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好きになった韓国の俳優や監督の新作が、韓国で先に公開されたと知って「日本ではいつ観られるんだろう」と検索したことはありませんか。ドラマや配信ドラマなら配信サービスの比較記事をよく見かけますが、劇場で公開される韓国映画は事情が違います。話題になっても日本公開が決まる作品と決まらない作品があり、決まったとしても全国公開になるとは限りません。この記事では「今この映画が日本で観られるか」を作品ごとに追いかけるのではなく、公開情報がどこから出てくるのかという仕組みそのものを整理しました。仕組みが分かれば、この記事に載っていない新作についても、自分で調べられるようになります。
韓国映画が日本に来る経路は大きく4つ、①配給会社が買い付けて公開する一般公開②釜山国際映画祭や東京国際映画祭などの映画祭で先に上映③劇場を経ずに配信サービスへ直接来る配信直行④ミニシアターが企画する特集上映・リバイバルです。どの経路をたどるかで、調べるべき場所が変わります。配給会社・映画祭・ミニシアターそれぞれの公式サイトを実際に開いて確認する習慣をつけるのが、遠回りに見えて一番早い方法です。
韓国映画が日本にやってくる4つの経路
まず全体像を整理します。韓国で公開された映画が、そのまま自動的に日本で観られるようになるわけではありません。日本で観られるようになるまでには、大きく分けて4つの経路のどれかを通ります。
ひとつめは一般公開です。日本の配給会社が韓国側の権利元と契約し、買い付けた作品を劇場公開します。全国の大手シネコンチェーンで公開される作品もあれば、単館系のミニシアターだけで公開される作品もあり、規模は作品によって大きく異なります。ふたつめは映画祭での上映です。日本国内で開催される国際映画祭や特定の国の映画を集めた特集企画で、まだ一般公開が決まっていない新作が先行上映されることがあります。みっつめは配信直行です。もともと配信サービスが企画・製作に関わっている作品は、劇場公開を経ずに配信からスタートすることがあります。よっつめは特集上映・リバイバルです。すでに一度公開された過去の作品を、ミニシアターが監督特集や俳優特集としてまとめて上映することがあります。
ドラマやバラエティの配信サービス比較は、すでに別記事で扱っています。韓国ドラマを日本から見る方法や韓国バラエティの配信比較、今期の韓国ドラマまとめも参考にしてください。この記事では、それらとは別に「劇場で公開される映画」だけに絞って扱います。
経路①一般公開——配給会社が買い付けてから公開されるまで
一般公開の主役は配給会社です。日本には海外映画の買い付け・宣伝・配給を専門に行う会社がいくつもあり、その中には韓国映画やアジア映画を継続的に扱っている会社も含まれます。今回確認できた例では、株式会社クロックワークス(THE KLOCKWORX)は東京都品川区に本社を置く独立系の映画会社で、海外コンテンツの版権買い付けから宣伝・配給・ソフト化までを手がけており、公式のSNSでも韓国映画・韓国ドラマなど「アジアのエンタメの最新情報」を発信していることを確認しました(2026年9月3日確認)。
配給会社が作品を買い付けてから公開までの流れは、おおまかに「買い付け発表→予告編・ビジュアル公開→개봉(ケボン・封切り)日決定→前売券発売→公開」という順番をたどります。話題作では、韓国の俳優が来日して무대인사(ムデインサ・舞台挨拶)のイベントに立つこともあります。この一連の発表は、配給会社の公式サイトと公式SNSアカウントに最初に出ます。ニュースサイトやまとめサイトの記事は、たいていその後追いです。
公開予定の韓国映画をまとめているポータルサイトも複数存在し、公開日・上映館の一覧を確認できます。ただし今回確認した範囲では、公開日と上映館名までは掲載されているものの、配給会社名までは明記されていないサイトもありました(2026年9月3日確認)。「どこが配給しているか」まで正確に追いたい場合は、作品の公式サイトの下部に記載されている配給会社のクレジットを直接確認するのが確実です。
- 配給会社は韓国映画・アジア映画を継続的に扱う専門会社であることが多い
- 買い付け発表から公開まで、情報は配給会社の公式サイト・SNSに最初に出る
