「動物カフェ、可愛い写真ばかりSNSで見るけど、実際どんなルールがあるんだろう……」——ソウル旅行の計画を立てていると、こういう小さな疑問がふと湧いてきますよね。猫カフェも犬カフェも、日本にもあるから何となく分かる気がする。でも「入場料にドリンクは含まれるの?」「小さい子は入れる?」「動物に負担をかけていない店をどう見分ける?」となると、答えられる人は意外と少ないはずです。
ソウルの動物カフェは大きく①猫カフェ、②犬(愛犬)カフェ、③ミーアキャットなど野生動物系カフェの3タイプに分かれます。料金は「入場料にドリンクが含まれる店」と「別会計の店」の両方があり、店ごとの年齢制限も要チェック。さらに2023年12月14日以降、野生動物系カフェには制度上の期限が設けられている点も見逃せません。この記事では2026年8月24日時点で営業を確認できた店だけを、確認できなかった情報とはっきり分けて紹介します。
ソウルの動物カフェにはどんな種類がある?確認できた業態を整理
まず「動物カフェ」とひとくくりに言っても、実際に確認できた業態は限られています。今回の調査でソウル市内での営業を確認できたのは、①猫カフェ、②犬(愛犬)カフェ、③ミーアキャットやラクーンなど野生動物と触れ合えるカフェの3タイプでした。애견카페(エギョンカフェ=愛犬カフェ)という言葉は現地でもよく使われるので、看板やNAVER地図で店を探すときの検索語としても覚えておくと便利です。
一方、羊やアルパカと触れ合える施設については、今回の調査ではソウル都心で常時営業している専門カフェを特定できませんでした。加平(カピョン)や大関嶺(テグァルリョン)といった郊外の牧場型施設で羊やアルパカと触れ合える例は見つかったものの、これらはソウル市外の施設です。「ソウル市内で羊カフェを探している」場合は、期待値を下げておいたほうが正直な案内になります。
| 業態 | 触れ合える動物の例 | 今回の調査での位置づけ |
|---|---|---|
| 猫カフェ | 猫(多頭飼育型が中心) | ソウル市内に複数存在。営業確認できた店あり |
| 犬(愛犬)カフェ | 犬(小型犬中心の店が多い) | ソウル市内に複数存在。営業確認できた店あり |
| 野生動物系カフェ | ミーアキャット・ラクーンなど | 2027年12月13日まで猶予つきで存在。詳細は法規制の章で |
| 羊・アルパカ系 | 羊・アルパカ | 都心での常時営業店は今回未確認。郊外の牧場型が中心 |
料金の仕組み:入場料にドリンクが含まれる店とそうでない店
動物カフェの料金体系は、大きく2パターンに分かれます。ひとつは入場料にドリンク1杯が含まれる形。もうひとつは入場料とドリンク代が別会計になっている形です。どちらの形式かは店によって異なり、統一されたルールがあるわけではありません。価格自体は変動するため本文では具体的な金額を書きませんが、「入場料=ドリンク代込み」と思い込んで店に入ると、会計時に戸惑うことがあるので注意してください。
時間制限についても同様に店ごとの差があります。滞在時間を区切っているタイプ(1回入場につき一定時間まで)と、営業時間内であれば時間無制限で過ごせるタイプの両方が存在します。中には「基本チケット」と「再入場可能なオールデイチケット」を分けて販売している店もあり、長時間ゆっくり動物と過ごしたい人向けの選択肢を用意しているケースもあります。
また、動物カフェは一般的なカフェよりも料金設定が高めになりやすい業態です。これは飲み物代そのものというより、動物の飼育・衛生管理にかかるコストが価格に反映されているため。체험형카페(チェホムヒョンカフェ=体験型カフェ)という言い方をされることもあり、「飲み物を飲みに行く」というより「動物との時間にお金を払う」感覚で考えておくと、価格に対する納得感が違ってくるはずです。
入店前に必ず確認したいルール(消毒・抱っこ・餌やり・撮影・静かに)
動物カフェには、一般のカフェには無い独自のマナーがあります。共通して求められることが多いのは、入店時の手指消毒です。動物とスタッフの衛生を守るための最低限のルールなので、案内があれば必ず従いましょう。また抱っこや餌やりについては「可能な店」と「スタッフのみが行う店」に分かれており、どちらのスタイルかは入店前に確認しておくと当日の流れがスムーズです。
撮影時のフラッシュは、多くの動物カフェで禁止・非推奨とされています。猫や犬はもちろん、ミーアキャットのような小型の野生動物は光や大きな音に敏感で、フラッシュや大声が強いストレスになることがあります。写真を撮る際はフラッシュをオフにし、店内では会話のボリュームを落とすことを心がけてください。
