「フルサービスの航空会社を選んだのに、出てきたのは箱に入った軽食だけだった」——日韓の便でそんな肩透かしを感じたことはありませんか。仁川⇄羽田・金浦⇄福岡のような2時間半前後の路線は、国際線としては短距離にあたり、機内食の扱いが会社によって、そして同じ会社でも路線によって細かく分かれています。大韓航空・アシアナ航空・JAL・ANAのようないわゆるフルサービスキャリアでも、近年は短距離区間の機内食を軽食スタイルへ切り替える動きが進んでいて、「フルサービス=温かい食事が出る」とは言い切れなくなってきました。一方でLCC各社は原則有料・事前注文制という共通ルールがありますが、締切のタイミングは会社ごとに違います。この記事では、確認できた範囲の一次情報をもとに、会社ごとの機内食の扱い、特別機内食の申込方法、そして持ち込みや空港での買い足しまで、2026年9月5日時点の情報として整理しました。
日韓の短距離路線では、大韓航空・アシアナ航空・JAL・ANAといったフルサービスキャリアでも、機内食が「トレーに載った温かい食事」から「箱入りの軽食」へ簡素化される路線が増えています。アシアナ航空は2024年10月から、金浦発の東京(羽田)線などでトレイミールをトラベルミール(箱入り軽食)に切り替え、アルコール類の提供も取りやめました(2026年9月5日確認)。JALも羽田〜金浦線のエコノミークラスで、カフェ形式の「SKY DELI by JAL」という軽食スタイルを導入しています。LCC(チェジュ航空・ティーウェイ航空・エアプサン・Peach・ZIPAIRなど)は原則有料で、多くが出発3〜5日前までの事前注文制です。特別機内食(アレルギー対応・ベジタリアン・子ども用など)は、フルサービス各社であれば出発24時間前後までの申込で無料利用できます。
結論——出る会社と出ない会社より「路線と時間帯」で決まる
まず整理しておきたいのは、日韓線の機内食は「この会社は出る・この会社は出ない」という単純な線引きでは説明できないという点です。確認できた範囲では、大韓航空・アシアナ航空・JAL・ANAのいずれも、路線や便によって機内食の内容が変わります。同じ会社の同じ空港発でも、東京行きと大阪行きでメニューの簡素さが違う、という声も多く見られました。フルサービスキャリアだから必ず温かい食事が出る、LCCだから何も出ない、という単純な図式ではなく、「フライト時間が短い区間ほど軽食化が進む」という傾向で捉えるほうが実情に近いといえます。
そのうえで、確認できた事実に基づく大きな傾向は次の通りです。フルサービス各社は、少なくとも特別機内食(宗教食やベジタリアンなど)については無料で用意しており、一般的な機内食も運賃に含まれた扱いのままです。一方でLCC各社は、機内食そのものが運賃に含まれない有料オプションという建て付けで統一されています。会社を選ぶ段階で「食事が運賃に入っているかどうか」を軸に考えると、迷いにくくなるはずです。航空券そのものの選び方は航空券の予約タイミングの記事でも扱っているので、あわせて確認しておくと計画が立てやすくなります。
大韓航空・アシアナ航空の短距離便で出るもの
大韓航空は、公式サイトの一般席機内食ページで、事前のメニュー選択制度はなく搭乗後に案内される内容から選ぶ形だと案内しています(2026年9月5日確認)。短距離の国際線区間では、飛行時間の短さから軽食(サンドイッチ・パン類)に簡略化される、あるいは提供自体が無い場合があるという情報もありますが、日韓のどの区間が具体的に該当するかを一覧化した公式資料は確認できませんでした。搭乗する便の具体的な内容は、予約後に届く案内やチェックイン時の説明で確認するのが確実です。
アシアナ航空については、より具体的な変更が確認できています。2024年10月から、金浦空港発の東京(羽田)・北京・上海などの路線で、機内食を「トレイミール」から「トラベルミール」に切り替えました(2026年9月5日確認)。トレイミールはお盆に載せて配膳する温かい食事、トラベルミールは箱に入った軽食スタイルの食事です。この変更にあわせて、ドリンクもミネラルウォーター・ジュース・冷たいコーヒーや紅茶のみとなり、ビールなどのアルコール類は提供されなくなりました。金浦〜羽田の路線を使う予定がある人は、金浦・羽田路線のガイド記事もあわせてチェックしておくと、当日のイメージがつかみやすくなります。
JAL・ANAの日韓線は何が出るか
JALは、羽田〜金浦(ソウル)線のエコノミークラスで、2022年6月30日の運航再開にあわせて「SKY DELI by JAL」というカフェ形式の機内食を導入しています(2026年9月5日確認)。従来のトレー形式ではなく紙の袋に入った軽食スタイルで、これまでにDEAN & DELUCAとコラボしたドーナツサンドなどが提供された実績があります。メニューは時期により変わるため、直前の内容は公式サイトの機内食検索で確認するのが確実です。この軽食が運賃に含まれる無料サービスか追加料金が必要かを明記した記載は、今回の調査では見つけられませんでした。
