韓国の塩パンはどこで買える?チェーンと専門店の違い

韓国のベーカリーに並ぶ、バターの層が見える塩パンと粗塩の粒

コンビニのパンより一段上、でも専門店ほど身構えなくていい――そんな朝ごはんを探しているなら、塩パン(소금빵)がちょうどいいかもしれません。

結論から

韓国の塩パン(소금빵)は、パリバゲットやトゥレジュールといった全国チェーンでも公式に商品化されているほど定着しています。町のパン屋と専門店では品揃えの重心が違い、明太子やチーズなどの派生も広がっています。日本へ持ち帰る場合はバター(乳製品)を含むため検疫の対象になりうるので、事前確認が欠かせません。

目次

塩パン(소금빵)ってどんなパン? バターの層と粗塩が決め手

韓国のベーカリーでよく見かける、丸くて細長いロール状のパン。それが塩パン(소금빵)です。名前のとおり表面には粗塩の粒がぱらりとのっていて、見た目からして「甘いパンではない」ことがひと目でわかります。生地の中には薄くのばしたバターが層になって仕込まれていて、焼き上がると外側はきつね色、断面にはうっすらとした空洞が見えるのが特徴です。

この空洞は、オーブンの熱で内部のバターが溶けることでできます。溶けたバターは生地の底面にしみ出しながら、揚げ焼きのような状態で底をカリッと仕上げる働きをするといわれています。中はしっとり、底はパリッと香ばしい「外パリッと中しっとり」の食感は、この一連の変化があって生まれるものです。

材料だけを見れば、小麦粉・バター・塩というごく単純な組み合わせ。だからこそ、生地の発酵や成形、焼き加減のわずかな差がそのまま味に出やすく、パン職人の腕を測る指標のひとつとして語られることもあります。食パンと並んで「基本のパンで実力がわかる」と言われるのはこのためです。

🐥
ソウルイン編集部正直、見た目はどの店もよく似ていて、パッと見の違いは分かりにくいもの。断面の空洞の大きさや底のカリッと感を見比べてみると、パン屋巡りが少しゲームみたいに楽しくなります。

塩パンの発祥は日本 韓国で広がった経緯

塩パンは韓国生まれではなく、日本発祥というのが定説です。愛媛県のベーカリーの店主が2000年代初頭に考案したと報じられており、夏場に食欲が落ちる客のために、塩分を軽く補えて手軽に食べられるパンを作ろうとしたことがきっかけだったとされています。フランスの塩をふったパンからヒントを得たという説明も伝えられています。

最初にこの味を気に入ったのは、近くの魚市場で働く人たちだったと報じられています。体を動かして失った塩分を、コーヒーや飲み物なしでも手軽に補給できる点が支持され、地域の名物から口コミで広がり、やがて日本全国のコンビニやベーカリーに並ぶ定番メニューへ育っていったといわれています。

韓国では2021年ごろからインスタグラムなどのSNSで話題になり始め、2022年ごろに本格的な流行になったと報じられています。日本を旅行した人たちが「必ず食べるべきメニュー」として紹介したことも広がりを後押しした一因とされていますが、流行の経緯には諸説あり、単一の出来事だけが理由とは断定できないようです。

時期 できごと(報道ベース)
2000年代初頭 日本・愛媛県のベーカリーで考案されたと報じられている
2000年代〜 魚市場の常連から日本全国のベーカリー・コンビニへ拡大したと報じられている
2021年ごろ 韓国でSNSを中心に話題になり始めたと報じられている
2022年ごろ 韓国で本格的な流行になったと報じられている

韓国のスイーツ全体の流行の流れは韓国スイーツトレンドの記事でも整理しています。

パリバゲット(파리바게뜨)・トゥレジュール(뚜레쥬르)で買える?

「専門店じゃないと食べられない」わけではありません。韓国最大手ベーカリーチェーンのパリバゲット(파리바게뜨)は、公式サイトの商品ページに「発酵バター塩パン(발효버터 소금빵)」を掲載しています。発酵バターを使った生地を高温で焼き上げ、しっとりとカリッとした2つの食感を両立させた商品と公式に説明されています。

もう一方の大手、トゥレジュール(뚜레쥬르)も2021年10月に「塩バターロール(소금 버터롤)」を発売しています。運営元CJグループの公式広報によると、発売以降の販売数は約2.9倍に伸び、看板商品だったソボロパンの販売量を上回ったと発表されています。定番メニューを押しのけるほどの人気だったことがうかがえます。

