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韓国のスーパーやコンビニで、辛くて美味しそうなソーセージやハムを見つけて、つい買い物カゴに入れてしまったことはありませんか。参鶏湯のレトルトパックや、肉たっぷりのキンパも、日本に帰ってから家で食べようと思うと余計に美味しそうに見えるものです。ですが結論から言うと、こうした肉製品のほとんどは日本の空港で足止めされます。理由は税関ではなく、家畜の伝染病を防ぐ「動物検疫」というまったく別の仕組みです。韓国から日本に持ち帰れる物・持ち帰れない物を品目ごとに整理した早見表は韓国と日本の持ち込み・持ち帰りルールをまとめた記事にあるので、肉製品以外の持ち帰りも合わせて確認しておくと出発前の準備がスムーズです。この記事では、動物検疫所の公式情報だけをもとに、対象になる肉製品の範囲、検査証明書が必要な理由、缶詰だけの例外、違反した場合の罰則を順番に整理します。
動物検疫所の公式サイトは「肉製品や動物由来製品のほとんどは、日本へ持ち込むことができません」と明記しています(2026年9月28日確認)。ソーセージ・ハム・ジャーキーはもちろん、肉まん・餃子・キンパの肉入りのように肉を原料の一部に使った加工食品も対象です。おみやげや自分用であっても、輸出国政府が発行した検査証明書が無ければ持ち込めません。例外として、缶詰・瓶詰・レトルトパウチ食品のうち一定の加熱殺菌や保存条件を満たす物は「指定外基準」に該当し持ち込める場合がありますが、「缶に入っていれば大丈夫」という単純な話ではありません。違反した場合は300万円以下(法人の場合5000万円以下)の罰金または3年以下の拘禁刑の対象になり得ます。
結論から――韓国の肉製品は、検査証明書が無ければ原則持ち込めない
動物検疫所の公式ページ「肉製品などのおみやげについて」には、冒頭からこう書かれています。「現在、多くの国で口蹄疫やASF(アフリカ豚熱)などの家畜の病気が発生しています。また、おみやげや個人消費用の畜産物は検査証明書の取得が難しいため、肉製品や動物由来製品のほとんどは、日本へ持ち込むことができません」(2026年9月28日確認)。つまり最初から「基本は持ち込めない」という前提で書かれているということです。持ち込めるかどうかを個別に判断するのではなく、まず「持ち込めない」を出発点にして、例外に当てはまるかどうかを確認する順番のほうが安全だと考えられます。
ここで見落としやすいのが「おみやげや個人消費用であっても」という一文です。会社の輸入業務のような大がかりな話ではなく、旅行者が自分用に1パックだけ持ち帰る場合でも、この規定は同じように適用されます。数量の少なさや用途は、持ち込めるかどうかの判断材料にならないということです。
対象になる肉製品はどこまで?――ソーセージ・ハムから餃子・キンパの具まで
動物検疫の対象になる動物は、公式ページによると「偶蹄類の動物(牛、豚、山羊、羊、鹿など)、馬、家きん(鶏、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥及び七面鳥並びにあひる、がちょうその他のかも目の鳥類)、犬、兎、みつばち」由来のものです(2026年9月28日確認)。韓国旅行のお土産としてよく候補に挙がる豚肉・牛肉・鶏肉は、すべてこの対象に含まれます。
「肉・臓器」については「生、冷蔵、冷凍、加熱調理済みの加工品など、いかなる形態のものでも動物検疫の対象」とされ、加工品の具体例として「ジャーキー、ハム、ソーセージ、ベーコン、肉まんなど」が挙げられています(同、2026年9月28日確認)。さらに公式ページは「上記のものを原料とする加工品」も対象に含めているため、肉を具材の一部に使った餃子・キンパの肉入り・肉入りチヂミのような複合食品も、原則としてこの範囲に入ると読むのが自然です。
| 持ち帰りたくなる韓国の肉製品(例) | 動物検疫の扱い |
|---|---|
| ソーセージ・ハム・ジャーキー・ベーコン | 加工品の例として明記。対象 |
| 肉まん・餃子・肉入りキンパ | 肉を原料とする加工品として対象 |
| 参鶏湯のレトルト(鶏肉入り) | 家きん由来の肉・加工品として対象 |
| 缶詰・瓶詰・レトルトパウチ食品の一部 | 条件を満たせば「指定外」の場合あり(後述) |
韓国から日本へ持ち帰る品目全体を税関の視点からまとめた記事では「肉が入っているものは持ち帰れない(参鶏湯・ソーセージ・ジャーキー)」という結論だけを簡潔に紹介しています。韓国から日本へいくらまで持ち帰れるかをまとめた記事と合わせて読むと、免税枠の話と動物検疫の話がどう違うのかを整理しやすくなるはずです。
