スーツケースのファスナーが閉まらない、超過手荷物の料金表を見て青ざめる——韓国旅行の最終日、そんな経験をしたことはありませんか。買いすぎたお土産を全部持ち帰ろうとせず、一部を郵便で日本に送ってしまうという選択肢があります。ただし空港⇔ホテル間の国内配送サービスとは別物で、この記事で扱うのは国際郵便で日本の自宅まで送る方法です。仁川空港に郵便の窓口はあるのか、EMSや国際小包はいくらかかるのか、送れない物は何か、梱包から税関申告書まで、2026年9月3日確認の一次情報を軸に整理しました。
仁川空港で郵便を扱っているのは第1ターミナル(T1)2階の一般エリア中央にある1カ所のみで、営業時間は09:00〜18:00です(2026年9月3日確認)。第2ターミナル(T2)には窓口がありません。日本向けの発送はEMS(国際特急郵便)・K-Packet・国際小包の3つが選べ、急ぐならEMS、2kg以下で急がないならK-Packetが目安です。液体やリチウム電池を含む物は郵便では送れないため、無理に詰め込まず手荷物に残す判断が必要になります。
仁川空港に郵便局はあるのか——第1ターミナル2階の「郵便取扱局」
仁川国際空港を運営する인천국제공항공사(仁川国際空港公社)の公式案内によると、空港内で郵便を扱っているのは第1旅客ターミナル(T1)の2階、一般エリア(免税エリアではない側)の中央にある窓口だけです。正式には「郵便局」ではなく우편취급국(郵便取扱局)という扱いで、通常の郵便局より小規模な窓口という位置づけです。営業時間は09:00〜18:00、問い合わせは韓国郵政の全国共通カスタマーセンター1588-1300に案内されています(2026年9月3日確認)。深夜・早朝の便で到着・出発する場合は営業時間外になる可能性が高いので、あらかじめ自分のフライト時刻と照らし合わせておくことをおすすめします。
窓口の正確な取扱範囲(EMS・国際小包・K-Packetすべてに対応しているか、書留や保険付帯まで扱っているか)については、公式ページ上で細部まで確認しきれませんでした。荷物の重さや品目によっては窓口で断られる、あるいは市内の本局を案内される可能性もゼロではないため、大きめの荷物や特殊な品目を送る予定がある場合は、事前に1588-1300へ電話で確認しておくと当日の手間が減ります。
空港内での手荷物の一時預けやコインロッカーについては、郵便の話とは別テーマです。詳しくは仁川空港の手荷物預かりの記事にまとめているので、送る荷物と預ける荷物を分けて考えたい人はあわせて確認してください。
第2ターミナル利用者と営業時間外に着いた人はどうするか
問題は、第2ターミナル(T2)には郵便を扱う窓口が無いことです。T2発着の便を使う場合、空港内で完結させたいなら第1ターミナルまで移動する必要がありますが、ターミナル間は無料シャトルバスで15〜20分程度かかるとされており、出発前の慌ただしいタイミングで往復するのは現実的ではありません。T2利用者は、最初から「市内の郵便局から送る」前提で計画するほうがスムーズです。
同様に、T1利用者でも09:00〜18:00という営業時間の外に空港へ着く便では、空港内の窓口をそもそも使えません。この場合の選択肢は大きく2つです。1つ目は、宿泊先の近くにある市内の郵便局から、韓国滞在中に先に送ってしまう方法。韓国の郵便局は都市部であれば平日09:00〜18:00程度で営業していることが多く(店舗ごとに異なるため個別確認が必要)、空港へ向かう前日までに済ませれば時間の制約を受けません。2つ目は、後述するように国際宅配便やホテルのフロント経由での発送を検討する方法です。
| 状況 | おすすめの動き方 |
|---|---|
| T1発着・営業時間内(09:00〜18:00) | 空港内の郵便取扱局をそのまま利用 |
| T1発着・営業時間外 | 市内の郵便局で滞在中に先に発送 |
| T2発着 | 空港内での発送は想定せず、市内の郵便局を利用 |