ただし、どちらのチェーンも店舗数が多いぶん、店舗ごとの取り扱いには差があります。焼き上がりのタイミングや在庫状況も店舗次第なので、確実に買いたいときは公式サイトやアプリで近くの店舗の取り扱いを確認してから向かうのが安心です。

パリバゲット トゥレジュール
商品名 発酵バター塩パン 塩バターロール
特徴(公式発表) 中はしっとり、底はカリッとした2つの食感 発売後に看板商品を上回る人気
買える場所 全国の店舗(在庫は店舗ごとに異なる) 全国の店舗(在庫は店舗ごとに異なる)

カフェチェーンの選び方はカフェチェーン比較の記事でも紹介しています。

専門店と町のパン屋(동네빵집)は何が違う?

塩パンを扱う店は大きく2つに分かれます。ひとつは、食パンや惣菜パン、ケーキなど幅広い品目のなかの一品として塩パンを置く町のパン屋(동네빵집、トンネッパンチプ)。もうひとつは、塩パンそのものを看板商品にした専門店です。パリバゲットやトゥレジュールのようなチェーンも、位置づけとしては前者に近いといえます。

専門店は品目を絞り込んでいる分、焼き上がりの時間を店頭に掲示していたり、種類ごとに焼く時間帯を分けていたりする店もあると言われています。人気の専門店では早い時間帯に売り切れてしまうという声もSNS上で見かけますが、これは個々の投稿ベースの情報であり、すべての専門店に当てはまるとは限りません。

一方の町のパン屋は、塩パン以外の品目もまとめて買えるのが強みです。朝ごはんに複数の種類を少しずつ買いたい人や、家族分をまとめ買いしたい人には、品揃えの幅がある町のパン屋のほうが向いていることもあります。

味の面では、専門店だから必ず美味しい、チェーンだから物足りない、と単純に割り切れるものでもないようです。「専門店と有名ベーカリーとで味の差がそれほど大きくなかった」という感想も見られ、結局は店ごとの焼き加減次第という面が大きいといえます。

町のパン屋と塩パン専門店の違いを、品揃え・焼き上がり時間・価格帯・売り切れやすさの4項目で比べた対比図
  • 専門店は品目が絞られ、焼き立て時間を掲示する店もある
  • 人気の専門店は早い時間に売り切れることがあると言われる
  • 町のパン屋は塩パン以外もまとめて買えるのが強み
  • 訪ねる前に公式SNSで営業状況を確認すると安心

明太子・チーズ・あんバター…広がる派生メニュー

定番の塩パンから派生したメニューも増えています。よく知られているのが、明太子(명란、ミョンラン)マヨネーズを塗った明太子塩パン。ピリッとした塩味とバターのコクが合わさり、甘くない系のパンを好む人に人気があると言われています。メロンパンの生地をのせた「メロン塩パン」のように、別のパンと掛け合わせたタイプも見かけます。

韓国ではさらに、あんバターやジャム、ヌテラなどのトッピングを追加したアレンジも広がっていると報じられています。もともとシンプルな塩パンに甘いトッピングを足すことで、朝ごはんというよりおやつ感覚で楽しむ人も増えているようです。カロリーはそのぶん上がるので、甘い系を選ぶときは量を加減したいところです。

コンビニでも塩パン系の商品が登場しています。生クリームやチーズ風味を組み合わせたタイプなど、専門店とはまた違う方向性の商品が並ぶこともあり、選択肢は年々広がっている印象です。

ただし、派生メニューは商品の入れ替わりが早いジャンルです。「この店にはこの味がある」と決め打ちで向かうと、当日は取り扱いがないこともあるため、気になる味があるときは訪問前に公式サイトやSNSで確認するのが確実です。

派生メニュー 特徴
明太子塩パン 明太子マヨネーズを塗った、甘くない系
メロン塩パン メロンパンの生地を組み合わせたタイプ
あんバター・ジャム系 甘いトッピングを足したおやつ寄りのアレンジ

甘い系のパンが気になる人はドーナツ専門店の記事もあわせてどうぞ。

値段の目安はどれくらい?

