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「韓国の今のスイーツ、何が流行ってるの?」と聞かれて、うっかり去年の答えを言ってしまった経験、ありませんか。タンフルもタオルケーキも、日本で話題になった頃には韓国側ではもう次に移っていた——そのズレ、けっこう起きがちです。
実際、韓国経済(한국경제)の分析では、韓国のヒット商品の平均サイクルが22ヶ月から4ヶ月へ短縮したと紹介されています(出典: 한국경제・2026年8月確認)。半年前の「最新情報」は、もう半分は昔話。
そこでこの記事は、日本語の「◯選まとめ」ではなく、韓国語の一次ソースを追いかけて「今どうなっているか」を数字で確認する定点観測としてまとめました。ソウルイン編集部の調査・整理という形で、正直に書いていきます。
- 2026年の主役は두쫀쿠(ドバイもちクッキー)系。ドバイチョコ(2024)→두쫀쿠(2025)→カステラ大福・たい焼きへの派生(2026)という、一本の系譜で説明がつきます
- タンフルは明確に終息フェーズ。大手フランチャイズの売上は1年で約92%減と報じられています(出典: 뉴스1・2026年8月確認)。ただし「氷系」だけは別ルートで生存中
- 次の候補は두바이 붕어빵(ドバイたい焼き)。2026年1月に韓国メディアで登場が報じられた段階で、まだ「定着した」とは言えません
2026年の韓国スイーツ、まずは全体図から
個別のスイーツを覚えるより先に、年ごとの主役の入れ替わりを頭に入れておくと迷いません。韓国のニュースメディア「이슈크래커」がまとめたデザートトレンド年表は、こう整理されています(出典: 이슈크래커/Daum・2026年8月確認)。
| 年 | 主役スイーツ | ひとこと |
|---|---|---|
| 2022年 | 약과(ヤックァ・薬菓) | 「할매니얼(ハルメニアル=おばあちゃん趣味)」ブームの象徴 |
| 2023年 | 탕후루(タンフル) | フランチャイズが一気に増殖 |
| 2024年 | 두바이초콜릿(ドバイチョコ) | 2024年夏から韓国で流行 |
| 2025年 | 두쫀쿠(ドバイもちクッキー) | 2時間待ちの行列も発生 |
| 2026年 | 상하이버터떡(上海バター餅)ほか | 中国発の新顔も参戦 |
この表で大事なのは、약과がすでに「過去のトレンド」に分類されているという点。日本語の記事だと今も「最新の韓国スイーツ」として紹介されがちですが、現地の温度感は違います。
もうひとつ押さえたいのが、系譜の外側で走っている「冷たい系」。カップ氷やヨーグルトアイスボウルのような、ヨアボ(ヨーグルトアイスボウル)系の冷たいデザート消費は、ドバイ系の流行とは別レーンで続いています。トレンドは1本ではなく、常に2〜3本が並走しているイメージ。

系譜図解: ドバイチョコ→두쫀쿠→カステラ大福・たい焼きへ
2026年の韓国スイーツを一言で説明するなら、「ドバイチョコの子孫たちが、あらゆる生地に引っ越していった年」です。順を追います。
起点: 두바이초콜릿(ドバイチョコレート・2024年夏〜)
カダイフ(極細の麺状生地)とピスタチオクリームをチョコで包んだ、あのお菓子。韓国では2024年夏から流行し始めたとされています。基本の成り立ちはドバイチョコレートの解説記事で整理しているので、「そもそも何が入ってるの?」という人はそちらから。
ただしこのブーム、失速も早かった。韓国経済によると、ドバイチョコは発売初日20万個が、1ヶ月後には1日3,000個まで急減したと紹介されています(出典: 한국경제・2026年8月確認)。
本命: 두쫀쿠(두바이 쫀득 쿠키/ドバイもちクッキー・2025年〜)
두쫀쿠は「두바이 쫀득 쿠키」の略。マシュマロ生地でカダイフ+ピスタチオクリームを包んだ、もちっと伸びる食感のクッキーです。ここが面白いところなのですが、これはドバイに実在したお菓子ではなく、韓国でローカライズされて生まれたデザートと紹介されています(出典: 리얼푸드ほか・2026年8月確認)。詳しい正体は두쫀쿠(ドバイもちクッキー)の解説記事にまとめています。
そして2026年1月、逆輸出が起きました。UAE・ドバイのカフェで두쫀쿠の販売が始まり、現地では“Dubai Chewy Cookie”の名前で1個29ディルハム(約11,200ウォン)。TimeOutドバイが2026年に注目すべきフードトレンドのひとつとして두쫀쿠を紹介したと報じられています(出典: 한국경제・2026年8月確認)。
