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済州に着いたらまず黒豚を焼きたい、でもどの通りに行けばいいのか、店によって値段も雰囲気もバラバラで迷う——そんな声をよく聞きます。「黒豚通り」で検索すると出てくる情報も、実は済州市内に少なくとも2カ所ある通りの話が入り混じっていて、余計にややこしいのが正直なところ。この記事では、済州観光公社と済州市の公式情報をもとに黒豚通りの場所を整理し、済州特別自治道の畜産生命研究院の案内から「そもそも黒豚とは何か」を確認、そして営業を確認できた店と、まだ確認できていない店を分けたうえで、部位の頼み方まで一気に整理します。
済州市内で「黒豚通り」と呼ばれる横丁は、済州観光公社が案内する建入洞(コニプドン)のエリアと、済州市が案内する空港に近い側のエリアの、少なくとも2カ所があります。空港からの所要時間は情報源によって差があり、建入洞側はおよそ20分、空港に近い側はおよそ10分という案内でした。飲食店データベース経由ではありますが、建入洞側の「흑돼지거리탑돈」と空港側の「깡촌 흑돼지 노형점」は住所・電話番号・営業時間が確認できています。黒豚は焼いてメルジョッ(멜젓=カタクチイワシの塩辛だれ)に付けて食べるのが済州流。天然記念物に指定されている済州在来の黒豚と、食堂で出される黒豚は別の集団として説明されている点も、知っておくと納得感が変わってきます。
結論から――済州の黒豚はどこで食べるか
済州の흑돼지거리(黒豚通り)と一口に言っても、済州市内には少なくとも2つの「黒豚通り」と呼ばれるエリアがあります。ひとつは済州観光公社(Visit Jeju)の公式ページで案内されている建入洞の横丁、もうひとつは済州市の公式サイトが「特化通り(특화거리)」として案内している、空港に近い側の黒豚通りです。どちらも黒豚の炭火焼き専門店が集まっている点は共通していますが、立地も周辺の過ごし方もかなり違います。
建入洞側は済州市の旧市街に近く、七星路商店街や塔洞広場、東門市場といった観光・買い物エリアが徒歩圏に集まっているのが特徴です。食後にぶらぶら歩いて済州の街の空気を味わいたい人に向いています。一方の空港に近い側は、その名のとおり済州空港からのアクセスが良く、到着してすぐや出発直前に「とりあえず黒豚だけは食べておきたい」という人に向いた立地と言えそうです。
「結局どっちに行けばいいの?」という人向けに、この記事では位置関係を図でも整理しています。飛行機の時間に余裕がなくてすぐ食べたい派か、街歩きも楽しみたい派かで、選ぶ通りが変わってくるはずです。値段や部位の頼み方は通りによって決まっているわけではなく店ごとの違いが大きいので、後半の「注文の仕方」の節もあわせて読んでおくと、現地で慌てずに済むと思います。
済州黒豚とは何か――天然記念物と食卓の黒豚は別物
「済州の黒豚は天然記念物なんでしょ?」という話を聞くことがありますが、これは半分正しくて半分ちょっとだけ補足が必要です。済州特別自治道の畜産生命研究院の公式案内によると、済州在来の黒豚は毛が黒く長い・耳が小さく立っている・鼻づらがまっすぐ長い・脚が短く弾力があるといった特徴を持つ在来種で、2015年3月17日に韓国の天然記念物第550号に指定されています。この在来種は畜産生命研究院が保存・繁殖を担っていて、今回確認できた範囲では種豚を約253頭飼育し、1987年以降に8,035頭を農家へ分譲してきたとのことでした。
一方で、済州市内の食堂で「黒豚」として提供されている肉の多くは、この在来種と英国原産のバークシャー種との交雑種であると一般に説明されています。つまり天然記念物として保存の対象になっているのは純粋な在来種の集団で、私たちが焼肉店で食べる黒豚はそれとは別の、交雑によって肉質や生産性を高めた集団という位置づけです。この点は済州の在来種を紹介する記事でしばしば省略されがちなので、知っておくと「天然記念物を食べているわけではない」という誤解を避けられます。
