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「通仁市場でコインを使って弁当を作れるらしい」と聞いて調べ始めると、엽전(ヨプチョン)・도시락카페(弁当カフェ)といった単語ばかり出てきて、結局どこでコインを買って、いくらで、何時までやっているのかがつかみにくい――という声をよく聞きます。景福宮の西側に広がる西村(서촌)エリアにある通仁市場は、コイン型の擬似お金「ヨプチョン」で市場の惣菜や軽食を選んで弁当箱に詰める体験ができる、ソウルでも珍しいタイプの伝統市場です。この記事では、ソウル市公式メディアや韓国観光公社系の公的観光情報をもとに、ヨプチョンの買い方・値段・営業時間・アクセスを整理しました。
ヨプチョン弁当は、市場中央の顧客満足センターでコイン「ヨプチョン」を買い、空の弁当箱を持って市場内の惣菜・餅・粉食の店を回り、好きなものをコインと交換して詰めていく仕組みです。ヨプチョン1枚は500ウォン、ご飯とスープはそれぞれ2枚で購入できます(2026年9月17日確認)。営業時間はソウル市公式メディアの案内では平日11:00〜16:00・土日11:00〜17:00で、コインの販売は少し早めに締め切られます。ただし観光情報サイトによって案内時間が異なるため、この記事では両方を並べたうえで、訪問前の確認方法もあわせて紹介します。
結論から――ヨプチョン弁当ってどんな仕組み?
通仁市場のヨプチョン弁当は、2012年ごろから続く市場の名物企画です。普通に店を1軒ずつ回って会計するのではなく、先にコインをまとめて買い、市場のあちこちにある参加店でそのコインを使って好きな惣菜や軽食を選び、自分だけの弁当を組み立てていく――という順番が特徴です。市場そのものは食料品や日用品を扱う普通の伝統市場で、ヨプチョン弁当はその中の一角にある企画という位置づけです。
向いているのは、韓国の市場らしい雰囲気を体感しながら、少量ずついろいろな惣菜を試したい人。逆に、決まったメニューをがっつり食べたい派のあなたには、1品の量が少なめになりやすい点はやや物足りなく感じるかもしれません。景福宮周辺を回るついでに立ち寄る人も多く、景福宮の見どころをまとめた記事と組み合わせて午前・午後の動線を組む人も少なくないようです。
通仁市場とは――鍾路区・西村エリアの伝統市場
通仁市場(통인시장)は、ソウル特別市鍾路区(종로구)の通仁洞にある伝統市場です。公表されている概要によると、日本統治期の1941年に整備された公設市場を前身としており、店舗数はおよそ70。飲食店や惣菜店が最も多く、次いで野菜・果物・鮮魚・精肉といった一次産品の店、衣料品や衣類直しの店などが並んでいます(2026年9月17日確認)。2010年にはソウル市と鍾路区が主管する「ソウル型文化市場」に選定されています。
立地としては、景福宮の西側に広がる西村(서촌)エリアの一角にあたります。西村は古くからの住宅街に個性的なカフェやギャラリーが増えているエリアで、서촌(ソチョン=西村)という呼び方自体、景福宮の西にある村という意味です。市場を目当てに来た人が、そのまま西村の路地を散策する動線になりやすいのも特徴です。
市場としての本体は、朝から夕方にかけて食料品や日用品を売る普通の伝統市場です。観光客向けの企画であるヨプチョン弁当だけを見て「観光地化した市場」と思われがちですが、実際には地元の人が日常の買い物に使う店も多く残っています。惣菜や乾物、生鮮食品を扱う店の並びを歩くだけでも、ソウルの暮らしぶりの一端が垣間見える場所だと言えそうです。
ヨプチョン(엽전)の買い方と値段
ヨプチョンは、市場のほぼ中央にある「顧客満足センター」で購入できます。案内によると、現金で直接買う方法のほか、上の階でカード決済をしてから、別の階でヨプチョンに両替する方法もあるとのことです(2026年9月17日確認)。市場の入口や中心部から分かりやすい場所にあるため、まずはそこを目指すのが基本の動きになります。