- 作品公式サイトの配給会社クレジットを見れば、追いかけるべき発信元が分かる
経路②映画祭で先に観る——釜山・東京国際・大阪アジアン・大阪韓国映画祭
一般公開よりも早く韓国映画に触れられるのが映画祭です。韓国国内最大級の映画祭である釜山国際映画祭は、毎年秋にアジア各国から新作が集まる場で、ここで上映された作品が後に日本の配給会社の目に留まり、一般公開につながるケースがあります。
日本国内の映画祭にも、韓国映画が組み込まれる場があります。東京国際映画祭は例年秋に開催される国際映画祭で、第38回(2025年)は2025年10月27日から11月5日までの10日間、コンペティション部門・ユース部門・ウィメンズ・エンパワーメント部門・アジア学生映画コンファレンス部門などで構成され、一般向けにチケットが販売されました(2026年9月3日確認)。国際色の強い映画祭のため、韓国からの出品作が年によって組み込まれます。
関西では大阪アジアン映画祭(OAFF)が例年3月に大阪市内で開催されており、2005年の日韓国交正常化40周年を記念した「韓国エンタテインメント映画祭2005 in大阪」を前身に、2006年から韓国以外のアジア各国の作品も含む現在の名称になりました(2026年9月3日確認)。韓国映画は開催当初からの主要な柱のひとつです。さらに大阪には、大阪アジアン映画祭とは別に「大阪韓国映画祭」という企画もあります。駐大阪韓国文化院が主催するこの映画祭は、今回確認できた第10回では11月22日から30日にかけて計6日間開催され、日本初公開・最新作を含む韓国映画8作品が上映されました(2026年9月3日確認)。「日本初公開」と銘打たれる作品は、この時点ではまだ一般の劇場では公開されていない新作だという意味です。
映画祭の開催時期・上映本数・部門構成は年によって変わります。この記事に載っている回次の情報は、あくまで確認できた回の実績です。次回の詳細は各映画祭の公式サイトで確認してください。
経路③配信直行/④特集上映・リバイバル——劇場を経ない道、もう一度観られる道
配信サービスが企画段階から関わっているオリジナル作品は、韓国国内でも劇場公開を経ずに配信から始まることがあります。Netflixはその代表例で、2019年の作品以降、劇場公開を前提としない韓国映画のオリジナル作品をおよそ30本配信してきたことが今回の調査で確認できました(2026年9月3日確認)。このタイプの作品は、そもそも「日本での劇場公開はいつか」という問い自体が成立しません。配信サービスが日本でもサービスを提供していれば、韓国での配信開始とほぼ同時に日本語字幕付きで観られることが多いのが特徴です。
一方で、ミニシアターが独自に企画する特集上映・リバイバルという道もあります。新作の紹介だけでなく、過去に公開された作品を監督特集や俳優特集としてまとめて上映する企画は、単館系のミニシアターが得意とする分野です。今回、東京・新宿にあるシネマート新宿の公式サイトを確認したところ、営業は継続しており、香港・台湾・欧州など複数の国と地域の作品を扱う編成でしたが、本稿の確認時点で上映中・上映予定として掲載されていた作品に韓国映画は含まれていませんでした(2026年9月3日確認)。同館は「アジアをもっと好きになる」というコンセプトを掲げており、過去には韓国映画も数多く扱ってきた劇場ですが、編成は時期によって変わるため、韓国映画目当てで訪れる場合は事前に公式サイトでその時点のラインナップを確認するのが確実です。
- 配信直行の作品は「劇場公開はいつか」を調べても答えが出ない
- 特集上映・リバイバルはミニシアターの企画次第で、常に韓国映画があるとは限らない
- 訪問前に必ず劇場の公式サイトでその時点の上映作品を確認する
どこで調べるか——公式サイトを実際に開いて確認する
ここまでの4つの経路を踏まえると、調べる場所は大きく3種類に整理できます。配給会社の公式サイト・公式SNS、映画祭の公式サイト、そしてミニシアターの公式サイトです。