価格は店舗や時期によって変わりやすいため、この記事では確定した金額を断定しません。以下は報道で示された相場感としてご覧ください。

韓国メディアの報道によると、塩パン発祥の日本の店では1個110円前後、日本円にして1,000円に満たない価格帯とされています。一方、韓国ではチェーンのパンでも2,000ウォン台、個人経営の有名専門店では3,000〜5,000ウォン台に達することがあると報じられています(いずれも報道の記載を2026年9月8日に確認した値で、公式の価格表ではありません)。同じパンでも、日本と韓国で体感的な価格差があるというわけです。

この価格差について、製パン業界の関係者は「日本は食品物価全般が比較的低く、韓国は物流費・人件費・店舗の賃料が相対的に高いため」と分析しているとのことです。原材料はほぼ同じでも、店を構える国によってコスト構造が異なることが背景にあるようです。

体感でいうと、チェーンの塩パン1個はコンビニのペットボトル飲料1本分くらい、専門店の人気商品になるとカフェのコーヒー1杯分に近い価格帯になることもあるというイメージで捉えておくと予算が立てやすいかもしれません。実際の金額は購入時に店頭や公式アプリで確認してください。

朝ごはんに買うなら? 持ち帰りと日持ちの目安

塩パンは基本の材料がシンプルなぶん、焼きたての香ばしさが味の決め手になります。朝ごはんとして買うなら、開店直後や焼き上がりのタイミングを狙うのがおすすめです。多くの店では焼き上がり時間の目安を店頭やSNSで発信しているので、事前にチェックしておくと焼きたてに近い状態で買いやすくなります。

持ち帰りについては、多くの塩パンが当日仕込み・当日販売のスタイルで、賞味期限の表示がないことも珍しくありません。目安として、常温では購入した当日中、遅くとも24〜48時間以内に食べきるのが望ましいとされています。時間が経つと、カリッとした食感が失われやすいのもポイントです。

すぐに食べない分は、冷凍保存が向いています。粗熱が取れた状態でラップに包んで冷凍しておき、食べる直前にオーブントースターで温め直すと、焼きたてに近い食感が戻りやすいと紹介されています。電子レンジだけで温めると、外側のパリッと感が失われやすいので注意が必要です。

  • 焼き上がり時間を狙うと、より焼きたてに近い状態で買える
  • 常温保存は購入した当日〜48時間以内が目安
  • 長く持たせたいなら粗熱を取ってから冷凍保存
  • 食べる直前にオーブントースターで温め直すとカリッと感が戻りやすい

他の朝ごはんの選択肢はトーストの記事ブランチカフェの記事でも紹介しています。

スポンサーリンク


日本に持ち帰れる? 乳製品の検疫という壁

塩パンにはバター(乳製品)が練り込まれています。日本の動物検疫所の公式ページには、乳製品が検疫の対象品目として挙げられており、個人消費用の少量であっても検疫証明書がないものは持ち込めないと明記されています。持ち帰りを考えている場合は、出発前に必ず動物検疫所・税関の公式ページで最新のルールを確認してください。

お土産に買って帰りたいと思う人も多いはずですが、塩パンのように乳製品が生地に練り込まれた加工パンそのものについて、持ち込みの可否をこの記事だけで断定することはできません。動物検疫所の案内は食肉・乳製品といった品目ごとの大枠を示すもので、個々の加工食品まで細かく列挙しているわけではないためです。

安全に持ち帰りたいなら、まず動物検疫所の公式サイトや、空港・港の動物検疫カウンターに直接問い合わせるのが確実です。あわせて、税関の輸入禁止・規制品目のページも確認しておくと、当日の手続きがスムーズになります。

どうしても不安が残る場合は、無理に持ち帰らず現地で食べきる、もしくは乳製品を使っていない焼き菓子など、別のお土産を選ぶという選択肢もあります。空港での確認のやり取りに時間を取られるより、事前確認のひと手間をかけたほうが結果的にスムーズです。

ソウルで買えるならこのエリア

ソウル市内で塩パンを探すなら、聖水洞(성수동、ソンスドン)と延南洞(연남동、ヨンナムドン)が、専門店が集まるエリアとしてたびたび紹介されています。聖水洞はもともとカフェやセレクトショップが集まるエリアで、塩パン専門を掲げる店がいくつか出店していると言われています。延南洞も、複数の味を扱う専門店が話題になっているエリアのひとつです。

ただし、この記事では個別の店舗名・住所・現在の営業時間までは公式情報で確認できていません。グルメサイトやSNSの投稿では店名や住所が紹介されていますが、開業・閉業の情報は変わりやすく、二次情報の営業時間だけでは「いま営業しているか」の証拠にはならないためです。

エリアの雰囲気をつかんだうえで、実際に訪ねる店は、地図アプリの最新のレビューや、その店自身の公式インスタグラムなどで直近の投稿を確認してから決めるのが安心です。人気店は早い時間に売り切れることもあるため、午前中の早めの時間を狙うと出会える確率が上がります。

🐥
ソウルイン編集部正直、エリア単位で「このへんに行けば何かしら塩パンに出会える」くらいの気持ちで歩くほうが、1店だけを狙い澄まして向かうより気楽に楽しめる気がします。

行列で知られるベーカリーとしてはロンドンベーグルミュージアムの記事もあわせてどうぞ。塩パン以外のパンも含めた回り方はソウルのベーカリー巡り特集にまとめています。

スポンサーリンク


コンビニでも買える?

