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ソウル、釜山ときて、次はどこへ行こうか迷っている人、そろそろ歴史のある街を歩いてみたい人もいるはず。地図で見つけた「慶州」、行ってみたいけれど日帰りできるのか見当がつかない、という声をよく聞きます。
慶州(キョンジュ・경주)は新羅千年の都で、街そのものが遺跡のような場所です。ソウルからの日帰りは早朝発なら不可能ではありませんが、移動だけで4〜5時間かかるため滞在時間はかなり限られます。釜山からなら往復2時間弱で行き来できるので、日帰りの現実味は釜山発のほうが高いというのが公表されている交通情報からの整理です。
慶州ってどんな街?街全体が遺跡と呼ばれる理由
慶州は新羅(신라)が千年近く都を置いた街で、王陵や寺院、天文台といった史跡が、市街地の中にそのまま残っています。慶州市の公式観光案内でも、大陵苑や瞻星台、東宮と月池といった史跡が中心部に点在する形で紹介されています。
ソウルの景福宮の回り方のように一つの敷地に見どころが集約されているわけではなく、古墳の丘が住宅街や道路のすぐそばに現れます。だから「1つの入口から入って出れば終わり」という回り方にはなりません。
この点在ぶりが、慶州観光を「なんとなく難しそう」に感じさせている正体でもあります。逆に言えば、街のどこを歩いていても新羅の空気に触れられる街とも言えます。
まずは行き方から順に見ていきましょう。ソウルから向かうか、釜山から向かうかで、組み立て方がだいぶ変わってきます。
ソウルから慶州へ:新慶州駅までのKTXの行き方・所要時間・料金の目安
ソウルから慶州へ向かう場合、多くの人が使うのはKTXです。慶州の新幹線駅は「慶州駅」ではなく「新慶州駅(신경주역)」という別の駅なので、まずこの名前を覚えておくと迷いません。
ソウル駅から新慶州駅までの所要時間は、公表されている運行情報をもとにすると約2時間〜2時間30分程度が目安です。運賃も一般室でおおむね45,000〜55,000ウォン程度という情報が複数の集約サイトで一致しています(2026年9月8日確認)。
ただし、正確な始発・終電の時刻や本数、当日の運賃は列車の種別や予約タイミングで変わります。旅行のスケジュールを組む前には、コレイル(KORAIL)の公式サイトで最新の時刻表を必ず確認してください。
予約の基本操作に不安があるなら、SRTの予約手順を先に見ておくと感覚がつかみやすいはずです。ソウルー釜山間のKTXの所要時間と比べても、慶州行きは短めというイメージで捉えておくとよさそうです。
| 区間 | 手段 | 所要時間の目安 | 運賃の目安 |
|---|---|---|---|
| ソウル駅→新慶州駅 | KTX | 約2時間〜2時間30分 | 一般室 約45,000〜55,000ウォン |
| 釜山(老圃洞)→慶州 | 高速バス | 約50分 | 公式で要確認 |
釜山からならもっと近い:距離とアクセスを比べる
「慶州はソウルから遠いのかも」と感じたら、釜山を起点に考えるという手もあります。釜山総合バスターミナル(老圃洞/ノポドン)から慶州高速バスターミナルまでは、公式に近い集約情報によると高速バスで約50分、距離にして約75kmです。
これはソウルー新慶州間の移動時間の4分の1以下です。慶州が位置する慶尚北道は、釜山と同じ慶尚道エリアに含まれているため、地理的に近いのは当然といえば当然です。
釜山旅行のついでに慶州へ足を延ばす、あるいは慶州から釜山へ抜けて空港に向かう、という組み立て方も現実的です。バスでの移動手段そのものについては、韓国の高速バス・市外バスの基礎知識も合わせて見ておくと安心です。
ソウル発と釜山発、どちらが自分の旅程に合うか、この時点で一度立ち止まって考えてみる価値があります。
