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ソウルの地図を眺めていて、崇礼門(숭례문)のすぐそばに広がる大きな市場のマークを見つけて「ここ、観光客がふらっと入っても大丈夫なのかな」と身構えたことはありませんか。明洞(ミョンドン)から歩いてすぐの距離にありながら、地元の人がリュックを背負って忙しく行き交う雰囲気は、いかにも「地元の市場」という顔をしています。実はここが韓国最大級の伝統市場、南大門(ナムデムン)市場。衣類からメガネ、輸入雑貨、カルグクスにタチウオ煮付けまで、目的別に歩けば迷わない懐の深い市場です。
南大門市場(남대문시장)は1414年に起源を持ち、1921年に正式開市したとされる韓国最大級の総合市場で、店舗数は公式発表で約1万172。地下鉄4号線会賢(フェヒョン)駅から徒歩5分ほどです。市場は業種ごとに営業時間がバラバラで、公式サイト自身が「営業時間・休業日は店舗ごとに異なる」と明言しています。旅行者の動線としては、衣類・メガネ・輸入雑貨のエリアを目的別に歩き、名物のタチウオ煮付け横丁とカルグクス横丁で締めるコースが組みやすいはずです。この記事では、市場公式サイトで営業を確認できた店・エリアと、確認できなかった情報を分けて整理します。
南大門市場ってどんな市場? 600年近い歴史を持つ韓国最大級の市場
南大門市場の起源は古く、韓国民族文化大百科事典の記述によれば1414年(朝鮮太宗14年)、崇礼門(南大門)周辺の道路沿いに、政府が管理し商人へ貸し出す「政府賃貸廛」が置かれたのが始まりとされています。その後1608年ごろに宣惠庁が設置されると地方特産物の売買が本格化し、国家記録院の資料では、このときの倉庫前の市場が「韓国最初の近代的常設市場」と紹介されています。現在の会社組織としての市場は1921年3月、宋秉畯により朝鮮農業株式会社が設立され正式に開市したのが始まりです。
その後の歩みも平坦ではありません。国家記録院の記録によれば、1954年の大火災後に1958年近代的な建物が竣工し、1963年に南大門市場株式会社が再発足したものの、1968年に再び大火災が発生して市場中心部が全焼、1969年に地下1階・地上3階の建物として建て直されました。焼けても、建て直して商いを続けてきた——そんな歴史が積み重なった場所と言えそうです。
規模については、市場公式サイトによると敷地面積は約2万坪、店舗数は約1万172、取扱品目は約1,700種、一日来客数は約30万人とされています。一方で国家記録院の記録(2016年時点)では一日来客数が約40万人と紹介されており、数字には資料ごとに幅があります。どちらが正確かを断定するより、「毎日相当な数の買い物客でにぎわう規模の市場」というくらいの理解で歩き始めるのがよさそうです。
行き方 — 会賢(フェヒョン)駅からのアクセスと地図
市場公式サイトによれば、南大門市場の代表住所は서울특별시 중구 남대문시장4길 21(南倉洞49)、代表電話は02-753-2805です。最寄り駅は地下鉄4号線 会賢(회현)駅で、市場までは徒歩5分ほど。ソウル市の広報媒体「서울사랑」の記事では、会賢駅の5番・6番・7番出口が市場に近い出口として案内されています。市場公式サイトの店舗ページでも「会賢駅5番出口を出てすぐ右に曲がって直進」という案内があり、5番出口が一つの目安になりそうです。
南大門市場(代表住所)の地図(2026年8月26日確認の住所で表示)。NAVER地図で名称検索する場合はこちらから。
明洞(ミョンドン)や明洞エリアの記事で紹介しているホテル密集地からも徒歩圏で、ソウル駅・明洞のどちらを起点にしても迷いにくいのが南大門市場のよいところです。宿選びの段階から南大門市場を旅程に組み込みたい人はソウル駅と明洞、どちらにホテルを取るか比較した記事も参考になるはずです。
エリア別の品揃え — 衣類・メガネ・輸入雑貨・子供服
南大門市場の魅力であり、同時に迷いやすいポイントでもあるのが「どこに何が売っているか」の広さです。現地ガイド情報によれば、안경거리(メガネ通り)は南倉洞の崇礼門輸入商街の裏手から南大門路の歩行道路沿いにかけて広がり、約150店舗規模のメガネ店が集まっているとされます。輸入雑貨を探すなら、D棟とEワールドの間の地下に広がる輸入商品街が目的地。旧トッケビ市場・大都商街・中央商街などいくつもの商街から成り、食品から化粧品、電子製品、日用雑貨まで、輸入品なら大抵のものが揃うと紹介されています。
| したいこと | 行き先の目安 |
|---|---|
| 衣類を見たい | 本洞商街ほか各衣類商街 |
| メガネを探したい | 南大門路沿いのメガネ通り |
| 輸入雑貨・食品を見たい | D棟〜Eワールド地下の輸入商品街 |
| 子供服を見たい | 南大門市場8길の児童服商街 |
| 中古カメラを見たい | 南大門路12番地周辺のカメラ通り |
| 花を見たい | 大都総合商街E棟3階の花市場 |
