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「大きいスーツケースを転がしながら空港の乗り換えも地下鉄の階段も移動するのが正直つらい」——渡韓の準備をするたびに、そう感じたことがある人は多いはずです。実は、渡航前に荷物の一部を先に韓国へ送ってしまうという方法があります。この記事では、日本側の発送手段ごとの料金と日数の目安、韓国側で必ず関わってくる개인통관고유부호(ケインチョングァンコユブホ)という制度、税関のルール、ホテルで受け取る場合の実務まで、公式情報をもとに整理しました。
荷物は先に韓国へ送れます。日本からはEMS・ヤマト国際宅急便・佐川急便の飛脚国際宅配便などが使え、1kg前後の荷物なら1,300〜2,200円ほど、日数は3〜5日程度が目安です(2026年9月10日確認)。ただし韓国側では、荷物を受け取る本人が「개인통관고유부호」という個人識別番号を用意しておく必要があり、これを知らずに送ってしまうと通関で止まる原因になります。料金・制度とも変動するため、出発前に必ず各社・関税庁の公式サイトで最新情報を確認してください。
結論から——荷物を先に送るといくら・何日かかるか
先に数字で答えると、日本郵便のEMSなら韓国は「第1地帯」に区分され、1kgまでの荷物で2,200円、5kgまでなら6,400円というのが公式料金です(2026年9月10日確認)。日数は公式サイトの一般的な説明で2〜4日程度とされていますが、これは目安であり通関状況や天候で前後する旨が明記されています。ヤマト運輸の国際宅急便は、3辺合計160cm以内・重さ25kgまでのサイズで送れて、東京発なら+3〜5日程度が目安です。2,200円という金額は、コンビニのちょっと良いスイーツを2個買えるくらいの感覚と考えるとイメージしやすいかもしれません。
「じゃあ結局どれが一番いいの?」と聞かれると、荷物の量と急ぎ度合いによって正解が変わるというのが編集部の整理です。小さな段ボール1箱程度ならEMS、スーツケースそのものや大きめの荷物を送るならヤマトや佐川急便の国際宅配便が候補になります。詳しい料金の内訳は次の章以降で見ていきますが、まず押さえておきたいのは「日本側の送り方」と「韓国側で必要な手続き」はまったく別物だという点です。日本の送り状さえ整えれば終わり、ではありません。
そもそも先に送るべきか——荷物を減らすという選択肢
送料や手続きの手間を考えると、「そもそも送る荷物自体を減らせないか」を先に検討する価値はあります。渡韓の荷物がかさばる主な原因は、衣類の体積と、変換プラグや充電器まわりの小物が散らかることの2つが多いという編集部の整理です。ここを圧縮できれば、預け荷物を機内持ち込みサイズの範囲に収めて、そもそも国際宅配便を使わずに済ませる選択肢も見えてきます。パッキングの考え方は韓国旅行の持ち物リストの記事でも整理しているので、あわせて確認してみてください。
機内持ち込みで完結させたい人には、[Augustre]の超軽量キャリーケース(ASIN: B0DNQYL3C3)のような機内持ち込みサイズのスーツケースが候補になります。荷物そのものを小さくしてしまえば、送料を払うかどうかで悩む必要すらなくなるという発想です。
スーツケースのサイズを変えずに中身を圧縮したい人には、衣類をカテゴリ別に分けて収納できるエレコムのパッキングキューブM 12L(ASIN: B0D5M2RLL9)が向いています。仕分けができるぶん、現地での出し入れもしやすくなるのが利点です。
とにかく衣類のかさを減らして重量そのものを軽くしたい人には、YKKダブルファスナー仕様のLIXIA旅行用圧縮袋(ASIN: B0D91HF5WX)のようなアイテムで衣類を圧縮する方法もあります。ダウンやトレーナーなど厚手の服が多い時期の渡韓ほど、効果を感じやすいはずです。
それでも荷物が収まりきらない、あるいは滞在中に買い物が増えて帰りの荷物が心配、という人が次に検討するのが「先に送る」という選択肢です。スーツケース選びの基準そのものについては韓国旅行のスーツケースの選び方ガイドでも扱っているので、機内持ち込みか預け荷物か迷っている段階の人は先にそちらを読んでおくと判断しやすいかもしれません。
EMS(日本郵便)で送る場合——料金表と日数
もっとも身近な選択肢がEMS(国際スピード郵便)です。日本郵便の公式料金表によると、韓国は「第1地帯」に分類され、重さごとの料金は次の通りです(2026年9月10日確認)。全国の郵便局窓口から差し出せる手軽さが最大の利点で、追跡番号も標準で付いています。