新慶州駅から市内中心部への移動:バス・タクシーの使い分け
新慶州駅に着いても、そこはまだ慶州の中心部ではありません。大陵苑や瞻星台のある旧市街まではバスやタクシーでの移動が必要です。
慶州市公式サイトによると、2023年2月27日から新慶州駅と普門(ポムン)観光団地・仏国寺方面を結ぶ710番・711番の路線バスが新設されました。710番は新慶州駅⇔普門観光団地を1日14回、711番は新慶州駅→統一殿→仏国寺方面を1日10回運行しています。この新設によって、それまで既存の700番だけだった頃と比べ、運行間隔が約90分から約30分に短縮されたと発表されています。
ただし700番バスは、時刻表どおりではなくKTXの到着時刻に合わせて運行される点に注意が必要です。到着直後にすぐバスが来るとは限らないので、余裕を持ったスケジュールにしておきたいところです。
大陵苑・瞻星台:古墳が並ぶ旧市街を歩く
慶州観光の中心といえば、まずこの2つです。大陵苑(대릉원・テルンウォン)はこんもりとした古墳がいくつも並ぶ公園で、慶州市公式サイトによると入場料は大人3,000ウォン、青少年・軍人2,000ウォン、子供1,000ウォンです(2026年9月8日確認)。
すぐ近くにある瞻星台(첨성대・チョムソンデ)は、東洋最古とされる天文台の建造物で、こちらは塀のない野外の史跡のため入場は無料です。大陵苑と瞻星台は歩いて行き来できる距離にあり、セットで回るのが定番のコースになっています。
大陵苑には開閉の時間があるのに対し、瞻星台は野外にあるぶん見学できる時間の制約がゆるやかです。日中の早い時間に大陵苑を押さえ、瞻星台は移動の合間に立ち寄る、という順番が組みやすいはずです。
満65歳以上や満6歳以下、障害者、国家有功者には無料または割引の案内もあるので、該当する場合は現地で確認してみてください。
| 見どころ | 入場料(大人) | 備考 |
|---|---|---|
| 大陵苑 | 3,000ウォン | 青少年2,000/子供1,000(2026年9月8日確認) |
| 瞻星台 | 無料 | 野外の史跡 |
| 東宮と月池 | 3,000ウォン | 青少年2,000/子供1,000(2026年9月8日確認) |
| 仏国寺・石窟庵 | 無料 | 2023年5月から無料化 |
東宮と月池:昼の史跡、夜はライトアップの表情に
大陵苑エリアからもう少し足を延ばすと、東宮と月池(동궁과 월지・トングンクァウォルジ、旧称・雁鴨池アナプチ)があります。新羅王宮の別宮跡と池が広がる史跡で、慶州市公式サイトによると入場料は大陵苑と同じく大人3,000ウォン、青少年2,000ウォン、子供1,000ウォンです(2026年9月8日確認)。
観覧時間は毎日09:00〜22:00、発券の締め切りは21:30で、年中無休という案内です(2026年9月8日確認)。夏場は19:30〜20:00ごろにライトアップが点灯し始めるとされており、日没直前に入場すれば、昼の史跡としての姿と、池に建物が映り込む夜景の両方を見ることができます。
昼だけ見て帰ると「え、ここ夜景で有名なんじゃなかったの」となりがちなスポットです。時間に余裕があるなら、あえて夕方以降に組み込むのがもったいなくない回り方だと思います。
次のH2で扱う仏国寺・石窟庵とはエリアが少し離れているので、東宮と月池は大陵苑・瞻星台エリアとセットで考えるのが動線として自然です。
月池の発掘で出た遺物は、国立慶州博物館の月池館に展示されています。常設展は無料で、開館時間と休館日、展示館の中身は国立慶州博物館の開館時間と休館日にまとめています。
仏国寺・石窟庵:世界遺産2つの観覧時間と入場料の今
