「ソウルで쭈꾸미(チュクミ)を食べたいけど、そもそも낙지(ナクチ)と何が違うのか分からない」「辛さは調整してもらえるのか心配」——韓国旅行や現地グルメの計画を立てていると、こういう迷いが先に立つことがありますよね。쭈꾸미は名前が似た낙지・문어とひとまとめに語られがちですが、実は生物としてもはっきり別の種類です。さらに、龍頭洞(용두동)に昔からある쭈꾸미골목(横丁)が今も現役なのかどうかも、情報が錯綜しがちなポイントです。この記事では、公的に確認できた生物学的な違いと旬の時期を軸に、辛さの調整や龍頭洞の現状について、2026年8月26日時点で編集部が確認できたことと確認できなかったことを分けて整理しました。
쭈꾸미(チュクミ)は문어과(マダコ科)に属する小型のタコで、낙지(ナクチ)とは学名も生態も異なる別の種類です。旬は3月〜5月、産卵期は3月とされています。一方で、今回の編集部の調査では、龍頭洞(용두동)쭈꾸미골목が現在も横丁として成立しているか、個別の店舗が今も営業しているか、辛さの段階が公式に選べるかどうかについては、公式サイト・公式SNS・地図サービスのいずれでも一次情報にたどり着けず、確認できませんでした。断定できることと、できないことをこの記事ではっきり分けて書いています。
쭈꾸미とは何か──낙지・문어との違いを正確に
쭈꾸미(正式な韓国語表記では주꾸미)は、動物界・軟体動物門・頭足綱に分類される문어과(マダコ科)のタコの一種で、学名はAmphioctopus fangsiaoといいます。体長は足先まで約24cmとされていて、体の表面には丸い突起が密生し、目の周りには金色の輪のような模様が入っているのが特徴です。8本の足にはそれぞれ2〜4列の吸盤が並んでいて、生きている状態では淡い灰褐色をしています。
よく混同される낙지(ナクチ)は、同じく문어科に属しますが、学名はOctopus minorで別の種類です。英語ではlong arm octopus(長い腕のタコ)とも呼ばれる通り쭈꾸미より足が長く伸びるのが特徴で、浅い海の岩の隙間や泥の中に穴を掘って暮らしています。分布は韓国・日本・中国に及びます。쭈꾸미の体長約24cmは、スマートフォンを縦に1台半ほど並べた長さに近いイメージで、낙지はそれよりも足が長く伸びる分、全体としては大きく見えることが多いです。
さらに大きな仲間として知られるのが문어(ムノ・マダコ)です。今回の調査では문어の正確な体長や学名までは一次情報で確認できませんでしたが、韓国の食文化では쭈꾸미・낙지・문어の3つを並べて語られることが多く、쭈꾸미がいちばん小ぶりで、炒め物にしやすいタコという位置づけで扱われることが一般的です。

なお、낙지を使った合わせ技的な料理として日本国内でも知られる料理を日本で食べたい・取り寄せたい人は、日本で楽しむナッコプセの記事のほうが目的に合うはずです。この記事ではソウル現地の쭈꾸미に絞って書いています。
旬はいつか──春に食べる理由
쭈꾸미には「食べ頃」とされる季節があります。産卵期は3月とされていて、旬の時期は3月から5月にかけてです。春先の卵を持った쭈꾸미は알쭈(アルチュ)と呼ばれ、コリコリとした食感に卵のねっとりとした食感が加わることから、韓国では春の食材として扱われることが多い時期です。
3月から5月というと、ちょうど桜の開花から新緑が広がる時期と重なります。花見のシーズンがまるごと쭈꾸미の旬と重なっているようなイメージを持っておくと、韓国旅行のタイミングを合わせやすいかもしれません。
旬の目安(今回確認できた範囲)
・産卵期:3月
・食べ頃とされる時期:3月〜5月
・この期間の卵入り個体は알쭈と呼ばれる
ただし、春以外の時期に쭈꾸미がまったく食べられないわけではありません。通年で扱っている食堂も少なくないと考えられます。旬の時期にこだわりすぎず、辛さの調整や店の営業状況の確認のほうを優先して計画を立てるのが現実的かもしれません。
定番の食べ方1──쭈꾸미볶음とは
쭈꾸미を使った韓国料理の中でもっとも定番とされているのが쭈꾸미볶음(チュクミポックム)です。下処理した쭈꾸미を、コチュジャンや唐辛子粉をベースにした甘辛いタレでキャベツ・玉ねぎ・にんじんなどの野菜と一緒に強火で炒め上げる料理で、辛味と旨味が凝縮された味付けが特徴とされています。
炒め物という調理法自体はシンプルですが、タレの配合や辛さの強さは店ごとに差が出やすいジャンルでもあります。同じ쭈꾸미볶음という名前でも、甘みを強めにしている店もあれば、唐辛子の量を増やして辛さを前面に出している店もあり、味の幅が広いのが特徴です。辛さに不安がある人ほど、注文時に一言添えておくと安心につながります(伝え方は後述します)。