そのほか、動物を無理に抱き上げない・寝ている動物を起こさない・決められたエリア以外に立ち入らないといった基本マナーも共通しています。こうしたルールは「動物のため」であると同時に、「次に来る人が同じように楽しめるため」でもあります。1つ守るだけでも、店にとっても動物にとっても負担が減るはずです。
- 入店時の手指消毒に従う
- 抱っこ・餌やりの可否をスタッフに確認する
- 撮影はフラッシュをオフにする
- 店内では静かに過ごす
- 寝ている動物を無理に起こさない

年齢制限に注意。動物ごとに入店できる年齢が違う店もある
動物カフェで見落としやすいのが年齢制限です。今回営業を確認できたミーアキャットパーク(종로・대학로)では、満5歳以下の子供と動物の入店が難しいという案内がありました。小型の野生動物は驚くと予測できない動きをすることがあるため、安全面から年齢の下限を設けている店があるのは自然なことといえます。
犬カフェ側にも独自のルールがあります。犬カフェの봉브라더스(강남・논현)では、体重10kg未満の小型犬種のみ入店可能という条件が確認できました。これは人間の年齢制限ではなく「同伴できる犬の大きさ」の制限ですが、犬連れでの利用を考えている人は事前に知っておきたいポイントです。
🚨 なお、カフェによっては子供の年齢に関わらず入店そのものを制限する「ノーキッズゾーン」を掲げる店もあります。動物カフェに限らずソウルのカフェ全般に見られる傾向で、この制度の詳しい背景やチェック方法は子連れで入れるカフェの見分け方で別途まとめています。動物カフェは「動物種ごとの年齢下限」と「店としてのノーキッズゾーン」の両方があり得るため、両方を確認してから予定を立てるのが安全です。
予約は必要?当日入店できる店の傾向
予約の要否についても、店ごとに方針が分かれます。今回確認できた店では、公式Instagramのプロフィール欄に電話番号や営業時間が明記されており、事前に電話やDMで問い合わせる形を案内している店が目立ちました。特に週末やイベントシーズンは混雑が予想されるため、確実に入店したいなら事前連絡をしておくのが無難です。
一方で、平日の空いている時間帯であれば予約なしでもふらっと入店できる店も一般的に存在します。ただし「予約なしで入れるかどうか」はその日の混雑状況やスタッフの人数にも左右されるため、確約はできません。訪問当日に公式Instagramのストーリーズなどで最新の空き状況が案内されていることもあるので、出発前にひと目チェックしておく習慣をつけておくと安心です。
動物福祉の視点:無理をさせていない店の見分け方
動物カフェを選ぶうえで、正直に触れておきたいのが動物福祉の視点です。この記事では特定の店を名指しで批判することはしませんが、「どういう状態の店を避けたほうがいいか」という一般的な基準は知っておいて損はありません。動物が常にケージの奥や物陰に隠れていて出てこない、極端に痩せて見える、来店客を避けるように逃げ回っている——こうしたサインが見られる場合は、その動物にとって店の環境が負担になっている可能性があります。
逆に、動物が自分の意思で自由に動き回れる十分な広さがあるか、休憩スペースが確保されているか、スタッフが動物の様子を見ながら来店客に声かけをしているか、といった点は「無理をさせていない店」の目安になります。動物の様子を一度観察してから入店を決める、というくらいの余裕を持っておくと、後から気まずい気持ちにならずに済むはずです。
判断に迷ったら、「もし自分がその動物だったら、この環境で1日過ごしたいと思うか」を一度想像してみるのも一つの方法です。可愛い写真が撮れるかどうかより先に、動物の様子そのものを見る癖をつけておくことをおすすめします。
法規制の現況:野生動物カフェは2027年まで猶予、猫・犬カフェにも別の壁
🚨 ここが今回の調査でいちばん重要だった部分です。2023年12月14日から、「야생생물 보호 및 관리에 관한 법률(野生生物法)」の改正により、動物園・水族館として登録されていない施設での生きた野生動物の展示行為が原則禁止されました。ミーアキャットやラクーンなど、動物カフェで人気の高い動物の多くはこの「野生動物」に分類されます。
