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Amazonのアソシエイトとして、ソウルインは適格販売により収入を得ています。
「マヌルパンってコンビニで買えたよね?」——数年前の記憶のまま韓国食品店に向かうと、目当ての商品が見当たらない。そんな肩透かしを食らった人もいるのではないでしょうか。韓国発のグルメはブームの浮き沈みが早いぶん、「あの頃の情報」がそのまま通用するとは限らないのが、このジャンルの怖いところです。
2026年8月24日時点で営業を確認できたのは、東京・新大久保の韓国系カフェ「2D Cafe」での店頭販売です。かつて俺のBakeryやフジパン、コンビニ各社が期間限定で扱っていたマヌルパンは、いずれも過去のフェア企画で、今も同じ形で買えるという情報は確認できませんでした。Amazonでも冷凍の完成品を探しましたが、確認できた唯一の商品は在庫切れ・再入荷未定。今いちばん確実なのは、クリームチーズと市販の丸パン、おろしにんにくを買って自宅で焼くルートです。材料はAmazonでそろいます。
「マヌルパン」とは?——丸パンにクリームチーズとにんにくバターを効かせた韓国生まれのパン
마늘빵(マヌルパン・にんにくパン)は、韓国語で「にんにく」を意味する마늘(マヌル)と、パンを指す빵(パン)を組み合わせた名前です。もう少し丁寧に呼ぶときは크림치즈 마늘빵(クリームチーズ マヌルパン)とも言います。作り方の骨格はシンプルで、軟らかい丸型のパンに放射状の切れ目を入れ、甘みを加えたクリームチーズを挟み込み、にんにくの効いたバターソースにたっぷり浸してから、表面が香ばしくなるまで焼き直すというものです。
見た目のインパクトは強いのに、味の骨格は「甘じょっぱい系」のパンとして完成度が高く、ガーリックトーストと洋菓子の中間のような食べ心地になります。切れ目の本数はレシピによって6〜8等分とばらつきがありますが、断面からクリームチーズがのぞく見た目そのものが、SNSで拡散した最大の理由と言えそうです。パン1個でカフェのデザート1皿分くらいの満足感がある、という体感を持つ人も少なくないはずです。仕組みとしては、切れ目に具材を挟んで焼く屋台のホットクとも遠くない発想です。
発祥は江陵(강릉・カンヌン)——2012年開業のパン店「パンパミユ」から
マヌルパンの起源としてもっとも裏づけが取れているのは、韓国東海岸・江原道の江陵市(강릉・カンヌン)にあるベーカリー「팡파미유(パンパミユ)」です。2012年に開業し、パン職人のホン・ヒョンジュさんが焼く商品は、正式には육쪽마늘빵(ユッチョンマヌルパン、六片にんにくパン)と呼ばれています。「육쪽(六片)」は、韓国産にんにくの代表格である六片種のにんにくを連想させる、パンに入れる切れ目の数から来た呼び名です。
2019年2月25日付の매일신문(毎日新聞・韓国の地方紙)によれば、当時46歳・パン歴23年だったホンさんはSBSの人気番組「생활의 달인(生活の達人)」に「にんにくパンの達人」として出演し、味の決め手として「マヨネーズバター・水飴・秘密のソース」を挙げています。番組の反響もあって、江陵まで足を運ばないと食べられないご当地パンとして知名度が一気に上がりました。なお韓国語版ウィキペディアの「마늘빵」の項目には江陵発のエピソードの記載が無く、あくまで一般的なガーリックパンの説明にとどまっています。
全国区の人気に——2019年の百貨店ポップアップとSNS拡散、そして「今」
江陵のご当地パンだったマヌルパンが全国区になった転機は、2019年の百貨店ポップアップです。日本語版ウィキペディアの「マヌルパン」の項目によれば、江陵のパン店の商品が新世界百貨店やロッテ百貨店で販売されたことをきっかけに、SNS上で急速に話題化したとされています。明洞のロッテ百貨店でも江陵육쪽마늘빵のポップアップストアが出店した様子がSNS投稿で見られますが、実施時期までは今回の調査で特定できませんでした。
ここで気をつけたいのは、「2019年に話題になった」という事実と、「今も同じ熱量で売られている」という事実は別物だという点です。韓国国内でも一時期ほどの行列は落ち着いており、現在は数ある韓国ご当地パン・ベーカリー商品の定番の一つという位置づけに近くなっています。ブームの瞬間風速だけを見て「今すぐ現地に行けば買える」と思い込むと、期待とのズレが生まれやすいジャンルです。
