免税店で「せっかくだから」とカートンで買い足したタバコ、日本に着いてから急に不安になったことはありませんか。韓国の紙巻たばこは1보루(ポル)=10갑(パック)=200개비(本)という単位で売られていて、買うときは気持ちよく積み上げてしまいがちです。でも日本に帰ってからの免税枠は「韓国でいくつ買えたか」ではなく「日本の税関がどこまでを免税と認めるか」で決まります。この記事では、韓国からタバコを日本に持ち帰るときに免税になる本数と、加熱式たばこ(アイコス・グロー・ウィズなど)を含めた考え方を、税関公式の情報だけで整理します。持ち帰り品全体の免税枠(酒・香水・その他の品物を含む総合的な考え方)は韓国から日本へいくらまで持ち帰れるかをまとめた記事のほうで扱っているので、酒やお土産と合わせて申告する場合はそちらもあわせて確認してください。
日本に帰国するときのたばこの免税は、紙巻たばこだけなら200本、加熱式たばこだけなら個装等10個、葉巻たばこだけなら50本、そのほかの場合は250gまでのいずれか1つです(税関公式サイト「海外旅行者の免税範囲」、2026年9月27日確認)。2種類以上を組み合わせて持ち帰る場合は、換算した総数量が250g相当を超えない範囲でしか免税になりません。この数量は2021年10月1日から適用されている現行値で、それ以前は紙巻400本・葉巻100本・その他500gと、いまのちょうど2倍でした。20歳未満の人はたばこの免税を受けられません。実際の税額計算や個別の持ち込み判断は、最終的に税関窓口の判断に従ってください。
結論から――紙巻200本・加熱式10個、まず覚えるのはこの2つ
韓国旅行のお土産としてタバコを買う人が最初に押さえておきたいのは、「紙巻たばこ」と「加熱式たばこ」で数え方がまったく違うという点です。税関公式サイトの「7105 海外旅行者の携帯品の免税範囲」には、たばこの免税範囲として「紙巻たばこのみの場合200本、又は葉巻たばこのみの場合50本、加熱式たばこのみの場合個装等10箱、又はその他のたばこ250gまで免税」と明記されています(2026年9月27日確認)。ポイントは「のみの場合」という言葉で、これは1種類だけに絞ったときの上限だということです。
加熱式たばこの「個装等10個」という表現は少しわかりにくいのですが、公式の注記では「1箱あたりの数量は、紙巻たばこ20本に相当する量」とされています。つまり加熱式スティックが1箱20本入りの製品なら、10箱で200本相当という考え方です。実際の換算例として、税関公式ページには「アイコス(IQOS)の場合は200本」「グロー(glo)の場合は200本」「ウィズ(with)の場合は50個」という具体例も載っています(同確認日)。銘柄によって1箱の本数が違うため、同じ「10個」でも中身の本数は変わってくるということは覚えておくとよさそうです。

紙巻たばこだけを持ち帰るなら200本まで
いちばんシンプルなのは、紙巻たばこ(一般的な「エッセ」のような韓国産の巻きたばこ)だけを持ち帰るケースです。この場合の免税は200本、韓国の単位でいえば1보루(10갑)ちょうどにあたります。韓国のたばこは1보루=10갑=200개비という梱包が一般的な単位として広く使われているため、免税店やスーパーで1보루を1つだけ買えば、日本側の紙巻たばこの免税枠にぴったり収まる計算になります。보루(ポル=カートン)という単位は、免税店の値札や店員とのやり取りでもそのまま使われる言葉なので、覚えておくと会話がスムーズです。
ここで注意したいのは、免税は「入国者一人当たり」で計算されるという点です。税関公式ページには「入国者一人当たりの免税の範囲」と明記されており、家族分をまとめて1人が持ち帰るような形にはできません。3人家族で韓国へ行った場合、1人あたり200本までなので合計600本までという単純な足し算にはなりますが、それぞれが自分の携帯品として持っている必要があります。1人のスーツケースに全員分の900本を詰め込むような持ち帰り方は、免税の考え方に合わないということです。
| たばこの種類(1種類のみの場合) | 免税になる数量 |
|---|---|
| 紙巻たばこ | 200本 |
| 加熱式たばこ | 個装等10個 |
| 葉巻たばこ | 50本 |
| その他のたばこ | 250g |
お酒やお土産と一緒に免税枠全体を考えたい場合は、韓国に持ち込む酒・たばこの本数も含めて整理した韓国に持ち込める酒・タバコの免税範囲をまとめた記事もあわせて読んでおくと、行きと帰りでルールが違う理由が見えてきます。
加熱式たばこは「個装等10個」という数え方に慣れる
アイコスやグローのような加熱式たばこを愛用している場合、免税枠は「個装等10個」です。前述のとおり公式の注記では「1箱あたりの数量は、紙巻たばこ20本に相当する量」とされているため、感覚としては紙巻たばこ200本相当とほぼ同じ枠に収まっていると考えるとイメージしやすいはずです。ただし製品によって1箱の本数(スティック数)は異なり、税関公式ページの例では「ウィズ(with)の場合は50個」という記載もあります。銘柄が変われば「10個」という数字の中身も変わるということは、頭の片隅に置いておいたほうがよさそうです。
