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「無制限」と書いてあるほうを選んだのに、旅の3日目、地下鉄でマップがくるくる回りはじめた——韓国帰りの友達から、この話を聞く回数が年々増えています。
韓国eSIMの「無制限」は、多くが公正利用ポリシー(FUP=Fair Usage Policy)付きの無制限。データは使い切りませんが、1日の目安量を超えると速度がゆるやかになる設計です。さらにソウルイン編集部が各社の公式サイトを確認したところ、その「1日◯GB」を公式に書いている会社のほうが少数派でした(2026年8月7日確認)。
つまり「無制限」の4文字は、各社で意味がそろっていません。1日128kbpsまで落ちる設計もあれば、5Mbpsで止まる設計もある。「制限はあります」とだけ書いて数字は伏せる会社も。どれも嘘ではないのに、体験だけが大きく変わります。
だから見るべきは価格表ではなくFUPの記載そのもの。ここでは編集部が公式サイトで確認できた内容を、「明記あり」「明記なし」「公式ページを確認できず」の3つに正直に分けて並べました。数字を盛らないぶん地味です。でも選ぶ材料としては使えるはず。
eSIM選びを最初から整理したい人は、全体像→韓国eSIMの選び方・比較へ。この記事は、そのなかの「無制限」表記だけを深掘りするページです。
この記事でわかること
- 「無制限」の正体、FUP(公正利用ポリシー)のしくみ
- 主要各社の公式記載を「明記あり/明記なし/確認不可」に分けた一覧
- 地図派・動画派・テザリング派、それぞれの判定チェックリスト
- 買う前に、公式サイトのどこを開けば自分で確かめられるか
韓国eSIMの「無制限」は、ほぼすべてFUP付きの無制限
FUP(公正利用ポリシー)とは、1人が極端に大量の通信をしたとき、他の利用者の品質を守るために速度を一時的に下げる社内ルールのこと。データ量を打ち止めにするのではなく、速度のほうを絞るのが特徴です。
ここが容量制限プランとの違い。5GBプランなら5GBで止まりますが、無制限+FUPなら遅くなりながら通信は続きます。ゼロにはならない。ただし「遅くなる」の中身が会社ごとに別物なのが厄介なところ。
「遅くなる」の体感イメージ
- 5Mbps…地図もSNSも流れる。高画質動画だけためらう速さ
- 1000kbps(1Mbps)…調べものと連絡は成立。写真の多いページで待ち時間
- 128kbps…明洞の路地でマップを開いて、ピンが立つころにはアイスラテが半分減っているくらい
※速度の一般的な目安を編集部が言葉にしたもの。体感は場所・時間帯・端末で変わります。
무제한(ムジェハン)=無制限。韓国の販売ページでもこの3文字が主役です。すぐ隣に속도제한(ソクトチェハン/速度制限)とあれば、それがFUPの説明。

公式で確認できたこと・できなかったことを、正直に分けた
ここからが本題。編集部が2026年8月7日に各社の公式サイトを開き、無制限プランのFUP記載を確認しました。判定は「公式に明記あり」「公式に明記なし」「公式サイトを確認できず」の3つ。第三者サイトが書いている数値は、公式の裏取りが取れないかぎり断定では書きません。
| 事業者 | 無制限プラン | FUP・速度制限の公式記載(2026年8月7日確認) | 判定 |
|---|---|---|---|
| esim-san(標準SKTプラン) | あり | 「1日の容量超過で128kbpsに低速化、約24時間以内に解除」 | 公式に明記あり |
| esim-san(電話番号付き・LG回線) | あり | 「1日3GB超で5Mbpsに制限」 | 公式に明記あり |
| Holafly | あり(複数日数) | 「国際的なFair Usage Policyを適用、最大1日間の一時的措置」。GB数値は非公開 | 明記あり(数値なし) |
| eSIM square | あり(3日・通話付/SK Telecom) | 「大量通信で現地事業者判断により制限の可能性」のみ | 明記あり(数値なし) |
| DHA SIM | あり(7日間) | 「現地キャリア判断で速度低下の場合あり」のみ | 明記あり(数値なし) |
| Airalo | あり(”UnlimitedGB”/3〜30日) | 公式ページ本文にGB上限・速度制限の記載を確認できず。第三者サイトは「3GB/日超で1000kbpsに制限」と紹介していますが、公式の文言としては確認できませんでした | 公式に明記なし |
| trifa | あり(アプリ内表示) | 一般公開の料金ページが見当たらず、FUPも確認できず | 未確認 |