- 起点は江陵のパン店「パンパミユ」(2012年開業)
- 全国区になったのは2019年の百貨店ポップアップとSNS拡散から
- 現在は「話題の新商品」ではなく「定番のご当地パン」という位置づけに近い
日本での広がり方——俺のBakeryからコンビニ企画まで、過去と現在の違い
日本にマヌルパンが上陸したのは2021年です。日本語版ウィキペディアによれば、東京の人気ベーカリー「俺のBakery」がコラボ商品として発売したのが最初の広がりで、続けて同年10月にフジパンが東北・関東エリアで商品化しました。翌2022年2月には、ナチュラルローソンが「罪のないマヌルパン」「罪深いマヌルパン」という2種類を、セブン-イレブンも「アジアングルメフェア」の商品としてマヌルパンを発売しています。日本でも定番のスイーツとしてコンビニで韓国スイーツを探すという動き自体は、このあたりから広がったと考えられます。
ここで大事な注意点があります。これらはいずれも期間限定のフェア企画・コラボ商品で、2026年8月24日時点で同じ商品が常設で売られているという情報は確認できませんでした。「コンビニで買えた」という記憶は正確でも、「だから今もコンビニに行けば買える」という推測は、今回の調査では裏づけが取れていません。買いに行く前提で動くなら、次の見出し以降で紹介する現在確認できているルートを優先したほうが確実です。
「フジパンやローソンで買える」という紹介は、2021〜2022年当時の情報がそのままインターネット上に残っているケースが多いです。コンビニの季節限定商品は数か月で棚から消えるのが通常で、今回の調査でも現行の取り扱いは確認できませんでした。
日本で買える店とスーパー——新大久保で営業を確認できた1軒と、確認できなかったもの
実店舗で公式に営業を確認できたのは、東京・新大久保の韓国系カフェ「2D Cafe(新大久保店)」です。住所は東京都新宿区百人町1-7-5、公式Instagram(@2dcafe_shinokubo)のプロフィールに「年中無休 11時から22時まで」と明記されており、2026年8月24日時点でアカウントが活発に稼働していることを確認しました。マヌルパンをメニューに置いているという紹介記事もありますが、価格や提供状況は来店前に公式SNSで確認したほうが確実です。新大久保はマヌルパン以外にも食べ歩きスポットが集まるエリアで、エリア全体の回り方は新大久保の食べ歩きガイドにまとめています。
一方、新大久保には韓国食品スーパーが集まっていて、ブログ記事の中には「マヌルパンがお菓子コーナーに並ぶことがある」という言及も見つかります。ただし、どの店舗の公式サイト・公式SNSにも「マヌルパンを常時扱っている」という一次情報は無く、冷凍・日配コーナーは入れ替わりが早いカテゴリーでもあります。行けば必ずある、とは言い切れないのが実情です。スーパー巡りをするなら、韓国食材全般の買い方を先に押さえておくと動きやすくなります。詳しくは韓国食品の通販ガイドも参考にしてみてください。
| 入手ルート | 2026年8月24日時点でわかっていること |
|---|---|
| 2D Cafe(新大久保) | 公式Instagramで営業継続を確認 |
| 韓国食品スーパー各店 | 取り扱いの有無は訪問時に要確認 |
| コンビニ・パンメーカー | 2021〜2022年の期間限定企画。現行の販売は未確認 |
通販・冷凍便を探してみた結果——完成品は品薄、材料なら買える
実店舗が近くにない人向けに、Amazonで冷凍の完成品を探してみました。見つかった韓国産の商品は「クリームチーズ魔女ボール」392g(4個入り)×2袋という冷凍パンで、電子レンジで解凍したあとエアーフライヤーやオーブンで焼き直すタイプでした。ただし2026年8月24日に商品ページを確認したところ、表示は「現在在庫切れです。この商品の再入荷予定は立っておりません。」で、購入できる状態ではありませんでした。空っぽのカードを紹介しても意味が無いので、この商品は本記事では紹介しません。