子供服を探している人向けには、南大門市場8길沿いに児童服商街があります。地域ニュースの紹介では、この一帯は現金中心の取引が多く、小売店は概ね17時前に閉まり、日曜休みの店が多いとされています。中古カメラを扱う店が集まるエリアも南大門路12番地周辺にあり、カメラ好きの間では知られたスポットのようです。花を扱う南大門꽃시장(花市場)は大都総合商街E棟3階にあり、ソウル市公式サイトによれば営業時間03:00〜15:00(金・土曜は16:00まで)、日曜休みと案内されています。

市場歩きのついでに、ソウルの伝統市場をもっと回りたい人は広蔵市場の記事や京東市場の記事も読み比べてみてください。同じ「伝統市場」でも、扱っている品目の顔ぶれがかなり違うことが分かるはずです。
営業時間と休市日は業種でバラバラ — 確認できたこと・できなかったこと
南大門市場を訪れる前に、いちばん誤解しやすいのが「市場全体の営業時間」という考え方です。市場公式サイトの問い合わせ情報を確認したところ、営業時間・休業日はともに「店舗ごとに異なる(점포별로 상이함)」と明記されていました。つまり、南大門市場には統一された開店・閉店時刻は存在しません。
それでも公式サイトの商街別営業案内には、業種ごとの目安が示されています。児童服は昼間09:30〜17:00・夜間22:30〜翌05:00、輸入商品は06:00〜18:30の範囲で店舗により夜間営業あり、アクセサリーは06:30〜17:00(土曜06:30〜14:00)、厨房用品は08:30〜18:30、婦人服は23:00〜17:00、靴・化粧品は06:00〜20:00とされています。夜中から営業している商街がある一方、日中だけの商街もあり、時間帯によって歩ける場所が変わると考えておいたほうがよさそうです。
南大門市場の休市日は、市場全体としては統一されたルールを確認できませんでした。児童服商街は日曜休みの店が多いとされていますが、公式サイトにも休業日の具体的な一覧はありません。日曜日に訪問を予定している人は、目当てのエリアが開いているか、事前に電話(代表02-753-2805)などで確認しておくのが安心です。
営業時間が業種で全く違うという性質は、京東市場の記事で紹介した韓方薬材市場とも共通しています。「伝統市場は朝が早い」というイメージだけで動くと、目当ての店にたどり着けないこともありそうです。
ガイド付きで市場を歩くという選択肢
市場は広く、業種ごとの営業時間もバラバラなので、「効率よく回りたい」「言葉に不安がある」という人には、現地ガイドと一緒に市場を含めたソウル観光を回るという選択肢もあります。市場エリアには韓国語・英語・日本語・中国語に対応した観光案内所もありますが、より計画的に動きたい場合は、事前に予約できるツアーやアクティビティを使う手もありそうです。
ソウルの体験・ツアーを日本語で探す市場めぐりやグルメツアーもある
個人で歩く場合と比べて、案内があることで「営業時間の見極め」や「エリア間の移動」に頭を使わずに済むのが利点です。まずは市場公式の観光案内所(i마크の赤いベストが目印、通訳ガイドが常駐)で地図をもらいつつ、必要に応じて事前予約のツアーも検討する、という組み合わせも考えられます。
名物グルメ① タチウオ煮付け横丁(갈치조림골목)は今も営業中
南大門市場のグルメで必ず名前が挙がるのが、갈치조림골목(タチウオ煮付け横丁)です。市場公式サイトの店舗ページによれば、住所は서울시 중구 남대문시장4길 18-6で、崇礼門輸入商街の向かいに位置し、営業時間は03:00〜21:00と案内されています。もともとはカルグクスや餃子を売る店だったものが、途中から魚料理中心に転換し、テレビ番組で紹介されて以降は客が急増したと紹介されています。現在15店舗以上が営業しているとされ、釜山・麗水・木浦・済州産のタチウオを使う店が多いようです。
味の決め手はコチュジャンベースの甘辛い煮汁で、店ごとに配合が少しずつ違うとのこと。日本人観光客の姿も多いと公式サイトで紹介されており、辛い料理に不安がある人は、注文時に辛さの調整ができるか店に確認してみるのも一つの手です。
魚料理よりも麺類が食べたい気分のときは、次で紹介するカルグクス横丁に足を延ばすのがおすすめです。同じ市場内なので、はしごするのも難しくありません。
名物グルメ② カルグクス横丁とホットク屋台の今
칼국수골목(カルグクス横丁)は市場公式サイトによれば서울시 중구 남대문시장4길 42-1にあり、営業時間は06:00〜21:00。主なメニューはカルグクス(韓国式手打ち麺)、スジェビ(すいとん)、チャンチグクス(そうめん)、ヨルムネンミョン、チャルパプ、麦ビビンバなどです。公式サイトでは南海食堂・兄弟粉食・ハン・スンジャ手打ちカルグクスの3店が紹介されており、頼んだ料理とは別に味見の小皿を分け合うような、気取らない雰囲気が特徴とされています。
屋台グルメといえばホットクも気になるところです。市場公式サイトには야채호떡(野菜ホットク)の店舗ページがあり、住所は서울특별시 중구 남대문로 12。タマネギ・ニラ・ニンジンなどの野菜と春雨を混ぜて揚げるタイプで、生地は毎日早朝6時から仕込み、当日分のみを使うという方針が紹介されています。ただしこの店舗の具体的な営業時間・定休日は公式サイトのページに記載がなく、今回の調査では確認できませんでした。他の情報源では営業時間や日曜休みという情報も見かけましたが、店名の対応関係まで裏づけが取れなかったため、本文では断定を避けます。