ただし既存の運営者には救済措置があります。法施行前(2023年12月13日まで)に保有動物の種類や個体数などの現況を市・道知事に申告していた場合、その申告した動物に限って2027年12月13日まで展示禁止が猶予される仕組みです。つまり、今営業しているミーアキャット系カフェの多くは「期限つきで存続している」状態だと理解しておく必要があります。猶予期間中も、餌やりや動物に触れる行為は制限対象になり、ラクーンやミーアキャットのようにストレスに弱いとされる動物への配慮が求められています。違反した場合の罰則は2年以下の懲役または2,000万ウォン以下の罰金です。
意外と知られていないのが、猫カフェ・犬カフェ側の法的な立ち位置です。動物と飲食物を同じ空間で提供する営業は食品衛生法上「식품접객업」に分類され、厳格な解釈では動物のいる空間と食品を提供する空間を分離する義務があります。分離していない店は法解釈上グレー〜不備の状態にあたりうるとされ、2022年12月から始まった「規制サンドボックス」制度で施設基準の適用除外を受けた事業者(主に大手数十社)は合法的に営業できますが、承認を受けていない既存店も多いのが実情です。
| 制度 | 内容 | 期限・時期 |
|---|---|---|
| 野生生物法の展示禁止 | 動物園・水族館以外での野生動物展示を原則禁止 | 2023年12月14日施行 |
| 既存事業者の猶予 | 申告した動物に限り展示継続を猶予 | 2027年12月13日まで |
| 食品衛生法の施設分離義務 | 動物空間と飲食提供空間の分離が原則 | 規制サンドボックス承認で適用除外あり(2022年12月〜) |
制度としては環境部管轄の野生生物法と、食品医薬品安全処(식약처)管轄の食品衛生法という2つの法律が重なって動物カフェを規制している状態です。旅行者にとっては「今営業している=ずっと安泰」ではなく、「今は猶予期間内で営業している業態もある」という前提で捉えておくと、業界の変化にも驚かずに済むはずです。
エリアの傾向:弘大・鍾路・江南、それぞれ確認できた店の特徴
今回営業を確認できた3店は、それぞれ異なるエリアに位置していました。弘大(홍대)エリアでは猫カフェのMAO(마오)。住所は서울 마포구 와우산로21길 36-20(3, 4階)、営業時間は年中無休13:30〜22:00です。弘大のカフェ巡りガイドと合わせて動線を組むと、カフェ巡りの一部として動物カフェを組み込みやすくなります。
鍾路(종로)・大学路(대학로)エリアでは、ミーアキャットパーク(미어캣파크)が確認できました。住所は서울 종로구 대학로10길 12(동숭동)6階、営業時間は12:00〜21:00(平日は20:00まで)です。演劇の街として知られる大学路の一角にあり、公演の合間に立ち寄る人も多いエリアです。
江南(강남)・論峴(논현)エリアでは犬カフェの봉브라더스を確認できました。住所は서울 강남구 논현동181-12、営業時間は10:00〜21:00(カフェ利用は12:00から)、月曜休(遊び場・ホテル機能のみ)です。江南のカフェガイドも合わせて確認しておくと、江南エリアでの1日の過ごし方を組み立てやすくなります。いずれの店も、NAVER地図(네이버 지도)でも店名検索すると詳細な口コミや最新の写真を確認できるので、Googleマップと合わせて見ておくとより安心です。
服装・持ち物の注意(毛がつく・匂いが残る)
動物カフェに行くときに地味に困るのが、服に毛がつくことです。特に猫カフェ・犬カフェは多頭飼育型が多く、コーヒー1杯分の滞在時間でも黒い服には想像以上に毛がつきます。訪問前提であれば、明るい色の服より濃い色の服のほうが目立ちにくい、という単純な工夫だけでも仕上がりが違ってきます。持ち物としては、粘着クリーナー(コロコロ)を小さく折りたたんで持参しておくと、店を出た直後にサッと使えて便利です。
もうひとつ気になるのが匂いです。動物カフェは換気や清掃に配慮している店が多いものの、動物特有の匂いが服やバッグに移ることは避けられません。滞在後にそのまま別の予定(ディナーや観劇など)に向かう場合は、匂いがつきにくい上着を羽織っておく、あるいは携帯用の消臭スプレーを持っておくと安心です。냄새 제거(ネンセ ジェゴ=匂い除去)という表示のあるスプレーが薬局やコンビニで手に入ることもあるので、覚えておくと役立ちます。
荷物は動物が届かない場所(膝の上や足元のカゴなど)に置くよう案内されることが多いです。ショップバッグや紙袋を持ったまま動物のそばに近づくと、興味を持った動物にかじられたりすることもあるので、貴重品や食べ物は特に注意して管理してください。