配給会社は、買い付けた作品ごとに専用の特設サイトを作ることが多く、そこに公開日・上映館・予告編がまとまります。会社の公式SNSアカウントをフォローしておくと、買い付け発表の段階で情報が流れてくるため、一般公開よりも早い段階で「この作品は日本に来る」と知ることができます。映画祭は、開催の数か月前にラインナップを発表する運営スケジュールが一般的です。東京国際映画祭のように毎年ほぼ同じ時期(秋)に開催される映画祭であれば、前年の発表時期を覚えておき、翌年の同じ時期に公式サイトを見に行くという運用がしやすくなります。大阪アジアン映画祭のように春開催の映画祭も同様です。
ミニシアターは、公式サイトに「上映中」「近日公開」のページを常設していることが多く、定期的に見に行くタイプの情報源です。今回確認した範囲では、シネマート新宿のように複数の国・地域の作品を横断的に扱う劇場と、韓国映画を含むアジア映画をまとめて紹介するポータルサイトの両方が存在し、後者は配給会社名までは載っていないケースもありました(2026年9月3日確認)。ポータルサイトは「公開予定を大づかみに知る」入口として使い、配給会社名や上映館の詳細まで正確に追いたいときは、作品ごとの公式サイトに当たり直すという二段構えが、遠回りに見えて確実です。

韓国公開から日本公開までのタイムラグ、字幕は基本
「韓国で公開されてから、日本では何か月後に観られるのか」という疑問はよく聞きますが、これは作品ごとに差が大きく、一律の日数を示すことはできません。配給が早い段階で決まっている話題作であれば数か月程度で日本公開に至ることもありますが、配給交渉自体に時間がかかる作品や、そもそも配給が決まらない作品もあります。今回の調査でも、一律のタイムラグを示せる一次情報は確認できませんでした。確実に知りたい場合は、作品ごとに配給会社の発表を待つしかないというのが実情です。
一方、字幕か吹替かという点は、ある程度傾向が定まっています。実写の韓国映画が日本で劇場公開される場合、基本的には韓国語音声に日本語字幕を付けた字幕版での上映です。吹替版が用意されるのは子ども向けアニメーションなど一部のジャンルに限られる傾向があり、実写のドラマ・サスペンス・アクションといったジャンルでは字幕上映が標準になっています。配信サービスの場合は事情が異なり、作品によっては日本語吹替音声が用意されることもありますが、これも作品ごと・サービスごとに対応が分かれるため、「配信なら必ず吹替がある」とは言い切れません。字幕・吹替のどちらに対応しているかは、劇場であれば上映館の作品ページ、配信サービスであれば各作品の視聴ページに明記されているので、鑑賞前に確認しておくと安心です。
上映館は限られる——ミニシアター中心という現実
一般公開される韓国映画のすべてが、大手シネコンで全国一斉に公開されるわけではありません。話題性の高い一部の作品を除くと、単館系のミニシアターを中心に、限られた館数で公開されるケースが多いというのが実情です。東京であれば新宿・渋谷・池袋周辺、大阪であれば梅田・十三周辺などにミニシアターが集まっており、韓国映画を含むアジア映画を継続的に編成に組み込んでいる劇場も存在します。
この構造には、住んでいる地域によって観やすさが大きく変わるという側面があります。都市部であれば複数のミニシアターを回って目当ての作品を探せますが、地方在住の場合はそもそも上映館が近くに無いということも珍しくありません。今回確認した範囲でも、公開予定作品の情報には、新宿バルト9・新宿ピカデリー・シネマート新宿など東京都心の劇場が並ぶ例が見られ、上映館が全国均等に広がっているわけではないことがうかがえました(2026年9月3日確認)。
地方在住で近くに上映館が無い場合は、無理に劇場公開を追いかけるより、配信サービスへの追加を待つほうが現実的な選択になることがあります。配信サービスであれば全国どこからでも同じ条件で視聴できるため、「劇場で観る」か「配信を待つ」かは、住んでいる地域も踏まえて選ぶとよいポイントです。
- ミニシアター中心の公開が多く、大都市圏に上映館が集中する傾向がある
- 地方在住の場合、劇場公開を待つより配信を待つほうが早いこともある
- 配給会社が発表する上映館リストで、自分の生活圏に劇場があるか先に確認する
配信に落ちてくるまで待つ、または韓国で先に観る
