韓牛(ハヌ)はソウルのどこで、いくらかかる?等級の見方

ソウルの精肉店で韓牛の部位を選ぶ場面を描いたイメージ

「韓国旅行で韓牛(ハヌ)を食べたいけど、結局いくらかかるの?」——SNSで見かける霜降り肉の写真に惹かれて調べ始めたものの、等級の表記が暗号のように並んでいて、値段も店によって桁が違い、結局「サムギョプサルにしておくか」と諦めた経験はありませんか。実は韓牛は品種・等級・部位・購入方式によって食べ方の幅がかなり広く、精肉店で買って自分で焼く方法もあれば、専門店にお任せする方法もあります。この記事では、韓牛の基本的な分類と等級の見方、部位の呼び方、そして마장동(マジャンドン)畜産市場のような購入方式まで、値段を断定せずに整理しました。

結論から

韓牛(한우)は韓国在来種の牛の品種で、乳用種を肉牛として育てた육우(ユグ)や、米国・オーストラリアなどからの수입산(スイプサン)とは分類が異なります。等級は1++・1+・1・2・3・등외の6段階で、脂の入り方(근내지방도(クンネジバンド))が基準です。公表データでは1++等級は流通量の約10%、1+は約22%にとどまり、上位2等級だけを狙うと選べる店は限られます。値段はブランド豚以上に幅が広いため本記事では具体額は書かず、「買って焼く」方式と「専門店にお任せ」方式の違いで考え方を整理します。営業を確認できたのは龍山の몽탄(モンタン)のみで、他の候補店は訪問前に公式情報の確認が必要です。

目次

韓牛(ハヌ)とは何か——品種と分類の基本

한우(ハヌ・韓牛)は、韓国で古くから飼育されてきた牛の在来品種を指す言葉です。テレビの旅番組やグルメサイトで「高級韓国牛」として紹介される、あの赤茶色の毛並みの牛がこれにあたります。名前だけ見ると「韓国産の牛肉全般」を指すように思えますが、実際には品種としての韓牛と、単に韓国国内で肥育された牛肉とは別の話で、この違いを知っておくとメニュー選びで迷いにくくなります。

韓国語のメニュー表や精肉店の値札には、韓牛かどうかだけでなく、後述する等級や部位まで細かく表示されているのが一般的です。日本の焼肉店の感覚だと「和牛かどうか」だけを気にしがちですが、韓国では品種・等級・部位の3つがセットで語られると考えておくと、店頭やメニューの見え方がぐっと分かりやすくなります。まずはこの3層構造があることを頭に入れておくのが、値段の話に進む前の一歩目です。


国内産・육우・수입산は何が違う?

韓国のスーパーや精肉店の牛肉コーナーでは、韓牛(한우)のほかに육우(ユグ)수입산(スイプサン)という表示を目にすることがあります。육우は乳用種(ホルスタインなど)の牛を肉用に肥育したもので、韓国国内で育てられている点は韓牛と共通しますが、品種自体が異なります。一般的に価格は韓牛より抑えめとされ、家庭料理や煮込み料理に使われることが多いといわれています。

一方の수입산は、その名のとおり米国やオーストラリアなど海外から輸入された牛肉です。韓牛・육우・수입산の3者は法律上も原産地表示の対象が分かれており、精肉店やレストランのメニューには必ずどれかの区分が明記されるのが原則です。ただし、この3区分の細かい判定基準や検査体制については、担当する公的機関のページを今回参照しても具体的な記述までは確認できませんでした。旅行者としては「韓牛」という表示があるかどうかをまず確認し、詳しい制度の中身が気になる場合は現地の公的機関の情報で確認するのが確実です。

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ソウルイン編集部編集部の整理では、旅行中に細かい産地区分を見極めるのは正直かなり難しいと感じます。メニューに「한우」の文字がはっきり書かれているかどうかを、まず一番の目印にするくらいで十分だと思います。

等級制度の見方——1++/1+/1/2/3と근내지방도

韓牛の等級は1++・1+・1・2・3・등외(等外)の6段階で判定されます。数字とプラス記号の組み合わせだけ見ると分かりにくいのですが、基準になっているのは근내지방도(クンネジバンド・近内脂肪度)、いわゆる霜降りの入り方です。脂がきめ細かく入っているほど等級が上がり、1++が最上位、등외が最下位という並びです。公表されているデータによれば、こうしたマーブリング(霜降り度)で牛肉の等級を判定している国は、韓国・米国・日本の3か国だけとされています。

