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免税店やオリーブヤング、伝統市場で気づけば紙袋がどんどん増えて、最終日にスーツケースのファスナーが上がらない——韓国旅行あるあるですよね。手荷物を諦めて空港で泣く泣く処分するくらいなら、郵便局や宅配便で日本の自宅に送ってしまうという手があります。ただし「どの便を使えばいいのか」「いくらかかるのか」「送れない物はないか」「日本に着いたら関税を取られるのか」と、疑問が一気に増えるテーマでもあります。この記事では、仁川空港の郵便窓口の話は別記事(仁川空港から荷物を送る手順)に譲り、市内・韓国全体でどの発送手段を選ぶかという視点で、確認できた一次情報をもとに整理しました。
韓国郵政(우정사업본부)の国際郵便には、速さと追跡を重視するEMS、民間宅配と提携したEMSプレミアム、2kg以下の小型荷物向けで割安なK-Packet、大きめの荷物向けの国際小包の主に4種類があります。急ぐなら迷わずEMS、荷物が軽くて日数に余裕があるならK-Packet、まとめて大きな段ボールを送るなら国際小包が目安です(2026年9月5日確認)。リチウム電池・モバイルバッテリー・化粧品(引火性表示のあるもの)・自家製食品などは送れない、または条件が付くため要注意。日本側では課税価格1万円以下の物品が原則免税ですが、2026年4月の制度改正で計算方法が変わっているため、この記事の該当箇所も確認しておいてください。
結論——急ぐならEMS、安くしたいなら別の便
結論を先に言うと、韓国から日本へ荷物を送る手段は「速さ」と「安さ」のどちらを優先するかで決まります。とにかく早く確実に届けたい、追跡をこまめに確認したいという人はEMS一択です。反対に、2kg以下の小さな荷物で、多少日数がかかってもいいから送料を抑えたいという人はK-Packetが選択肢に入ります。お土産をまとめて詰めた大きな段ボール箱を送るなら、国際小包(항공소포・선편소포)も検討の余地があります。加えて、リチウム電池を含む家電製品や、郵便局で断られる可能性がある品目を送りたい場合は、DHL・FedExなどの民間国際宅配便という道もあります。この記事では、この4つの選択肢をどう使い分けるかを軸に、料金の考え方・梱包・送れない物・日本側の税金まで、確認できた範囲で順番に見ていきます。まずは「そもそもどんな種類があるのか」から整理します。
韓国郵便局(ウチェグク・우체국)の国際便は4種類——EMS・EMSプレミアム・K-Packet・国際小包の違い
韓国郵政が扱う国際郵便のうち、旅行者や個人が使いやすいのは主に4つの区分です。EMS(국제특급)は特別な国際郵便網を使う速達サービスで、書類・荷物のどちらにも対応し、追跡もこまめに更新されます。EMSプレミアム(EMS프리미엄)は、民間の国際宅配業者と提携してEMSを補完するサービスとして案内されています(2026年9月5日確認)。K-Packet(케이패킷)は2kg以下の小型荷物向けに作られたオンライン専用の国際郵便商品で、もともとはネット通販の海外発送用に始まりましたが、個人間の中古品の海外取引が増えたことを受け、いまは個人でも인터넷우체국(インターネット郵便局)や郵便局アプリから申し込めます。相手国での受け取り時にサインを求めない「郵便受け投函」方式で配達が完了する点が特徴で、それでも追跡は可能です(2026年9月5日確認)。国際小包(국제소포)はEMSより届くまでの日数はかかりますが、その分割安になりやすい区分です。
使い分けの目安としては、割れ物や高価な物を含み、追跡と速さを重視するならEMS、お土産を数点だけ軽く送りたいならK-Packet、まとめて大きな段ボール1箱を送るなら国際小包、という整理になります。ただし各サービスの正確な重量上限や取扱可否は品目・梱包状態によって変わるため、窓口で「これを日本に送りたい」と実物を見せて相談するのがいちばん確実です。

料金はどう決まるか——重量と容積重量
国際郵便の料金は、単純に「実際の重さ」だけで決まるわけではありません。荷物の縦・横・高さから計算する체적중량(容積重量)という考え方があり、計算式は「縦(cm)×横(cm)×高さ(cm)÷6,000」で、結果はkg単位になります(2026年9月5日確認)。EMSプレミアムの料金は、実重量と容積重量を比較して大きい方の数値で計算される仕組みです。つまり、軽くてもかさばる箱(例えば衣類やぬいぐるみを詰めた大きめの段ボール)は、実際の重さより高い料金がかかることがあります。逆に、小さくて重い荷物(瓶に入った調味料など)は、実重量がそのまま基準になりやすいということです。