なぜここまで厳しいのか――動物検疫が対象にしている伝染病
動物検疫所の公式ページは、規制が厳しい理由として「多くの国で口蹄疫やASF(アフリカ豚熱)などの家畜の病気が発生しています」という一文を挙げています(2026年9月28日確認)。これは日本国内の畜産業を、海外由来の伝染病から守るための仕組みだということです。旅行者の持ち込み品を止める話に見えても、実際に守ろうとしているのは国内の牛・豚・鶏を育てている生産者です。
公式ページにはもう一つ、家畜の病気の発生状況などにより「日本への持ち込みができない国・地域」がある、という案内もあります。口蹄疫・ASF・高病原性鳥インフルエンザ等の発生や防疫措置等により輸入が禁止されている国・地域、鳥インフルエンザの発生により輸入が停止されている国・地域が、それぞれ別に定められている、という説明です(2026年9月28日確認)。この一覧(輸入禁止地域と物)自体は画像・PDFで構成されていますが、動物検疫所の「偶蹄類動物の畜産物(アジア)」のページには、韓国が口蹄疫・CSF(豚熱)等の悪性伝染病の発生している地域として掲載されており、加熱処理豚肉等の条件と農林水産大臣指定の加熱処理施設が案内されています(2026年9月28日確認)。もっとも、検査証明書の壁がある時点で個人のお土産としてはほぼ持ち込めないため、この国別の指定の有無で結論が変わるものではありません。渡航直前に念のため確認したい人は、動物検疫所公式サイトの「輸入禁止地域と物」のページで最新の一覧を見ておくと安心です。
家畜の伝染病の発生状況は変化します。持ち込みの可否についての最終判断は、必ず動物検疫所の公式情報・空港の動物検疫カウンターでの案内に従ってください。
荷造りの前に――申告書の書き方とスーツケースへの詰め方
肉製品を持っていない場合でも、日本入国時の税関申告書には動植物の所持についての質問項目があります。動物検疫所の公式ページも「税関に提出する申告書には、肉製品、動植物所持についての質問項目があります。正しく申告してください」と案内しています(2026年9月28日確認)。うっかり持ってきてしまった、というケースでも、正直に申告するかどうかで対応がまったく変わってくる部分です。
そしてもう一つ大事なのが、スーツケースの中身をどう組み立てるかです。肉製品を諦めた分、お菓子や化粧品を多めに買う人も多いはずですが、荷物全体の重さと容量の配分を考えておかないと、空港のチェックインカウンターで重量オーバーを指摘されることになりかねません。韓国旅行のスーツケース選びと重量管理の考え方は韓国旅行のスーツケースは何Lが正解かをまとめた記事で詳しく扱っているので、肉製品の代わりに何を持ち帰るか決める前に、荷物全体の容量から逆算しておくと出発前のパッキングで慌てずに済みます。缶詰1個(300g前後)を3つ持ち帰るだけでも500mlペットボトル1本分近い重さが増えることになるので、数量はイメージより控えめに考えておくのが無難です。
手荷物・預け荷物のルール全般をもう少し広く知っておきたい人は韓国旅行の荷物ルールをまとめた記事もあわせて確認しておくと、肉製品以外の持ち込み制限も一度に把握できます。
「加熱した」「冷凍した」は通用しない
「お店で焼いてもらったから」「冷凍してカチカチにしたから」という理由で持ち込めると考える人は少なくありません。しかし動物検疫所の公式ページは、肉・臓器について「生、冷蔵、冷凍、加熱調理済みの加工品など、いかなる形態のものでも動物検疫の対象です」とはっきり書いています(2026年9月28日確認)。加熱や冷凍で病原体がすべて死滅するとは限らないため、調理・保存の方法は判断基準になりません。
この点は、見た目やパッケージの印象とはズレがあるところです。真空パックされた高級感のあるハムでも、しっかり火が通ったように見える焼き豚でも、扱いは変わりません。동물검역(動物検疫)という言葉の通り、あくまで「動物由来かどうか」で線引きされる仕組みだと理解しておくと納得しやすいはずです。
検査証明書はどう取る?――個人のお土産では事実上ムリ
