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出発の数日前から天気予報をにらんで、台風の進路が気になって仕方ない……そんな経験、旅行前にありますよね。「欠航になったらどうなるの」「ホテル代は誰が払うの」、調べ始めると情報が錯綜していて、余計に不安になることもあります。
航空会社が欠航を決定した場合、航空券代は基本的にキャンセル料なしで払い戻しか振替ができます。ただしホテル代や現地交通費などの追加費用は、原則として自己負担になるケースが多く、この2つは別の話として整理する必要があります。LCC(格安航空会社)とFSC(フルサービスキャリア)では対応の手厚さに差があり、延泊費をカバーできるかどうかは加入している海外旅行保険の「航空機遅延費用等補償」次第という面もあります。最終的な判断は、必ず利用する航空会社・保険会社・気象庁などの公的機関の最新の公式案内で確認してください。
台風接近中、出発前にまず何を確認する?
出発日が近づいているのに台風が接近しているとわかったら、まずやることは意外とシンプルです。予約している航空会社の公式サイトかアプリで運航状況を確認し、「欠航」「遅延」「通常運航」のどれに該当するかをチェックすること。SNSの噂や旅行系まとめサイトの情報だけで判断すると、実際の運航状況とズレが生じることがあります。
次に確認したいのが、予約時に登録した連絡先です。メールアドレスや電話番号が古いままだと、欠航の連絡が届かない可能性があります。航空会社によっては、欠航や大幅な遅延が見込まれる場合、事前に振替や払戻の案内をメールやアプリの通知で送ってくることもあるので、通知をオンにしておくと安心です。
渡航そのもののトラブルは台風に限りません。ロストバゲージや盗難など、韓国旅行で起こりがちなアクシデント全般への備え方は韓国旅行のトラブル対処法まとめでも整理しているので、あわせて確認しておくと出発前の不安がひとつ減るはずです。
欠航が確定する前に、自分から取り消すとどうなる?
台風が来ているとわかった時点で「もう無理かも」と焦って、航空会社が欠航を発表する前に自分からキャンセルしてしまう人がいます。ですが、これは避けたほうがよい選択です。航空会社が正式に欠航を決定する前に旅行者側の都合で取り消すと、通常の予約と同じキャンセル料が発生してしまいます。
スカイマークの公式ページによると、悪天候によって60分以上の遅延・欠航(見込みを含む)が生じる場合は、同一区間への振替を手数料なしで受けられ、チケットの有効期間も最大30日延長できるとされています。振替は1回限り無料という条件付きですが、払戻手数料・取消手数料もかからない扱いです。逆にいえば、この「見込み」の発表を待たずに自分から動くと、こうした優遇の対象外になってしまう可能性があるということです。
「どうせ飛ばないだろう」と自己判断で早めに取り消すのは、金銭的に損をするリスクがあります。台風の進路予報は変わることもあるため、航空会社の公式な運休・欠航発表が出るまでは、予約をそのまま保持しておくのが基本の考え方です。
60分といえば、機内でドラマを1話見終わるくらいの時間感覚です。それだけの遅れが見込まれた段階で、航空会社側から動きがあるケースが多いということは覚えておくとよさそうです。焦らず、まずは公式発表を待つ。これが結果的に一番損をしない動き方だといえます。
欠航が確定したら、航空券代はどうなる?
