです。
階段は現在、真ん中に花壇(庭)が作られて左右2つに分かれていますが、もともとは1つの広い石段だったとされています。2012年には壁画や造形物が設置され、2018年には階段の中央付近に斜行エレベーターが完成しました。公式資料によると、このエレベーターの移動速度は分速60mで、階段の下から頂上まで約1分で移動できるとのことです。歩けば目がくらむほど急だと表現される坂を、シートマスク3枚分ほどの短い時間で登り切れる計算になります。
| 移動手段 | 所要イメージ | 向く人 |
|---|---|---|
| 108階段を徒歩で登る | 急な石段108段(体感はかなりきつい) | 運動がてら景色を楽しみたい人 |
| 斜行エレベーター | 分速60mで頂上まで約1分 | 荷物が多い人・体力を温存したい人 |
신흥시장(シヌン市場)の再生と今
108階段の麓に広がるのが신흥시장(シヌン市場)です。もとは1953年から営業していた「해방촌시장」で、地域住民のための生活必需品市場でしたが、1990年代以降は衰退していったとソウル市の公式資料は説明しています。転機になったのが都市再生事業で、解放村一帯は2015年12月にソウル市の近隣再生一般型都市再生活性化地域に、シヌン市場(신흥시장)自体はソウル型都市再生先導地域に指定されました。
2018年には公共建築家による設計コンペが行われ、老朽化した暗いスレート屋根を撤去して、ETFE膜構造の透明な屋根を持つアーケードに作り替えるプロジェクトが進みました。日中は自然光が市場の中まで届き、夜は屋根そのものが柔らかく光る設計だと紹介されています。2015年に始まったこの都市再生事業は6年をかけて2021年に完了し、老舗の店と新しくできた店が共存する市場として地域経済を牽引する存在に生まれ変わったと、ソウル市自身が発表しています。屋根のデザインは建築賞も受賞したとのことです。
市場で「営業を確認できた」店・「できていない」店
ここは正直に書いておきたいところです。신흥시장そのものが2021年の都市再生事業完了後も稼働を続け、2023年時点でも活況が報じられていることはソウル市の公式資料や経済メディアの記事で確認できました。一方で、市場の中にある個々のカフェや飲食店、ハンドメイド工房が「いま現在も営業しているか」までは、今回の調査範囲(公式サイト・行政資料)では一店ずつ確認できていません。
まとめサイトやSNSで紹介されている店名をそのまま載せて、閉店していたら読者をがっかりさせてしまいます。そのため本記事では、個別の店名を断定的にはリストアップしていません。市場を訪れる際は、当日その場で営業している店を見て回る、あるいは訪問直前にその店のSNSや地図アプリの最新の口コミで営業を確認する、という進め方をおすすめします。市場という「箱」自体が活気を保っていることは確認できているので、行けば何かしら空振りにはならないはずです。
個別の店舗名・営業時間は変わりやすく、今回の記事では公式に営業継続を確認できていません。訪問前に地図アプリやSNSで最新の状況を確認することをおすすめします。
どこに泊まって歩くか——解放村に宿が少ない理由
解放村は坂の上の住宅街という性格が強く、大型ホテルが立ち並ぶような通りではありません。散策や食べ歩きには向いていても、宿泊拠点として選ぶには選択肢が限られる街だという整理になります。そのため現実的なのは、地下鉄駅やバス乗り場に近い梨泰院・龍山側にホテルを取り、そこから村バスや徒歩で解放村へ日帰りで通うという動き方です。荷物を宿に置いてから身軽で坂に挑めるという意味でも、このほうが動きやすいはずです。
梨泰院・漢南エリアのホテル選びについては梨泰院・漢南のホテルガイドで詳しく扱っています。解放村での散策時間と、南山や梨泰院での食事・買い物の時間をどう配分するかを先に決めておくと、坂を何往復もする無駄が減らせます。
龍山基地の隣、外国人が多い理由と街の空気
解放村を歩いていると、看板の言語や飲食店の顔ぶれが梨泰院に近い、国際色を感じる場面が多いことに気づく人もいるはずです。この背景には、隣接する용산기지(龍山基地)の存在があります。龍山基地は現存する在韓米軍基地の中でもっとも古く、ソウル都心にある基地とされてきました。2000年代半ば以降、隣の梨泰院洞が注目される街になったことで解放村にも人の流れが波及し、外国人向けの小さな飲食店が人気を集めて商圏が広がっていった、という経緯が紹介されています。
この龍山基地は現在、段階的な返還・公園化が進められている最中です。韓国外交部は全国の米軍基地返還を加速化し、龍山基地でも返還を本格的に開始したと発表していますが、2026年時点でもすべての敷地の返還・浄化作業が終わったわけではなく、関連法の効力を2030年末まで延長する動きも報じられています。つまり解放村の国際的な空気は、過去の経緯がそのまま続いている面と、これから街が変わっていく途中の面の両方があるということです。梨泰院・漢南エリア全体の雰囲気については梨泰院エリアガイドもあわせて読むと、龍山一帯の変化を広く捉えやすくなります。
