モバイルバッテリーのWh確認方法|mAhからの換算式と機内持ち込みの判定

モバイルバッテリー本体の側面ラベルに印字されたWh表記と定格電圧を確認しているイメージ

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荷造りの最後、モバイルバッテリーを手に取って「これ、何Whだったっけ」と一瞬止まる。ソウルイン編集部にも、そういう問い合わせがいちばん多く届きます。

答えはとてもシンプル。本体の側面か裏面に印字された「◯◯Wh」という文字を探すだけ。ラベルには容量・電圧・型番がぎゅっと並んでいて、その中に「Wh」で終わる数字があれば、それがそのまま答えになります。虫めがねアプリで拡大すると一発かも。

問題は、mAhしか書かれていないタイプ。このときは電卓を1回叩けば終わりです。式はWh = mAh ÷ 1000 × 定格電圧V。国土交通省の資料でも「Wh=定格容量(mAh)×定格電圧(V)÷1,000」として示されている考え方で、同じ資料に載る製品ラベル例では、定格容量27,000mAh・定格電圧3.7Vの製品が99.9Whと計算されています(2026年8月8日確認時点)。

そして判定ラインは2本だけ。100Whと160Wh。ここさえ押さえれば、あとは個数と保管場所の話に進めます。電卓を叩く手間は、推しのグッズを1個カートに入れるより短いはず。

  • 本体のどこに何が書いてあれば「Wh」がわかるのか
  • mAhしかないときの換算式と、代表容量の早見表
  • 100Wh/160Whの境界で、持ち込みの扱いがどう変わるか
  • 韓国線で追加されている保管ルールと、搭乗前チェックリスト
結論から

まずラベルの「Wh」を探す。無ければWh = mAh ÷ 1000 × 定格電圧Vで換算する。この2手順で、自分のバッテリーの数字は確定します。

  • ラベルに「Wh」があれば、それが答え。計算は不要
  • mAhとVがあれば換算できる(例:27,000mAh×3.7V→99.9Wh。2026年8月8日確認時点の国交省資料の製品ラベル例)
  • 10,000mAhクラスなら37Wh前後で、100Whにはまったく届かない(3.7V換算・編集部が算出)
  • 境界は100Whと160Whの2本だけ。超えるかどうかで扱いが変わる

数字が出たあとの「じゃあ韓国線ではどう扱われるの?」という全体像は、韓国のモバイルバッテリー機内ルールにまとめてあります。この記事は、その手前にある「自分のは何Whなのか」だけを担当します。


目次

Whとは何か

Wh(ワットアワー)とは、電池が蓄えている「電力量」を表す単位である。いっぽうmAhは「電荷量」の単位で、そもそも測っているものが違います。だから、mAhの数字だけを見て「100Whを超えているかも」と不安になる必要はありません。

身近な言い方をすると、mAhは「バケツに入っている水の量」、Whは「その水が持っている仕事の量」に近い考え方。同じ水の量でも、勢い(電圧)が違えば仕事の量は変わる——だから電圧をかけ算する必要があるわけです。

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ソウルイン編集部「mAhが大きい=危ない」ではないんです。基準に使われているのはあくまでWhのほう。単位が違うものを見比べて不安になっていた、というケースがけっこう多い印象です。

航空関係のルールが軒並みWhで書かれているのは、この「電力量」のほうが、電池が持っているエネルギーの大きさを素直に表せるから。国土交通省の資料でも、IATAの案内でも、区切りの数字はすべてWhで示されています(2026年8月8日確認時点)。보조배터리=モバイルバッテリーという韓国語も、空港の案内で見かけたら思い出してみてください。

逆に言えば、製品ページやパッケージでいちばん大きく躍っているのはたいていmAhのほう。売り場では容量の大きさが伝わりやすいmAhが主役になり、空港ではWhが主役になる——同じ電池を、違う物差しで見ているだけなんです。この切り替えができた時点で、確認作業の半分は終わったようなもの。