| 重量 | EMS料金の目安 |
|---|---|
| 500gまで | 1,450円 |
| 1kgまで | 2,200円 |
| 2kgまで | 3,400円 |
| 5kgまで | 6,400円 |
日数については、日本郵便の説明では2〜4日程度が目安とされていますが、これは一般的な案内であり、通関に時間がかかる荷物や、名あて地が地方都市の場合はさらに日数がかかることがあると明記されています。土日をまたぐと体感で1〜2日延びることも珍しくないため、旅行の直前ぎりぎりに出すのは避けたほうが無難です。なお2026年9月時点で日本郵便が引き受けを停止・変更している国はアンゴラ・ジブチ・ミャンマーの3カ国のみで、韓国向けのEMSは通常どおり利用できます(2026年9月10日確認)。
EMSはDVDやCD-ROMなどを送る場合に個人名義のインボイスが必要になったり、荷物の価値が600万ウォン以上になる場合は輸出者の署名付きインボイスが求められたりと、内容物によって書類の要件が変わります。サンプル品を送る場合は「Sample of no commercial value」といった商業目的ではない旨の明記も必要です。中身が衣類や日用品程度であれば身構える必要はありませんが、電化製品や高額品を送るなら窓口で内容物を正直に申告し、必要書類を確認してから発送するのが安全です。
EMSも国際宅急便も、内容物の申告価格を実際より低く書く「アンダーバリュー」は通関トラブルや荷物の差し止めにつながる可能性があります。送るのが中古の衣類や日用品であっても、実勢に近い金額を正直に記載してください。
ヤマト国際宅急便・佐川急便・クーリエという選択肢
EMSより大きい荷物、あるいはスーツケースそのものを箱代わりに送りたい場合は、宅配便各社の国際便が候補になります。ヤマト運輸の国際宅急便は、3辺合計160cm以内・重さ25kgまでという条件で、B4サイズ以下(1kg程度)なら1,300円から、160cm・25kgの上限いっぱいまで使うと25,600円という料金設定です(2026年9月10日確認)。東京発で+3〜5日程度が目安とされ、料金には燃料サーチャージや集荷、通関、配達までがまとめて含まれています。支払いは発払いのみで、着払いには対応していない点も覚えておきたいポイントです。
佐川急便の飛脚国際宅配便も、個人・法人どちらも利用できる国際宅配サービスで、3辺合計260cm以内(最長辺150cm以内)・重さ50kgまでという、ヤマトより一回り大きな荷物にも対応できるサイズ設定です。世界を8つのゾーンに分け、0.5kg刻みで料金が設定される仕組みで、韓国向けの具体的な金額は燃料サーチャージの改定で変わることがあるため、発送前に佐川急便の公式サイトの料金表で最新の金額を確認してください。DHLやFedExといった国際クーリエも韓国向けの発送に対応していますが、料金体系が国内便とは別建てのため、急ぎで確実に届けたい荷物がある場合の選択肢として、各社の公式サイトで見積もりを取るのが確実です。

ちなみに、この記事は渡韓前に日本から韓国へ荷物を送る話ですが、逆に韓国から日本へ荷物を送りたい場合は勝手が変わります。帰国時に増えたお土産を身軽に持ち帰りたい人は韓国から日本へ荷物を送る方法の記事を参考にしてください。また、渡韓中に現地のホテル間・空港間で荷物だけを別送してもらう手ぶら観光サービスもあり、これは今回のテーマとは別物です。滞在中の荷物移動を身軽にしたい人はソウルの手ぶら観光・荷物配送サービスの記事で仕組みを紹介しています。
韓国側最大の壁「개인통관고유부호」とは
日本側の発送手段が決まっても、韓国側の準備をしていないと荷物が通関で止まる可能性があります。その中心にあるのが개인통관고유부호(個人通関固有符号)です。これは、海外から個人あての物品を輸入通関する際に、韓国の住民登録番号の代わりに使う識別番号で、荷受人本人が事前に取得しておく必要があります。
取得方法は難しくありません。韓国関税庁が運営する電子通関システム「UNI-PASS(unipass.customs.go.kr)」、または「모바일관세청(モバイル関税庁)」アプリから、本人確認の手続きを経て無料・即時で発行できます(2026年9月10日確認)。発行された番号は「P」から始まる13桁の番号で、荷物を送るたびに新規取得し直す必要はなく、一度取得すれば繰り返し使えるとされています。なお、一部の解説記事では2026年から有効期間を1年とする制度が導入されるとの情報もありますが、この点については関税庁の正式な告示までは確認できていないため、発送前に必ずUNI-PASSの公式サイトで自分の番号が有効かどうかを確認してください。