| World eSIM | — | 公式商品ページが403で取得できず。一次情報の裏取り不可 | 未確認 |
| KT roaming(公式) | — | 公式サイトの内容を取得できず。第三者ブログの「3GB超で5Mbps」は一次情報では未確認 | 未確認 |
| SK Telecom roaming(公式) | — | 公式サイトにアクセスできず。代理販売サイトの「速度制限なし」は一次情報では未確認 | 未確認 |
並べるとはっきりします。1日◯GBという数字を公式に書いていたのは、esim-sanだけでした(2026年8月7日確認時点)。HolaflyはFUPの存在を書きつつ数値は非公開。AiraloはFUPの記載自体を公式ページで確認できず。残る4社は、そもそも公式ページに到達できていません。
言い換えると、「うちは何GBで絞ります」と先に言ってくれる会社が珍しい、ということ。比較表で「無制限◯」が横一列に並んでいても、◯の重さは同じではないんです。
「速度制限なし」と謳っているのは代理販売サイトで、公式サイト側の裏取りは取れていません。編集部は、この表記だけを根拠に「絶対に速度制限されない」とは判断しない立場です。
料金の公式記載(2026年8月7日確認時点)
で、いくらなの、の答えを先に。無制限プランの入り口は3日で1,790円台から。1週間なら3,980〜4,850円あたりが目安です(いずれも2026年8月7日確認時点)。
| 事業者 | 日数と料金 | 対応回線 | テザリング |
|---|---|---|---|
| Airalo | 3日¥2,000/5日¥3,350/7日¥4,850/10日¥5,850/15日¥8,150/30日¥11,450 | SK、LG U+ | 公式に記載を確認できず |
| Holafly | 3日$12.50/5日$20.50/7日$27.50/10日$36.50/15日$50.50/30日$73.90(円換算は為替により変動) | SK Telecom、LG U+(KTの記載なし) | 可(1日1GBまで共有可と明記) |
| eSIM square | 3日・通話付 ¥1,790 | SK Telecom | 公式に記載を確認できず |
| DHA SIM | 7日間 ¥3,980(税込) | バンド表記のみ(5G:n78/257、4G/LTE:B1/B3/B5)。キャリア名は非公開 | 可 |
| esim-san | 料金は公式サイトで最新をご確認ください | SKT/LG(プランにより異なる) | 可 |
3日プランの入り口は、eSIM squareの¥1,790とAiraloの¥2,000(いずれも2026年8月7日確認時点)。カフェラテ1杯ぶんも違いません。短い旅なら価格で悩む意味はほとんどない、ということ。悩むべきは、ひとつ上のFUPの表のほうです。
ただし日数が伸びると差は開きます。30日クラスだとAiraloは¥11,450(2026年8月7日確認時点)。シートマスク数箱ぶんの差が生まれる可能性があるので、長期滞在の人はレートも含めて比べる価値あり。
選ぶべきプランは、旅の過ごし方で決まる
用途別の判定チェックリストとは、どのプランが優れているかではなく、あなたの使い方だとFUPに引っかかるかを先に見極める道具です。当てはまるほうを読んでください。
タイプA:地図とカカオトーク中心(街歩き派のあなた)
- 使うのはマップ、翻訳、メッセージ、たまにSNSを見る程度
- 動画は宿のWi-Fiでまとめて見る
- 写真は夜まとめてアップすればいい
3つ当てはまるなら、FUPの数値に神経質にならなくて大丈夫。1日の目安に届かないまま帰国する可能性が高いタイプです。価格と日数が合うものを選ぶのが正解。
タイプB:動画・配信・SNS投稿が多い(推し活・カフェ記録派のあなた)
- 移動中も動画や配信をつけっぱなしにする
- ストーリーを1日に何度も、しかも動画で上げる
- 現地からビデオ通話をする予定がある
この人は、FUPの数値が公式に書いてあるプランを選ぶほうが安心。「1日3GB超で5Mbps」なら絞られても配信の視聴は続けられる見込みですが、「128kbpsに低速化」だと絞られたあとの体感がかなり変わります。どちらもesim-sanの公式記載(2026年8月7日確認時点)。同じ会社でもプラン選びで結果が分かれる、ということ。
タイプC:PCやタブレットにつなぎたい(ワーケーション・家族旅行派のあなた)
- PCを持っていく、または同行者にシェアしたい
- ホテルのWi-Fiが不安定でも仕事を止めたくない
