韓国語は何時間で話せる?TOPIK基準でわかる学習時間の目安

韓国語のテキストとノートを広げて勉強している様子を示すイラスト

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「韓国語、どれくらいやったら話せるようになるんだろう」——推しの配信を字幕なしで聞きたい、韓国旅行で店員さんと少し話してみたい。そんな気持ちで検索窓に打ち込んだことがある人は多いはず。でも出てくる答えはサイトごとにバラバラで、「400時間」「1000時間」と数字だけがひとり歩きしているように見えることもありますよね。

結論から

「何ヶ月で話せる」という一律の答えはありません。ただし、公式データを手がかりにすれば自分のペースで目安を計算することはできます。英語話者向けですが米国務省(FSI)は韓国語を「例外的に難しい言語」に分類し、目安として88週・2,200時間という数字を公式に示しています。また、TOPIK(韓国語能力試験)は1〜6級それぞれで「何ができるか」を公式に定義しており、自分がどの級を目指すかを決める手がかりになります。この記事では、この2つの公式情報をベースに、1日の学習時間から自分のペースを逆算する方法を整理します。

目次

韓国語は「例外的に難しい言語」——FSIの公式分類

まず押さえておきたいのが、アメリカの国務省(FSI/Foreign Service Institute)が出している言語カテゴリです。FSIは、外交官など英語母語話者の職員に外国語を教える際、言語ごとの習得難易度を4段階(Category I〜IV)に分類しています。韓国語はこの中で最も難しいCategory IV「英語母語話者にとって例外的に難しい言語」に位置づけられています。

Category IVに該当するのは、アラビア語・広東語・北京語(中国語)・日本語・韓国語の5言語のみ。ヨーロッパ言語の多くがCategory I〜IIに分類されるのに比べると、韓国語がどれだけ「別枠」扱いされているかがわかります。FSIはこのCategory IVの言語について、88週間・授業時間にして2,200時間という学習期間の目安を公式に示しています。内訳は1週間あたり教室23時間+自習17時間の計40時間という想定です。

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ソウルイン編集部正直に言うと、この数字を見て「え、2,200時間も…」とひるむ人もいると思います。でも大事なのは、これは英語話者を前提にした数字だということ。日本語話者にそのまま当てはめられる公式データは、実は存在しません。

この2,200時間が示すのは、ILR(Interagency Language Roundtable)という尺度でのスピーキングとリスニングの統合スコアで、一定の水準に達するまでの平均的な期間です。ネイティブ相当ではなく、フルタイムで集中的に訓練を受ける国務省職員を前提とした数値である点にも注意が必要です。実際にかかる期間は、学習者の適性や既存の言語経験、教室時間の使い方によって変わるとFSI自身も明記しています。


日本語話者ならもっと早い?——公式データが無い理由

「日本語と韓国語は語順も文法も似ているから、もっと早く話せるようになるはず」——これはよく聞く話で、感覚的にも納得できる部分はありますよね。実際、助詞の使い方や語順の近さから、日本語話者にとって韓国語は学びやすい言語だとよく言われます。

ただし、この記事で正直にお伝えしておきたいのは、「日本語話者ならFSIの半分の時間で」といった数値化された公式データは存在しないということです。米国務省(FSI)のデータはあくまで英語母語話者向け。日本語話者を対象にした同種の公式な時間データは、米国務省・韓国のTOPIK運営機関のどちらにも見当たりませんでした。

「日本語話者はFSIの半分の時間で習得できる」というような具体的な数字の断定は、この記事ではしません。学びやすさの実感自体は多くの学習者に共有されていますが、それを裏付ける公式の時間データが無い以上、数字にして提示することはできないためです。

大切なのは、FSIの2,200時間を「絶対の目標時間」として捉えるのではなく、「韓国語という言語の難易度をイメージするための参考値」として使うことです。次の見出しからは、もう少し自分ごと化しやすい指標として、TOPIK(韓国語能力試験)の公式基準を見ていきます。


TOPIKとは——級を知れば「今の自分の位置」がわかる

TOPIK(韓国語能力試験)は、韓国の国立国際教育院(NIIED、教育部所管)が主管する韓国語の公式検定試験です。1997〜98年は韓国学術振興財団、1999〜2010年は韓国教育課程評価院が実施し、2011年から現在の国立国際教育院に運営が移管されました。合格した成績は、成績発表日から2年間有効とされています。

