韓国線LCC各社は、座席を指定しなくても搭乗はできます。チェックインの時点でシステムが空いている席を自動的に割り当てる仕組みが共通しているためです。ただし注意したい点が2つあります。ひとつは同行者と離れて座る可能性があること。もうひとつは非常口や前方など「この席がいい」というこだわりは有料指定でなければ確保できないことです。逆に言えば、1人旅で座る場所にこだわりがないなら、無理に払う必要はないというのが、公式サイトを見比べた範囲での実感です。
予約の最終画面で「座席指定:有料オプション」の表示を見て、指で止まった経験はありませんか。払うべきなのか、放っておいても座れるのか、案内を読んでもいまいち腑に落ちないまま「とりあえずスキップ」で進めてしまう人も多いはず。日本と韓国を結ぶ路線と就航空港は年々増えていて、済州航空・ティーウェイ航空・エアプサン・エアソウル・ジンエア・ピーチ・ZIPAIR・スプリングジャパンと、選択肢だけでも8社。それぞれ座席の呼び方も金額の出し方もバラバラで、比べようにも比べにくいのが正直なところです。この記事では、座席指定が有料なのはどの会社か、値段が変わる仕組み、指定しないとどうなるか、非常口座席の条件までを整理しました。
結論:座れないわけではない。ただし2つの注意点
まず前提として、座席を有料で指定しなかったからといって、飛行機に乗れなくなるわけではありません。エアプサンの公式サイトには「出発当日は無償で座席が割り当てられる。オンラインで空いている座席がない場合は、カウンターでの搭乗手続き時に割り当てられる」という趣旨の案内があります(2026年9月5日確認)。ティーウェイ航空も、一般運賃であれば出発25時間前から無料での座席指定に切り替わる仕組みを公式に案内しています。つまり「有料オプションを買わなかった人が席を失う」という設計にはなっていません。
ただし、無料で割り当てられる席は基本的に選べません。사전좌석지정(事前座席指定)を使わなければ、隣同士で予約したはずの同行者が離れて座ることもありますし、通路側・窓側の希望も反映されない場合があります。3時間弱のフライトとはいえ、知らない人と肩が触れる距離で過ごすのが気まずいと感じる人も少なくないはずです。
どの会社が有料か:8社の一覧表
会社ごとの区分だけで整理しました。金額は変動しやすいため、この表では「有料か・条件付きで無料になるか」だけを比較しています。エアソウルとZIPAIRの条件は、予約の前に各社の公式サイトで確かめてください。
| 航空会社 | 座席指定 | 無料になる主な条件 |
|---|---|---|
| 済州航空 | 有料 | 出発直前のオンライン/モバイルチェックインで空いている席から無料指定できる場合あり |
| ティーウェイ航空 | 有料 | 一般運賃は出発25時間前から無料。ビジネス運賃はビジネスセイバーゾーンが無料 |
| エアプサン | 有料 | 釜山-済州・金浦-済州・蔚山-済州の国内線は全座席が無料(日韓路線は対象外) |
| エアソウル | 有料 | 出発24時間前からのオンライン事前チェックインで無料指定という案内あり(確認できた範囲) |
| ジンエア | 有料 | JINI BIZ運賃を選ぶと座席は運賃に含まれ無料 |
| ピーチ | 有料 | 無指定の場合はランダムに割り当て。運賃タイプにより金額が変わる案内あり |
| ZIPAIR | 有料 | 0〜6歳の子どもと、隣に座席指定する同伴者1名は無料 |
| スプリングジャパン | 有料 | 「スプリングプラス」運賃は1回だけ無料で指定できる |
8社を並べてみると、日本と韓国を結ぶ全社が「座席指定は基本的に有料」という点で共通していることがわかります。無料になるのは、特定の運賃タイプを選んだ場合か、出発直前のチェックインで残り物の中から選ぶ場合のどちらかです。韓国側の就航空港によって運航会社の顔ぶれも変わるので、往復で使う会社が決まったら、この表を目安に公式サイトを確認するのが確実です。
席の種類で値段が変わる仕組み:前方・非常口・足元広め