肝心の値段ですが、ヨプチョン1枚は500ウォンの価値にあたります(2026年9月17日確認)。市場を歩きながら気になった惣菜や軽食を、店ごとに提示された枚数のヨプチョンと交換していくイメージです。使いきれずに余ったヨプチョンは払い戻しができるとの案内もあるため、多めに買っておいて余った分を返す、という動き方もできそうです。
初めて訪れる場合、最初から使う枚数を細かく計算しておく必要はありません。まずは少なめに両替して1周してみて、足りなければ追加で購入する、という進め方でも問題なさそうです。逆に大人数で訪れる場合は、代表者がまとめて多めに両替しておき、余った分を最後にまとめて払い戻すほうが会計の手間が少なく済むかもしれません。
弁当の作り方――惣菜・餅・粉食を選んで詰める
ヨプチョン弁当の基本的な流れは、まず顧客満足センターで空の弁当箱とヨプチョンを受け取り、それを持って市場内を歩きながら、対象になっている惣菜店・餅屋・粉食店(トッポギやチヂミなどを扱う店)で好きなものを選び、その場でヨプチョンを渡して弁当箱に詰めてもらう、という順番です(2026年9月17日確認)。どの店が対象かは「ヨプチョンマップ」として顧客満足センターや弁当カフェで配布されているとの案内があり、当日そのマップを見ながら回る形になります。
今回のリサーチでは、上限の範囲内で個々の加盟店の店名や現在の営業状況までは一次情報として確認できませんでした。市場は日々営業していますが、どの店が対象で何を扱っているかは時期によって変わる可能性があるため、当日ヨプチョンマップで確認しながら回ることをおすすめします。
対象になっている店のジャンルとしては、惣菜(반찬)・餅・粉食(분식=小麦粉や米粉を使った軽食)の3系統に大きく分かれるとの案内があります。全部を1種類ずつ少しだけ、という選び方もできれば、気に入った惣菜を多めに詰める、という選び方もできるのが、店を1軒ずつ回る普通の食堂には無い楽しみ方だと言えそうです。
ご飯とスープの追加、食べる場所
惣菜や軽食だけでなく、ご飯とスープもそれぞれヨプチョン2枚(1,000ウォン相当)で追加できるとの案内があります(2026年9月17日確認)。おかずだけでなく、ご飯とスープを合わせて「弁当」として完成させられる仕組みです。買い物の途中でお腹が空いてきたら、早めにご飯とスープを確保しておくのも一つの手かもしれません。
詰め終えた弁当は、顧客満足センターの上の階など、弁当カフェとして案内されているスペースで座って食べられるとの案内です。屋外の市場を歩き回ったあとに、座って落ち着いて食べられる場所が用意されているのは地味にありがたいポイントです。食べ終えた食器の返却場所なども、当日スタッフや張り紙の案内に従うのが確実です。

上の図は、ヨプチョンの枚数と交換できるものの目安をまとめたものです。惣菜1品が1枚、ご飯とスープがそれぞれ2枚という枚数感をつかんでおくと、市場を回りながら「あと何枚残っているか」で組み立てやすくなります。
営業時間と定休日――公式情報を整理
営業時間については、情報源によって案内が少し異なります。ソウル市の公式メディアの案内(2025年8月26日更新)では、平日は11:00〜16:00(ヨプチョンの販売は〜15:00まで)、土日は11:00〜17:00(ヨプチョンの販売は〜16:00まで)、定休日は毎週火曜日と毎月第3日曜日とされています(2026年9月17日確認)。
一方で、韓国観光公社系の観光情報サイトでは「11:00〜15:00」とだけ案内され、定休日については「店舗によって異なる」という表記にとどまっていました(2026年9月17日確認)。どちらも公的な発信元ではありますが、時間の案内に幅がある状態です。