近くの劇場で公開されない、あるいは公開時期を逃してしまったという場合、現実的な選択肢のひとつが配信サービスに追加されるのを待つことです。一般公開された韓国映画は、劇場公開からある程度の期間を置いて配信サービスに追加されることが一般的で、どのサービスに来るかは作品ごとの契約によって変わります。すでに複数の配信サービスを契約している人であれば、いつも使っているサービスの新着一覧を定期的に確認するだけでも見つかることがあります。まだどの配信サービスも契約していない、あるいは追加で試してみたいという人にとっては、Amazon Prime Videoも選択肢のひとつです。近くの劇場でかからない作品は配信を待つことになるので、まず1社だけ試して韓国映画の棚を自分の目で確かめるのが早いというのが編集部の考え方です。目当ての作品の配信が決まっているかは登録前には断定できないため、登録後に検索窓へ作品名を入力して確かめる、という手順になります。
待っている間、原作のウェブトゥーンを読んで過ごすという選択肢もあります。韓国ウェブトゥーンを日本で読む方法で扱っているので、映画の原作が気になる人はあわせてどうぞ。なお、日本のテレビ局が無料で見逃し配信するTVer(ティーバー)には、韓国映画は基本的に載っていません。TVerで見られないコンテンツの探し方は別記事で扱っています。
もうひとつの選択肢は、韓国に行く機会があるなら現地の映画館で先に観てしまうことです。韓国国内の映画館では日本公開前の新作がそのままかかっているため、公開を待たずに観られます。ただし現地の上映は基本的に韓国語音声・韓国語字幕のみで、日本語字幕は付きません。ソウルの映画館については別記事のソウルの映画館ガイドで扱っているので、興味がある人はそちらもあわせてどうぞ。大型の複合施設に入っているシネコンなら新作の回転も速く、こうした複合施設についてはCOEXモールの記事でも触れているので、韓国滞在の予定を立てるときの参考にしてみてください。
よくある質問
まとめ
- 韓国映画が日本に来る経路は①一般公開②映画祭③配信直行④特集上映・リバイバルの4つ
- 一般公開は配給会社の買い付けから始まる。情報は公式サイト・SNSに最初に出る
- 映画祭は釜山国際映画祭のほか、東京国際映画祭(第38回は2025年10月27日〜11月5日)、大阪アジアン映画祭、大阪韓国映画祭などがある(2026年9月3日確認)
- 配信直行の作品は劇場公開を経ないため「公開日はいつか」を調べても意味が無い
- ミニシアター中心の公開が多く、大都市圏に上映館が集中する傾向がある
- 字幕上映が基本。吹替は一部ジャンルに限られる
- 近くで観られない場合は、配信を待つ・韓国で先に観るという選択肢もある
韓国映画の日本公開は、ドラマや配信ドラマのようにひとつのプラットフォームを見ていれば済むものではありません。それでも、配給会社・映画祭・ミニシアターという3つの発信元を押さえておけば、新作の情報を取りこぼす可能性はぐっと減らせます。この記事の内容を足がかりに、気になる監督や俳優の公式情報源をいくつかブックマークしておくのがおすすめです。
参考・出典
- クロックワークス公式サイト https://klockworx.com/ (2026年9月3日確認)
- シネマート新宿 公式サイト https://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/ (2026年9月3日確認)
- 第38回東京国際映画祭 公式サイト https://2025.tiff-jp.net/ja/tiff/outline.html (2026年9月3日確認)
- 大阪アジアン映画祭 公式サイト https://oaff.jp/en/ (2026年9月3日確認)
- 第10回大阪韓国映画祭 プレスリリース(駐大阪韓国文化院) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000089890.html (2026年9月3日確認)
- wowKorea「2026年日本上映・公開の韓国映画一覧」 https://www.wowkorea.jp/kmovie/y2026/ (2026年9月3日確認)
- wowKorea「Netflixで配信中の韓国映画一覧」 https://www.wowkorea.jp/kmovie/Netflix/ (2026年9月3日確認)