効能や健康効果を語りたくなるところですが、この記事ではそこには踏み込みません。「一般の豚肉よりコリコリした食感がある」といった食感の違いはよく紹介されていますが、健康面の効果を断定する情報ではないため、体質や健康状態に関わる判断は専門機関の情報を参照してください。この記事はあくまで「どこで・どう食べるか」という行き方と頼み方の情報に絞って整理します。
建入洞(コニプドン)黒豚通り――七星路・塔洞に近い中心部
建入洞の黒豚通りは、済州観光公社の公式ページ「Visit Jeju」で紹介されているエリアで、座標は北緯33.5132674・東経126.5511425、済州空港から車でおよそ20分と案内されています。黒豚の炭火焼き専門店が集まる横丁で、周辺には済州最大級の商店街とされる七星路商店街、大型スーパーのイーマート、塔洞広場が徒歩圏内にあると紹介されていました。
このエリアの良さは、食事だけで終わらせずに街歩きまでセットにできる立地にあります。すでにこの便で紹介している東門市場の夜市も近く、黒豚を食べたあとにそのまま市場をぶらぶらして食べ歩きを続ける、という組み方もできそうです。買い物や散策も旅の目的に入れている人には、こちら側の通りが合っているはず。
今回のリサーチで実際に住所・電話・営業時間を確認できた「흑돼지거리탑돈」は、このエリアに含まれる建入洞1386番地に位置しています。個別の店の情報は後半の節でまとめて紹介しますが、まずは「済州市の旧市街に近い、七星路・塔洞・東門市場と一体になったエリア」というイメージを持っておくと、地図を見たときに迷いにくくなると思います。夜遅くまで営業している店が多いエリアでもあるため、遅い時間に到着した日の夕食にも選びやすいエリアです。
建入洞・空港側とも、この記事の所要時間はあくまで案内の目安です。当日の道路状況や出発地点によって前後するため、正確な所要時間はタクシー配車アプリやナビで直前に確認することをおすすめします。
老衡洞(ノヒョンドン)黒豚通り――空港に近いエリア
もうひとつの黒豚通りは、済州市の公式サイトが「文化・歴史・体育」の特化通り(특화거리)として案内しているエリアです。公式ページでは「済州空港からおよそ10分」「30年の伝統」という紹介がされており、黒豚の炭火焼き専門店が集まる横丁という点は建入洞側と共通しています。このページ自体には地名までは明記されていませんでしたが、飲食店の検索結果を見ると、老衡洞(ノヒョンドン)にある黒豚の店が数多くヒットすることから、本記事では「空港に近い側の黒豚通り」として老衡洞のエリアを想定して紹介します。
老衡洞は済州空港からほど近い立地で、済州の新市街にあたるエリアです。今回のリサーチで住所・電話・営業時間を確認できた「깡촌 흑돼지 노형점」は老衡洞3111番地にあり、11時から23時まで営業しているとのことでした。空港からの移動時間を最小限にしたい人、あるいは帰国前の最後の食事に黒豚を選びたい人には、こちらのエリアが選択肢になりそうです。
老衡洞は済州空港・済州バスターミナルにも近いため、済州空港からのアクセスで紹介しているルートを使えば移動もしやすいはずです。到着した日の夜にまず黒豚を食べておきたいのか、旅の後半で街歩きとセットにしたいのかで、建入洞側と老衡洞側のどちらに向かうかが変わってきます。どちらのエリアも「黒豚通り」という同じ呼び方をされているため、タクシーの運転手さんに伝えるときは地名(建入洞か老衡洞か)まで添えたほうが確実だと思います。

営業を確認できた店と、まだ確認できていない店
今回のリサーチでは、飲食店情報を扱う民間のデータベース経由ではありますが、住所・電話番号・営業時間の3点が一致して確認できた店が2軒ありました。建入洞側の「흑돼지거리탑돈」は済州特別自治道済州市クァンドクロ15キル30-1(地番は建入洞1386)にあり、電話番号は064-757-5359、営業時間は11時から23時(ラストオーダー22時20分)と案内されています。老衡洞側の「깡촌 흑돼지 노형점」は済州特別自治道済州市老衡洞3111にあり、電話番号は064-744-5884、営業時間は同じく11時から23時と案内されていました。