いよいよ欠航が確定した場合、航空券代の扱いについてはHISの公式FAQで実務的な案内が示されています。振替可能な便がある場合は振替が案内され、振替できる便がない場合や取消を選ぶ場合は「取り消し料・手数料なくお取り消しが可能」とされています。つまり、航空会社都合の欠航であれば、航空券代そのものが消えてなくなることは基本的にありません。
これは渡航前だけでなく、韓国滞在中に欠航に遭遇した場合も同じ考え方です。HISの案内では、未使用・未振替の航空券は払戻手続きが可能とされています。ただし、ここが見落としやすいポイントですが、新規に航空券を買い直す費用や、空港までの地上交通機関の手配にかかる費用は利用者の負担という説明も同時にされています。「欠航=すべて航空会社持ち」ではないのです。
| 状況 | 航空券代の扱い |
|---|---|
| 出発前・欠航決定(振替便あり) | 手数料なしで振替(HIS案内) |
| 出発前・欠航決定(振替便なし/取消希望) | 取消手数料なしで全額払戻(HIS案内) |
| 渡航中・未使用航空券が残った | 払戻手続き可能。新規航空券・地上交通費は自己負担(HIS案内) |
| 悪天候で60分以上の遅延・欠航見込み | 同一区間振替手数料なし・有効期間最大30日延長(スカイマーク案内) |
(HIS公式FAQ、スカイマーク公式ページ、2026年8月18日確認)
この整理はあくまでHISとスカイマークという2社の公式案内にもとづくものです。予約している航空会社や旅行代理店によって細部の条件は異なるため、実際に欠航へ直面したときは、必ず自分の予約に紐づく公式窓口へ問い合わせて最終確認をしてください。
LCCとFSCで対応はどう違う?
ここまでの案内は、いわゆるFSC(フルサービスキャリア)や旅行代理店を通した予約に近い水準の説明です。一方でLCC(格安航空会社)は、そもそもの運賃体系や約款の作りが異なるため、同じ「欠航」でも対応の手厚さに差が出ることがあります。格安航空会社の情報をまとめたメディアの紹介によれば、Jetstarの運送約款には「欠航によって生じる可能性のある費用の支払いについては責任を負いません」という趣旨の記述があるとされています。
この文言は、あくまで第三者メディア経由で紹介されている内容であり、編集部が約款の原文そのものに到達して確認できたわけではありません。それでも、LCCの多くが「運賃自体の払戻・振替には応じるが、それ以外の費用にまでは責任を負わない」という立場を取りやすい傾向は、業界の一般的な理解として押さえておく価値があります。
手荷物のルールも含めて、LCCは公式サイトの規定を事前に読み込んでおくことが結果的に一番の備えになります。韓国路線のLCC各社の手荷物や規定の傾向については韓国LCCの手荷物ルール比較でも整理しているので、予約前に目を通しておくと安心です。なお、大韓航空のような韓国系FSCについては、天災による欠航では法的な金銭補償義務はなく、払戻・代替便の提供が義務とされる一方、食事や宿泊のバウチャー提供は道義的な対応にとどまる、という説明が一部で報じられています。ただしこれは公式の一次情報ではなく個人ブログ経由の情報のため、断定はせず参考程度にとどめておくのが安全です。
ホテル代・現地交通費は誰が払う?
ここが今回いちばん誤解されやすいポイントです。「天災だから何も出ない」と思われがちですが、正確には少し違います。航空会社に課されているのは、あくまで航空券の払戻や代替便の提供といった運賃まわりの対応であって、それとは別にホテル代・現地交通費といった費用を補償する法的義務までは、天災由来の欠航では基本的に発生しない、という整理が実態に近いようです。
HISの公式FAQでも、この点はかなりはっきり書かれています。「航空機の遅延・欠航があっても、ホテル・国内アクティビティ・体験は通常通りの取り消し規定に準じます。減免はありません」とされており、延泊が必要になったからといって、宿泊先の予約が自動的に無料でキャンセルできたり延長できたりするわけではないということです。
台風で足止めされた結果、当初の予約より長く滞在することになった場合、追加の宿泊費は基本的に自己負担になると考えておいたほうが安全です。現地でのタクシー代や食事代なども同様に、航空会社側からの補償を前提にしないほうがよさそうです。
「航空券代は守られる、それ以外の費用は自分で備える」。この2段構えを頭に入れておくだけで、いざというときの心構えがずいぶん変わってきます。次の章で見る海外旅行保険は、まさにこの「それ以外の費用」を埋める手段のひとつです。
海外旅行保険の「航空機遅延費用等補償」はどこまで出る?