試験はTOPIK IとTOPIK IIの2種類に分かれます。TOPIK Iは1時限のみ(聞取・読解、計100分)、TOPIK IIは2時限構成(聞取・作文=110分/読解=70分、計180分)です。受験料は韓国国内基準でTOPIK Iが40,000ウォン、TOPIK IIが55,000ウォン(2026年8月18日確認。海外受験は現地機関により異なり、変動する可能性があります)。

試験区分 点数(合格ライン)
TOPIK I 1級 80〜139点(200点満点)
TOPIK I 2級 140〜200点(200点満点)
TOPIK II 3級 120〜149点(300点満点)
TOPIK II 4級 150〜189点(300点満点)
TOPIK II 5級 190〜229点(300点満点)
TOPIK II 6級 230〜300点(300点満点)

点数の合格ラインだけを見ても、正直「で、その級で何ができるの?」というのが一番知りたいところですよね。次の見出しで、TOPIK公式が定める「その級で何ができるか」の基準を、1級から6級まで順番に見ていきます。


TOPIK1〜6級で「何ができる」の公式基準

TOPIK公式サイトは、各級について「評価基準」という形で到達水準を文章で定義しています。ここでは公式の文言を要約して紹介します。한글(ハングル)を覚えたばかりの段階から、専門分野での運用まで、段階を追って言語機能の幅が広がっていく設計です。

1級はどんな水準?
自己紹介・買い物・注文など、生存に必要な基礎的な言語機能を遂行できる水準。自分・家族・趣味・天気など、私的で身近な話題を理解・表現できます。基礎語彙は約800語が目安です。
2級はどんな水準?
電話をかける・何かを依頼するなど、日常生活や郵便局・銀行といった公共施設の利用に必要な機能を遂行できる水準。語彙は約1,500〜2,000語で、私的な話題を段落単位で理解・使用でき、公式・非公式の言葉遣いも区別できます。
3級はどんな水準?
日常生活に大きな支障を感じず、公共施設の利用や社会的関係の維持に必要な基礎的言語機能を遂行できる水準。身近で具体的な話題を段落単位で理解・表現でき、文語と口語の基本的な違いも区別できます。
4級はどんな水準?
公共施設の利用や社会的関係の維持に加えて、一般的な日常業務の遂行機能もある程度果たせる水準。ニュースや新聞記事の平易な内容が理解でき、慣用表現や韓国文化への理解を踏まえた社会・文化的内容も扱えます。
5級はどんな水準?
専門分野での研究や業務遂行に必要な言語機能をある程度果たせる水準。政治・経済・社会・文化全般の馴染みのない話題も理解・使用でき、公式・非公式、口語・文語の文脈に応じて言葉を使い分けられます。
6級はどんな水準?
専門分野での研究や業務遂行に必要な言語機能を、比較的正確かつ流暢に遂行できる水準。政治・経済・社会・文化全般の馴染みのない話題も扱えますが、ネイティブ話者の水準には及ばないとされています。それでも意思疎通や機能遂行に困難はない、というのが公式の定義です。

「日常会話に困らないレベル」をイメージするなら、公式基準で「日常生活に大きな支障を感じない」と定義されている3級が一つの目安になりそうです。「ニュースがある程度わかる」なら4級、「専門分野の話題も扱える」なら5級以上、という段階で捉えると自分の目標が定めやすくなります。


ハングルを読めるようになるまで

한글(ハングル)という文字体系そのものは、実はそこまで複雑ではありません。韓国の「한글 맞춤법(ハングル正書法)」第4項では、現用の基本字母を24字(子音14字・母音10字)と規定しています。アルファベット26文字と近い数で、組み合わせ方のルールを覚えれば読めるようになる仕組みです。

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ソウルイン編集部この記事の調査では、「ハングルの読字習得にかかる公式の時間データ」までは見つけられませんでした。競合サイトの中には実務経験ベースで「20〜30時間」などの数字を出しているところもありますが、公的機関のデータではないので、この記事では参考程度の扱いにとどめます。