本体のどこを見るか

確認すべき場所とは、本体の側面または裏面に印字された「定格」表示のかたまりである。製品名やロゴではなく、細かい文字がびっしり並んでいるほうのブロック。ここに、探している数字が入っています。

読み方の手順はこの3つ。

  • ステップ1:「Wh」で終わる数字がないか探す。あればそこで終了
  • ステップ2:無ければ「mAh」で終わる数字を探す(例:10000mAh)
  • ステップ3:同じブロック内の「V」で終わる数字を探す(例:3.7V)。この2つが揃えば換算できる

印字が薄くて読めないときは、購入時の箱や取扱説明書にも同じ表示があります。箱を処分してしまった人は、型番で公式サイトの製品ページを開くのがいちばん早い方法。ラベルを探してVを見つけるまでにかかるのは、カフェでコーヒーが出てくるのを待つくらいの時間です。

ラベルの中で迷いやすいのが、似た単位が並んでいるとき。「W」だけで終わる数字は出力の大きさを表すもので、今回探しているWhとは別物です。数字のうしろが「Wh」で終わっているかどうか、末尾のhまで見るのがコツ。国土交通省の資料でも、この表示は「ワット時定格量」として扱われています(2026年8月8日確認時点)。

ラベルに書かれた電圧は、製品によって表記のしかたが変わります。複数のVが並んでいる場合や、どの数字を使えばいいか判断がつかない場合は、メーカーの製品ページと、搭乗する航空会社の公式サイトで確認してください。

ちなみに、旅先で使う充電まわり全体の準備は韓国旅行の変換プラグ・変圧器で別途まとめています。ラベルのV表記に慣れておくと、こちらの話も読みやすくなるはず。

mAhしか書いていないときの換算式

換算式とは、Wh = mAh ÷ 1000 × 定格電圧V という1行の計算である。国土交通省の資料では「Wh=定格容量(Ah)×定格電圧(V)、mAh表記の場合はWh=定格容量(mAh)×定格電圧(V)÷1,000」と示されています(2026年8月8日確認時点)。書き方は違っても、やっていることは同じ。

同資料に掲載されている製品ラベルの例では、定格容量27,000mAh・定格電圧3.7Vの製品が99.9Wh。27,000という大きな数字でも、Whにすると100を下回るというのがポイントです。

手を動かす順番はこの2手だけ。定格容量20,000mAh・定格電圧3.7Vの製品を例にすると——

  • 1手目:20000 ÷ 1000 = 20(mAhをAhに直す)
  • 2手目:20 × 3.7 = 74(Whになる)

ゼロを3つ消してから電圧をかける。この順番で覚えておけば、旅先で急に確認したくなったときも困りません。小数点以下が出ても、そのまま境界の数字と見比べればOK。

そこで、よく見かける代表容量を先に計算しておきました。以下は編集部が算出した値で、計算式と3.7Vという電圧の根拠は、上記の国土交通省資料に準拠しています(2026年8月8日確認時点)。

表示容量 3.7V換算のWh 3.6V換算のWh(参考) 100Wh判定
10,000mAh 37Wh 36Wh 余裕で100Wh以下
20,000mAh 74Wh 72Wh 100Wh以下
26,800mAh 約99.2Wh 約96.5Wh 100Wh以下(境界の手前)
27,000mAh 99.9Wh 約97.2Wh 100Wh以下(公式資料のラベル例)

表の3.7V列と、27,000mAhの99.9Whは公式資料の考え方に沿った数字。いっぽう3.6V列は参考として編集部が同じ式で算出したもので、今回参照した公式資料(国土交通省・IATA・韓国国土交通部)には3.6Vという電圧の明記はありませんでした(2026年8月8日確認時点)。だから最終的には、自分の本体に印字されているVをそのまま使うのが正解。