加熱式たばこのデバイス本体(充電式の吸引機器そのもの)を韓国へ持ち込むときのルールや、機内での使用・充電に関する注意点は、この記事の主題ではありません。韓国へ持ち込む加熱式たばこ・電子タバコのスティックやリキッドの免税範囲、機内での扱いについてはアイコス・電子タバコを韓国に持ち込むときのルールをまとめた記事のほうで詳しく扱っているので、行きの持ち込みが心配な場合はそちらを先に確認しておくと安心です。
紙巻と加熱式、両方を持ち帰りたいときの考え方
紙巻たばこも加熱式たばこも両方持ち帰りたい、という人がいちばん迷うのがこのケースです。税関公式ページには「ただし、2種類以上のたばこがある場合は、総数量が250gを超えない範囲で免税となります」と明記されています(2026年9月27日確認)。つまり、紙巻200本をまるごと持ち帰りながら、加熱式10個もまるごと追加できるわけではなく、それぞれの数量を換算し、合計が250g相当の枠に収まるように配分し直す仕組みになっています。
具体的な換算方法(何本が何gに相当するかという計算式)は、たばこ税法第10条を参照する形で定められており、税関公式ページのカスタムスアンサーにもその条文名だけが示されています。読者側で正確な換算値を自分で計算するのは現実的ではないため、2種類以上を持ち帰る予定がある場合は、少なめに買っておくか、入国時に携帯品・別送品申告書へ正直に数量を書いて税関窓口で確認してもらうのが確実です。「だいたい半分ずつなら大丈夫だろう」と自己判断で決めつけないほうが安全だと考えられます。
- 紙巻たばこだけ→200本まで免税
- 加熱式たばこだけ→個装等10個まで免税
- 両方を持ち帰る→合計で250g相当に収まる範囲まで(単純な足し算にはならない)
葉巻たばこ・そのほかのたばこの免税枠
紙巻・加熱式ほど話題になりませんが、葉巻たばこの免税は50本、紙巻・加熱式・葉巻のどれにも当てはまらない「そのほかのたばこ」は250gまでが免税です(税関公式ページ、2026年9月27日確認)。韓国旅行のお土産で葉巻を買う人は限られるかもしれませんが、シガリロや刻みたばこのような製品を持ち帰る場合は、この「そのほかのたばこ」の区分に入る可能性があります。
ここでも考え方は同じで、葉巻とそのほかのたばこを組み合わせる場合、あるいは紙巻・加熱式と組み合わせる場合は、それぞれ換算のうえで合計250g相当までという枠に一本化されます。何をどれだけ持ち帰るか決まっていない段階では、まず自分がメインで吸うたばこの種類を1つに絞って、その免税枠(200本・個装等10個・50本のいずれか)だけで収まるように買う量を決めておくのが、いちばん迷わない方法だと考えられます。
免税枠を超えたらどうなる?――超過分への課税のしくみ
免税枠を超えてたばこを持ち帰った場合、超えた分にはたばこの種類ごとに定められた関税・たばこ税及びたばこ特別税・消費税等が課されます。この税率は税関公式ページ「3103 たばこの輸入について」に一覧の形で示されていますが、このページの税率一覧は現在、ページ上では画像として表示される形式になっており、本記事の調査ではその画像内の正確な税率数値までは読み取れませんでした。超過分の具体的な税額を知りたい場合は、同ページの表(画像)を直接確認するか、入国時に税関窓口で確認するのが確実です。
実務上の流れとしては、機内で配られる、あるいは自動端末で入力する携帯品・別送品申告書に、持っているたばこの数量を正直に記入し、入国審査後の税関で申告します。免税枠を超えている場合は、その場で税関職員が品目ごとの税率にもとづいて税額を計算してくれる仕組みです。「少しくらいなら黙っていても大丈夫」と考えるのではなく、超えている自覚があるなら申告レーンで正直に伝えるほうが、結果的にトラブルを避けられます。
本記事はたばこの免税範囲についての一般的な案内であり、個別の課税額や特殊なケースの判断を保証するものではありません。正確な税額や取り扱いは、必ず税関公式サイトまたは入国時の税関窓口で確認してください。
韓国の免税店でタバコを買うとき――「1人1보루」という上限
韓国側の免税店(空港の出国場免税店や、市内免税店で購入し出国時に引き渡しを受けるタイプ)でタバコを買う場合、多くの免税店では成人1人につき1보루(1カートン=200개비)までという購入上限を設けている、という説明が複数の解説記事やQ&Aサイトで一致しています(2026年9月27日確認)。理由として、たばこの価格の半分近くが税金で構成されているため免税店での人気が高く、供給を公平にする目的が挙げられていますが、この上限の根拠となる法令名までは、今回の調査では公式サイト上で確認できませんでした。
購入時には搭乗券とパスポート(身分証)の提示を求められるという運用も、複数の情報で一致しています。ただしこれも免税店運営会社自身の一次情報では確認できておらず、実際の運用は店舗や時期によって変わる可能性があります。市内免税店で事前に購入した場合は、その場で商品を受け取れず、出国審査後の「인도장(引き渡しカウンター)」で受け取る形になることが多いため、搭乗時刻に余裕を持って引き渡し場所へ向かう必要があります。免税店の購入手続き全般や、消費税還付(タックスリファンド)との違いについては仁川空港のタックスリファンドをまとめた記事も参考になります。