具体的な日本向けの料金は、時期や区分によって変わるため、この記事では特定の金額を断定しません。韓国郵政の公式サイト(ems.epost.go.kr)の料金計算ページで、送り先を「日本」に、重量とサイズを実測値で入力して確認するのが確実です。窓口でも、実物を計量台に乗せれば正確な金額をその場で教えてもらえます。送料の感覚としては、荷物をまとめるほど1kgあたりの単価は下がりやすい傾向があるため、複数回に分けて送るより、可能であれば1箱にまとめたほうが割安になりやすいと考えておくとよいでしょう。
どこで出せるか——市内郵便局の探し方とホテルから出せるか
国際郵便を扱う窓口は、市内の郵便局(우체국)であればほぼどこでも対応しています。行き先の郵便局を探すときは、韓国郵政のインターネット郵便局(인터넷우체국)や郵便局アプリの店舗検索機能を使うと、最寄りの局と営業時間を確認できます(2026年9月5日確認)。仁川空港内にも郵便の窓口がありますが、場所はターミナルによって異なり、営業時間も限られます。空港から出したい場合の窓口の場所・営業時間・注意点は仁川空港の郵便局から荷物を送る記事にまとめているので、そちらを確認してください。
「ホテルのフロントに預ければ発送してもらえるか」という点については、韓国郵政・主要ホテルチェーンいずれの公式案内でも、統一された制度を確認できませんでした。大きめのホテルではフロントに相談すると近隣の郵便局や宅配業者を案内してもらえることはありますが、確約されたサービスではないため、まずはフロントに相談し、断られたら自分で最寄りの郵便局へ持ち込むのが現実的です。なお、空港とホテルの間で荷物そのものを運んでもらう国内の宅配サービスは、この記事で扱う国際郵便とは別物です。詳しくは空港・ホテル間の手荷物配送サービスの記事で扱っているので混同しないよう注意してください。
梱包と送り状——箱の準備と税関申告書に書くこと
梱包は、郵便局の窓口で段ボール箱を購入できる場合が一般的ですが、サイズや在庫は局によって差があるため、荷物の量が多い場合は事前に自分で用意しておくと安心です。衣類や割れ物が混ざる場合は、緩衝材で仕切って中で動かないようにしておくと、輸送中の破損リスクを減らせます。液体を含む物を送る場合(可否の判断は次の見出しで扱います)は、こぼれても他の荷物に染みないよう、個別に密閉した上で梱包するのが基本です。
国際郵便には税関申告書の添付が必須です。申告価額が一定の基準を下回る荷物は簡易な様式、それ以上や高価な荷物はより詳しい様式を使う扱いになっており、内容品と点数が多くなるほど詳しい様式が必要になりやすいと考えておくとよいでしょう。申告書には、中身の品目・個数・おおよその価格をできるだけ具体的に書くことが大切です。「お土産」「雑貨」のようなあいまいな書き方だと、通関でのチェックに時間がかかりやすくなります。海苔・お菓子・化粧品・衣類など、具体的な品名を書いておいたほうが、結果的にスムーズに届きます。窓口で荷物の内容とおおよその金額を伝えれば、どちらの様式を使うべきかは係員が判断してくれます。
送れないもの——リチウム電池・モバイルバッテリー・化粧品・食品
国際郵便で特に注意が必要なのが、電池・化粧品・食品です。リチウム電池を内蔵した電子機器は、電池が取り外せる機種であれば本体のみ発送できますが、iPadのような一体型は例外なく発送できません。ノートパソコン・スマートフォン・電子タバコなども同様です。腕時計に内蔵されたボタン型電池は本体ごとなら発送できますが、単独で取り外して送ることはできません。モバイルバッテリー(単体の予備電池)は、国際航空運送協会(IATA)の規定により航空貨物輸送そのものが禁止されているため、郵便局はもちろん、DHL・FedExなどの民間国際宅配便でも原則として発送できません(2026年9月5日確認)。旅行の荷物を減らしたくてもモバイルバッテリーだけは手荷物に残す必要があります。