気になる流通量の内訳ですが、公表データでは1++等級が流通量全体の約10%、1+が約22%、1等級が約31%という割合になっています。単純に足すと、この3等級で全体の6割超を占める計算になり、上位2等級(1++と1+)だけに絞ると、およそ10頭に1頭〜3頭に1頭程度しか出会えない計算です。等級の基準は過去に見直しがあったとも言われますが、具体的な改定の時期や内容までは今回公式に確認できませんでした。現時点で確実に言えるのは、6段階の区分と근내지방도を基準にしている点までです。

等級はあくまで脂の入り方を示す指標で、味の好みとは必ずしも一致しません。赤身の食感が好きな人にとっては、あえて1等級や2等級を選ぶほうが満足度が高い場合もあります。等級=美味しさの序列と決めつけないほうが、実際の食事は楽しめるかもしれません。


部位の呼び方——등심・안창살・갈비・차돌박이

韓牛のメニュー表では、部位ごとに細かく名前が分かれているのも特徴です。代表的なところでは、등심(トゥンシム)が日本でいうロースにあたり、脂と赤身のバランスが良く食べやすい部位です。안창살(アンチャンサル)は横隔膜まわりの希少部位で、日本の焼肉店でいうハラミに近い食感が特徴とされています。この2つは韓牛の中でも比較的注文しやすい部位として名前を覚えておくと役立ちます。

骨付きのあばら肉である갈비(カルビ)は、日本でもすっかりおなじみの呼び名になりました。もう一つ覚えておきたいのが차돌박이(チャドルバギ)で、牛バラの中でも硬めの部分を薄くスライスした部位です。脂の層が白く縞状に見えるのが特徴で、さっと火を通して食べるスタイルが定番とされています。部位の名前が分かると、メニューを指差すだけでも注文のハードルがぐっと下がるはずです。すべてを一度に覚える必要はなく、まずは등심と갈비の2つだけでも押さえておけば、最初の一皿は選びやすくなります。


値段はいくら?——断定しない理由と価格帯の考え方

この記事で一番気になる人が多いのが「結局いくらかかるのか」だと思います。正直にお伝えすると、韓牛の値段は等級・部位・店の業態によって差が大きく、しかも相場の変動も早いため、本記事では具体的なウォン建ての金額をあえて書いていません。旅行ガイドやSNSで見かける金額は、投稿された時点のものである場合が多く、訪問時にはすでに変わっている可能性があります。数字を鵜呑みにせず、訪問直前に店頭やメニューで確認するのが結果的に近道です。

ただし、値段の「構造」自体は知っておくと予算感がつかみやすくなります。大きく分けると、後述する마장동のように精肉店で肉を買って自分で焼く方式は、飲食店のマージンが乗らない分、総額を抑えやすい傾向があるといわれています。一方、コース仕立てでお任せする専門店・오마카세形式の店は、等級の高い部位を厳選して出す分、単価が上がりやすい構造です。どちらが正解ということはなく、「肉そのものにお金をかけたいか」「体験や雰囲気にお金をかけたいか」で選び方を変えるのが現実的な考え方だと思います。


마장동(マジャンドン)畜産市場の「買って焼く」方式

마장동(マジャンドン・馬場洞)は、ソウル特別市城東区にある地名で、韓国最大級の畜産物市場が広がるエリアとして知られています。地名の由来は朝鮮時代に王室の馬を放牧していた場所だったことにさかのぼるとされ、現在は地下鉄5号線마장駅からアクセスできます。このエリアの精肉店では、その場で好みの部位・グラム数を指定して肉を買い、店内または併設の食堂スペースに持ち込んでその場で焼いて食べるというスタイルが知られています。

この方式のポイントは、肉自体は精肉店の卸値に近い価格で買える一方、焼く場所やコンロ、サンチュなどの野菜、たれといった「食べる環境」を使うための상차림비(サンチャリムビ・セッティング料)が別途かかる場合がある、という仕組みです。日本の「持ち込み焼肉」に近い発想と考えると分かりやすいかもしれません。ただし、上차림비の具体的な相場や、対応する精肉店の詳細な営業状況については、今回の調査時間内で公式情報まで確認しきれませんでした。現地で試したい場合は、訪問前に個別の店へ電話やSNSで確認することをおすすめします。

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ソウルイン編集部正直、마장동は雰囲気も含めて面白いエリアだと編集部では話していますが、旅行者だけでふらっと行って迷わず注文するにはハードルもあると感じます。韓国語に自信がない人は、後述する注文フレーズを事前に確認しておくと安心かもしれません。
韓牛を自分で選んで焼きたいか、店にお任せしたいかで選ぶべき購入方式が変わることを示した図

営業を確認できた店——몽탄(モンタン)