各社とも、同じ「有料」でも席の位置によって金額が段階的に変わる仕組みを採用しています。エアプサンは前方座席・非常口座席・一般A・一般B・一般Cの5区分、ジンエアはJINI BIZ・JINI PLUS・JINI STRETCH&非常口列・JINI FRONT・JINI STANDARD A・JINI STANDARD Bの6区分、済州航空もエクスプレスゾーン・前方エコノミー・中央エコノミー・お得ゾーン・非常口座席・窓側ビューゾーン・後方エコノミーと、機材によって細かくゾーンが分かれています(いずれも2026年9月5日確認)。
金額の感覚としては、前方や非常口といった「脚が伸ばせる」「早く降りられる」席がいちばん高く、機体の後方に近づくほど安くなり、一部は無料ゾーンとして残る、という構造がどの会社にもだいたい共通しています。体感でいえば、非常口や前方はコーヒー1杯分から数千円程度、後方の一般ゾーンは無料〜数百円台という価格帯のイメージです。どの席がどのゾーンに入るかは機材や路線でも変わるため、予約時に表示される座席図で確認するのがいちばん確実だと感じます。

運賃タイプに座席指定が含まれる場合
座席の値段は、選ぶ運賃タイプによっても変わります。もっとも分かりやすいのはジンエアで、公式サイトには「一部の路線ではJINI BIZ/JINI PLUS運賃を運営しており、予約時に該当運賃を選ぶ場合は、それぞれの座席は無償で割り当て可能」と明記されています(2026年9月5日確認)。つまり上位の運賃を選んだ時点で、座席指定料金は別途かからない仕組みです。
ティーウェイ航空も同様で、ビジネス運賃を購入した客には「ビジネスセイバーゾーン」の座席指定が無料で提供されると案内されています。スプリングジャパンは「スプリングプラス」運賃タイプを選ぶと、1回だけ無料で座席指定ができ、追加で変更したい場合のみ有料になる仕組みです。ピーチについては、公式サイトで「座席エリア・運賃タイプ・路線・申し込み場所によって料金・手数料が異なる」との案内は確認できましたが、運賃タイプごとにどのゾーンが無料になるかの詳細区分までは、今回確認できませんでした。予約前に運賃タイプの説明ページを開いて、座席指定が含まれているかどうかを見ておくと、あとから追加料金に驚かずに済むはずです。
指定しないと何が起きるか:自動割当と同行者
座席を指定しないまま予約を終えると、多くの場合はチェックインのタイミングでシステムが空いている座席を自動的に割り振ります。ピーチは公式サイトで「事前に座席指定されない場合、ランダムに席が割り振られます」とはっきり案内していますし(2026年9月5日確認)、ZIPAIRも指定がなければチェックイン時に会社側が座席を割り当てる仕組みです。エアプサンも「オンラインで開いている座席がない場合は、カウンター手続き時に割り当てられる」としており、要は「誰かが必ず座れる場所を確保してくれる」という点は共通しています。
問題は、この自動割当が「連れと隣同士」を保証していないことです。同じ予約番号でまとめて購入しても、機内が混み合っていれば離れた席になることは十分あり得ます。カップルや友人同士で並んで座りたい人、機内で会話をしながら過ごしたい人にとっては、ここが有料指定を検討する分かれ目になります。
2人以上・グループで行くときの注意
複数人で移動する場合、各社が用意している別枠のサービスも見ておく価値があります。エアプサンには「옆 좌석 구매(隣席購入)」というオプションがあり、二人旅なら隣同士の快適さのため、一人旅なら隣の2席を確保して横になるために使えます。ただしこのオプションは出発当日、空港カウンターでのみ購入可能で、事前購入はできません(2026年9月5日確認)。ピーチにも「スペースシートオプション」という、指定した座席の隣の空席を1人あたり2席まで確保できるサービスがありますが、こちらは座席指定料金とは別料金で、コンタクトセンター経由の申し込みになります。
グループ全体を隣接させたい場合は、航空券をいつ買うかのタイミングも影響します。予約が早いほど座席の選択肢が多く残っているため、隣接した席を確保しやすくなる傾向は各社共通です。逆にセール直前など予約が集中しやすい時期は、無料枠から選べる席の数自体が少なくなりがちなので、グループ旅行なら早めの手続きを心がけたいところです。