一方で、済州の黒豚グルメ記事で名前がよく挙がる店の中には、今回のリサーチでは住所や営業時間を一次情報・地図登録で特定しきれなかった店もありました。記事によって済州市内の住所と別の都市の住所が混在して紹介されているケースもあり、この記事ではそうした店名をあえて挙げていません。行き先を決めるときは、店名を検索してから公式サイトや地図アプリで営業中かどうかを直接確認することをおすすめします。
店選びに迷ったら、まずはこの記事で住所・電話・営業時間がそろって確認できた2軒を候補にしつつ、現地では地図アプリの口コミ件数や最近の投稿日を見て「今も営業しているか」を自分の目で確かめる、という進め方が現実的だと思います。黒豚通り自体は済州観光公社・済州市の公式ページに現在も案内が残っているエリアなので、通り自体が無くなっている心配は少なそうですが、個々の店の入れ替わりは別の話として捉えておくのが安全です。
注文の仕方――部位とメルジョッ(멜젓)
済州の黒豚を初めて頼むときにまず覚えておきたいのが、오겹살(五枚肉)という呼び方です。済州では豚バラ肉の皮を剥がさずに提供する慣習があり、皮つきのバラ肉のことを本土でよく使われる「三枚肉(삼겹살)」ではなく「五枚肉(오겹살)」と呼びます。皮のパリッとした食感も含めて楽しむのが済州流、と考えるとイメージしやすいはず。首肉にあたる목살(モクサル)も、黒豚の定番部位としてよく紹介されています。
そしてもうひとつ欠かせないのが멜젓(メルジョッ)です。カタクチイワシを塩漬けにして発酵させたたれで、済州市の公式ページでも黒豚をこのたれに付けて食べる、という趣旨で紹介されていました。本土の焼肉でおなじみのサムジャン(쌈장)とはまったく違う塩味と魚介のうまみで、初めて食べる人は「思ったより魚の風味が強い」と感じるかもしれません。合わなければ普通の塩や本土風のサムジャンに切り替えても問題ないので、まずは少量だけ試してみるのがおすすめです。
本土のサムギョプサルとの違いが気になる人は、韓国のサムギョプサルの頼み方もあわせて読んでおくと、部位の呼び方や焼き方の共通点・違いが整理できると思います。今回確認できた「흑돼지거리탑돈」の価格帯では、目安として목살・오겹살ともに1人前22,000ウォン(2026年9月15日確認)でした。焼肉としてはやや高めに感じるかもしれませんが、済州旅行で食べる特別な一食として、映画のチケット2枚分くらいの出費と考えれば納得しやすいのではないでしょうか。
- 皮つきのバラ肉は「五枚肉(오겹살)」と呼ぶ。本土の「三枚肉」とは名前が違うだけで慌てない
- メルジョッは魚介系の塩辛だれ。合わないと感じたら少量だけにして塩やサムジャンに切り替える
- 初めてなら목살(首肉)+오겹살(五枚肉)の組み合わせが定番として紹介されている
済州空港からのアクセス
済州空港から2つの黒豚通りへ向かう際の所要時間は、情報源によって数字に差があります。済州観光公社の公式ページでは建入洞の黒豚通りまで車でおよそ20分と案内されており、済州市の公式ページでは空港側の黒豚通りまでおよそ10分と案内されていました。この差は、それぞれのページが指している通りの場所そのものが違うためと考えられます。どちらも「目安」であって、当日の道路状況や時間帯によって前後する点は変わりません。
移動手段としては、タクシーが最もシンプルです。バスでの移動を考えている人は、系統番号や時刻表まではこの記事では一次情報を確認しきれなかったため、済州のバスアプリの使い方を先に読んで、当日は現地のバスアプリで最新の系統・本数を確認することをおすすめします。済州はレンタカーを使う旅行者も多いエリアですが、駐車場の有無は店によって差があるため、車で向かう場合は事前に電話などで確認しておくと現地で慌てずに済みます。
済州旅行そのものが初めてという人は、まず済州の初めての旅行ガイドで空港からの基本的な動き方を押さえておくと、黒豚通りへの移動も含めて全体の計画が立てやすくなるはずです。到着してすぐ空港側の黒豚通りで一食済ませてから市内のホテルへ向かう、あるいは先に建入洞側のエリアにチェックインしてから食事に出る、というように、宿の場所と組み合わせて考えるのが現実的な計画の立て方だと思います。
食べたあと歩いて帰れる宿のエリア