ANAについては、ファーストクラス・ビジネスクラス向けの「機内食事前予約サービス」がありますが、食事の選択肢がない短距離便では利用できないという注意書きが確認できています(2026年9月5日確認)。日韓線のエコノミークラスで、温かい食事が出る便と軽食・ドリンクのみの便がどう分かれるかを示す具体的な便名一覧は確認できませんでした。全クラス共通で、機内食を辞退できる「No Thank you Option」も用意されていますが、他社運航のコードシェア便は対象外です。仁川・羽田・成田・関西など、日韓を結ぶ主な空港の組み合わせは日韓の空港と路線のまとめ記事で確認できます。
LCC各社は原則有料・事前予約制
チェジュ航空・ティーウェイ航空・エアプサンといった韓国系LCC、そしてPeach・ZIPAIRといった日本側のLCCは、機内食が運賃に含まれない有料オプションという点で共通しています。ただし、その中身は会社ごとにかなり違います。チェジュ航空は国際線全路線で機内食の事前注文サービスを提供していますが、対象は公式サイトで航空券を購入した人のみで、出発5日前までに1人1個の注文が必要です(2026年9月5日確認)。しかも大阪発の路線は、この事前注文サービスの対象外という案内も確認できました。
ティーウェイ航空とエアプサンは、どちらも出発3日前までの事前注文制で、出発2日前を過ぎると変更や払い戻しができなくなる点が共通しています(2026年9月5日確認)。1人1個(1座席1メニュー)までという制限も同じです。ZIPAIRは運賃に食事・飲み物を一切含まない完全有料制で、事前予約限定のホットミールと、搭乗後に注文できる軽食・ドリンクの両方を用意しています。Peachは、機内販売そのものに事前予約の制度がなく、搭乗後に客室乗務員へその場で注文する方式が基本です。LCCで荷物とあわせて予算を組みたい人はLCCの手荷物ルールの記事も先に見ておくと、機内食を足すかどうかの判断がしやすくなります。
事前予約の締切と当日購入の可否
LCCの機内食を確実に食べたいなら、締切を逃さないことが何より重要です。確認できた範囲の締切をまとめると、チェジュ航空は出発5日前まで、ティーウェイ航空とエアプサンは出発3日前まで(ただし出発2日前を過ぎると変更・払い戻し不可)となっています(2026年9月5日確認)。ZIPAIRについては情報源によって「出発24時間前」「48時間前」といった表記の違いがあり、今回の調査では正確な統一時間を確認できませんでした。予約時にマイページで表示される締切を、その都度直接確認するのが確実です。
事前注文をしなかった場合に当日機内で購入できるかどうかについて、各社とも明確な公式記載を確認できませんでした。在庫があれば当日販売もあり得るという情報もありますが、確約できるものではありません。空腹での搭乗を避けたいなら、事前注文の締切をチェックインより早い段階でカレンダーに入れておくのが安全です。
特にコーヒー1杯分の手間で済む作業なのに、締切を逃すだけで機内での食事の選択肢がまるごと消える、というのがLCC機内食の落とし穴です。搭乗前の準備リストに「機内食の事前注文」を1項目足しておくだけで、こうした取りこぼしは避けられます。
特別機内食(アレルギー・ベジタリアン・子ども用)の申込
アレルギーや宗教上の理由、ベジタリアンなどで一般的な機内食を食べられない人には、フルサービス各社の特別機内食が心強い選択肢です。大韓航空は出発24時間前まで(共同運航便は48時間前まで)、アシアナ航空も機内食提供区間に限り出発24時間前までの申込で、いずれも無料で利用できます(2026年9月5日確認)。宗教食(イスラム教式・ヒンドゥー教式・ユダヤ教式)、ベジタリアン系(ヴィーガン・ラクトオボ・東洋式など)まで種類は幅広く用意されています。
JALは、ウェブサイトからの申込で出発25時間前まで、コンタクトセンター経由では出発24時間前までとなっており、アレルギー対応食はウェブサイトから出発49時間前までとやや早めの締切です(2026年9月5日確認)。ANAは全クラス共通で、出発24時間前を過ぎると予約変更やキャンセルができなくなります。子ども向けの食事もこの特別機内食の枠で申し込む形になっているため、小さな子ども連れで搭乗する場合は、通常のチケット予約と同じタイミングで一緒に申し込んでおくと忘れにくいはずです。
飲み物だけは無料で出るのか