今回の調査で、公式Instagramの記載から営業状況を確認できたのは、龍山(용산)エリアにある몽탄(モンタン)1軒でした。住所は한강로1가251-1、電話番号は02-794-8592です。公式Instagramのプロフィールに記載された情報では、営業時間は毎日12:00〜22:00(ラストオーダー21:00)となっており、予約はCatch Table経由で受け付けているとの案内がありました(2026年8月26日確認。最新投稿は2026年5月14日付で、それ以降の休業告知等は確認できていません)。

炭火焼きの店として知られていますが、メニューに含まれる韓牛の部位や等級、具体的な価格帯まではプロフィール情報だけでは確認できませんでした。訪問を検討する場合は、公式Instagramの最新投稿やCatch Tableの予約ページで、当日のメニュー内容と空き状況を必ず確認してから向かうことをおすすめします。

몽탄(NAVER地図で見る): 몽탄 용산をNAVER地図で開く


確認できなかった店と訪問前チェック

韓牛を出す店は龍山の몽탄以外にも、오마카세形式の専門店から街中の焼肉店までソウル市内に数多くありますが、今回は時間の制約もあり、公式サイト・公式Instagram・NAVER地図での営業確認まで至れたのは1軒だけでした。名前が知られている店であっても、営業時間や休業日、メニュー構成は変わりやすいため、ここで店名だけを並べて「おすすめ」と断定することは避けたいと思います。

その代わりに、訪問前のチェック方法を整理しておきます。第一に、店の公式Instagramやブログの直近の投稿日を確認し、更新が止まっていないかを見ること。第二に、NAVER地図でその店を検索し、営業時間・定休日・レビューの投稿日を確認すること。第三に、予約が必要な業態かどうかをCatch Tableなどの予約サービスで調べておくことです。この3つを訪問前にひと通り確認するだけで、せっかく訪れたのに休業していた、という事態はかなり防げるはずです。

この記事で紹介した店舗情報(営業時間・住所など)は確認時点のものです。韓国の飲食店は移転・改装・休業が比較的頻繁にあるため、訪問直前に必ず公式情報で最新状況を確認してください。


韓牛以外の選択肢と見分け方——원산지表示の読み方

予算的に韓牛だけにこだわらなくてもいい、という人には육우(ユグ)수입산(スイプサン)も現実的な選択肢になります。육우は先述のとおり乳用種を肉牛として育てたもので、韓国国内で肥育されている点は韓牛と同じですが、価格は韓牛より抑えめとされ、煮込みやスープ系の料理に使われることも多いといわれています。수입산は米国・オーストラリアなどからの輸入牛肉で、焼肉店のメニューでもコストを抑えたい層向けに用意されていることがあります。どちらも「韓牛の代わり」ではなく、それぞれの価格帯に合った選択肢として考えると納得しやすいはずです。

韓国の飲食店では、メニューや店内の掲示に원산지(ウォンサンジ・原産地)を表示する仕組みがあるとされ、韓牛・육우・수입산のどれを使っているかが明記されているのが一般的です。旅行者としては、メニューに「한우」とはっきり書かれているかをまず確認し、書かれていない、あるいは표시自体が見当たらない店では、店員に直接確認するのが確実です。原産地表示を管轄する制度の詳しい運用や罰則までは今回公式に確認できなかったため、あくまで「メニューの表示を見る」という実践的な確認方法として覚えておくとよいと思います。


注文の実際——人数・追加と締めの考え方

韓牛を出す焼肉店の多くでは、他の韓国式焼肉店と同様に、テーブルあたり最低注文人数や最低注文量の目安が設けられている傾向があるといわれています。1人での訪問を考えている場合は、後述する예약時や来店時に、少人数でも注文できるかを事前に確認しておくと安心です。상추(サンチュ)깻잎(ケンニプ)といった包み野菜は、無料でおかわりできる店が多いとされていますが、店によっては有料の場合もあるため、追加を頼む前にひと声かけておくと余計な出費を避けやすくなります。

肉を焼き終えたあとの締めとしては、된장찌개(テンジャンチゲ)냉면(ネンミョン)を追加注文するのが定番の流れです。肉の脂を流す意味合いもあるとされ、焼肉のコースを最後まで楽しみたいなら、この締めの一品まで含めて予算とお腹の余裕を残しておくのがおすすめです。会計方法は基本的にテーブルごとの一括会計が主流で、コース仕立てでない限りは注文の都度こまかく分けて頼む形になります。細かい追加料金の有無は店ごとに差があるため、気になる場合は注文時にメニュー表や店員に確認するのが結果的に一番早い方法です。