仏国寺(불국사・プルグクサ)と石窟庵(석굴암・ソックラム)は、どちらもユネスコ世界遺産に登録されている慶州観光の代表格です。2023年5月4日、改正文化財保護法にもとづき、曹渓宗が管理する全国65の寺院の入場料が無料化されました。仏国寺・石窟庵もこの対象に含まれ、現在は入場無料です。
観覧時間は季節によって変わります。石窟庵の公式情報をもとにした整理では、夏季(6〜9月)が09:00〜18:00、10月が09:00〜17:30、冬季(11〜2月)が09:00〜17:00とされ、年中無休です。仏国寺も10月以降は17:30ごろに入場が締め切られるという案内があります。
🚨 仏国寺公式サイトへは本日接続できなかったため、この観覧時間は石窟庵の公式情報と複数の観光メディアの一致から整理したものです。訪問前には必ず公式サイトや現地の掲示で最新の時間を確認してください。
また、石窟庵は仏国寺よりもさらに山側に位置しており、仏国寺からバスを乗り継ぐ必要があります。「仏国寺のついでにサクッと」というより、片道でそれなりの時間がかかる前提でスケジュールを組んだほうがよさそうです。
市内の回り方と「遺跡は点在している」への備え
ここまで見てきた見どころは、大きく3つのエリアに分かれています。①大陵苑・瞻星台のある旧市街エリア、②東宮と月池、③仏国寺・石窟庵のある山側エリア。この3つを歩きだけでまとめて回るのは現実的ではありません。
市内の移動には、慶州市外・高速バスターミナルと慶州駅、普門観光団地、仏国寺を結ぶ循環バス10番・11番が便利です。時計回りが10番、反時計回りが11番で、市内から普門方面へは10番が、南山洞・統一殿方面へは11番が速いとされています。座席バスのほか、1時間に1本程度、割安な立席バスもあります。
自転車を使うなら、慶州市の公営自転車「タシルラ(타실라)」や、大陵苑正門駐車場そばの民間レンタサイクル店が便利です。ただし瞻星台を含む東部史跡地区の内部は自転車の通行が禁止されているため、この一帯だけは徒歩での移動になります。

タクシーは速くて確実ですが、新慶州駅から市内、市内から仏国寺方面までの正確な料金は公式に確定した数字を確認できていません。乗る前にアプリや配車サービスで金額の目安を確認しておくと安心です。
1日で回るならどこを削るか+황리단길(ファンリダンギル)で一息(モデルコース)
時間が限られているなら、優先すべきは①大陵苑・瞻星台、②東宮と月池の2エリアです。どちらも旧市街に近く、循環バスや徒歩で行き来しやすいためです。
逆に、時間が足りないときにまず候補から外れるのが石窟庵です。仏国寺よりもさらに山側にあり、バスの乗り継ぎで往復に時間がかかるためで、仏国寺だけに絞れば移動の負担をかなり減らせます。
大陵苑の後門(裏門)側には、황리단길(ファンリダンギル)と呼ばれる通りがあります。皇南洞(ファンナムドン)の浦石路(ポソンノ)一帯を指し、韓屋を改装したカフェや飲食店、書店などが並ぶエリアです。大陵苑からは徒歩で入れる距離なので、見どころ巡りの合間の休憩に組み込みやすい場所です。
- 午前: 大陵苑・瞻星台エリアを歩く
- 昼: 황리단길(ファンリダンギル)でひと休み
- 午後: 東宮と月池(日没前に入場すると昼夜両方見られる)
- 時間に余裕があれば: 仏国寺(石窟庵は時間と相談して判断)
3つのエリアを循環バスと徒歩で回ると、地図アプリを開いている時間が思いのほか長くなります。モバイルバッテリーを1つ持っておくと、東宮と月池のライトアップを待つ夕方まで電池を気にせず動けます。
大陵苑から황리단길(ファンリダンギル)まで歩いて回る日帰りなら、両手が空く軽量リュックのほうが古墳の丘を歩くときも動きやすくなります。
循環バスやタクシーを何度も乗り継ぐ日は、交通カードをすぐ取り出せるようにしておくと乗り換えのたびに財布を探さずに済みます。
ソウルから日帰りは現実的か?