「食事は簡素化されても、飲み物くらいは無料だろう」という期待は、会社によって当たり外れがあります。アシアナ航空の場合、トラベルミールへの切り替え後も、ミネラルウォーター・ジュース・冷たいコーヒーや紅茶は提供が続いていますが、ビールなどのアルコール類は提供されなくなりました(2026年9月5日確認)。大韓航空・JAL・ANAについては、飲み物の提供有無を路線別に一覧化した公式資料は確認できませんでしたが、一般的な国際線サービスとしては、水やソフトドリンク程度は継続して提供される傾向にあります。
LCC各社は、機内食と同様に飲み物も基本的に有料です。Peachは機内販売そのものが搭乗後にその場で注文する方式で、2025年9月1日からは決済方法が現金のみに変更されています(2026年9月5日確認)。決済システムの開発会社が経営破綻したことが理由とされており、クレジットカードは使えなくなりました。搭乗前に小銭や紙幣を用意しておかないと、シートマスク3枚分程度の少額でも機内で飲み物を買えない、という事態になりかねません。
自分で食べ物を持ち込めるか(保安検査・液体物との関係)
機内食に頼らず、自分で用意した食べ物を持ち込みたい人も多いはずです。固形の食べ物自体を持ち込むこと自体は問題になりませんが、保安検査で引っかかりやすいのが液体・ジェル状の食品です。仁川国際空港の公式案内によると、液体・スプレー・ジェル状製品は個別容器100ml以下、1人につき1リットルの透明ジッパー付き袋(20.5cm×20.5cmまたは15cm×25cm)1枚までしか機内に持ち込めません(2026年9月5日確認)。そしてヨーグルト・ゼリー・ジャム・プリンといった半固形やジェル状の食品も、この液体物と同じ扱いになる点に注意が必要です。
容器自体の容量が100mlを超えていれば、中身がどれだけ少なくても持ち込みは認められません。免税店で購入した液体物は、専用の密封袋に入っていて未開封であれば量の制限なく持ち込めます。日本発の国内線区間(地方空港から羽田・成田経由で搭乗する場合など)は国際線ほど厳しくなく、1容器0.5kgまたは0.5リットル以下、1人あたり合計2kgまたは2リットルまでという案内が確認できました(2026年9月5日確認)。ただし日本発の国際線区間そのものは、国際基準と同じ100mlルールが適用されます。

空港で買って乗るなら何が向くか・早朝便や深夜便の対策
機内食が簡素だったり有料だったりする前提に立つなら、空港で食べ物を買ってから搭乗するのも現実的な選択肢です。ただし機内で食べることを考えると、匂いが強いものや、こぼれやすい汁気の多いものは避けたほうが無難です。パンやおにぎり、個包装のスナックのように、片手で食べ切れて隣の席に匂いが広がりにくいものが扱いやすいといえます。空港の飲食店を活用する例としては仁川空港の朝食スポットの記事も参考になるはずです。搭乗前の待ち時間を、機内で食べる分の調達時間にあてる、という発想です。
早朝便や深夜便は、機内食どころか空港内の飲食店自体が開いていないことも珍しくありません。この場合の現実解は、前日や自宅を出る前に、腹持ちのよい軽食をあらかじめ用意しておくことです。推しのグッズ1個分くらいの荷物スペースがあれば、個包装のパンやゼリー飲料(ただし機内持ち込みは前述の液体ルールの対象になる点に注意)を入れておけます。オンラインチェックインを済ませておけば、空港での待ち時間を食事の調達に回しやすくなるので、オンラインチェックインの手順記事もあわせて確認しておくと動きやすいはずです。
機内食が出る出ないで航空券を選ぶ意味はあるか
ここまで見てきた通り、日韓線は「フルサービスなら安心、LCCなら我慢」という単純な図式では説明しきれません。フルサービス各社でも短距離区間は軽食化が進んでいて、LCCでも事前注文さえ済ませれば、それなりの機内食を確保できます。機内食の有無だけを基準に航空券を選ぶよりも、運賃全体に食事や飲み物、手荷物の扱いがどこまで含まれているかを合わせて比べたほうが、結果的に納得のいく選び方になりやすいはずです。
2時間半程度のフライトであれば、機内食が出なくても致命的に困ることは少ないかもしれません。それでも小さな子ども連れや、早朝・深夜便で食事のタイミングが限られる人にとっては、機内食の有無が旅程全体の快適さを左右する要素になり得ます。自分の搭乗スタイルに照らして、事前注文の手間をかけてでも機内食を確保したいのか、割り切って空港で調達するほうが向いているのかを、予約の段階で一度考えておくと当日の慌ただしさが減るはずです。
よくある質問
まとめ
- 日韓線は「フルサービスなら出る・LCCなら出ない」という単純な線引きではなく、路線と時間帯で扱いが変わる
- アシアナ航空は2024年10月から金浦発の東京(羽田)線などでトレイミールを箱入りのトラベルミールに変更
- JALは羽田〜金浦線のエコノミーで「SKY DELI by JAL」というカフェ形式の軽食を導入