子連れ・幼児連れの扱い
小さな子どもと一緒に搭乗する場合、座席の選び方にはいくつか制約があります。エアプサンの公式サイトには「出発当日、一部の機種では最前列(1列目)は乳幼児同伴での着席が不可となる場合がある。1列目は肘掛けが上がらず、離着陸時は手荷物を棚に収納する必要がある」との注記があります(2026年9月5日確認)。前方や非常口の座席は、構造上そもそも乳幼児連れに向かないケースがあるということです。
ZIPAIRでは逆に、子育て世帯にうれしい条件があります。「0〜6歳の子どもと、その隣に座席指定する同伴者1名」については、事前座席指定料金が無料になるとの案内です。非常口座席については、後の見出しで触れるとおり、多くの会社で乳幼児同伴の客は割り当ての対象外とされています。手荷物のルールとあわせて、ベビーカーの預け方や座席の位置関係を事前に確認しておくと、当日の搭乗がスムーズになるはずです。
オンラインチェックイン開始と無料になるタイミング
座席指定が「有料」から「無料」に切り替わるタイミングは、会社によって明確に決まっています。ティーウェイ航空は公式サイトで、一般運賃(プレミアムエコノミーゾーン・プレミアムゾーンを除く)は出発25時間前まで有料、それ以降は無料の座席指定に切り替わると案内しています。プレミアム系のゾーンは出発4時間前まで、ビジネス運賃のプレミアムビジネスゾーンは出発3時間前までが有料での購入期限です(いずれも2026年9月5日確認)。ジンエアも似た構造で、大半の座席は出発4時間前まで、JINI STANDARD A・Bは出発24時間前までが購入・取消の期限とされています。
済州航空やエアソウルについても、出発24時間前後のオンラインチェックインまたはモバイルチェックインのタイミングで、空いている席から無料の座席指定に切り替わるという案内が複数の情報源で共通していました。ただしこれは検索結果を通じた確認であり、公式サイトの原文を直接開いての確認はできていません。確実に無料枠を狙いたいなら、オンラインチェックインの始め方を事前に把握し、開始時刻ちょうどに手続きを済ませるのが近道です。なお、ピーチは空港カウンターに設置された自動チェックイン機では座席指定ができないと案内しており、仁川空港のセルフチェックイン機を使う人は、座席の希望があるなら先にオンラインで済ませておいたほうが確実です。
非常口座席に座れる条件
非常口座席は、脚元が広く人気がある一方で、緊急時に乗務員を手伝う役割が求められる座席でもあります。ティーウェイ航空とエアプサンの公式サイトには、ほぼ同じ内容の着席制限が明記されています。要点を整理すると、対象外になるのは次のような客です。
- 満15歳未満、または同伴者の助けなしに緊急時の役割を果たすのが難しい客
- 韓国語または英語で意思疎通ができない客
- 妊婦、乳幼児同伴の客
- 非常口や脱出用スライドの操作装置に近づく、引く・押す・回すといった動作が、体力や敏捷性の面で難しい客
- 文字や図で示された脱出指示、または乗務員の口頭指示を理解できない客
スプリングジャパンも公式サイトで「15歳以上で、12歳未満の同伴者がなく、日本語・英語・中国語のいずれかで会話ができる」ことなど、7つの条件をすべて満たす必要があると案内しています(2026年9月5日確認)。済州航空とジンエアについても、非常口座席の利用に適さない客の着席を制限する規定があること自体は確認できましたが、条件の全文は別ページに格納されており、今回は確認できませんでした。
非常口座席は申し込みができても、搭乗手続きの現場で「条件に合わない」と判断されると、別の座席に変更されることがあります。この場合、座席の指定料金はティーウェイ航空・エアプサンともに返金されないと明記されています。心配な人は、購入前に自分が条件を満たすか、公式サイトの案内で確認しておくのが安全です。
キャンセル・変更したときの座席料金の扱い