結論から言うと、早朝発なら日帰り自体は不可能ではありません。ただしソウルー新慶州間の往復だけでKTXの目安時間として4〜5時間かかるため、現地での滞在時間は半日程度に絞られます。
大陵苑・瞻星台と東宮と月池の2エリアに絞ればなんとか収まりそうですが、仏国寺・石窟庵まで含めるとかなりタイトなスケジュールになります。移動の合間に食事や休憩を挟む余裕はほとんど残らないと考えておいたほうがよさそうです。
日帰りにこだわらず、慶州の前後にソウルで1泊はさむという選択肢もあります。その場合、宿はソウル市内から探すのが動きやすいはずです。
ソウルのホテルを探す 慶州は日帰りか1泊の弾丸旅程になりやすいぶん、前後の滞在をソウルで安定させておくと、旅程全体に余裕が生まれます。
日帰りにこだわらず1泊する場合は、慶州のホテルをエリア別に選ぶ宿選びの案内にエリア別の選び方をまとめています。
釜山と組み合わせるなら/季節で選ぶなら桜と紅葉
ここまで見てきたとおり、釜山からなら往復のバスは2時間弱で済みます。釜山旅行の日程に慶州を1日足す、あるいは慶州観光のあとに釜山へ抜けて空港に向かう、という組み立てのほうが余裕を持てそうです。釜山を拠点にした2泊3日のコースと組み合わせて考えるのも一つの方法です。
季節で選ぶなら、桜は4月上旬、紅葉は10月中旬〜11月上旬がねらい目です。2026年の慶州の桜は4月1日〜7日ごろが満開の見込みで、慶州市公式サイトによると「大陵苑石垣道さくら祭り」が2026年4月3日〜5日に開催予定です。祭り期間中は皇南パン交差点〜瞻星台交差点の大陵苑石垣道一帯が、4月3日正午から4月7日正午まで全面的に交通規制されます。
紅葉は仏国寺で例年10月中旬から11月初旬が見頃とされ、11月上旬がピークという情報が複数あります。ちょうどこの時期は観覧時間が17:30入場締切に変わるタイミングと重なるため、遅い時間の訪問は避けたほうが無難です。韓国全体の紅葉の見頃感覚は、韓国の紅葉時期まとめも参考にしてみてください。
紅葉の時期だけは、釜山発の日帰りツアーという手もあります。普門(ポムン)リゾートの湖畔と遺跡地をまとめて回る構成で、往復のシャトルバスが付くので、慶州市内でバスを待つ時間を旅程から外せます。ガイドは英語・中国語です(2026年9月20日確認)。
慶州の紅葉スポット日帰りツアーを見る釜山発・往復シャトル付き/ガイドは英語・中国語桜・紅葉どちらの時期も混雑が見込まれるので、宿や交通の予約は早めに動いておくのがおすすめです。
慶州から東の海側まで足を延ばすなら、浦項の竹島市場と迎日台も候補になります。
慶州以外の街も含めて、日帰りにするか1泊するかを比べたいときは慶州・釜山・江陵など地方都市の比較が参考になります。
よくある質問
まとめ
- 慶州は新羅千年の都で、見どころが街全体に点在する街
- ソウルからはKTXで新慶州駅まで約2時間〜2時間30分が目安(2026年9月8日確認・変動あり)
- 釜山からは高速バスで約50分と、日帰り拠点としては釜山発が有利
- 大陵苑・東宮と月池は入場料あり、瞻星台・仏国寺・石窟庵は無料(2026年9月8日確認)
- 見どころは3エリアに分かれるため、循環バス・自転車・タクシーの使い分けが前提
- 時間が足りなければ石窟庵から削り、大陵苑・瞻星台・東宮と月池を優先する
訪問前には、コレイル公式サイトでの時刻表確認と、仏国寺・石窟庵の観覧時間の最新情報をチェックしてから旅程を組んでみてください。
参考・出典
- 慶州市公式サイト(入場料案内): https://www.gyeongju.go.kr/tour/page.do?mnu_uid=2378
- 慶州市公式サイト(新慶州駅バス路線新設のお知らせ): https://www.gyeongju.go.kr/news/page.do?mnu_uid=1335&parm_bod_uid=253182&step=258
- 慶州市公式サイト(大陵苑石垣道さくら祭り): https://www.gyeongju.go.kr/news/page.do?mnu_uid=1336&parm_bod_uid=291969&step=258
- ヘラルド経済(全国65寺院の入場料無料化): https://biz.heraldcorp.com/article/3116125
- コレイル(KORAIL)公式: https://www.korail.com/
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