化粧品については、案内元によって説明の粒度が異なります。韓国郵政の案内では、完成品(市販品)は基本的に発送できるが、ファンデーションや化粧水など容器に引火性の表示がある製品は発送できない、とされています。一方で日本郵便側の国際郵便の案内では、香水・ネイル用品・ヘア用品・日焼け止めなどの化粧品類を世界共通の禁止物品として挙げています(2026年9月5日確認)。どちらが優先されるかを一律には断定できないため、化粧品を送りたい場合は窓口で実物を見せて可否を確認するのが確実です。食品については、ラベル・商標が印刷された市販の完成品は発送できますが、家庭で加工した食品や伝統市場で購入した包装のない食品は発送できません。キムチや惣菜、肉・乳製品を含む加工食品などは、韓国側で発送できたとしても日本側の輸入規制に引っかかる可能性があるため、最終的な持ち込み可否は日本の税関・動物検疫所の判断に委ねられます。
禁制品の範囲は変わることがあります。この記事の内容は2026年9月5日時点で確認できたものです。発送前に必ず、韓国郵政の公式サイトまたは窓口で最新の案内を確認してください。
日本側で払う税金——個人輸入の免税枠と課税の考え方
荷物が日本に着いたあと、内容品の種類や申告価額によっては関税・輸入消費税が課される場合があります。日本の税関(customs.go.jp)の案内では、課税価格の合計額が1万円以下の物品は、原則として関税・輸入消費税が免税になります。ただし、他の法律で個別に輸入が規制されている品目(化粧品・香水類・ハンドバッグなど)は、この免税の対象外になる場合があると案内されています(2026年9月5日確認)。また、総額20万円以下の貨物には、国際郵便物を含めて「簡易税率」という、品目を大きなグループに分けて決めた税率が適用されます(2026年9月5日確認)。
🚨ここで一つ、制度改正の注意点があります。個人使用目的で輸入する貨物は、2026年9月時点では、課税価格を海外小売価格(通常は実際に支払った価格)の60%として扱う特例が引き続き適用されます(関税定率法第4条の6第2項/関税定率法基本通達4の6-2、2026年9月7日確認)。そのため、ほかの条件を満たす一般的な品目なら、課税価格1万円以下という免税基準を購入価格に逆算した「約1万6,666円」という目安はいまも成り立ちます。ただしこの特例は2028年4月1日に廃止されることが決まっています——令和8年の関税定率法等の改正法は2026年3月31日に成立・公布されましたが、この部分だけは施行日が2028年4月1日に置かれているためです(改正法附則第1条第3号)。「2026年4月にもう廃止された」と書いている解説を見かけたら、法律の成立日と、この条文の施行日を取り違えています。なお、課税価格1万円以下は免税という基準そのものも、2026年9月7日時点で有効です。価格が著しく低額で真実性に疑いがある場合や、免税の対象外になる品目は扱いが変わります。実際に課税されるかどうか、いくらになるかの最終判断は日本の税関に委ねられるため、高額な物を送る場合は事前に税関のカスタムスアンサーのページや窓口で確認しておくと安心です。なお、自分の手荷物・預け荷物として日本に持ち込む場合の免税範囲(携帯品免税枠)は、この郵便物の課税価格の話とは別の制度です。詳しくは日本の税関の携帯品免税枠についての記事で扱っています。
民間の宅配・国際宅配という選択肢
ここまで見てきたように、郵便局には送れない物、条件が付く物が少なくありません。リチウム電池を内蔵した家電など、郵便局で断られやすい品目を送りたい場合は、DHL・FedExなどの民間国際宅配便も選択肢になります。韓国国内にサービスポイントがあり、ドア・ツー・ドアでの国際宅配に対応しています(2026年9月5日確認)。安全管理の体制を持つ業者であれば、郵便局より柔軟に対応できる場合がありますが、単体のモバイルバッテリーはどの業者でも空輸できない点は変わりません。
そもそも荷物にせずに済むという道もあります。韓国のサイトで買って、そのまま日本まで届けてもらえば、詰める・測る・運ぶの3つが要らなくなるからです。SAZO(韓国商品の購入代行)の公式サイトを見る
は、韓国のショッピングサイトの商品ページのURLを渡すと、購入と日本への発送を代行してくれるサービスです。韓国の1万以上のサイトに対応しており、カートに追加した時点で、国際送料や関税を含めた総額が日本円で表示されます。決済はクレジットカードのほか、PayPayにも対応しています。次の韓国旅行で「また買いすぎて送るのが大変」となりそうな人は、今回の買い物とは別に、帰国後の追加購入をこちらに任せてしまうという使い方もできます。韓国ファッションを日本から通販で買う方法自体は韓国ファッション通販の記事でも扱っているので、あわせて参考にしてください。