ホットク店を目当てに訪問する場合は、営業時間・定休日を公式サイトだけでは確認しきれない点に注意してください。市場内には似た名前の店も複数あるようなので、現地の観光案内所や代表電話で最新情報を確認するのが確実です。
夜まで食べ歩きを続けたい人は、広蔵市場のグルメ記事もあわせて読んでおくと、南大門市場との食べ比べがしやすくなるはずです。
免税・タックスリファンドと支払いのリアル
韓国では、外国人観光客免税販売店(事後免税店)に指定された店舗で3万ウォン以上購入すると、付加価値税(VAT)の還付を受けられる制度があります。大型百貨店やアウトレット、観光客の多いエリアの店舗は概ね指定されているとされていますが、南大門市場内の個々の店舗がどの程度この制度に対応しているかは、今回の調査では確認できませんでした。免税を前提に高額な買い物を計画している場合は、購入前にその店が免税店指定を受けているかどうかを店側に確認するのが確実です。
両替の段取りをあらかじめ決めておきたい人は韓国での両替方法をまとめた記事も確認しておくと安心です。市場での買い物と合わせて、お土産をどこで買い足すか迷っている人は韓国みやげのおすすめ記事も参考にしてみてください。
よくある質問
まとめ
- 南大門市場(남대문시장)は1414年起源・1921年正式開市とされる韓国最大級の伝統市場、店舗数は公式発表で約1万172
- 最寄り駅は地下鉄4号線会賢駅、5・6・7番出口から徒歩5分ほど
- 営業時間・休市日は業種ごとに大きく異なり、市場全体の統一時間は存在しない
- タチウオ煮付け横丁(03:00〜21:00)とカルグクス横丁(06:00〜21:00)は市場公式サイトで現在の営業を確認できた
- ホットク店の営業時間、免税店指定の有無、市場全体の休市日ルールは今回の調査で確認できなかった
- 現金決済が中心になりやすい傾向があるため、ウォンの現金を用意しておくと安心
南大門市場は、目的を絞れば絞るほど歩きやすくなる市場です。衣類やメガネ、輸入雑貨といった「買い物」の顔と、タチウオ煮付けやカルグクスといった「食べ歩き」の顔、その両方を1日で味わえる懐の深さが魅力と言えそうです。営業時間がエリアごとに違う分、行く前に目的地を1〜2個に絞っておくのが、遠回りをしない一番のコツかもしれません。両替やお土産選びとあわせて、明洞の屋台グルメ記事も旅程づくりの参考にしてみてください。
参考・出典
- 韓国民族文化大百科事典(한국민족문화대백과사전)南大門市場項目 https://encykorea.aks.ac.kr/Article/E0027973 (2026年8月26日確認)
- 国家記録院(국가기록원)「기록으로 만나는 대한민국」南大門市場ページ https://theme.archives.go.kr/next/koreaOfRecord/namdaemun.do (2026年8月26日確認)
- 南大門市場公式サイト(남대문관광특구 남대문시장)市場紹介 http://www.namdaemunmarket.co.kr/01_int/01.php (2026年8月26日確認)
- 南大門市場公式サイト 問い合わせ情報(韓国観光公社 access.visitkorea.or.kr 掲載) https://access.visitkorea.or.kr/ms/detail.do?cotId=a1835e2b-a682-48b4-a980-7faa899eb8e4 (2026年8月26日確認)
- 南大門市場公式サイト 商街別営業時間案内 http://www.namdaemunmarket.co.kr/pages/board/view.php?board_sid=1&data_sid=14 (2026年8月26日確認)
- 南大門市場公式サイト タチウオ煮付け横丁ページ http://www.namdaemunmarket.co.kr/04_enj/view.php?sid=3 (2026年8月26日確認)
- 南大門市場公式サイト カルグクス横丁ページ http://namdaemunmarket.co.kr/03_eat/view02.php?sid=2 (2026年8月26日確認)
- 南大門市場公式サイト 野菜ホットク店ページ http://www.namdaemunmarket.co.kr/03_eat/view.php?sid=7 (2026年8月26日確認)
- 서울사랑(ソウル市広報媒体)南大門市場・会賢洞の記事 https://love.seoul.go.kr/articles/1381 (2026年8月26日確認)
- ソウル市公式サイト(opengov.seoul.go.kr)ソウルの伝統市場6選記事(花市場の営業情報) https://opengov.seoul.go.kr/mediahub/22105744 (2026年8月26日確認)