眺めのいいスポットと地図の見方
解放村を歩く目的のひとつに、眺めのよさを挙げる人は多いはずです。108階段の頂上に立つと、ソウルの街並みを一望できると公式資料でも紹介されています。南山の南側展望台から見下ろした場合も、解放村は斜面の中でもっとも目につきやすい位置にあるとされ、街そのものが「見る」対象にも「見晴らす」拠点にもなる珍しい立地だということです。南山ケーブルカーやNソウルタワーからの眺めは南山ケーブルカーの記事とNソウルタワーの記事にまとめているので、あわせて回ると南山を挟んだ両側の景色を比較できます。ソウル全体の夜景スポットはソウルの夜景スポット記事で扱っているので、解放村の眺めと合わせて候補に入れてみてください。
位置関係を事前に頭に入れておきたい人向けに補足すると、今回の記事ではGoogleマップの埋め込みを用意できませんでした。かわりに、NAVER地図(https://map.naver.com/)で「해방촌」と検索すると、解放村オゴリ(해방촌오거리)・신흥시장・108계단の位置関係と周辺の店舗まで確認できます。渡航前にひと通り眺めておくと、当日の坂の上り下りをどう配分するか決めやすくなるはずです。
よくある質問
まとめ
- 解放村は龍山区 龍山洞2街(용산동2가)を中心とした、南山南斜面の坂の街
- 名前の由来は1945年の解放後、帰還者・避難民が定着したことから(ソウル市公式資料で確認)
- 行き方は남영역・숙대입구역・ソウル駅から龍山02番(용산02번)マウルバスで解放村オゴリ下車が定番
- 坂はかなり急で、バスで上がってから下りで歩くほうが体力的には楽という整理
- 108階段は1943年設置。2018年完成の斜行エレベーターなら約1分で頂上へ
- 신흥시장(シヌン市場)は都市再生で2021年に再生完了。市場全体の活況は確認できたが個別店は要確認
- 解放村自体は宿が少なく、梨泰院・龍山側に泊まって日帰りで通うのが現実的
- 地図はNAVER地図で「해방촌」と検索するのが早い
梨泰院・漢南を歩き終えた人にとって、解放村は坂の分だけ体力を使うものの、その分だけ眺めと空気が変わる街です。名前の由来を知ってから歩くと、路地の一つひとつが少し違って見えてくるかもしれません。まずは村バスの乗り場を地図で確認するところから、旅程に組み込んでみてください。
参考・出典
- ソウル市公式メディアハブ「남산 아래 첫 마을 ‘해방촌’ 나들이 코스」https://mediahub.seoul.go.kr/archives/1281317 (2020年5月18日公開/5月19日更新、2026年9月6日確認)
- ソウル市公式メディアハブ「남산 아래 첫 마을 ‘해방촌’ 나들이 코스」https://mediahub.seoul.go.kr/archives/2001492 (2021年5月6日公開、2026年9月6日確認)
- ソウル未来遺産(서울미래유산) 公式登録情報「해방촌 108계단」https://futureheritage.seoul.go.kr/web/investigate/aroundHeritageView.do?htId=2568 (登録番号2015-043、2026年9月6日確認)
- ソウル市公式メディアハブ「끌리는 공간의 탄생! 해방촌 신흥시장이 새로 쓰는 해방일지」https://mediahub.seoul.go.kr/archives/2008539 (2023年7月21日公開、2026年9月6日確認)
- ソウル市公式メディアハブ「’건축상 수상’ 해방촌 신흥시장…」https://mediahub.seoul.go.kr/archives/2012201 (2026年9月6日確認)
- ソウル市ニュース「서울시, 핫플 ‘해방촌 신흥시장’ 지역경제 이끄는 명소 부활…도시재생 하반기 마무리」https://news.seoul.go.kr/citybuild/archives/512062 (2026年9月6日確認)
- 公共データポータル「서울특별시 용산구_마을버스정보」https://www.data.go.kr/data/15059787/fileData.do?recommendDataYn=Y (データ最終更新2026年6月15日、2026年9月6日確認)
- 韓国外交部 報道資料「전국 12개 미군기지 국민곁으로… 기지반환 가속화 용산기지도 반환 본격 개시」https://www.mofa.go.kr/www/brd/m_4080/view.do?seq=370785 (2026年9月6日確認)
- 뉴스핌「주한미군 이전지원법 4년 더 간다…용산 YRP·공여지 정화 ‘유종의 미’ 준비」https://www.newspim.com/news/view/20260609000999 (2026年6月9日公開、2026年9月6日確認)