航空券代以外の費用、つまりホテル代や食事代を実質的にカバーできる可能性があるのが、海外旅行保険の「航空機遅延費用等補償特約」です。保険比較メディアの紹介によれば、航空機の欠航・遅延に伴う宿泊費・交通費等を補償する商品が存在するとされています。台風で延泊が発生したときの実質的な備えとして、この特約の存在は知っておいて損はありません。
ただし、ここは慎重に扱うべき部分です。補償の上限額や支払い条件(何時間以上の遅延・欠航が対象になるかなど)は、保険会社やプランごとに大きく異なります。編集部の調査では、各保険会社の公式な約款ページにまで到達して具体的な金額を確認することができませんでした。そのため、この記事では具体的な補償上限額は書きません。
海外旅行保険そのものの選び方や、どんな場面で役立つかについては韓国旅行の保険選びガイドで詳しく取り上げています。台風シーズンに渡航する予定があるなら、出発前に契約内容を見直しておくのが、延泊費という「もしも」への一番現実的な備えになりそうです。
欠航の連絡はアプリとメールで来る。現地で通信が切れていると詰む
欠航や振替便の案内は、多くの場合アプリの通知やメールで届きます。空港のアナウンスだけを頼りにしていると案内を聞き逃してしまうこともありますし、韓国滞在中に台風で足止めされた場合、宿や現地情報を調べる手段が通信環境に直結してしまいます。Wi-Fiが不安定なホテルや、屋外での通信が途切れがちな状況では、必要な連絡を受け取れないまま時間だけが過ぎていく、という事態になりかねません。
だからこそ、渡航前に現地で使える通信手段を確保しておくことが、実は台風対策の一部として機能します。SIMカードの差し替えが不要なeSIMなら、事前に日本でアクティベートしておけば、到着後すぐに航空会社からの通知やホテル探しのための検索が可能になります。
eSIMの選び方やデータ容量の目安を比較したい人は韓国eSIM比較ガイドでプランごとの違いを整理しています。あわせて、現地での情報収集に欠かせない地図・翻訳・交通系アプリについては韓国旅行で使う定番アプリまとめでも紹介しているので、出発前にダウンロードだけでも済ませておくと安心です。
延泊が必要になったときの宿の探し方
欠航や振替便の都合で、当初の予定より韓国に長く滞在することになった場合、次に頭を悩ませるのが延泊先の確保です。台風の影響で同じような状況の旅行者が一斉に宿を探すタイミングと重なることもあり、いつも通りに予約が取れるとは限りません。
前の章で触れたとおり、延泊にかかるホテル代は基本的に自己負担になるケースが多いという前提を踏まえたうえで、それでも「今夜どこに泊まるか」を早めに決めておくことは、台風の中で余計な体力や気力を消耗しないためにも大切です。
ソウルのホテルを探す空室状況を確認しながら延泊先を比較できる
延泊費用が自己負担になる可能性を踏まえると、価格帯やキャンセル条件を比較しながら探せる予約サイトを事前にいくつか知っておくと、いざというときに慌てずに済みます。ホテル予約サイトそのものの選び方や、サイトごとの特徴を比較したい人はソウルのホテル予約サイト比較もあわせて参考にしてみてください。
台風シーズンはいつ多い?