「マヌルパン」「クリームチーズガーリックパン 韓国」などのキーワードでほかにも探しましたが、ヒットしたのはにんにく風味のアーモンド・海苔スナックや、のぼり旗などの雑貨ばかりで、韓国産の冷凍完成品で在庫があるものは見つけられませんでした。同じような品薄事情はトゥンカロンの記事でも紹介した通り、韓国発グルメの通販にはよくある傾向です。完成品の通販に強くこだわらないなら、次の見出しで紹介する「材料をそろえて自宅で焼く」ルートのほうが、今のところ現実的です。
自宅で作る——市販の丸パンとクリームチーズで15分
自宅で作る場合の手順は、複数のレシピでほぼ共通しています。エスビー食品の公式レシピでは、市販の丸フランスパン(小)5個に対して、クリームチーズ60g・ハチミツ大さじ2・バター50g・卵1個・マヨネーズ大さじ1・牛乳大さじ1・おろしにんにく大さじ1・パセリ大さじ1を用意し、パンに6〜8等分の切れ目を入れてクリームチーズを詰め、溶かしバターに卵やにんにくを混ぜた液に浸してから190〜200℃のオーブンで8〜10分焼く、という流れが紹介されています。工程だけ見ると、シートマスク1枚分くらいの手間で作れる部類のお菓子パンです。
材料選びで迷いやすいのが、土台になる丸パンです。こちらの冷凍パン生地はフランス産の半焼成タイプで発酵の手間が要らず、焼くだけで使えるのでマヌルパン作りの土台にちょうどいいサイズです。
クリームチーズは、なめらかに溶けるブロックタイプが扱いやすい材料です。こちらのフィラデルフィアクリームチーズなら200g×4個セットでまとまった量が使え、家族分や作り置き分をまとめて仕込みたい人に向いています。
にんにくは生のすりおろしが香り豊かですが、毎回すりおろすのが面倒な人には、こちらのおろしにんにくが向いています。40g×4個のまとめ買いなら、マヌルパン以外の料理にも使い回せて無駄になりにくいのもポイントです。
クリームチーズと砂糖(またはハチミツ)をなめらかに混ぜたものをパンの切れ目に塗り、溶かしバター・卵・おろしにんにく・パセリを混ぜた液にくぐらせてから焼く、という流れはどのレシピでもほぼ同じです。焼き上がりの香ばしさはオーブンやパンの厚みで変わるので、様子を見ながら1〜2分単位で調整すると、ちょうどいい焼き色に近づきます。
冷凍で届いたら——解凍とリベイクの目安
冷凍のマヌルパンを見かけたときのために、パッケージに記載されていた一般的な解凍・リベイクの目安も確認しておきます。今回参考にした韓国産冷凍商品の表示では、「冷凍庫(−18℃以下)で保存し、いったん解けたものは再凍結しない」「袋から出して電子レンジで30秒ほど解凍したあと、エアーフライヤーなら190℃で5分、オーブンなら195℃で6〜7分焼く」という手順が書かれていました。電子レンジだけで温め終えると生地がべちゃっとしやすいため、仕上げに高温で短時間焼き直すという2段階の工程がポイントのようです。
栄養面では、同商品の表示で1個(98g)あたり320kcal・たんぱく質8g・脂質15g・炭水化物39gという数値が確認できました。甘いクリームチーズとバターをたっぷり使う性質上、コンビニのプレーンな菓子パン1個よりカロリーは高めになりやすいと捉えておくのが無難です。自宅で作る場合も、クリームチーズやバターの量を控えめにすれば多少は調整できます。
現地・明洞で買うなら、そして日本への持ち帰り方(乳製品の動物検疫)
ソウル旅行のついでに現地で探したい人向けに、明洞(명동・ミョンドン)の状況も調べました。明洞は中央路や明洞聖堂に続く路地が屋台グルメで賑わうエリアとして知られていますが、今回の調査では、屋台で現在マヌルパンを売っている具体的な店を一次情報で特定することはできませんでした。過去に明洞のロッテ百貨店でご当地パンのポップアップストアが出店した形跡はSNS上で見られるものの、実施時期や現況までは確認できていません。屋台グルメ目的なら、まず食べたいものが今も出ているかを現地で見て回るくらいの気持ちで臨むほうが安全です。