市内の郵便局の正確な所在地・営業時間は店舗によって異なり、この記事では個別の店舗までは確認していません。宿泊先の近くの郵便局は、韓国郵政の公式サイトの支局検索や、宿泊先スタッフに確認するのが確実です。
EMS・国際小包・K-Packet——何がどう違うのか
日本へ荷物を送る手段として、韓国郵政が扱う国際郵便には主に3つの種類があります。EMS(国際特急郵便)は最も速く、追跡もリアルタイムに近い形で確認できるサービスです。重量の上限は比較的大きく、書類だけでなく荷物全般に対応します。K-Packetは2kg以下の小型の荷物向けに設計された、EMSより割安なサービスで、もともとは韓国のネット通販の海外発送で使われることが多い区分です。届くまでの日数はEMSより長くなる傾向があり、追跡情報も国によってはEMSほど詳細に更新されない場合があります。国際小包はさらに重い荷物・大きい荷物に対応する区分で、船便に近い扱いになることもあり、日数がかかる代わりに割安になりやすい位置づけです。
お土産を数点だけ送りたいなら軽さを活かしてK-Packet、割れ物や高価な物を含み追跡と速さを重視するならEMS、まとめて大きな段ボール1箱を送るなら国際小包、というのが大まかな使い分けの目安です。ただし各サービスの正確な重量上限・取扱可否は品目や梱包状態によって変わるため、窓口で「これを日本に送りたい」と実物を見せて相談するのがいちばん早い方法です。

買い物そのものの選択肢を先に見ておきたい人は、韓国の免税店の記事や仁川空港のお土産店の記事もあわせてチェックしておくと、何を手荷物に残し、何を郵送に回すかの判断がしやすくなります。
EMSの料金——日本へ送るといくらかかるか
もっとも気になる金額の話です。韓国郵政のEMS公式サイト(ems.epost.go.kr)で確認できる、日本向け・非書類(物品)のEMS基本料金は次のとおりです(2026年9月3日確認)。
| 重量 | EMS料金(日本向け・目安) |
|---|---|
| 0.5kg | 26,000ウォン |
| 0.75kg | 27,000ウォン |
| 1.0kg | 28,500ウォン |
| 1.25kg | 30,000ウォン |
| 1.5kg | 31,500ウォン |
| 2.0kg | 35,000ウォン |
上記は0.25kg刻みで細かく料金が設定されている表の一部を抜き出したもので、追加運送手数料を含んだ金額として案内されています(2026年9月3日確認)。体感でいうと、1kg前後の荷物を送るとコーヒー20杯分ほどの出費になる計算です。K-Packetや国際小包はEMSより割安になる傾向がありますが、公式サイト上で日本向けの具体的な金額表を今回確認しきれなかったため、正確な金額は窓口またはEMS公式サイトの料金計算機で個別に確認してください。荷物のサイズ・重さ・内容品によって梱包後の実重量が変わるため、自宅で量った重さと窓口での計測結果がずれることもある点も覚えておくとよさそうです。
ここに挙げた金額は2026年9月3日時点の公式サイトの表示に基づくものです。運賃は改定されることがあるため、発送直前に韓国郵政EMS公式サイト(ems.epost.go.kr)の料金計算機で最新の金額を確認してください。
送れないもの・制限がある物——液体・スプレー・リチウム電池・食品
お土産の中には、そもそも国際郵便で送れない、または制限がかかる品目が含まれていることがあります。まずリチウム電池を内蔵した製品(モバイルバッテリー、電池入りの美容家電など)は、一般の国際郵便では原則として発送できないという案内が広く出回っています。航空輸送における危険物規制の対象になるためで、送りたい場合は危険物の取り扱い体制を持つ国際宅配便(DHL・FedEx・UPS等)を利用するのが一般的な案内です。