この表を見ていて気づくのは、確認作業のスタート地点が「本体に容量表示が印字されているかどうか」だということ。表示が読み取りやすい製品ほど、搭乗前の確認はあっさり終わります。参考までに、10,000mAhクラスの一般的な製品を1つ挙げておきます。

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ソウルイン編集部数字が出たら、スマホのメモに「◯◯Wh」と1行残しておくのがおすすめ。カウンターで聞かれたときに、また電卓を叩かずに済みます。

100Wh/160Whの境界で何が変わるか

100Whと160Whとは、持ち込みの扱いが切り替わる2本の境界線である。出した数字をこの2本に当てはめれば、自分がどのグループに入るかが決まります。

日本の扱いは、国土交通省の資料によると100Wh以下は個数制限なし、100Wh超〜160Wh以下は2個まで、160Wh超は持ち込み禁止という区分。これに加えて、2026年4月24日からは160Wh以下のモバイルバッテリーが1人2個までという新しいルールが加わりました(2026年8月8日確認時点)。

Whの区分 日本(国土交通省) 国際基準(IATA)
100Wh以下 個数制限なし(2026年4月24日からは160Wh以下として1人2個まで) 個数制限なく持ち込み可
100Wh超〜160Wh以下 2個まで 航空会社の承認のうえ、予備電池2個まで
160Wh超 持ち込み禁止 旅客機の持ち込み・預け入れとも不可(貨物のみ)

IATAの区分は「Passengers Travelling with Lithium Batteries」(Revision 3, effective February 2019)で示されているもの。ただしこちらは2019年版のため、2026年4月の国際基準の動きを反映していない可能性があります。数字が境界に近い人ほど、搭乗する航空会社の公式サイトで確認してください。

もうひとつ大事なのが、モバイルバッテリーは韓国旅行の手荷物ルールで扱っているとおり、預け荷物には入れられないという点。スーツケースに放り込んで出発すると、カウンターで開け直すことになります。荷物の詰め方から見直したい人は韓国旅行のスーツケースは何Lが正解?もどうぞ。

韓国線で追加される保管ルール

韓国線の保管ルールとは、機内でモバイルバッテリーをどこに置くかを定めた決まりである。Whの数字とは別軸の話ですが、確認したWhをどう扱うかに直結するので、ここまでセットで押さえておくと安心。

韓国国土交通部の基準は2025年3月1日に施行され、100Wh以下は1人5個まで、100Wh超〜160Wh以下は空港カウンターでの承認を得たうえで2個まで、160Wh超は持ち込み禁止という内容でした。さらに2026年4月20日からは、160Wh以下のモバイルバッテリーはWhにかかわらず1人合計2個までに変更されています。この韓国発の基準は、ICAO理事会で国際基準として採択されました(3月27日承認・2026年8月8日確認時点)。

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ソウルイン編集部「5個まで」から「2個まで」へ。数を頼りにしていた人ほど、出発前にもう一度カバンの中を数え直しておきたいところです。

保管の決まりはこの2つ。

  • 座席上の棚に入れず、体に携帯するか前の座席のポケットに保管する
  • 端子を絶縁テープで保護する、または1袋に1個ずつジップ袋に入れる

加えて、2026年4月20日からは機内での充電・給電も全面禁止に。チェジュ航空も2026年4月20日付で、機内持ち込み基準の変更を公式のお知らせとして掲示しています(2026年8月8日確認時点)。

ジップ袋の準備を忘れて保安検査でもたつくと、それだけで時間が削られます。到着から搭乗までの時間配分は仁川空港には何時間前に着けばいいで組み立ててみてください。


搭乗前チェックリスト

搭乗前チェックリストとは、確認した数字を4つの分岐に当てはめて判定する手順である。上から順に答えていけば、自分の持ち物が今どういう扱いになるかが見えてきます。シートマスクを3枚選ぶより早く終わるはず。