予約とマナー——焼くのは店員か自分か

人気の韓牛専門店や오마카세形式の店は、当日ふらっと訪れても入れないことが多く、事前予約がほぼ前提になっています。몽탄のようにCatch Tableなどの予約サービスを使う店も増えており、予約の要否や方法は公式Instagramや予約サービスのページで確認するのが確実です。予約の一般的な流れやコツについては、レストラン予約の記事にまとめているので、そちらもあわせて確認しておくと当日慌てずに済みます。

焼き方についても、店によって流儀が分かれます。高級感のある韓牛専門店では、店員が肉の焼き加減を見ながら焼いてくれるスタイルが一般的とされ、客が自分で網の上を管理する日本の焼肉店のイメージとは少し異なります。一方、마장동のように精肉店で買って持ち込むスタイルや、カジュアルな焼肉店では自分で焼くのが基本です。どちらのスタイルかは事前に分かりづらいこともあるため、不安な場合は入店時や着席後に「누가 굽나요?(誰が焼きますか?)」と確認してみると、その場の流れをつかみやすくなります。


よくある質問

韓牛(한우)と육우・수입산の違いを一言で言うと?
韓牛は韓国在来種の牛の品種、육우は乳用種を肉用に肥育したもの、수입산は海外から輸入された牛肉です。国内で育てられている点は韓牛と육우で共通しますが、品種自体が異なります。
等級が高い韓牛のほうが必ず美味しいですか?
等級は近内脂肪度(霜降りの入り方)を示す指標で、味の好みとは別の話です。赤身の食感を好む人にとっては、あえて等級が低めの部位のほうが満足度が高いこともあります。
마장동に行けば必ず安く食べられますか?
精肉店の卸値に近い価格で肉を買える一方、焼く場所を使うための상차림비(セッティング料)が別途かかる場合があります。トータルで見ると必ずしも専門店より安いとは限らないため、事前に仕組みを理解しておくのがおすすめです。
韓国語が話せなくても注文できますか?
部位の名前(등심・갈비など)を覚えておけば、指差しでも注文しやすくなります。基本的な注文フレーズをまとめた記事もあわせて確認しておくと安心です。

まとめ

  • 韓牛(한우)は韓国在来種の品種で、육우(乳用種の肉牛)・수입산(輸入牛肉)とは分類が異なる
  • 等級は1++・1+・1・2・3・등외の6段階。근내지방도(霜降りの入り方)が基準で、1++は流通量の約10%、1+は約22%
  • 部位は등심(ロース)・안창살(ハラミに近い)・갈비(カルビ)・차돌박이(薄切りバラ)などが代表的
  • 値段は断定せず、「精肉店で買って焼く」方式と「専門店にお任せ」方式の構造の違いで予算感をつかむのが現実的
  • 마장동は肉を買って持ち込んで焼く方式で知られるが、상차림비の相場等は今回公式確認に至らず
  • 営業を確認できたのは龍山の몽탄1軒のみ。他の店は訪問前に公式情報で必ず確認を

韓牛は等級や部位の名前を知っているだけで、メニューを見たときの安心感がまったく違ってきます。値段を事前にぴったり把握するのは難しくても、「買って焼く」か「お任せする」かという2つの選び方を知っておけば、旅の予算に合わせて選択肢を絞り込めるはずです。サムギョプサルなど豚肉の焼肉スタイルについてはサムギョプサルの記事で詳しく整理しているので、豚肉と韓牛を旅程の中で使い分ける参考にしてみてください。

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ソウルイン編集部編集部の整理では、韓牛は特別な日の1食に据えて、普段の食事は手頃な店やサムギョプサルで済ませる、という組み合わせが旅の予算のバランスを取りやすいのではないかと思います。

注文時の会話に不安がある人は食堂の注文フレーズ集を、오마카세形式の店を考えている人はレストラン予約の記事を先に確認しておくと当日慌てずに済みます。高級店が集まるエリアの雰囲気を知りたい人は狎鴎亭・清潭洞エリアの記事、カップルでの食事予算を考えたい人は2人旅の費用感の記事もあわせてどうぞ。日本の焼肉との値段感の違いが気になる人は日本と韓国の価格比較の記事、味に外れの少ない店を探したい人はソウルのビブグルマン記事も参考にしてください。

参考・出典

  • 한국어 위키백과「한우」 https://ko.wikipedia.org/wiki/한우 (最終更新2026年7月10日・2026年8月26日確認)
  • 한국어 위키백과「마장동」 https://ko.wikipedia.org/wiki/마장동 (2026年8月26日確認)
  • 축산물품질평가원 公式サイト「축산물등급제」 https://www.ekape.or.kr/contents/list.do?menuId=menu162346 (2026年8月26日確認)
  • 몽탄(용산)公式Instagram プロフィール情報 https://www.instagram.com/mongtan_official/ (2026年8月26日確認)
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