営業時間・定休日は情報源によって案内が異なります。この記事ではソウル市公式メディアの案内を中心に紹介していますが、訪問日が火曜日や月の第3日曜日に近い場合は、事前に電話または公式インスタグラムで最新の営業状況を確認することをおすすめします。
なお、通仁市場そのものの公式ホームページは、以前はNaverの無料ホームページサービスで運営されていましたが、そのサービス自体が2025年6月26日付で終了しており、現在は市場独自の公式サイトが実質的に無い状態です(2026年9月17日確認)。最新情報はソウル市の公式発信や観光公社系の情報、市場の公式インスタグラムを頼ることになります。
市場のような小規模な商業施設は、公式サイトを自前で維持するコストが見合わず、行政や観光機関の発信に情報提供を委ねているケースが少なくありません。通仁市場もその一例と言えそうで、読者としては「どこか1つの公式サイトを見れば全部わかる」という前提を持たないほうが、情報収集はうまくいきやすいはずです。
アクセス――景福宮駅から歩ける距離
通仁市場の最寄り駅は、ソウル地下鉄3号線の景福宮駅(경복궁역)です。ソウル市公式メディアの案内では、2番出口から徒歩約5分とされています(2026年9月17日確認)。地下鉄1本で行ける立地で、乗り換えを気にしなくていいのは移動のハードルを下げてくれるポイントです。
景福宮駅は名前の通り、韓国の代表的な王宮である景福宮の最寄り駅でもあります。午前中に景福宮を見学し、そのまま歩いて通仁市場でヨプチョン弁当を楽しむ、という半日プランを組む人も多いようです。宮殿の見学時間や回り方は景福宮ガイドの記事で詳しく整理しています。
徒歩5分という距離感は、スーツケースを持って移動するにはやや骨が折れる一方、身軽な状態であれば地図アプリを見ながらでも迷いにくい距離です。景福宮の正門周辺から向かう場合は、宮殿の外周をぐるっと回り込む形になるため、思ったより歩く感覚があるかもしれません。時間に余裕を持って移動しておくと安心です。
西村・景福宮を回るなら泊まるエリア
通仁市場と景福宮をセットで回る旅程を組むなら、宿泊先は市内中心部、特に景福宮・光化門(광화문)エリアに近い場所を選んでおくと移動の負担が少なくて済みます。早朝から景福宮に入りたい日程や、夜まで西村のカフェを楽しみたい日程どちらにも対応しやすい立地です。
ソウルのホテルをTrip.comで探す景福宮・西村エリアを歩いて回る拠点に
景福宮周辺は観光の中心地でもあるため宿泊施設の選択肢が多く、価格帯や部屋タイプで比較しやすいのも利点です。地下鉄駅から近いホテルを選んでおけば、通仁市場だけでなく北村や仁寺洞など周辺エリアへの移動もしやすくなります。
一緒に回りたい西村のスポット
通仁市場だけでなく、周辺の西村エリアには個性的なカフェやギャラリー、古い韓屋を改装した店が点在しています。市場で弁当を詰めたあと、近くのベンチや公園で食べてから散策する、という過ごし方をする人も多いようです。西村エリアの雰囲気や回り方は西村エリアガイドの記事にまとめています。
もう少し足を延ばすなら、韓屋が集まる街並みで知られる北村韓屋村の記事も景福宮を挟んで反対側に位置しており、同じ日に回るコースを組む人もいます。市場つながりでいえば、屋台グルメで知られる広蔵市場の記事と食べ比べてみるのも面白いかもしれません。通仁市場は選んで詰めるスタイル、広蔵市場は屋台で注文するスタイルと、同じ「市場グルメ」でも体験の質がかなり違います。
訪問のコツと注意点
市場という場所柄、支払いは現金のほうがスムーズな場面が多いと考えられます。ヨプチョンへの両替でカード決済ができるという案内もありますが、念のため多少の現金を持っておくと安心です。あわせて、市場内は通路が入り組んでいる場所もあるため、動きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
