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韓国旅行の準備をしていて、「現金っていくらまでなら持って行っていいんだろう」「両替した分と残った円を合わせて数えるの?」と、お財布の中身を前に手が止まったことはありませんか。空港のニュースで「巨額の現金を無申告で持ち出そうとして摘発」という話を見かけると、自分の旅行カバンまでなんだか心配になってくるものです。安心してほしいのは、ごく普通の旅行で使う金額なら申告は要らないということ。ただし「いくらから申告が要るのか」「日本を出るときと韓国に入るときで基準が違うのか」「帰りはどうなるのか」は、知らないまま搭乗ゲートへ向かうと不安が残るところです。この記事では、韓国側と日本側、それぞれの公式情報にもとづいて現金の持ち込み・持ち出しの基準を整理しました。
一般的な旅行で使う範囲の現金なら、申告は必要ありません。韓国関税庁(관세청)の公式情報では、韓国に入国・出国する際に申告が必要になるのは、外貨や国内通貨(원화)などの支払手段を合わせて米ドル換算で1万ドルを超える場合です(2026年9月7日確認)。これとは別の制度として、日本を出るとき・日本に帰るときは、日本の税関が定める100万円相当額を超える場合に届出が必要になります(2026年9月7日確認)。2つの基準は所管も窓口も別なので、混同しないことが記事全体を通しての大前提です。
結論:一般的な旅行なら現金の申告は要らない
先に数字だけ言ってしまうと、韓国側の基準は1万ドル、日本側の基準は100万円です。この記事を読んでいる人の大半は、現地で使うお小遣いとして数万円〜数十万円ぶんの現金を持って行く程度だと思うので、素直に読めばどちらの基準にもまず届きません。心配しすぎる必要はないというのが、まず伝えたい結論です。
それでも「基準額そのもの」と「基準額に何が含まれるのか」を知っておく価値はあります。両替した分・使い残した円・友人と折半した旅費など、財布の中身が思ったより膨らむ場面は旅行にはつきものだからです。とくに家族旅行やグループ旅行でまとめて現金を管理している人ほど、合算のルールを知らないまま空港に着くと落ち着かないもの。以下、韓国側の基準から順番に見ていきます。なお、ここで扱うのは現金や小切手といった「支払手段」の話で、お土産など物品にかかる免税枠(免税範囲)とは別の制度です。物品側の持ち込み限度については韓国の関税・免税範囲ガイドで別にまとめているので、あわせて確認しておくと出発前の整理がしやすくなります。
韓国側の基準はいくらか——1万ドルの合算ルール
韓国関税庁(관세청)の公式ページによると、韓国に入国・出国する旅行者は、外国為替取引規定にもとづき、米ドル換算で1万ドルを超える지급수단 등(支払手段等)を携帯する場合、税関への申告が必要です(2026年9月7日確認)。ポイントは、この基準が入国時だけでなく出国時にも同じ金額で適用されるということ。韓国へ入るときも、韓国から出るときも、基準は共通して1万ドルです。
1万ドルという金額は、レートにもよりますが日本円にすると百数十万円規模になります。海外旅行で持ち歩く現金としてはかなり大きい額なので、通常の観光・帰省・出張の範囲であれば届く場面は多くありません。とはいえ、韓国で不動産や車の取引をする、まとまった贈答金を持参する、事業資金を現金で動かすといった目的がある場合は話が別です。自分の携帯する額がどのくらいになりそうか、出発前に一度合計しておくと安心です。
「相当額」に何が含まれるのか——外貨だけではない
ここでよくある誤解が、「1万ドルというのは外貨(米ドルや日本円)の話で、ウォンの現金は別枠なのでは」というものです。韓国関税庁の出入国外国為替申告のページを見ると、合算の対象は대외지급수단(対外支払手段)・내국통화(内国通貨=ウォン現金)・원화표시 자기앞수표(ウォン建て自己宛小切手)の3種類だと明記されています(2026年9月7日確認)。つまり、日本円や米ドルの現金、韓国ウォンの現金、ウォン建ての小切手を、すべて足し合わせて1万ドル相当額を計算するということです。
読者の不安として多い「円とウォンを合わせて計算するのか」という疑問に対しては、この規定にもとづく限り答えは「はい」です。円の現金だけを見て1万ドル未満だから大丈夫、と判断するのではなく、財布の中の外貨・ウォン・小切手をすべて合計して考える必要があります。旅行者小切手(T/C)を含めるという整理を見かけることもありますが、公式ページの文言としてはっきり確認できたのは上記の3種類までです。旅行者小切手を携帯する予定がある人は、念のため公式サイトで最新の案内を確認しておくと確実です。両替のタイミングや両替する通貨の考え方は韓国での両替ガイドにまとめているので、あわせて見ておくと出発前の準備がしやすくなります。