専門店やチェーンのベーカリーまで足を運ぶ時間がない朝は、コンビニという選択肢もあります。CU・GS25・セブンイレブンといった主要コンビニチェーンでは、塩パンをモチーフにしたベーカリー商品が発売されることがあると報じられています。生クリームやチーズ風味を組み合わせたタイプなど、専門店とは違う方向性の味付けも見られます。

コンビニのパンは商品の入れ替わりが早く、季節限定・数量限定で終売になることも珍しくありません。「以前見かけた商品が無い」ということも普通に起こるので、狙っている商品があるときは、各コンビニの公式アプリや新商品情報で現在の取り扱いを確認するのが確実です。

専門店の焼きたてとはまた違う気軽さが、コンビニの塩パン系商品の魅力です。出勤前や旅行中の移動時間など、ベーカリーに寄る余裕がない場面での朝ごはんの選択肢として覚えておくと便利です。

コンビニの塩パンと専門店の塩パンは味が違う?
生地の配合や焼き方が異なるため、食感や塩味の強さは店舗の形態によって差が出やすいとされています。どちらが好みかは食べ比べてみるのが確実です。

よくある質問

塩パンはどこの国が発祥?
日本発祥というのが定説です。愛媛県のベーカリーで2000年代初頭に考案されたと報じられています。
韓国のパリバゲットやトゥレジュールでも買える?
はい。両社とも公式に塩パン系の商品を扱っています。ただし店舗ごとに在庫が異なるため、確実に買いたいときは事前に公式サイト・アプリで確認するのがおすすめです。
塩パンは日本にお土産として持ち帰れる?
バター(乳製品)が練り込まれているため、日本の動物検疫の対象になり得ます。個人消費用の少量でも証明書が必要になる場合があるので、出発前に動物検疫所・税関の公式ページで確認してください。
賞味期限はどれくらい?
多くの店で当日仕込み・当日販売のため、明確な賞味期限表示がないこともあります。常温では当日〜48時間以内を目安に食べきり、長く保存したいときは冷凍がおすすめです。

まとめ

  • 塩パン(소금빵)は日本発祥というのが定説で、韓国では2021〜2022年ごろから定着した
  • パリバゲット・トゥレジュールなど全国チェーンでも公式に商品化されている
  • 専門店は品目を絞り込み、町のパン屋は他の品目とあわせて買えるのが強み
  • 明太子・チーズ・あんバターなど派生メニューも広がっている
  • 価格は店舗差が大きく、日本への持ち帰りは検疫の公式確認が必須

次に韓国のパン屋を訪ねる予定があるなら、まず近所のパリバゲットやトゥレジュールで塩パンを1個試してから、聖水洞や延南洞の専門店へ足をのばしてみてください。

参考・出典

  • アジア経済「파삭 촉촉, 짭조름한 맛에 반했다 한국·일본 대유행…소금빵 탄생 비화」 https://www.asiae.co.kr/article/2025022113391143851
  • SBS「원조 일본도 1천 원 안되는데…한국 소금빵은 왜 비쌀까」 https://news.sbs.co.kr/news/endPage.do?news_id=N1007254938
  • パリバゲット公式 商品ページ「発酵バター塩パン」 https://www.paris.co.kr/product/%EB%B0%9C%ED%9A%A8%EB%B2%84%ED%84%B0%EC%86%8C%EA%B8%88%EB%B9%B5/
  • CJニュースルーム「뚜레쥬르, ‘소금 버터롤’ 깜짝 히트… 스테디셀러 소보로빵 판매량 넘었다」 https://cjnews.cj.net/%EB%9A%9C%EB%A0%88%EC%A5%AC%EB%A5%B4-%EC%86%8C%EA%B8%88-%EB%B2%84%ED%84%B0%EB%A1%A4-%EA%B9%9C%EC%A7%9D-%ED%9E%88%ED%8A%B8-%EC%8A%A4%ED%85%8C%EB%94%94%EC%85%80%EB%9F%AC/
  • 日本 動物検疫所 公式「動物由来製品を海外から日本へ持ち込むには」 https://www.maff.go.jp/aqs/languages/bring_meat_kr.html
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次