肉製品を合法的に持ち込む唯一の方法は、輸出国政府機関が発行した検査証明書を添付することです。動物検疫所の公式ページは「おみやげや個人消費用であっても、輸出国の政府機関が発行する検査証明書のないものは日本への持ち込みができません」としたうえで、「オーストラリアやニュージーランドなどでは、日本向けに検査証明書を添付して販売されているものもあります」と紹介しています(2026年9月28日確認)。つまり、輸出国側の政府機関があらかじめ検疫証明のしくみを整えている一部の国では、店頭の商品にその証明が付いている場合がある、ということです。今回確認した公式ページには、韓国産の肉製品についてこうした証明書付き販売の記載はありませんでした。
検査証明書には「証明文及び承認マークの両方の表記が必要」とも案内されています(同、2026年9月28日確認)。旅行者本人が現地の役所に個別に申請して発行してもらう、という手続きは想定されておらず、事実上は輸出国側の生産・流通の仕組みに組み込まれていない限り取得できないものです。韓国のスーパーやコンビニで普通に売られているソーセージやハムに、この証明書が付いていることは基本的に期待できません。
- 検査証明書は輸出国政府機関が発行するもの。旅行者が現地で個別に取得する手続きではない
- 証明文と承認マークの両方が表示されている必要がある
- 韓国産の肉製品に、この証明書付き販売があるという記載は今回確認できなかった
缶詰・レトルトだけの例外――2026年7月1日施行「指定外基準」を読み解く
すべての肉製品が一律にアウトというわけではありません。動物検疫所は「監視伝染病の病原体を拡散するおそれのないことが明らかなもの」について、具体的な基準(指定外基準)を公表しています。この基準は2026年7月1日付けの通知(8動検第252号)で定められたもので、缶詰・瓶詰・レトルトパウチ食品に関する条件は主に2つあります(2026年9月28日確認)。
1つ目は「気密容器に詰められ、密封後に製品の中心部まで加圧加熱殺菌(F0値3〈121.1℃3分間加熱したときの加熱効果と同等〉以上)して工業的に製造されていること。ただし、製品の水分含量が40%を超える物又は水分活性が0.85以上である物に限る」という基準です。2つ目は「液体を含み、気密容器に充填され、未開封で常温12か月間以上の保存が可能であること。ただし、工業的に製造された物に限る」という基準です(同、2026年9月28日確認)。どちらも具体例として「缶詰、瓶詰、レトルトパウチ食品、レトルトパウチペットフード、トレー入りレトルト製品」が挙げられています。

ここで注意したいのは「気密容器」の定義です。公式ページは「外気の侵入や内容物の漏えいを防ぐように密封された状態を保持できる容器」を気密容器と呼び、「チャック袋(ジッパー)や金属クリップ等による結紮のように、開閉可能で密封性が担保されないものは気密容器として取り扱わない」と明記しています(同、2026年9月28日確認)。つまり、缶や瓶でしっかり密封された商品と、ジッパー付きの真空パックとでは扱いが変わり得るということです。「指定外基準の表に示す分類名の製品であっても基準に合致しない物は指定外となりません」とも書かれているため、「缶詰だから安心」ではなく、基準に該当するかどうかを個別に確認する姿勢が必要です。
違反するとどうなる――2020年7月の罰則強化と2026年7月からの新ルール
動物検疫所の公式ページによれば、家畜伝染病予防法が改正され「2020年7月1日からこれまで最高100万円の罰金が、最高300万円に引き上げられました」。現在の罰則は「肉製品などの畜産物を違法に持ち込んだ場合、300万円以下(法人の場合5000万円以下)の罰金又は3年以下の拘禁刑が科せられます」というものです(2026年9月28日確認)。「バレなければお土産」で済むような話ではなく、法律上は明確に刑事罰の対象になっています。
さらに公式ページは「違法な肉製品などの畜産物の持ち込み等により、逮捕された人もいます」とも明記しています(同、2026年9月28日確認)。動物検疫所の職員には、携帯品中の肉製品などの畜産物の有無について質問し検査を行う権限、違法に持ち込まれた物を廃棄する権限があります。2019年4月22日からは「海外からの畜産物の違法な持込みへの対応を厳格化」しており、任意で放棄した場合でも違法な持込みには厳正に対処する、という方針が示されています。
2026年についてはもう1つ押さえておきたい変化があります。家畜伝染病予防法の一部改正(2026年5月19日公布)により、輸入検疫を適切に受けずに持ち込まれた肉製品等の「国内における販売等」も新たに禁止されました。これにより、違法に輸入した場合だけでなく、その肉製品を国内で人に譲ったり売ったりした場合にも罰則が適用されることになります(2026年9月28日確認)。「持ち込んでしまった分は自分で食べるだけだから」という考え方も、この改正以降は安全とは言い切れません。