化粧水やコスメの液体・エッセンスオイル・制汗スプレーといった液体・スプレー類も、内容量や梱包方法によって航空輸送上の制限に触れる場合があります。今回、韓国郵政側の液体に関する具体的な数量基準までは確認しきれなかったため、液体を含む荷物を送る際は、窓口で品目を伝えて発送可否を個別に確認するのが確実です。
キムチや惣菜、肉・乳製品を含む加工食品などの食品は、韓国側で発送できたとしても、日本側の輸入規制に引っかかる可能性があります。食品や動植物に関わる持ち込みの可否は、最終的に日本の税関・動物検疫所の判断に委ねられるため、この記事では一律に「送れる/送れない」と断定しません。発送前に日本の税関または動物検疫所の公式窓口で確認する一手間を挟んでください。
- リチウム電池内蔵の製品は一般の国際郵便では原則発送不可、国際宅配便の危険品ルートを検討する
- 液体・スプレー類は品目ごとに窓口で発送可否を確認する
- 食品・動植物関連は日本側の税関・動物検疫所の判断に委ねる
- 不安な品目は「郵送する」より「手荷物に残す」ほうが安全な場合が多い
手荷物として持ち帰る場合の機内持ち込み・預け入れのルールは韓国の手荷物ルールの記事で別にまとめているので、郵送と手荷物のどちらに振り分けるか迷ったときの判断材料にしてください。
梱包と税関申告書——箱の準備からCN22/CN23の書き方まで
梱包用の箱は、郵便局の窓口でも小包用の箱(サイズ別に「0号」などの規格がある)を購入できる案内になっており、韓国郵政のオンラインショップでも小包用の箱が販売されています(2026年9月3日確認)。空港の郵便取扱局に箱の在庫が常にあるとは限らないため、荷物が多い人はホテルやコンビニで手頃な段ボールを事前に確保しておくと安心です。緩衝材については、旅行中に着なくなった衣類やホテルのタオルを使う人もいますが、割れ物には市販の気泡緩衝材(プチプチ)を使うほうが確実です。
国際郵便には税関申告書の添付が必須で、内容によってCN22とCN23という2種類の書式が使い分けられます。目安としては、申告価額が一定の基準(300 SDR、日本円で数万円程度に相当)未満の物品はCN22、それ以上や高価な商品はCN23を使う扱いになっています。お土産としてまとめて送る荷物は、内容品と点数が多くなるほどCN23が必要になりやすいと考えておくとよいでしょう。窓口で荷物の内容と大まかな金額を伝えれば、どちらの書式を使うべきかは係員が判断してくれます。
申告書の宛先・品目名は英語または日本語で問題ない案内になっていますが、国名だけはローマ字(JAPAN)で明記しておくと確実です。記入例や必要事項の詳細は、窓口で申告書を受け取るタイミングで確認してください。
日本で受け取るとき——関税がかかるかどうかは税関の判断
荷物が日本に到着したあと、内容品の種類や申告価額によっては関税・消費税が課される場合があります。個人使用目的の少額の荷物であれば課税されないケースも多いとされますが、金額の基準や免税の範囲は品目によっても変わるため、実際に課税されるかどうか、いくらになるかは日本の税関の判断に委ねられます。この記事では具体的な非課税枠の金額までは断定せず、税関の公式案内を確認することをすすめる立場を取ります。
受け取り方法としては、通常の国際郵便であれば日本の配達員(郵便局)がそのまま自宅に届けてくれる形になり、関税が発生する場合は配達時に代金引換のような形で支払いを求められることがあります。不在時の対応や再配達の流れは日本郵便の国際郵便物の案内に従う形になるため、荷物が発送されたら追跡番号を控えておき、到着予定日の前後は在宅できるよう調整しておくと受け取りがスムーズです。
空港から送る・市内で送る・手荷物で持ち帰る、この3つの損得
最後に、3つの選択肢をどう使い分けるかを整理します。空港から送るメリットは、出国直前まで身軽に買い物できて、その場で梱包・発送まで完結できる点です。デメリットは、T1の営業時間(09:00〜18:00)に間に合わないと使えないこと、T2には窓口自体が無いこと、そして出発直前は搭乗手続きの時間も気にしながらの作業になる点です。