- コインの購入・両替は市場中央の顧客満足センターで
- ヨプチョン1枚=500ウォン、ご飯・スープは各2枚が目安
- 対象店はヨプチョンマップで当日確認する
- 営業時間・定休日は情報源で差があるため訪問前に再確認
- 市場全体の混雑はランチタイムの土日に高まりやすい
週末の昼どきは観光客・地元客の両方で混み合いやすい時間帯です。ゆっくり選びたい人は、平日の午前中や、ランチのピークを外した午後早めの時間を狙うと動きやすいかもしれません。レストラン探しや道順の確認には韓国のレストラン検索アプリの記事で紹介しているアプリも役立ちます。
市場は生ものや惣菜を扱う店が中心のため、食物アレルギーがある場合は、選ぶ前に店の人に使用食材を確認しておくと安心です。小さな子ども連れの場合は、弁当箱を持ちながら歩く分、ベビーカーよりも抱っこ紐のほうが小回りが利くという声もあります。
ソウル旅行の何度目かに選びたい理由
景福宮や明洞、東大門のような定番スポットを一度回った人が、次の行き先として市場グルメや西村散策を選ぶケースは少なくありません。通仁市場のヨプチョン弁当は、定番を一通り押さえたあとに「もう少し体験型のことをしたい」というタイミングにちょうどいい規模感の観光です。韓国3回目以降の旅行コースの記事でも、定番から少し外れた過ごし方の候補として市場歩きを紹介しています。
一方で、初めてのソウル旅行で時間が限られている場合は、景福宮の見学時間を優先し、通仁市場は「時間が余ったら寄る」くらいの位置づけにしておくほうが、旅程全体のバランスは取りやすいはずです。無理に組み込んで慌ただしくなるより、余裕を持って楽しめる形を選ぶのが結局は満足度につながりそうです。
よくある質問
まとめ――通仁市場のヨプチョン弁当は西村散策とセットで
通仁市場のヨプチョン弁当は、コイン「ヨプチョン」を買い、市場内の惣菜・餅・粉食の店を回って弁当箱に詰めていく体験型のランチです。ヨプチョン1枚は500ウォン、ご飯とスープはそれぞれ2枚で追加できます(2026年9月17日確認)。営業時間はソウル市公式メディアの案内で平日11:00〜16:00・土日11:00〜17:00、定休日は毎週火曜日と毎月第3日曜日とされていますが、情報源によって案内に差があるため、訪問前の確認は忘れないようにしたいところです。
- ヨプチョンは市場中央の顧客満足センターで購入・両替
- 1枚500ウォン、ご飯・スープは各2枚が目安
- 営業時間・定休日は情報源で差があるため事前確認が安心
- 最寄りは景福宮駅2番出口、徒歩約5分
- 景福宮・西村散策とセットで半日プランに組み込みやすい
市場という場所柄、対象店や時間の案内は変わる可能性があります。この記事の内容はあくまで2026年9月17日時点で確認できた情報として捉え、訪問前には市場の公式インスタグラムなど最新の発信を確認してください。景福宮周辺をもっと歩き回りたい人は西村エリアガイドの記事もあわせて参考にしてみてください。
参考・出典
- ソウル市公式メディア「내 손안에 서울」엽전 들고 통인시장으로! https://mediahub.seoul.go.kr/archives/2014553 (2025年5月29日発行・2025年8月26日更新、2026年9月17日確認)
- ソウル市公式メディア「내 손안에 서울」요즘 유명해! 통인시장 엽전도시락 체험 https://mediahub.seoul.go.kr/archives/1206661 (2026年9月17日確認)
- 韓国観光公社系観光情報「access.visitkorea.or.kr」통인시장 https://access.visitkorea.or.kr/ms/detail.do?cotId=78bb4a8e-36ff-4fe5-b237-87be2916d53e (2026年9月17日確認)