野菜がたっぷり入っている料理でもあるため、肉や魚介だけでなくキャベツやもやしなどの副菜的な役割も兼ねているのが、쭈꾸미볶음が単品でも満足感を得やすい理由の一つとされています。辛いものと一緒に白いご飯が欲しくなる人は、締めの볶음밥まで含めて注文の流れを考えておくと後悔が少ないはずです。
定番の食べ方2──쭈꾸미삼겹살と철판焼き
쭈꾸미볶음と並んでよく知られているのが、쭈꾸미삼겹살(チュクミサムギョプサル)です。豚バラ肉(삼겹살)と쭈꾸미を一緒に鉄板や철판(チョルパン)の上で炒め合わせる食べ方で、豚肉の脂が辛いタレとからむことでコクが増し、辛さがまろやかに感じられやすいとされています。辛いものが少し苦手な人でも挑戦しやすい組み合わせとして紹介されることが多い食べ方です。
철판(チョルパン)は文字通り鉄板を指す言葉で、目の前の大きな鉄板の上で具材を炒めながら食べ進めるスタイルを指します。タッカルビなど他の韓国料理でも使われる調理スタイルと共通していて、炒めながら火が入っていくため、辛さの感じ方も時間とともに変わっていく点が特徴です。豚肉料理全般の下調べをしたい人はサムギョプサルガイドもあわせて読んでおくと、部位や焼き方の基本がつかみやすいはずです。
締めの볶음밥の楽しみ方
쭈꾸미볶음や쭈꾸미삼겹살を食べ終えたあとの楽しみが、鉄板に残ったタレを使って作る締めの볶음밥(ポックンパ・チャーハン)です。ご飯・刻み海苔・ごま油などを加えて鉄板の上で炒め合わせる食べ方で、タッカルビなど他の鉄板料理でも共通して見られる韓国の食堂文化の一つとされています。
頼み方はシンプルで、具材をあらかた食べ終えたタイミングで「볶음밥 주세요(ポックンパ ジュセヨ)」と伝えれば、店員が炒めてくれることが多いとされています。セルフで炒める形式の店もあるため、着席時や注文時に「直接炒めるのか、お願いできるのか」を確認しておくと戸惑いが少ないはずです。
締めの볶음밥は単品で追加注文する形になるのが一般的で、辛いタレをベースにしているぶん、辛さが苦手な人はこの段階でチーズを追加してもらうなど、マイルドにする工夫を相談してみる価値があります。具体的な追加料金や提供の可否は店によって差があるため、この記事では金額を書かず、次の見出しでその理由を説明します。
辛さは選べるのか──今回確認できたこと・できなかったこと
辛いものが苦手な人にとって、いちばん気になるのが「辛さを調整してもらえるかどうか」ですよね。韓国の辛い料理を扱う食堂では、注文時に辛さの相談をすること自体は広く行われている食文化として知られていて、쭈꾸미を扱う店でも同様の相談ができる可能性は十分にあります。
ただし正直に書くと、今回の編集部の調査では、特定の店が公式に「辛さの段階を選べる」と案内しているかどうかを、公式サイト・公式Instagram・地図サービスのいずれでも確認できませんでした。店によって対応できる・できないの差が大きい可能性があるため、この記事では「必ず調整してもらえる」とは書きません。訪問前に店へ直接確認するか、着席後すぐに相談することをおすすめします。
辛さを控えめにしてほしいときに使えるフレーズとしては、「덜 맵게 해주세요(ドル メプケ ヘジュセヨ)」(辛さを控えめにしてください)が代表的です。厨房での仕込み段階から味を変えられるかどうかは店の体制次第なので、可能であれば入店前の電話やSNSのメッセージで確認しておくと、当日の相談がスムーズになります。基本の食堂フレーズをまとめて確認したい人は食堂の注文フレーズ集も参考にしてください。
価格帯について──この記事で金額を断定しない理由
쭈꾸미料理の値段を知りたい人は多いはずですが、この記事では具体的な金額をあえて書いていません。理由は単純で、今回の調査で個別店舗の公式な表示価格に一次情報でたどり着けなかったためです。二次的なまとめサイトの数字をそのまま転記することもできますが、それでは古い情報や店舗ごとの差を読者に誤って伝えてしまう可能性があります。
韓国の焼肉・鍋物系の料理では「2人前から」の注文が慣行になっている店が少なくないことは、他の韓国料理でも共通して見られる傾向です。쭈꾸미料理についても、野菜や具材の量が多い料理である以上、2人前からの注文を前提にしている店がある可能性は十分に考えられますが、これも店ごとの確認が必要な情報なので、この記事では断定を避けます。似た構造を持つタッカルビの店の値段感や1人前注文の実例はタッカルビの記事で扱っているので、韓国の鉄板料理の値段感をつかみたい人は参考にしてください。
外食全体の値段感をつかんでおきたい人は韓国の昼ごはん値段ガイドも参考になります。
龍頭洞(용두동)쭈꾸미골목は今も横丁として成立しているか
쭈꾸미の名所として古くから知られてきたのが、ソウル東大門区にある龍頭洞(용두동)の쭈꾸미골목(チュクミゴルモク)です。かつては複数の쭈꾸미専門店が軒を連ねる横丁として紹介されることが多いエリアでした。