現地の反応も好意的で、「ピスタチオとカダイフは中東ではなじみの食材=『知ってる味』だから受け入れやすい」というコメントが紹介されていました(出典: YTN・2026年8月確認)。韓国生まれのドバイ風スイーツが、本家ドバイで「知ってる味」として受け止められる——この一周した感じ、ちょっと痛快です。
派生: カステラ大福・붕어빵へ(2026年〜)
2026年に入ると、「カダイフ+ピスタチオクリーム」という中身だけが独立して、いろんな生地に入り始めます。コンビニのイーマート24(이마트24)は「초코카스테라카다이프모찌」「초코카다이프모찌」といったカステラ大福風の商品を4,200〜5,800ウォンで発売し、発売から1ヶ月で累計18万個を販売したと報じられています(出典: 네이트뉴스・2026年8月確認)。
日本語圏では「ドバイカヌレ」「ドバイ大福」といった単独商品名も見かけますが、編集部が韓国語で検索した範囲ではカヌレ版の単独商品は確認できませんでした。確認できたのは上記のイーマート24のカステラ大福系のみです(2026年8月確認)。実在しない商品名を追いかけないよう、ここは正直に書いておきます。

定点観測① タンフルは、もう終わったの?
結論から言うと、ブームとしてはほぼ終わっています。ここは数字がはっきりしていました。
代表的なフランチャイズ「달콤왕가탕후루」の売上は、1年で約256億ウォンから約20億ウォンへ、およそ92%減。店舗数も最盛期から大きく減り、2026年初時点で約20店規模と報じられています(出典: 뉴스1・2026年8月確認)。ピーク時の勢いを知っている人ほど、この数字は衝撃かもしれません。
ただし「氷系」は別ルートで生きている
面白いのは、탕후루そのものは沈んでも、冷凍いちごを使った「氷물탕후루(アイスタンフル)」のような冷たいアレンジは残ったこと。GS25では冷凍いちごの売上が前年比+52.4%と紹介されています(出典: 서울경제・2026年8月確認/※この数値は2024年1〜5月のデータで、記事掲載は2024年6月。鮮度には注意してください)。
そして2026年夏の時点でも、冷たい系デザートの消費そのものは伸びています。2026年6月の報道では、GS25の氷カップ売上が前年同期比+54.5%、CUの氷カップも+20.3%増(出典: 뉴스웨이・2026年8月確認)。
つまり「タンフルは終わったが、韓国の“冷たいものを持ち歩く文化”は終わっていない」。トレンドの死に方には、こういう分岐があります。

定点観測② 薬菓(ヤックァ)は「定番」になれたのか
약과のブームが始まったのは2022年。京畿道・議政府(ウィジョンブ)の「장인한과」がインフルエンサーに紹介されてSNSで火がつき、「약켓팅」(약과+チケッティング=薬菓の争奪戦)という造語まで生まれたと報じられています(出典: 시사프라임・2026年8月確認/※記事は2023年2月掲載で、当時の状況です)。
で、2026年の現在地はどうか。先の年表では、약과はすでに「過去のトレンド」に分類されています(出典: 이슈크래커/Daum・2026年8月確認)。
ここは正直に書きます。編集部が調べた範囲では、「2026年時点でも薬菓が売れ続けている」ことを裏づける実売データは見つけられませんでした。手に入る情報から言えるのは、こういう位置づけです。
- 約4年前に始まったブームの主役ではある——2022年の起点は複数ソースで一致
- ただし2026年の話題の中心ではない——年表上は「過去のトレンド」扱い
- 「終わった」とも言い切れない——コンビニ・カフェの定番棚に残っているタイプの、静かな定着
お土産としては今も安定枠。でも「最新の韓国スイーツ」として人に勧めると、ちょっとだけ時差を感じられてしまうかも——という温度感が、いちばん実態に近いはずです。
定点観測③ タオルケーキは、まだ売れているのか
くるくる巻いたタオルそっくりのビジュアルで話題になった수건케이크(タオルケーキ)。ここは「終わった/終わってない」の二択で書くと嘘になるので、二段構えで整理します。
第1幕: コンビニ発の初動(2025年1月)
2025年1月にCU・GS25で発売され、CUでは予約4,500個が4日で完売するなど初動は好調。ただしNAVERデータラボの検索量で見ると、ピークは発売直後の1月16日で、その後は下落基調だったと報じられています(出典: 한국경제・2026年8月確認)。
この「発売直後がピーク」というカーブこそ、冒頭で触れたヒットサイクル4ヶ月時代の典型例です。
第2幕: プレミアム化での巻き返し(2026年7月)