- ANAはファースト・ビジネス向けの事前予約サービスがあるが短距離便では対象外になる場合がある
- チェジュ航空・ティーウェイ航空・エアプサンは原則有料・出発3〜5日前までの事前注文制
- ZIPAIRは運賃に食事を含まない完全有料制、Peachは搭乗後にその場で注文・現金払いのみ
- 特別機内食(アレルギー・ベジタリアン・子ども用)はフルサービス各社で無料、出発24〜49時間前までの申込が目安
- 液体・ジェル状の食べ物(ヨーグルト・ゼリーなど)は100ml以下・1リットル袋のルールの対象になる
日韓の機内食は、制度としてはシンプルでも、会社ごと・路線ごとの運用がこまかく分かれていて、覚えるより毎回確認するほうが早い分野です。この記事で紹介した内容は2026年9月5日時点で確認できた情報であり、各社ともサービス内容を見直す動きが続いています。搭乗が決まったら、まず特別機内食や事前注文の締切を確認し、間に合わない場合は空港で調達する計画に切り替える——この2段構えで考えておくと、当日の空腹に振り回されずに済むはずです。
参考・出典
- 大韓航空公式サイト 特別機内食ページ https://www.koreanair.com/contents/plan-your-travel/in-flight-experience/meal/special-meal (2026年9月5日確認)
- 大韓航空公式サイト 一般席機内食ページ https://www.koreanair.com/contents/plan-your-travel/in-flight-experience/meal/economy (2026年9月5日確認)
- 네이트뉴스(news.nate.com) 「[단독] 아시아나, 일본・中国 단거리 노선서 맥주 못 마신다」 https://news.nate.com/view/20241010n35710 (2026年9月5日確認)
- アシアナ航空公式サイト 特別機内食ページ https://m.flyasiana.com/C/KR/KO/contents/special-in-flight-meals (2026年9月5日確認)
- JAL企業サイト プレスリリース「羽田=金浦線エコノミークラスで、機内食の新たなスタイル『SKY DELI by JAL』を開始」 https://press.jal.co.jp/ja/release/202206/006754.html (2026年9月5日確認)
- JAL公式サイト 機内特別食ページ https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/service/meal/special/menu/ (2026年9月5日確認)
- ANA公式サイト ビジネスクラス機内食事前予約サービスページ https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/flight_service_info/int-service/c/meal-pre-order/ (2026年9月5日確認)
- ANA公式サイト 特別機内食(スペシャルミール)ページ https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/inflight/service/international/spmeal/ (2026年9月5日確認)
- チェジュ航空公式サイト 事前機内食注文ページ https://www.jejuair.net/ko/additionalService/service/preorderedMeal.do (2026年9月5日確認)
- ティーウェイ航空公式サイト 機内食事前注文ページ https://www.twayair.com/app/serviceInfo/mealInfo (2026年9月5日確認)
- Peach Aviation公式サイト 機内での楽しみかたページ https://www.flypeach.com/lm/ai/inflights/inflight-service (2026年9月5日確認)
- Peach Aviation公式サイト お知らせ(機内でのお支払い方法について) https://www.flypeach.com/news/20250901 (2026年9月5日確認)
- 仁川国際空港公式サイト 制限物品ページ https://www.airport.kr/ap_ko/906/subview.do (2026年9月5日確認)
- 成田国際空港公式サイト 国際線での液体物の持ち込み制限について https://www.narita-airport.jp/ja/airportguide/security/liquid/ (2026年9月5日確認)