文字が読めることと、意味がわかって話せることは別の話です。文字自体は比較的短期間で読めるようになる人が多い一方、そこから先の語彙・文法の積み上げにTOPIKの各級が対応している、とイメージすると全体像がつかみやすくなります。


1日の学習時間から自分のペースを計算する

ここまでの数字を、実際に自分の生活に当てはめて考えてみましょう。FSIが示す2,200時間という数字を軸に、1日にかけられる学習時間別で、必要な日数・月数を単純計算してみます。あくまで機械的な割り算であり、「この通りに話せるようになる」という保証ではない点に注意してください。

1日の学習時間 2,200時間に必要な日数 月数換算(目安)
30分 約4,400日 約12年
1時間 約2,200日 約6年
2時間 約1,100日 約3年
3時間 約733日 約2年

コーヒー1杯分の時間、つまり1日30分の学習だと、FSI基準の2,200時間に届くまでには単純計算で10年以上かかることになります。逆に言えば、TOPIK3級のような「日常会話に大きな支障がない」水準は、2,200時間よりずっと手前で届く可能性が高いということでもあります。FSIの数字はあくまで「例外的に難しい言語を、フルタイムに近い密度で学んだ場合」の目安であり、TOPIKの3級・4級を目標にするなら、必要な時間はこれより短くなると考えるのが自然です。

この表はFSIの合計時間を単純に日数で割った計算例であり、「この時間をこなせば必ず話せるようになる」という断定ではありません。学習の質・使う教材・アウトプットの機会によって実際の到達スピードは大きく変わります。あくまで自分のペースを考えるための計算道具として使ってください。


独学だけでは足りないと感じたら

ここまで見てきたTOPIKの評価基準やFSIの目安時間を、独学のドリルや単語帳だけで積み上げていくのは、正直かなり根気がいります。特に3級以降で求められる「段落単位での理解・表現」や「文語と口語の使い分け」は、テキストを読むだけでは感覚がつかみにくい部分です。

独学で使っていた単語帳や文法書の続きとして、体系立ったカリキュラムに乗り換えたいという人には、「できる韓国語」シリーズのテキストに沿って進むオンライン講座「できる韓国語オンライン」という選択肢もあります。独学の延長で使っていた教材の内容を踏まえながら、次の段階に進みやすい形になっているのが特徴です。

できる韓国語オンライン

アプリと独学、オンライン講座のどれが自分に合うかをもう少し比較したい人は、韓国語勉強アプリのおすすめ比較記事で、無料の範囲と料金、段階別の選び方を整理しているので参考にしてみてください。


TOPIK何級を目指せばいい?——目的別の考え方

「結局、自分は何級を目指せばいいの?」という疑問には、公式に「◯級が必要」と一律に決まっているケースは実はそう多くありません。大学留学や就労ビザに必要なTOPIKの級は、進学先の大学や制度・機関ごとに個別に定められており、TOPIK公式サイトに全体で統一された基準の記載はありません。この記事では、進学・就労のための個別の級数条件までは扱いません。

  • 推しの配信・SNSの投稿を辞書なしで大まかに理解したい → まずは1〜2級の語彙・表現を目標に
  • 旅行先で日常会話に困らないようにしたい → 公式基準で「日常生活に大きな支障がない」とされる3級が目安
  • ニュースや新聞記事もある程度読みたい → 4級の「平易な内容の理解」が目安
  • 仕事や専門分野で使いたい → 5級以上を視野に
  • 進学・就労で必要な級数を知りたい → 志望先・応募先の個別の募集要項を必ず確認

目的によって必要な級が変わる、というのがこの記事でいちばん伝えたいポイントです。「とりあえず1000時間やる」よりも、「自分は何ができるようになりたいか」から逆算したほうが、途中で挫折しにくいはずです。


上位サイトの目安時間との比較——数字が割れる理由

実は「韓国語 習得 期間」で検索すると、サイトによって提示される時間の幅がかなり違います。ここでは公開情報として、あくまで比較用に紹介します。いずれも公的機関の公式データではなく、各サイトの著者による見解であることを踏まえて読んでください。