- 荷受人(韓国で受け取る本人)が個人通関固有符号を用意する
- UNI-PASSまたは모바일관세청アプリから無料・即時で発行できる
- 発行された番号は「P+13桁」の形式
- 送り状・伝票の荷受人情報にこの番号を記載できるようにしておく
EMSやヤマト・佐川急便の送り状は日本側で作成しますが、韓国側の通関では荷受人の個人通関固有符号の記載を求められる場合があります。荷物を受け取るのが自分自身であっても、韓国に住む友人・知人であっても、実際に韓国で荷物を受け取る人が固有符号を取得しておく必要がある点に注意してください。取り忘れたまま発送してしまうと、通関の段階で追加の手続きを求められ、荷物の到着が数日単位で遅れる原因になります。
韓国の税関ルール——목록통관150ドルのラインと関税の考え方
もう一つ知っておきたいのが목록통관(モンノクトンガン・簡易通関)という仕組みです。自家使用目的の物品で、1件あたりの価格が150ドル以下(米国発の物品は200ドル以下)であれば、送り状に記載された品名・価格・重量などの情報だけで簡易に通関できます。これを超えると、正式な輸入申告の手続きが必要になり、手間も時間も増えます。150ドルという金額感は、韓国の街中でシートマスクを何十枚もまとめ買いできるくらいの価格帯なので、渡韓前に送る私物程度であれば収まることが多いはずです。
注意したいのは、同じ日に通関する荷物が複数口ある場合、それぞれが150ドル以下でも合算した金額で判定される可能性がある点です。荷物を分けて何回かに分けて送るような使い方をする場合は、この合算のルールを踏まえておく必要があります。また、医薬品・医療機器・健康機能食品・食品類・検疫対象の物品は、金額にかかわらず目録通関の対象外とされ、正式な輸入申告の扱いになります。渡航前の荷物に食品を含めたい場合は、検疫の扱いが別記事のテーマともつながるので韓国への食品持ち込みルールの記事もあわせて確認してください。
関税そのものの具体的な税率は品目によって大きく異なり、この記事の範囲では扱いきれません。150ドルを超える荷物を送る予定がある人、電化製品や高額なブランド品を含めたい人は、事前に韓国関税庁のUNI-PASSや、利用する宅配便会社の窓口で個別に確認しておくことをおすすめします。判断に迷う場合は、無理に自己判断せず公的機関の案内に従うのが安全です。
「別送品」との違い——混同注意
ここまで読んで「別送品の手続きをすればいいのでは?」と思った人もいるかもしれませんが、これは誤解しやすいポイントです。日本の税関が案内する별송품(別送品)制度は、日本へ帰国する人が、引っ越し荷物や身の回り品、お土産などを携帯せず別便で送る場合に使う、日本側の輸入手続きです。帰国時に税関へ提出する「携帯品・別送品申告書(税関様式C-5360)」を2通提出し、帰国後6カ月以内に別送品を輸入申告すれば、入国時に使った免税枠の残りの範囲で免税を受けられるという仕組みです。
つまり別送品は「日本に帰ってくる人」のための日本側の制度であり、この記事のテーマである「渡韓前に日本から韓国へ荷物を送る」話とは、適用される制度も窓口もまったく別物です。似た響きの言葉なので混同しがちですが、渡韓前の発送で使うのはあくまでEMSや国際宅配便の通常の輸出入手続きであり、別送品の申告書は関係ありません。逆に韓国から日本へ帰国する際に別送品の制度を使いたい場合は、日本の税関の案内に沿って手続きを進める必要があります。
ホテルで受け取る場合の実務
宿泊先のホテル宛てに荷物を送り、チェックインのタイミングで受け取るという使い方を考えている人も多いはずです。多くのホテルは事前に一言連絡しておけば荷物を預かってくれる例が一般的とされていますが、対応の可否はホテルごとに異なるため、予約後に必ずホテル側へ直接確認しておくことが前提になります。カプセルホテルやドミトリー形式のゲストハウスなど、フロント機能が簡易な施設では対応が難しい場合もあるので、宿泊タイプによっては特に念入りな事前確認が必要です。