正直に書くと、今回の編集部の調査では、この横丁が現在も同じ規模・同じ形で成立しているのかどうかを、公式な情報源で確認することができませんでした。ソウル市内では再開発によって古い商店街が姿を変えるケースが珍しくなく、龍頭洞エリアも例外ではない可能性があります。「今も横丁として存在する」とも「無くなった」とも、この記事では断定しません。
訪問を検討している人は、出発前に地図アプリで龍頭洞エリアを検索し、直近の口コミの投稿日を確認することをおすすめします。最近の投稿が見当たらない場合は、営業状況が変わっている可能性を念頭に置いて計画を立てたほうが安心です。
※上の地図は龍頭洞エリア全体の位置を示すものです。個別店舗の所在地までは今回確認できていないため、エリアの目印としてのみ参考にしてください。
NAVER地図で見る: 용두동 쭈꾸미골목(NAVER地図検索)
注文の単位と確認の仕方──公式情報の見方
個別の店舗を名指しできない以上、この記事でできる一番の助けは「どう確認すればいいか」を具体的に示すことだと考えています。訪問前にチェックしておきたいポイントを整理しました。
- 公式サイトまたは公式Instagramの直近の投稿日を確認する(更新が止まっている店は営業状況が変わっている可能性がある)
- NAVER地図・カカオマップで営業中の表示と直近のクチコミの投稿日を確認する
- 1人での訪問を考えている場合は、事前に電話やSNSのメッセージで「혼자 가도 주문할 수 있어요?(1人でも注文できますか)」と聞いておく
- 辛さの調整を希望する場合は、着席後すぐに「덜 맵게 해주세요」と伝え、対応できるか確認する
- 訪問当日の朝など直前に、もう一度地図アプリで営業状況を確認する
1人での訪問に不安がある人は、一人ご飯ガイドで紹介している考え方も参考になります。쭈꾸미を扱う店の多くは炒め物という料理の性質上、複数人向けのメニュー構成になっている可能性もあるため、1人での利用を考えている人ほど、事前確認の一手間が安心につながるはずです。
辛いのが苦手な人の一般的な逃げ道
辛いものがどうしても苦手な人向けに、韓国の食文化で一般的に知られている「辛さを和らげる工夫」も紹介しておきます。牛乳やチーズはカプサイシンを中和する働きがあるとされ、韓国の食堂やコンビニでも辛い料理と合わせて選ばれることが多い組み合わせです。계란찜(茶碗蒸し状の卵料理)のようなまろやかな副菜も、辛さで疲れた舌をリセットする役割として一般的に知られています。
ただし、これらはあくまで韓国の食文化全般で知られている一般的な工夫であり、쭈꾸미を扱う特定の店が実際にこれらのメニューを用意しているかどうかは、今回の調査では確認できていません。辛さに強い不安がある人は、入店前に「辛さを和らげる副菜はあるか」を直接尋ねてみるのが確実です。
貝や軟体動物にアレルギーがある人は、쭈꾸미も同じ軟体動物の仲間であることを踏まえて、事前の確認を忘れないようにしてください。韓国でのアレルギー対応の伝え方は食物アレルギーの韓国語フレーズ集にまとめているので、辛さ以外の不安がある人はあわせて確認しておくと安心です。
よくある質問
まとめ
- 쭈꾸미(学名Amphioctopus fangsiao)と낙지(学名Octopus minor)は同じ문어科でも別の種類。쭈꾸미は体長約24cmの小型のタコ
- 旬は3月〜5月、産卵期は3月。春先の卵入りは알쭈と呼ばれる
- 定番の食べ方は쭈꾸미볶음・쭈꾸미삼겹살・철판焼き、締めは볶음밥
- 辛さの調整は食堂文化として一般的だが、特定店の公式な段階は今回確認できず
- 価格は店によって差が大きく変動するため、この記事では金額を断定していない
- 龍頭洞쭈꾸미골목が今も横丁として成立しているかは今回確認できず、訪問前の地図アプリでの確認を推奨
- 個別店舗の営業確認は今回0件。公式サイト・公式SNS・地図アプリでの事前確認を必ず行うこと
쭈꾸미は名前が似た낙지・문어と混同されやすい食材ですが、生物としてはっきり別の種類だと知っておくだけでも、現地でのメニュー選びが楽になるはずです。今回、個別の店舗や龍頭洞の現状について確定的な情報をお届けできなかったのは編集部としても心残りですが、確認できないことを確認できたと書くよりは、正直に「分からない」と伝えるほうが読者の役に立つと考えました。쭈꾸미볶음は소주とも合わせやすい安酒として知られているので、1人でお酒を楽しみたい人はソウルで一人飲みする記事もあわせて参考にしてください。訪問前の一手間を惜しまず、公式情報で最新の状況を確かめてから向かってください。
参考・出典
- 韓国語版Wikipedia「주꾸미」 https://ko.wikipedia.org/wiki/주꾸미 (2026年8月26日確認)
- 韓国語版Wikipedia「낙지」 https://ko.wikipedia.org/wiki/낙지 (2026年8月26日確認)