TOPIKの級ごとにどんな場面で使えるかを対応させた早見表
提示元 目安の考え方 合計時間の目安
ダイヤモンド・オンライン(2024年掲載) 韓国の語学堂(大学付属語学学校)の初級1・2級実績を基準。独学でも同程度と推定 初級で計400時間
トリリンガルのトミ韓国語講座 TOPIK6級相当を「ペラペラ」と定義し、初級・中級・上級・スピーキング強化の積み上げで提示 計1000時間
Korean Graded Readers 「話せる」を旅行会話・短い日常会話・話題を広げる会話の3段階に分けて提示 150〜1500時間の幅

数字が割れる一番の理由は、それぞれが「話せる」の定義を変えているからです。旅行のあいさつ程度なら150時間でも十分ですし、専門分野で使える水準を目指すなら1000時間を超えても不思議ではありません。この記事でTOPIKの公式評価基準を先に紹介したのは、「話せる」の定義を自分の言葉ではなく公式の言葉で決めてほしいと考えたためです。


よくある質問

韓国語は日本語話者ならすぐ話せるようになりますか?
語順や助詞の使い方が似ているため学びやすいとよく言われますが、それを裏付ける公式の時間データはありません。米国務省(FSI)の2,200時間という数字は英語母語話者向けの公式データであり、日本語話者向けの同種の公式データは確認できませんでした。感覚的な学びやすさと、数値化された習得時間は別の話として捉えるのが安全です。
TOPIK何級を取れば「日常会話に困らない」と言えますか?
TOPIK公式の評価基準では、3級が「日常生活に大きな支障を感じない」水準として定義されています。ニュースや新聞記事もある程度読みたい場合は4級が目安です。ただし進学・就労で必要な級は制度ごとに異なるため、個別の要項の確認が必要です。
ハングルが読めるようになるまでどれくらいかかりますか?
この記事の調査では、ハングルの読字習得にかかる公的機関の公式時間データは見つかりませんでした。文字自体は24字の組み合わせルールを覚える仕組みで、比較的短期間で読めるようになる人が多いとされていますが、公式な時間の目安として断定できる数字はありません。
独学とアプリ・オンライン講座、どちらが早いですか?
独学と語学学校・オンライン講座の効率差を数値化した公式統計は確認できませんでした。アプリごとの無料範囲や料金、段階別の選び方については韓国語勉強アプリのおすすめ比較記事で詳しく比較しています。
何歳からでも韓国語は習得できますか?
年齢と習得スピードの関係を示す公式データは、この記事の調査範囲では確認できませんでした。年齢を理由に習得の可否を断定することはできません。

まとめ

  • 「◯ヶ月で話せる」という一律の答えは無い。目的によって必要な時間は変わる
  • FSI(米国務省)は韓国語をCategory IV「例外的に難しい言語」に分類し、目安として88週・2,200時間を公式に提示(英語話者基準)
  • 日本語話者向けの公式な時間データは存在しない。学びやすいという感覚と数値化された時間は別
  • TOPIKは1〜6級で「何ができるか」を公式に定義。日常会話に大きな支障がない目安は3級
  • 1日にかけられる時間から、FSIの2,200時間を軸に自分のペースを逆算できる(あくまで計算例)
  • 独学で伸び悩みを感じたら、体系立ったカリキュラムへの乗り換えも選択肢のひとつ

自分に合った学習方法をもう少し比較したい人は、韓国語勉強アプリのおすすめ比較記事もあわせてどうぞ。韓国旅行で最低限使えるフレーズを先に知りたい人は、韓国旅行で使える韓国語フレーズガイドも参考になります。

参考・出典

  • FSI(米国務省)言語カテゴリ・学習時間 https://www.state.gov/foreign-language-training/ (2026年8月18日確認)
  • TOPIK公式:試験概要(主管機関・有効期間・沿革) https://www.topik.go.kr/TWGUID/TWGUID0010.do (2026年8月18日確認)
  • TOPIK公式:試験水準・等級区分点・試験時間・受験料 https://www.topik.go.kr/HMENU0/HMENU00016.do (2026年8月18日確認)
  • TOPIK公式:等級別評価基準(1〜6級) https://www.topik.go.kr/HMENU0/HMENU00018.do (2026年8月18日確認)
  • 国立国語院(韓国):ハングル正書法(基本字母24字の規定) https://www.korean.go.kr (2026年8月18日確認)
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