市内の郵便局から送るメリットは、時間に余裕を持って梱包でき、営業時間の制約に振り回されにくいことです。旅行の最終日ではなく、荷物が増えてきた時点で先に送ってしまえば、帰国日の身軽さにもつながります。デメリットは、宿泊先から郵便局まで移動する手間がかかることと、韓国語での窓口対応になる場合があることです。
手荷物で持ち帰る選択肢は、追加の送料が発生しない代わりに、航空会社ごとに定められた無料手荷物の重量・個数を超えると超過手荷物料金がかかります。超過料金は航空会社・区間・運賃種別によって金額の差が大きく、この記事では一律の金額を示しません。搭乗前に自分が利用する航空会社の公式サイトで、無料手荷物の上限と超過時の料金体系を確認したうえで、超過料金とEMS・K-Packetの送料を比べてから判断するのが現実的です。目安として、荷物1個分の超過料金がEMSの箱1つ分の送料を上回るケースも珍しくないため、「重い物・かさばる物は送る、軽くて壊れやすい物は手荷物に残す」くらいの線引きで考える人が多いようです。
持ち帰りそのものの上限や免税範囲を確認しておきたい人は韓国からの持ち込み免税枠の記事を、韓国のコンビニ商品を日本に持ち帰る際の勝手が気になる人は韓国コンビニ商品の日本での扱いの記事を、空港⇔市内間の荷物の国内配送を検討している人はソウル市内の手荷物配送サービスの記事をそれぞれ参照してください。この記事はあくまで「日本へ国際郵便で送る」ケースに絞って整理しています。
よくある質問
まとめ
- 仁川空港の郵便窓口は第1ターミナル2階の1カ所のみ(09:00〜18:00、2026年9月3日確認)。第2ターミナルには無い
- 営業時間外・T2利用者は市内の郵便局から事前に送るのが現実的
- EMS・K-Packet(2kg以下)・国際小包を、速さ・重さ・追跡の必要度で使い分ける
- EMS日本向けは0.5kgで26,000ウォンから(2026年9月3日確認、料金は変動あり)
- リチウム電池は一般の国際郵便で原則発送不可。液体・食品は品目ごとに窓口・税関の判断を仰ぐ
- 箱は郵便局でも購入可能。税関申告書はCN22/CN23を金額に応じて使い分ける
- 日本到着後の関税の有無・金額は日本の税関の判断に委ねられる
- 空港・市内・手荷物のどれを選ぶかは、荷物の重さとかさばり具合、航空会社の超過手荷物料金と比べて決める
仁川空港から日本へ荷物を送る方法は、窓口の場所と営業時間さえ押さえておけば、それほど複雑な手続きではありません。ただしT1の営業時間内という制約と、リチウム電池・液体・食品まわりの制限は事前に知っておかないと当日慌てることになります。時間に余裕がない人ほど、空港での駆け込み発送より、市内の郵便局で滞在中に送ってしまう選択肢を検討してみてください。この記事で確認しきれなかった細部は、韓国郵政の公式サイトや窓口で最新の情報を確認することをおすすめします。
参考・出典
- 인천국제공항공사 (仁川国際空港公社) 안내편의시설 (空港内案内・利便施設一覧、郵便取扱局の位置・営業時間) https://www.airport.kr/ap_ko/1008/subview.do (2026年9月3日確認)
- 우정사업본부 (韓国郵政事業本部) EMS 요금표 (EMS国別・重量別料金表) https://ems.epost.go.kr/front.EmsDeliveryDelivery02.postal (2026年9月3日確認)
- 인천공항본부세관 (仁川空港本部税関) 국제우편물통관 (国際郵便物の通関案内) https://www.customs.go.kr/incheon_airport/cm/cntnts/cntntsView.do?mi=12707&cntntsId=6715 (2026年9月3日確認)
- 우체국소포 (郵便局小包) オンラインショップ 小包用箱の販売案内 https://mall.epost.go.kr/ (2026年9月3日確認)