そもそも台風のリスクが高いのはいつ頃なのか、気になっている人も多いはずです。気象庁の定義によると、台風とは「北西太平洋または南シナ海に存在し、低気圧域内の最大風速がおよそ17m/s以上のもの」を指します。この基準を満たすものが、毎年一定数発生しています。
気象庁の統計(UTC基準)によると、年間の台風発生数は2025年が27個、2024年が26個、2023年が17個、2022年が25個となっています。多い年は27個ですから、単純にならせば1年のうちほぼ月2〜3個のペースで台風が生まれている計算になります。태풍(台風)という単語自体、韓国のニュースやアプリの通知でもそのまま使われることが多い言葉です。
月別の傾向としては、気象庁の統計ページの記述にもとづくと、9月が年間で最も発生数が多く、8月がそれに次ぐとされています。ただし、月別の平年値を示す正確な数値までは今回の調査では確認できませんでした。「8〜9月は台風シーズンのピーク」という大まかな傾向として捉えておくのがよさそうです。
秋の連休シーズンに韓国旅行を計画している人は、時期そのものの選び方も含めて9月の韓国旅行で気をつけたいことで詳しく取り上げているので、旅程を組む段階で目を通しておくと判断材料が増えるはずです。
欠航前・確定後・渡航中、結局いつ何をする?
ここまでの内容を、時系列で整理し直してみます。まだ欠航が確定していない「予報段階」では、公式の運航状況を確認しつつ、自分から先にキャンセルしないこと。欠航が確定したら、振替便の有無を確認し、なければ手数料なしの払戻を選ぶこと。渡航中に欠航に遭遇したら、未使用航空券の払戻手続きを進めつつ、新規航空券や延泊費は自己負担になる前提で動くこと。この3段階に分けて考えると、状況ごとに何をすべきかが見えやすくなります。

仁川空港や金浦空港に夜遅くに到着する便を利用する予定がある人は、台風による遅延が重なると到着時間がさらに後ろにずれ込むこともあります。夜間到着そのものの動き方については仁川空港・夜到着の過ごし方ガイドで個別にまとめているので、深夜便を予約している人はあわせて確認しておくと安心です。
最終的に、欠航や遅延にどう対応するかは、利用する航空会社や加入している保険の契約内容によって変わってきます。この記事で紹介した内容はあくまで一般的な傾向の整理であり、実際に台風のニュースを目にしたら、必ず航空会社・保険会社・気象庁などの公的機関が出す最新の公式情報を確認するようにしてください。
よくある質問
まとめ
- 欠航が決定したら、航空券代は基本的にキャンセル料なしで払戻・振替ができる(HIS案内)
- ホテル代・現地交通費などの追加費用は、天災由来の欠航では原則自己負担になりやすい
- LCCとFSCでは対応の手厚さに差があり、運賃以外の費用への責任は限定的とされる傾向がある
- 海外旅行保険の「航空機遅延費用等補償」で延泊費をカバーできる場合がある。条件は保険会社ごとに確認を
- 欠航が確定する前に自分から取り消すと、通常のキャンセル料がかかる
- 最終的な判断・補償内容は、必ず航空会社・保険会社・気象庁など公的機関の最新情報で確認する
台風のニュースを見て不安になるのは当然ですが、「航空券代」と「それ以外の費用」を分けて考えるだけで、次にすべきことがかなり整理されるはずです。備えを知っておくだけで、いざというときの動きはずいぶん変わってきます。
参考・出典
- HIS公式FAQ(欠航時の航空券・ホテル・アクティビティの取扱い) https://faq.his-j.com/faqs/2004/ (2026年8月18日確認)
- スカイマーク公式ページ(悪天候による欠航・遅延時の取扱い) https://www.skymark.co.jp/ja/change/ticket/rough_weather.html (2026年8月18日確認)
- 格安航空会社LCC研究所(LCC運送約款の紹介記事) https://lcc.tabiris.com/delay.html (2026年8月18日確認)
- 気象庁「台風の定義」 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-1.html (2026年8月18日確認)
- 気象庁「台風の発生数」統計ページ https://www.data.jma.go.jp/typhoon/statistics/generation/generation.html (2026年8月18日確認)
- 保険比較メディア(航空機遅延費用等補償特約の紹介記事) https://lify.jp/non-life/travel-golf/d-travel/article-62926/ (2026年8月18日確認)