日本と韓国、どちらの免税店で買うほうが実質的にお得なのかという比較は本数の上限だけでは決まらず、為替や本数以外の条件も関わってきます。日本国内の免税店と韓国の免税店を本数・条件で比較したい場合は韓国と日本の免税店をたばこ・酒・コスメで比較した記事のほうで整理しているので、購入場所を決める前に目を通しておくと判断材料が増えるはずです。
1보루=200개비という単位に慣れておくと数えやすい
韓国の代表的な国産紙巻たばこ(KT&Gの「에쎄(エッセ)」など)は、1갑(パック)=20개비(本)、1보루(カートン)=10갑=200개비という梱包単位が広く使われています。この「1보루=200개비」という単位は、偶然にも日本の紙巻たばこの免税枠(200本)とちょうど同じ数字になっているため、「紙巻たばこを1보루だけ買う」と決めておくと、免税枠の計算そのものに悩まずに済むかもしれません。
逆に言えば、免税店で2보루(400개비)買ってしまうと、その時点で日本側の免税枠(200本)を超えることが確定してしまいます。韓国側の免税店で「1人1보루まで」という購入制限があるのは、結果として日本側の免税枠とも数字が合いやすいという意味で、旅行者にとってはむしろ分かりやすい仕組みだと捉えることもできます。加熱式たばこの場合はブランドによって1箱の本数が異なるため、紙巻たばこほど単純な一致にはならない点は前述のとおりです。
20歳未満・複数人分をまとめて持ち帰るときの注意
税関公式ページには「20歳未満の方の場合は酒類とたばこは免税することはできません」と明記されています(2026年9月27日確認)。未成年者(20歳未満)が同行する家族旅行の場合、その未成年者名義でたばこの免税枠を使うことはできないため、大人の人数分だけが免税枠の計算対象になるという点は覚えておく必要があります。
また、免税は「携帯品と別送品の両方がある場合は、その両方に含まれる酒類やたばこ等の数量、その他の物品の海外市価の合計額」に対して適用されると明記されており、スーツケースで持ち帰る分と、後から送る別送品(国際宅配便や郵送)を分けて数量を誤魔化すような扱いはできない仕組みになっています。荷物を分けて送ることを検討している場合は、預け荷物・別送品全体のルールも含めて韓国旅行の手荷物ルールをまとめた記事で液体や重さの制限もあわせて確認しておくと、パッキングの段階で慌てずに済みます。
よくある質問
まとめ――韓国のタバコを日本へ持ち帰るときに覚えておくこと
韓国から日本にタバコを持ち帰るときの免税は、紙巻たばこだけなら200本、加熱式たばこだけなら個装等10個、葉巻たばこだけなら50本、そのほかの場合は250gのいずれか1つが基本です。2種類以上を組み合わせる場合は、換算した合計が250g相当に収まる範囲でしか免税になりません。この数量は2021年10月1日からの現行値で、以前の2倍だった旧数量のまま覚えている情報に惑わされないようにしたいところです。
- 紙巻たばこのみ:200本まで免税
- 加熱式たばこのみ:個装等10個まで免税(1箱=紙巻20本相当)
- 葉巻たばこのみ:50本まで免税、そのほかは250gまで免税
- 2種類以上を組み合わせる場合は合計250g相当までに制限される
- 免税は入国者1人当たり。20歳未満はたばこの免税を受けられない
- 韓国の免税店は多くが1人1보루(200개비)までの購入制限
- 免税枠を超えた分は課税対象。超過分の税率は税関公式ページか窓口で確認する
「せっかく韓国に来たから」とカートン単位で買い足したくなる気持ちは分かりますが、免税枠を超えた分は日本の税関でしっかり課税対象になります。買う前に「自分は紙巻だけにするのか、加熱式も欲しいのか」を決めておき、免税枠(200本・個装等10個・50本・250gのどれか)を意識しながら1보루単位で数えるようにすれば、空港で慌てて計算し直す場面は避けられるはずです。喫煙や特定の銘柄をすすめる記事ではありませんが、数え方だけは出発前に整理しておくと安心です。
参考・出典
- 税関公式サイト「7105 海外旅行者の携帯品の免税範囲(カスタムスアンサー)」 https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/keitaibetsuso/7105_jr.htm (2026年9月27日確認)
- 税関公式サイト「海外旅行者の免税範囲」 https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/menzei.htm (2026年9月27日確認)
- 税関公式サイト「3103 たばこの輸入について(カスタムスアンサー)」 https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/kojin/3103_jr.htm (2026年9月27日確認)
- 税関公式リーフレットPDF「たばこの免税数量が変更されます!」 https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/cigarette_leaflet_j.pdf (2026年9月27日確認)