よくある質問
まとめ
最後に、手荷物として持ち帰るか、送るかで迷っている人向けの整理です。追加の送料はかかりませんが、航空会社ごとの無料手荷物の重量・個数を超えると超過手荷物料金がかかります。超過料金は航空会社・区間・運賃種別によって差が大きいため、この記事では一律の金額を示しません。搭乗前に自分が使う航空会社の公式サイトで無料手荷物の上限を確認し、超過料金とEMS・K-Packetの送料を比べてから判断するのが現実的です。荷物が増えがちな人は、そもそも収納力のあるスーツケースを選ぶという解決策もあり、スーツケース選びの記事で扱っています。逆に、割れ物や高価な物、化粧品・食品など送れるか微妙な物が多い旅行では、無理に送ろうとせず持ち帰る、あるいは事前に荷物・液体の持ち込みルールの記事で機内持ち込みと預け荷物の基準を確認しておくと、当日の判断がスムーズになります。
- 急ぐならEMS、2kg以下で安くしたいならK-Packet、大きくまとめるなら国際小包
- 料金は実重量と容積重量(縦×横×高さ÷6,000)の大きいほうで決まる
- 窓口は市内のどの郵便局でも対応。ホテルからの発送は一律の制度を確認できず
- リチウム電池内蔵の一体型機器・モバイルバッテリー単体は発送不可
- 化粧品・食品は案内元によって基準が異なる。窓口で実物を確認するのが確実
- 日本側は課税価格1万円以下なら原則免税。個人使用の60%特例も2026年9月時点では有効(廃止は2028年4月1日)
- 電池入り家電などはDHL・FedExなどの民間国際宅配便も選択肢になる
- そもそも荷物にしない道として、購入代行で日本へ直送してもらう方法もある
「送る・持ち帰る・買わない」の判断は、荷物の中身と重さ次第で変わります。この記事で紹介した4つの発送手段と民間宅配、購入代行を組み合わせて、自分の荷物に合う方法を選んでみてください。
参考・出典
- 韓国郵政 EMS・国際郵便公式サイト 国際郵便スマート接受(サービス種類の案内) https://ems.epost.go.kr/front.SmEmsAcceptIntro.postal (2026年9月5日確認)
- 韓国郵政 EMS公式サイト 送れる物品/送れない物品 https://ems.epost.go.kr/front.Introduction04.postal (2026年9月5日確認)
- 클로벌뉴스(klnews.co.kr) 「우정사업본부、저렴한 개인 고객 국제배송 서비스 ‘K-Packet’」 https://www.klnews.co.kr/news/articleView.html?idxno=312874 (2026年9月5日確認)
- 한국경제(hankyung.com) 「’K-패킷’으로 저렴하게 소형 국제우편 보내세요」 https://www.hankyung.com/article/202406275741Y (2026年9月5日確認)
- 日本郵便株式会社 国際郵便の発送制限物品(韓国語版) http://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/attention/restriction/index_kr.html (2026年9月5日確認)
- 税関(customs.go.jp) カスタムスアンサー1006番 課税価格の合計額が1万円以下の物品の免税適用について https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imtsukan/1006_jr.htm (2026年9月5日確認)
- 税関(customs.go.jp) カスタムスアンサー1001番 総額20万円以下の貨物の簡易税率 https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imtsukan/1001_jr.htm (2026年9月5日確認)
- 国会法案解説note 「海外通販の『課税価格を6割にする特例』は廃止に」(関税定率法等改正の解説) https://note.com/kokkai_sokuho/n/nd8dea707602d (2026年9月5日確認)