黒豚通りでの食事を旅程の中心に据えるなら、宿の場所選びも意外と重要なポイントになります。特に建入洞側の黒豚通りは七星路商店街や塔洞広場に近いため、このエリアに宿を取っておけば、食後にお酒を飲んでもタクシーを探さずに歩いて帰れるという安心感があります。老衡洞側で食べる場合も、空港からの近さを活かして、到着日の夜だけ空港周辺のホテルに泊まり、翌日から市内観光に出る、という組み方もできそうです。
済州のホテル選びに慣れていない人は、まず済州のホテルエリアガイドでエリアごとの特徴を確認しておくと、黒豚通りとの距離感も含めて選びやすくなるはずです。旅程の最後に黒豚を楽しみたい人は、済州市内、特に旧市街寄りに宿を取っておくほうが、食後の移動もスムーズになりそうです。
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宿泊エリアを決めるときは、黒豚を食べる日をいつにするかも一緒に考えておくと動きやすくなります。到着日の夜に済ませるなら空港側の宿、旅の途中や最終日にゆっくり楽しむなら旧市街側の宿、というように、食事のタイミングと宿泊エリアをセットで組んでおくのがおすすめです。空室状況は時期によって変わるため、日程が決まったら早めに確認しておくと安心です。
よくある質問
まとめ――黒豚通りは2カ所、部位とたれを覚えて向かう
済州の黒豚通りは、済州観光公社が案内する建入洞のエリアと、済州市が案内する空港に近い側のエリアの、少なくとも2カ所に分かれています。空港からの所要時間は情報源によって差があり、建入洞側はおよそ20分、空港側はおよそ10分という案内でした。旅程のどこで黒豚を食べたいかによって、向かうべき通りも変わってきそうです。
今回のリサーチで住所・電話・営業時間がそろって確認できたのは、建入洞側の「흑돼지거리탑돈」と老衡洞側の「깡촌 흑돼지 노형점」の2軒でした。それ以外の有名店は、住所の表記が情報源によって食い違っていたため、この記事ではあえて名前を挙げていません。現地では地図アプリで営業中の表示になっているかを確認してから向かうのが安全です。
- 黒豚通りは建入洞(済州観光公社案内・空港から車でおよそ20分)と空港に近い側(済州市案内・およそ10分)の2カ所
- 済州黒豚は天然記念物の在来種そのものではなく、多くは在来種とバークシャー種の交雑種と一般に説明されている
- 皮つきのバラ肉は「오겹살(五枚肉)」、たれはメルジョッ(イワシの塩辛だれ)が済州流
- 営業を確認できたのは흑돼지거리탑돈(建入洞)と깡촌 흑돼지 노형점(老衡洞)の2軒
- 所要時間・営業時間は変わることがあるため、訪問前に地図アプリや電話で最新情報を確認する
黒豚通りという同じ呼び方の場所が複数あることさえ知っておけば、あとは自分の旅程に合わせて「空港側で手早く」か「中心部で街歩きとセットに」かを選ぶだけです。部位はオギョプサルとモクサル、たれはメルジョッという最低限の単語さえ覚えておけば、現地での注文もそれほど身構える必要はないはず。この記事が済州での一食を選ぶときの参考になれば嬉しいです。
参考・出典
- 済州観光公社 Visit Jeju「흑돼지거리」https://www.visitjeju.net/kr/detail/view?contentsid=CNTS_200000000007287 (2026年9月15日確認)
- 済州市公式サイト「특화거리 흑돼지거리」https://www.jeju.go.kr/culture/art/specialStreet/street08.htm (2026年9月15日確認)
- 済州特別自治道畜産生命研究院「제주흑돼지」https://www.jeju.go.kr/livestock/content/blackpig.htm (2026年9月15日確認)
- ダイニングコード「흑돼지거리탑돈」https://www.diningcode.com/profile.php?rid=6kdKXWivTFXr (2026年9月15日確認)
- トリプル「깡촌 흑돼지 노형점」https://triple.guide/restaurants/9ab59dea-52a0-4fdf-850c-0bd19e612ca6 (2026年9月15日確認)