韓国で買って日本に持ち帰る場合は、クリームチーズという乳製品を含む点に注意が必要です。動物検疫所の公式ページによれば、2017年11月1日から「生乳」に加えて「乳製品」全般が動物検疫の対象品目に追加されました。ただし同じページには、「携帯品(別送品を含む)として、販売や営業目的ではなく10kg以下のもの」は検査証明書取得の対象外という趣旨の記載もあります。土産として自分で食べる分だけを常識的な量で持ち帰るなら、この条件に収まるケースがほとんどだと考えられます。証明書のない畜産物・乳製品を検査を受けずに持ち込んだ場合は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象になり得ると案内されているため、まとめ買いして販売用に持ち帰るようなケースは避けるのが賢明です。持ち帰るお菓子全般の注意点は韓国お菓子のお土産ガイドにもまとめています。
持ち込みルールの解釈に迷う場合は、必ず動物検疫所の公式ページ、または渡航前に空港のカウンターで確認してください。この記事の説明は2026年8月24日時点で確認できた内容にもとづくもので、今後の制度変更までは保証できません。
よくある質問
まとめ
- マヌルパン(크림치즈 마늘빵)は、江陵のパン店「パンパミユ」(2012年開業)発祥とされ、正式名称は육쪽마늘빵
- 2019年の百貨店ポップアップとSNS拡散で全国区の人気になり、日本には2021年以降、俺のBakeryやコンビニ各社が期間限定で紹介した
- 2026年8月24日時点で営業を確認できたのは、新大久保のカフェ「2D Cafe」での店頭販売
- Amazonで冷凍完成品を探したが在庫切れで確認できず、材料(丸パン生地・クリームチーズ・おろしにんにく)を買って自宅で焼くルートが今のところ現実的
- クリームチーズを含むため、韓国から日本への持ち帰りは動物検疫所のルール(携帯品・非販売・10kg以下)の範囲で行う
韓国発のグルメは、ブームの中心が移り変わるスピードが速いジャンルです。この記事も、次に大きな動きがあれば内容が古くなる前提で読んでください。買いに行く予定があるなら、直前に店舗の公式SNSや公式サイトで最新の営業状況を確認しておくと、現地で「あるはずのものが無い」という事態を避けやすくなります。
参考・出典
- 강릉 마늘빵 맛집 관련 위키트리(2026年8月24日確認) https://www.wikitree.co.kr/articles/465877 (2026年8月24日確認)
- 강릉 마늘빵 맛집 `팡파미유` 생활의 달인 등장 – 매일신문(2019年2月25日) https://www.imaeil.com/page/view/2019022515565789407 (2026年8月24日確認)
- 마늘빵 – 한국어 위키백과 https://ko.wikipedia.org/wiki/마늘빵 (2026年8月24日確認)
- マヌルパン – 日本語版ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/マヌルパン (2026年8月24日確認)
- エスビー食品公式レシピ「マヌルパン」 https://www.sbfoods.co.jp/recipe/detail/09223.html (2026年8月24日確認)
- macaroni「悪魔の食べ物『マヌルパン』とは?」 https://macaro-ni.jp/108099 (2026年8月24日確認)
- 2D Cafe 新大久保店 公式Instagram @2dcafe_shinokubo https://www.instagram.com/2dcafe_shinokubo/ (2026年8月24日確認、営業継続を確認)
- itSnapマガジン「新大久保で唯一無二な2次元カフェ?!」 https://magazine.itsnap.jp/gourmet/48901/ (2026年8月24日確認、参考情報)
- 動物検疫所「乳製品の検疫について」 https://www.maff.go.jp/aqs/topix/dairy_products.html (2026年4月17日更新、2026年8月24日確認)
- 동물검역본부(韓国語版)「동물유래제품을 해외에서 일본으로 반입하려면」 https://www.maff.go.jp/aqs/languages/bring_meat_kr.html (2026年8月24日確認)