ところが2026年7月時点でも、新商品の展開は続いていました。プレミアムブランド「로로멜로(ロロメロ)」がKurly(컬리)独占で、クッキー&クリーム/抹茶/あずききなこの3種を発売したと報じられています(出典: 서울신문・2026年8月確認)。
つまりタオルケーキは、コンビニの大量消費トレンドとしては沈静化したが、プレミアム商品として業態を変えて生き残っている——これが正確な現在地。「もう終わった」と書いてある記事も、「まだ人気」と書いてある記事も、どちらも半分だけ正しい状態です。
タオルケーキ単体の詳しい経緯・種類はタオルケーキ(수건케이크)の解説記事にまとめています。
次に来る候補: 두바이 붕어빵(ドバイたい焼き)ほか
ここからは「まだ確定していない」話です。断定はしません。韓国語ソースで確認できた萌芽トレンドを、出典つきで並べます。
두바이 붕어빵(ドバイたい焼き)
登場は2026年1月9日頃。あんこの代わりにカダイフ+ピスタチオクリームを詰めた붕어빵(たい焼き)で、価格は1個3,000〜12,000ウォン。通常のたい焼きの3〜7倍という強気の価格帯です(出典: 세계일보・2026年8月確認)。クロワッサン生地や塩パン生地との掛け合わせ派生も出ていると紹介されています。
販売の熱量も報じられていて、1日50個限定で、開店前から行列(오픈런=オープンラン)ができる店もあるとのこと。ただし同じ記事で、識者は流行の持続期間を「長くて6ヶ月」と予想しています(出典: 매일신문・2026年8月確認)。
この段階の書き方として、編集部の立場をはっきりさせておきます。두바이 붕어빵は「韓国メディアで紹介され始めているレベル」であって、定着したトレンドではありません。日本での本格的な展開も、2026年8月時点で編集部は確認できていません。「次に来るかもしれない候補」として頭の片隅に置く程度が、ちょうどいい距離だと思います。
ちなみに、こうした두바이系の派生スイーツが集まりやすいのがソウルの聖水洞(ソンス)エリア。大福・タオルケーキ・ドバイ系が同時に見られる街の様子は聖水洞2026のスイーツまとめで整理しています。
並走しそうな流れ
年表上、2026年には상하이버터떡(上海バター餅)のような中国発のスイーツも入ってきています(出典: 이슈크래커/Daum・2026年8月確認)。「ドバイ系の次は中東以外から」という可能性も、頭に入れておくと読み違えが減るはず。

日本で買える・体験できる두쫀쿠系まとめ
「で、日本にいながら追いかけられるの?」という話。ここは正直、現地より一歩遅れて、値段は上がるのが基本です。
두쫀쿠については、2026年1月時点で日本にも波及したと報じられています。大阪のカフェで1個660円(約6,159ウォン)、30人待ちの行列、1人3個までの購入制限という状況が紹介されていました(出典: Insight・2026年8月確認)。
面白いのは価格の逆転で、ドバイ現地は約11,200ウォン、大阪は約6,159ウォン相当。ウォン建てで見ると日本のほうが安い計算になります。カフェラテ1杯+αで話題のスイーツが試せると考えると、そこまで無茶な価格ではないかも。
- 販売店の公式SNSで販売日と個数制限を先に確認——数量限定・購入制限が付くケースが報じられています
- 行列が読めない日は、お取り寄せに切り替える——冷凍・常温タイプなら並ばずに済みます
- 韓国に行く予定があるなら、現地で系譜ごと体験する——聖水洞エリアなら派生商品も一度に見られます
お取り寄せで押さえる場合の選び方や注意点は、ドバイもちクッキーのお取り寄せガイドにまとめています。自宅で作ってみたい人は、カダイフとピスタチオペーストの2つが揃えばかなり近づけます。
| 追いかけ方 | 向いている人 | 編集部メモ |
|---|---|---|
| 日本の店舗で買う | まず一度食べてみたい人 | 行列・個数制限の報道あり。SNSで事前確認を |
| お取り寄せ | 並ぶ時間を使いたくない人 | 家族とシェアするならこちらが現実的 |
| 韓国で現地調達 | 派生商品まで見たい人 | コンビニ系の派生商品は現地限定のものが多い |
この記事は四半期ごとに更新します
ヒットサイクルが4ヶ月まで縮んでいる以上、一度書いて置きっぱなしの記事は、半年で嘘になります。だからこの記事は、公開して終わりにしません。
- 頻度: 四半期ごと(年4回)に全体を洗い替え
- 洗い替える対象: 売上・店舗数などの数値、価格帯、新商品の有無、萌芽トレンドの生死