本記事は動物検疫所の公式情報にもとづく一般的な案内であり、個別の可否・罰則の適用を保証するものではありません。実際の持ち込み可否は、空港の動物検疫カウンターでの検査・確認に従ってください。
日本で韓国の味を買う――通販とQoo10という選択肢
肉製品そのものを持ち帰れなくても、韓国の味を諦める必要はありません。日本国内の通販サイトQoo10には韓国の食品・ドラッグストア関連の出品が集まったカテゴリーがあり、レトルト食品や調味料など、動物検疫の対象にならない商品を探すことができます。
Qoo10で韓国の食品・ドラッグストア用品を探すレトルト食品・調味料などの取り扱いを検索できます
韓国のスナック菓子「육포깡(ユッポカン)」のように、パッケージに肉のイメージを前面に出した商品が日本でまだ買えないケースについてはユッポカンの持ち込み事情をまとめた記事で詳しく扱っています。動物検疫のルールが個別の商品にどう影響するかのイメージがつかみやすいはずです。韓国食品の通販をどう選べばいいか、国内モール・専門店・直送のどれが向いているかで迷っている人は韓国食品の通販の選び方をまとめた記事もあわせて確認しておくと、肉製品の代わりに何を買うかを決めやすくなります。
韓国で買った肉製品を持ち込めないと分かった時点で、現地の食品を持ち込める範囲について広く知っておきたい場合は韓国へ持ち込めない食品をまとめた記事も参考になります。こちらは日本から韓国へ向かう際の食品持ち込みルールを扱っており、本記事(韓国から日本への持ち帰り)とは方向が逆になる点は覚えておいてください。
よくある質問
まとめ――韓国の肉製品は「原則NG」、例外はごく限定的
韓国のソーセージ・ハム・ジャーキー・肉まん・餃子・キンパの肉入りは、検査証明書が無い限り日本へ持ち込めないというのが動物検疫所公式の基本方針です。加熱・冷凍のような調理方法は判断材料にならず、少量・自分用という理由も通用しません。缶詰・瓶詰・レトルトパウチ食品のうち一定の加熱殺菌・保存条件を満たす工業製造品だけが「指定外基準」に該当し例外になり得ますが、それも「缶に入っていれば安心」という単純な話ではなく、基準に合致するかどうかは個別の商品次第です。
- 肉製品の持ち込みは検査証明書が無ければ原則不可。おみやげ・自家消費でも例外なし
- ソーセージ・ハム・ジャーキー・肉まん・餃子・キンパの肉入りまで対象になり得る
- 加熱・冷凍しても動物検疫の対象から外れるわけではない
- 缶詰・瓶詰・レトルトパウチ食品は「指定外基準」(気密容器・加熱殺菌または常温12か月保存)に該当すれば例外になる場合がある
- 違反した場合は300万円以下(法人5000万円以下)の罰金又は3年以下の拘禁刑。2026年7月からは国内での譲渡・販売も罰則対象に
お土産選びで一番もったいないのは、空港の検査で足止めされて廃棄されることです。肉製品を諦めた分は、日本の通販やQoo10で買える範囲の韓国食品に切り替えて、荷物と気持ちの両方を軽くしておくのが賢いやり方だと考えられます。
参考・出典
出典を見る(5件)
- 動物検疫所 公式サイト「肉製品などのおみやげについて」 https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/product/aq2.html (2026年9月28日確認)
- 動物検疫所 公式サイト「『監視伝染病の病原体を拡散するおそれのないことが明らかなもの』の基準(指定外基準)について」 https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/product/shiteigai.html (2026年9月28日確認)
- 動物検疫所 公式サイト「輸入禁止地域と物」 https://www.maff.go.jp/aqs/hou/43.html (2026年9月28日確認)
- 動物検疫所 公式サイト「輸出入停止措置情報」 https://www.maff.go.jp/aqs/topix/teishijoho.html (2026年9月28日確認)
- 農林水産省 動物検疫所 公式「輸入動物検疫に係るよくあるお問合せ(FAQ)」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/FAQ.html (2026年9月28日確認)