テザリングの可否と上限を先に見たいタイプ。Holaflyは公式に「1日1GBまで共有可」と明記しています(2026年8月7日確認時点)。数字が出ているぶん計算しやすい反面、PCで動画会議を回すには心もとない量かも。DHA SIMとesim-sanは「テザリング可」とありますが、上限量の記載は確認できませんでした。
同行者とシェアする前提なら、可否だけでなく共有できる量の記載があるかまで見てください。「可」とだけの場合、上限は現地事業者の判断に委ねられている可能性があります。
プランを比べるときは、容量の数字より「注釈に書かれた速度制限の条件」を先に見てください。日本語で条件を確認できる韓国向けeSIMのひとつが下記です。
「無制限」の中身は各社で違います。速度制御の条件を見比べてから決めましょう。
DHA MOBILEで韓国プランの料金を見るeSIM・SIMカードの両方を扱っています/料金を見るだけもOK
公式サイトで見る場所は、たった3か所
この記事の数値も、いつか古くなります。だから自分で確かめられるほうが強い。編集部が実際にたどった手順が、この3ステップです。
- 商品ページの「Data/データ」欄を開く。Unlimited、무제한、無制限のどれで書かれていても意味は同じ
- 同じページ下部の注釈・FAQ・利用規約を開き、FUP/Fair Usage Policy/公正利用/速度制限/低速化を探す。ブラウザのページ内検索が早い
- 数字があるかを見る。「1日◯GB超で◯Mbps」なら合格。「大量通信の場合は制限することがあります」だけなら、数値は非公開だと理解したうえで選ぶ
3ステップ目でつまずいたら、調べ方が悪いのではなく、その会社が数値を公開していないだけ。編集部も同じところで何度も止まりました。
購入後の入れ方が不安な人は、韓国eSIMの設定方法に手順をまとめてあります。ここでは設定の詳細までは触れません。
공정 이용 정책(コンジョン イヨン ジョンチェク)=公正利用ポリシー。韓国語の規約ページで探すならこの単語。
無制限プランが向かない人もいる
全員に無制限をすすめる記事ではありません。次のどれかに当てはまるなら、容量制限つきの安いプランのほうが満足度は高いはず。
- 滞在が2〜3日で、ホテルやカフェのWi-Fiをこまめに使う人
- スマホを見る時間より、街を歩く時間のほうが長い人
- ツアー中心で、移動中はガイドに任せられる人
無制限は「使い切る不安をお金で消す」商品。その不安がそもそも小さい人には割高になりがちです。ここは正直に書いておきます。
よくある質問
まとめ:今日やることは、注釈を1回開くだけ
気になっているeSIMの商品ページを開いて、ページ下の注釈にFUPの記載があるかだけ見る。所要2分。それだけで、旅の3日目に地下鉄でくるくる回る確率が下がります。
- 「無制限」プランの日数と料金を確認する
- 同じページの注釈・FAQ・規約で「FUP/速度制限」を探す
- 数値があれば自分の使い方と照らす。なければ、そういう商品だと納得して選ぶ
「無制限」の4文字は、どこも同じ顔をして並んでいます。中身が違うと知っているだけで、選び方はぜんぜん変わるはず。数字を公開している会社が少ない現状を、そのまま書きました。
参考・出典
- Holafly 韓国eSIM 公式ページ https://esim.holafly.com/esim-south-korea/ (2026年8月7日確認)
- Airalo 韓国eSIM 公式ページ https://www.airalo.com/south-korea-esim (2026年8月7日確認)
- esim-san 韓国eSIM 商品ページ https://esim-san.jp/products/es-h-asia-southkorea (2026年8月7日確認)
- テレコムスクエア「eSIM square」プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000490.000006419.html (2026年8月7日確認)
- DHA SIM 韓国7日間無制限 商品ページ https://en.dhasim.jp/product-page/dha-sim-377 (2026年8月7日確認)
- trifa 公式サイト https://trifa.co.jp (2026年8月7日確認・一般公開の料金ページを確認できず)
- KT roaming 公式 https://roaming.kt.com/eSIM/jpn/information.asp (2026年8月7日確認・内容を取得できず)
- SK Telecom roaming 公式 https://www.skroaming.com (2026年8月7日確認・アクセスできず)