宛名の書き方にもコツがあります。荷受人の氏名に加えて宿泊予定日を明記し、住所の末尾にホテル名と「フロント気付」に相当する一文を添えておくと、ホテル側も荷物の持ち主を判別しやすくなります。発送のタイミングは、宿泊予定日の1週間から10日前を目安にすると、早着による保管期間の長期化と、遅着による受け取れないリスクの両方を避けやすいという実務上の工夫です。ホテル到着(チェックイン)後は、まず荷物が届いているかをフロントで確認し、部屋まで運んでもらえるかも合わせて聞いておくと安心です。到着後の動き方については仁川空港到着後にやることの記事もあわせて確認しておくと、当日の流れをイメージしやすくなります。
- 予約後、荷物を受け取ってもらえるかをホテルに直接確認する
- 宛名に宿泊予定日・氏名・ホテル名・フロント気付を明記する
- 発送は宿泊予定日の1週間〜10日前を目安にする
- チェックイン時に荷物の到着有無を必ず確認する
ホテルによっては荷物の保管期間や受け取り可否について明文化した規定がなく、担当者によって対応が変わることもあります。高額な荷物や紛失すると困るものを送る場合は、追跡番号のあるサービスを選び、到着予定日の前後にホテルへ連絡して状況を確認する一手間を惜しまないほうが安心です。
よくある質問
まとめ——渡韓前に荷物を送るときのチェックリスト
渡韓前にスーツケースや荷物の一部を先に送るという方法は、身軽に移動したい人にとって現実的な選択肢です。日本側はEMS・ヤマト国際宅急便・佐川急便の飛脚国際宅配便などから、荷物の量と急ぎ度合いに合わせて選べます。ただし本当に押さえておくべきなのは、日本側の送り方以上に、韓国側で必要になる個人通関固有符号と目録通関のルールです。この2つを知らずに出発直前になって慌てる、という失敗が起きやすい部分だといえます。
- EMSは1kgまで2,200円・目安2〜4日、ヤマト国際宅急便は東京発+3〜5日が目安(2026年9月10日確認)
- 荷受人本人がUNI-PASSで個人通関固有符号(P+13桁)を事前に取得しておく
- 自家使用目的で150ドル以下なら목록통관で簡易に通関できるが、合算課税や除外品目に注意
- 「別送品」は日本へ帰国する人のための日本側の制度で、渡韓前の発送とは別物
- ホテル受け取りは事前確認が必須。宛名に宿泊日とフロント気付を明記する
荷物を減らす工夫と、先に送るという選択肢を組み合わせれば、渡韓当日はぐっと身軽に動けるはずです。料金や制度は変わることがあるので、出発前には必ず各社・関税庁の公式サイトで最新情報を確認してから手続きを進めてください。渡韓の準備をもっと整えたい人は持ち物リストの記事も参考にしてみてください。
参考・出典
- 日本郵便株式会社「料金表(EMS:取り扱い国すべて)」 https://www.post.japanpost.jp/send/oversea/charge/list-ems/all.html (2026年9月10日確認)
- 日本郵便株式会社「お届け日数表」 https://www.post.japanpost.jp/int/deli_days/index.html (2026年9月10日確認)
- 日本郵便株式会社「国際郵便物の引き受け変更について」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/2026/0901_01.html (2026年9月10日確認)
- ヤマト運輸「国際宅急便国別ガイド(韓国)」 https://date.kuronekoyamato.co.jp/date/KokusaiTakkyubin?ACTID=J_RKWTJS0020&SEARCH_ID=01&LAND_CD=KR (2026年9月10日確認)
- 佐川急便「飛脚国際宅配便」 https://www.sagawa-exp.co.jp/service/h-kokusai/ (2026年9月10日確認)
- 大韓民国関税庁 UNI-PASS「개인통관고유부호」 https://unipass.customs.go.kr/per/persIndex.do (2026年9月10日確認)
- 税関 Japan Customs「別送品手続(渡航先から荷物を送る)」 https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/bessouhin.htm (2026年9月10日確認)
- 公益財団法人日本関税協会「別送品申告手続」 https://www.kanzei.or.jp/refer/unaccom_bag.htm (2026年9月10日確認)