- 出典の扱い: 数値には必ず「◯年◯月確認」を添え、古いデータはその旨を明記(例: 本文中の冷凍いちご+52.4%は2024年のデータです)
- 下火判定も見直す: タオルケーキのように、一度沈んで形を変えて戻るケースがあるため、終息と書いたものも再確認します
- 確認できないものは書かない: 「ドバイカヌレ」のように韓国語で裏が取れなかったものは、確認できるまで載せません
過去のブームがどう定着していったかの参考例としては、韓国のエッグタルトのような、系譜の外側で長く残ったスイーツも見ておくと視野が広がります。
よくある質問
まとめ: 今日やることは、ひとつだけ
情報を全部覚えようとしなくて大丈夫です。この記事をブックマークして、三ヶ月後にもう一度開く——今日やることはそれだけで十分。数値も店舗情報も、こちらで洗い替えていきます。
そのうえで、2026年8月時点で「今の韓国スイーツ」として人に話すなら、迷わず두쫀쿠(ドバイもちクッキー)系。ドバイチョコから始まって、韓国で生まれ変わって、本家ドバイに逆輸出された——この一本のストーリーごと話せると、ただの「◯選」より何倍も面白く伝わるはずです。
- 系譜の起点を知りたい人 → ドバイチョコレート解説
- 主役そのものを知りたい人 → 두쫀쿠(ドバイもちクッキー)解説
- 日本で試したい人 → お取り寄せガイド
- 現地で追いかけたい人 → 聖水洞2026のスイーツまとめ
参考・出典
- 이슈크래커(Daum)「韓国デザートトレンド年表」 https://v.daum.net/v/20260309142412586 (2026年8月確認)
- 뉴스1「달콤왕가탕후루の売上・店舗数推移」 https://www.news1.kr/industry/distribution/6137521 (2026年8月確認)
- 서울경제「氷물탕후루とGS25冷凍いちごの売上」 https://www.sedaily.com/article/13908289 (※数値は2024年1〜5月データ/2026年8月確認)
- 뉴스웨이「2026年夏の氷カップ売上動向」 https://www.newsway.co.kr/news/view?ud=2026061915154369012 (2026年8月確認)
- 시사프라임「약과ブームの起点と『약켓팅』」 http://www.sisaprime.co.kr/news/articleView.html?idxno=18023 (※2023年2月掲載記事/2026年8月確認)
- 리얼푸드「두바이초콜릿と두쫀쿠の成り立ち」 https://www.realfoods.co.kr/article/10657908 (2026年8月確認)
- 한국경제「두쫀쿠のドバイ逆輸出とTimeOut紹介」 https://www.hankyung.com/article/2026012916797 (2026年8月確認)
- YTN「두쫀쿠のドバイ現地反応」 https://www.ytn.co.kr/_ln/0103_202601141032163865 (2026年8月確認)
- Insight「두쫀쿠の日本波及・大阪の行列」 https://web.insight.co.kr/amp/news/540426 (2026年8月確認)
- 세계일보「두바이 붕어빵の登場と価格帯」 https://www.segye.com/newsView/20260108513968 (2026年8月確認)
- 매일신문「두바이 붕어빵の限定販売と持続期間の見通し」 https://www.imaeil.com/page/view/2026011309135463148 (2026年8月確認)
- 네이트뉴스「이마트24のカダイフ大福系商品と販売実績」 https://news.nate.com/view/20260225n07315 (2026年8月確認)
- 한국경제「タオルケーキの初動・検索量推移とヒットサイクル短縮」 https://www.hankyung.com/article/202501248726g (2026年8月確認)
- 서울신문「로로멜로×Kurlyのタオルケーキ新商品」 https://www.seoul.co.kr/news/economy/2026/07/01/20260701500126 (2026年8月確認)
※本記事の数値・価格・店舗情報はすべて2026年8月時点で編集部が確認した公開情報に基づく整理です。実食・訪問による検証ではありません。最新の販売状況は各店舗・各ブランドの公式情報をご確認ください。