日本を出るとき・帰るときの届出は別の話——100万円という基準
ここまでの1万ドルという数字は、あくまで韓国側の制度です。日本を出国するとき、あるいは韓国から日本に帰ってくるときにかかわるのは、まったく別の制度である「支払手段等の携帯輸出・輸入の届出」です。日本の税関の公式資料によると、2008年6月から、合計額で100万円相当額を超える支払手段等を携帯して輸出(国外への持出し)または輸入(国内への持込み)しようとする場合、「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」による書面での届出が必要になっています(2026年9月7日確認)。
対象になるのは、現金(日本円・外国通貨いずれも)、小切手(旅行小切手を含む)、約束手形、金融商品取引法上の有価証券(国債・社債・株券など)の合計額。これとは別に、1キログラムを超える金の地金(含有量90%以上)を携帯する場合も届出の対象です(2026年9月7日確認)。この届出は出国のときだけでなく、日本に帰ってくるとき(入国時)にも同じ基準・同じ書式が使われます。韓国側の1万ドルと日本側の100万円、どちらも「携帯する支払手段の合計額」を見るという発想は似ていますが、基準額も所管の役所も別物なので、換算して比べたり足し合わせたりする話ではありません。
韓国での申告のやり方——税関申告書と電子申告
韓国に入国する際、1万ドルを超える支払手段を携帯している場合は、「여행자 휴대품 신고서(旅行者携帯品申告書)」の3番「외화신고(外貨申告)」欄に「있음(あり)」をチェックし、金額を記入して税関職員に提出します(2026年9月7日確認)。書面のほかに、「여행자 세관신고(旅行者税関申告)」という専用アプリ、またはWebサイトから電子的に申告する方法も案内されています(2026年9月7日確認)。空港に着いてから紙とペンで慌てて記入するより、機内や到着ロビーで先にアプリを準備しておくほうがスムーズだと感じる人も多いはずです。
入国審査から荷物受取り、税関検査までの一連の流れを先に押さえておきたい人は韓国入国審査の流れガイドにまとめているので、外貨申告のタイミングもあわせて確認しておくと当日迷いにくくなります。到着してから現地通貨を用意したい場合の両替所やATMの場所については仁川空港の両替・ATMガイドに整理しているので、現金の準備そのものに不安がある人は出発前に目を通しておくと安心です。
申告しなかったらどうなるか——過料と刑事罰
韓国側で申告をしなかった場合の扱いは、金額によって分かれます。仁川空港本部税関の案内によると、違反額が米ドル換算で3万ドル以下であれば、違反額の5%に相当する過料(과태료)の対象です。3万ドルを超える場合は、1年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金という刑事罰の対象になります(2026年9月7日確認)。一般的な旅行の範囲であれば、そもそも1万ドルの基準にも届かないケースがほとんどですが、まとまった現金を扱う予定がある人は、この段差があることを知っておいて損はありません。
日本側では、支払手段等の携帯輸出・輸入申告書を提出しないまま輸出または輸入をした場合、関税法第111条の規定により、5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金が科されることがあるとされています(2026年9月7日確認)。申告せずに持ち出そうとして税関職員に見つかった場合や、事実と異なる内容を申告した場合も、同様の扱いになるとのことです。数字だけ見ると重く感じますが、これは無申告のまま高額を動かした場合の話であって、正しく申告してさえいれば恐れる制度ではありません。
金額の基準や罰則の内容は、法令や規程の改正によって変わることがあります。この記事の数字はすべて2026年9月7日時点で確認したものです。渡航が近い人、金額が基準に近そうな人は、必ず韓国関税庁または日本の税関の公式サイトで最新の案内を確認し、個別の判断は現地の税関に委ねるようにしてください。
カード・プリペイドは申告の対象になるのか
「現金じゃなくてプリペイドカードやチャージ式の電子マネーならノーカウントなのでは」と考える人もいるはずです。ここは正直に書くと、韓国側・日本側どちらの公式ページでも、プリペイドカードや電子マネーが申告対象の支払手段に含まれるかどうかを明確に述べた記載は、今回の調査では見当たりませんでした。日本側の届出対象として挙げられているのは現金・小切手・約束手形・有価証券・金の地金までで、プリペイド型の決済手段は列挙されていません(2026年9月7日確認)。