アレルギーのある人への注意
🚨 動物カフェを検討する際に、必ず考えておきたいのがアレルギーの問題です。猫や犬の毛やフケ、唾液にアレルギー反応を起こす人は少なくありません。多頭飼育型の猫カフェ・犬カフェは、狭い室内空間に複数の動物がいるぶん、アレルゲンの濃度も一般家庭より高くなりやすい環境です。ミーアキャットのような野生動物も、毛やフンなどを介したアレルギー反応が起こる可能性はゼロではありません。
過去にペットアレルギーの診断を受けたことがある人、喘息など呼吸器の持病がある人は、事前に医師に相談してから訪問を検討することを強くおすすめします。「軽い症状だから大丈夫だろう」と自己判断で無理をすると、旅行中に症状が悪化してしまうこともあります。医療上の判断は必ず医師や専門機関に委ねてください。心配な場合は、店に事前連絡して換気状況や動物の種類を確認しておくのも一つの対策です。
持病がある場合は、常用薬(抗ヒスタミン薬など)を携帯しておくと安心です。ただし薬の選択や服用のタイミングについても、自己判断ではなく事前にかかりつけ医に相談することを前提にしてください。
よくある質問
まとめ
- ソウルの動物カフェは①猫カフェ、②犬カフェ、③ミーアキャットなど野生動物系カフェの3タイプが中心。羊・アルパカ系は都心での常時営業店を今回確認できなかった
- 料金は「入場料にドリンク込み」と「別会計」の両方があり、時間制限の有無も店によって異なる
- 入店前は手指消毒・抱っこと餌やりの可否・フラッシュ撮影の可否を確認する
- 年齢制限は「動物種ごとの下限」と「店のノーキッズゾーン」の2種類があり得る
- 2023年12月14日以降、野生動物系カフェは2027年12月13日までの猶予つきで営業している状態。猫・犬カフェにも食品衛生法上の課題がある
- 動物福祉の視点では、動物が隠れてばかりいないか・十分な広さがあるかを自分の目で確認する
- アレルギーがある人は事前に医師へ相談してから訪問を検討する
動物カフェは、可愛い写真の裏側に「料金体系」「入店ルール」「法規制」といった地味だけど大事な情報がたくさんあります。今回営業を確認できたのは弘大・鍾路・江南の3店だけですが、訪問前には必ず公式Instagramや地図アプリで最新の営業状況を確認してから出かけてください。雨の日の予定に組み込みたい人はソウルの雨の日の過ごし方も、注文フレーズに不安がある人はカフェでの韓国語注文ガイドも参考にしてください。カフェ巡りの計画全体を立てたいならソウルのカフェ巡りコースもあわせてどうぞ。
参考・出典
- 파이낸셜뉴스「”먹이 주기, 만지기 못한다” 오늘부터 야생동물 카페 금지」 https://www.fnnews.com/news/202312140749063264 (2026年8月24日確認)
- 서울특별시「동물원·수족관 외 시설에서 야생동물 전시금지제도 안내」 https://news.seoul.go.kr/env/archives/523378 (2026年8月24日確認)
- 한국일보「야생동물카페 문 닫으면 2000마리 어떡하냐고? [Q&A]」 https://www.hankookilbo.com/News/Read/A2024012516090003728 (2026年8月24日確認)
- 한국일보 오피니언「애견 카페, 불법인가요?」 https://www.hankookilbo.com/news/article/A2024122409530003239 (2026年8月24日確認)
- YTN「”몰랐어요”…반려동물 동반 식당·애견 카페 모두 불법?」 https://www.ytn.co.kr/_ln/0103_202405260800023907 (2026年8月24日確認)
- MAO 公式Instagram (@mao_cafe_hongdae) https://www.instagram.com/mao_cafe_hongdae/ (2026年8月24日確認)
- 봉브라더스 公式Instagram (@bongbrothers89) https://www.instagram.com/bongbrothers89/ (2026年8月24日確認)
- ミーアキャットパーク 公式Instagram (@meerkatpark) https://www.instagram.com/meerkatpark/ (2026年8月24日確認)