搭乗前チェックリストの判定フロー図。Wh表示の有無から個数・保管場所まで4段階で分岐する
順番 確認すること はいの場合 いいえの場合
1 本体に「Wh」の印字はある? その数字を控えて2へ mAhとVを探し、Wh=mAh÷1000×Vで換算して2へ
2 100Whを超えている? 100Wh超〜160Wh以下なら承認や個数の扱いが変わる。160Wh超は持ち込みできない 100Wh以下のグループとして3へ
3 合計2個以内か? 4へ 持って行く本数を減らすか、搭乗する航空会社の公式サイトで確認する
4 棚に入れず身につけて保管できる? 端子の絶縁またはジップ袋を用意して完了 絶縁テープかジップ袋を先に準備する

1と2は自宅で終わる作業。3と4は荷造りの最後にもう一度見返す作業。この分け方で覚えておくと、出発前夜にあわてずに済みます。

これに当てはまらないケース

ここまでの手順が効かない場面も、正直にお伝えしておきます。

  • ラベルが摩耗して、mAhもVも読み取れない製品。メーカーの製品ページで型番から確認するのが先になります
  • ノートPC用の大容量タイプなど、160Whを超える可能性がある製品。この場合は数字の確認だけでは判断が完結しません
  • 航空会社ごとの個別規定。編集部が確認できた範囲でも、各社が独自の告知を出しているケースがありました

この記事の数値は2026年8月8日確認時点の公表資料に基づく整理です。規定は改定されることがあるため、最終的な判断は、搭乗する航空会社および利用する空港の公式案内に従ってください。境界の数字に近い製品を持って行く人は、出発前に一度公式ページを開くのが確実です。

よくある質問

Wh表記もmAh表記も見つからないときは?
本体だけで判断せず、購入時の箱・取扱説明書・型番でたどれるメーカーの製品ページを確認してください。それでも数値が特定できない場合は、搭乗する航空会社の公式サイトで扱いを確認するのが確実です。
10,000mAhのモバイルバッテリーは何Whですか?
定格電圧3.7Vで計算すると37Whです(編集部が算出。計算式と電圧の根拠は国土交通省資料に準拠、2026年8月8日確認時点)。100Whの境界にはまったく届かない数字になります。
mAhの数字が大きいほど機内に持ち込みにくいのですか?
mAhは電荷量、Whは電力量で単位が違うため、mAhの大小だけでは判断できません。基準に使われているのはWhのほうです。27,000mAhの製品でも、3.7V換算では99.9Whと100Whを下回る例が公式資料に示されています(2026年8月8日確認時点)。
韓国線では何個まで持って行けますか?
韓国国土交通部の基準では、2026年4月20日から160Wh以下のモバイルバッテリーはWhにかかわらず1人合計2個までとされています(2026年8月8日確認時点)。座席上の棚には入れず、体に携帯するか前の座席のポケットに保管し、端子は絶縁テープまたは1袋1個のジップ袋で保護します。

まとめ

今日やることは1つだけ。モバイルバッテリーをひっくり返して、ラベルの数字をメモに書き写す。それだけで、出発前の不安はほぼ片づきます。

  • ステップ1:本体のラベルで「Wh」を探す。あればその数字が答え
  • ステップ2:無ければmAhとVを拾って、Wh=mAh÷1000×Vで換算する
  • ステップ3:出た数字を100Wh/160Whに当てはめ、個数と保管場所まで確認する

数字が確定したら、あとは荷造りの話。持ち物の全体像は韓国旅行の持ち物リストで、韓国線のルール全体は韓国のモバイルバッテリー機内ルールで確認できます。準備が終われば、あとは推しの現場でもコスメ巡りでも、スマホの残量を気にせず動けるはず。


参考・出典

※早見表のWh値は、上記の計算式と定格電圧の根拠に基づきソウルイン編集部が算出した参考値です。規定は改定されることがあるため、最終的な判断は搭乗する航空会社および空港の公式案内に従ってください。

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