ただし、これは「含まれないと確定した」という意味ではありません。新しい決済手段の扱いは制度の解釈が追いついていない部分もあるため、まとまった金額をチャージしたカードを持って行く予定がある人は、断定的な情報を鵜呑みにせず、韓国関税庁または日本の税関に個別に確認するのが確実です。クレジットカードそのものの持ち込み・利用にまつわる基本情報は韓国でのクレジットカード活用ガイドに整理しているので、現金とカードの使い分けを考えるときの参考にしてみてください。
そもそも現金をたくさん持たない選択肢
WOWPASSを日本で見ておくQoo10のWOWPASS公式ショップ(2026年9月7日確認)
ここまで基準額や罰則を並べてきましたが、そもそも申告の基準に近づくほどの現金を持ち歩かなければ、この記事で扱っている心配ごと自体が発生しません。現金の額を減らせば申告の要否を気にする場面そのものが減るので、外貨をチャージして使うタイプのカードを普段の支払いの中心にして、現金は最小限の予備として持つという組み合わせを考えてみるのも一つの手です。両替の手間も減らせるので、結果的に旅の準備がシンプルになる人も多いはずです。
WOWPASSのようなチャージ式のカードは、現地通貨をあらかじめチャージしておき、キャッシュレスで支払える手段として案内されています。カードの具体的な使い方やチャージの流れはWOWPASSの使い方ガイドに別途まとめているので、現金の持ち歩きを減らしたい人は確認してみてください。旅行全体でどのくらいの費用感になるのか、現金とキャッシュレスの配分をどう考えればいいかは韓国旅行の費用の目安ガイドも参考になります。シートマスク3枚分ほどの金額差でも、現金かカードかで持ち歩く不安の大きさは変わってくるものです。
よくある質問
まとめ
- 韓国側の基準は米ドル換算で1万ドル。韓国への入国・韓国からの出国、どちらも同じ基準
- 合算の対象は外貨現金・ウォン現金・ウォン建て自己宛小切手の3種類。円とウォンをまとめて計算する
- 日本側の基準は100万円相当額。日本を出るとき・日本に帰るとき、どちらも同じ届出書が使われる
- 2つの基準は所管も窓口も別の制度なので、換算して比べたり混ぜたりしない
- 韓国での申告は旅行者携帯品申告書の外貨申告欄、または専用アプリ・Webから電子申告できる
- 韓国側は違反額3万ドル以下なら過料、超えると懲役・罰金の対象。日本側は関税法第111条の対象
- プリペイドカードや電子マネーが対象に含まれるかは公式ページで明確に確認できず、断定しない
- 基準額に近づきそうな現金を持たない・チャージ式カードを併用するという選択肢もある
基準額だけを見ると身構えてしまいますが、実際に多くの旅行者にとって関係するのは、財布の中身をきちんと把握しておくことと、まとまった金額を動かす予定があるなら事前に公式サイトで手順を確認しておくことの2点に尽きます。数字や手続きは改定されることがあるので、渡航が近づいたら韓国関税庁と日本の税関、両方の公式サイトで最新の案内をもう一度確認しておくと安心です。出入国審査全体の流れをもう一度確認しておきたい人は韓国入国審査の流れガイドもあわせてどうぞ。
参考・出典
- 관세청(韓国関税庁) 여행자 휴대품 통관(旅行者携帯品通関) https://customs.go.kr/kcs/cm/cntnts/cntntsView.do?mi=2837&cntntsId=829 (2026年9月7日確認)
- 관세청 출·입국 외환신고(出入国外国為替申告) https://www.customs.go.kr/kcs/cm/cntnts/cntntsView.do?mi=8458&cntntsId=2808 (2026年9月7日確認)
- 인천공항본부세관(仁川空港本部税関) 입국 시 세관 신고 절차(入国時の税関申告手続き) https://www.customs.go.kr/incheon_airport/cm/cntnts/cntntsView.do?mi=12546&cntntsId=6689 (2026年9月7日確認)
- 税関(Japan Customs) 支払手段等の携帯輸出入の手続 https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/shiharaishudan.htm (2026年9月7日確認)
- 税関 「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」の提出について(よくある質問) https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/faq_payment.pdf (2026年9月7日確認)