座席指定を買ったあとに予約を変更・取消した場合の扱いも、会社ごとに細かく違います。エアプサンは「航空券を取消した場合、座席指定は航空券と一緒に自動取消(返金)される」一方で、購入・返金の期限は出発1日前までとされ、出発当日は返金できません(2026年9月5日確認)。ジンエアは出発4時間前(JINI STANDARD A・Bは24時間前)までなら取消・返金が可能ですが、それを過ぎると座席料金は戻りません。スプリングジャパンは「座席指定料金の払い戻しはできません」と明記しており、予約変更時も指定座席は引き継がれず、再度支払いが必要になります。
エアソウルについては、旅程変更時に座席は自動的に取消となり、原則は座席料金も返金されるものの、出発24時間以内の変更・取消では座席料金が返金されないとの案内があります(検索結果を通じた確認)。共通しているのは、出発直前になるほど返金されにくくなるという傾向です。日程変更の可能性が少しでもあるなら、座席指定を買うタイミングは出発の直前ではなく、予約の初期段階で検討しておくほうが、無駄な出費を避けやすいはずです。
LCC座席指定は有料、無指定も搭乗可
- 韓国線LCC8社とも座席指定は基本的に有料。ただし無指定でも搭乗はできる(自動割当)
- 無料になるのは、上位の運賃タイプを選んだ場合か、出発直前のチェックインで残席から選ぶ場合
- 前方・非常口・足元広めの席ほど値段が高く、後方に近づくほど安いか無料になりやすい
- 同行者と隣り合わせたい人、非常口や前方にこだわりたい人は有料指定を検討する価値がある
- 非常口座席には年齢・言語・体力の条件があり、満たさないと現場で変更・料金は返金されない
- キャンセル・変更をする可能性があるなら、座席指定は出発直前ではなく早めに判断する
- エアソウル・ZIPAIRの金額は今回確認できておらず、公式サイトでの最終確認が必要
座席指定は「払わないと座れない」ものではなく、「払うとこだわりを実現できる」オプションだというのが、8社の公式情報を見比べた結論です。1人で身軽に移動するなら無理に払わなくても大丈夫ですし、逆に隣同士や非常口の席にこだわるなら、早めに公式サイトで金額を確認して指定してしまうのが結局いちばん楽だと感じます。
参考・出典
出典を見る(7件)
- 済州航空(jejuair.net) 부가서비스 좌석 구매ページ https://www.jejuair.net/ko/additionalService/service/preorderedSeat.do (2026年9月5日確認)
- ティーウェイ航空(twayair.com) 사전좌석 구매ページ https://www.twayair.com/app/serviceInfo/wantedSeat (2026年9月5日確認)
- エアプサン(airbusan.com) 좌석サービスページ https://www.airbusan.com/content/common/service/buySeat (2026年9月5日確認)
- ジンエア(jinair.com) 좌석 부가서비스ページ https://www.jinair.com/addService/seatOnline (2026年9月5日確認)
- Peach Aviation(flypeach.com) 有料オプション紹介ページ https://www.flypeach.com/others/options (2026年9月5日確認)
- Peach Aviation よくある質問(cs.flypeach.com) 座席指定の手続き期限 https://cs.flypeach.com/hc/ja/articles/4659227858590 (2026年9月5日確認)
- SPRING JAPAN(jp.ch.com) 座席指定ページ https://jp.ch.com/help/int/IJ/seat-selection (2026年9月5日確認)
🔔 新着を通知で受け取る
ソウルの新しいポップアップや旅の情報を、1日1回まで通知でお知らせします。いつでも止められます。

