韓国のうなぎ(チャンオ)はどこで食べる?店と値段の考え方

炭火で焼かれた韓国式ウナギの塩焼きが皿に盛られている食卓の写真

韓国旅行のグルメ情報を調べていて、「장어(チャンオ)맛집」というワードに行き当たったことがある人、多いのではないでしょうか。日本語に訳すと「うなぎの美味しい店」となりますが、いざ店に入ってメニューを見ると、聞き慣れない単語がいくつも並んでいて戸惑う——そんな声を編集部でもよく聞きます。実は韓国語の「장어」は、日本語の「うなぎ」1語にきれいに対応する言葉ではありません。この記事では、韓国で「장어」と呼ばれる魚が実際には何種類かに分かれていること、それぞれが日本の「うなぎ」「あなご」「はも」のどれに近いのかを整理したうえで、営業を確認できたソウルの店と、値段の考え方まで見ていきます。

結論から

韓国語の「장어」は総称で、大きく分けて민물장어(ミンムルジャンオ)=日本の「うなぎ」に近い種、붕장어(プンジャンオ)=日本の「あなご」に近い種、갯장어(ケッジャンオ)=日本の「はも」に近い高級食材、の3つに分かれます。焼き方も塩焼き(소금구이)とタレ焼き(양념구이)に分かれ、日本の白焼き・かば焼きに近い関係にあります。値段は時価表記の店が多く、この記事では特定の店の金額を断定していません。予約・確認の一手間を惜しまないことが、失敗しない一番の近道です。

目次

結論から――「장어」は一種類じゃない

まず押さえておきたいのは、韓国語の「장어」が生物学的に別の魚をまとめて指す総称だという点です。日本語でも「うなぎ」と「あなご」と「はも」は明確に区別されていますが、韓国語の日常会話では「장어 먹으러 가자(장어を食べに行こう)」のように、種類を意識せずに使われることも珍しくありません。そのため、日本から来た旅行者が「うなぎ」のつもりで店に入ると、実際に出てくるのは別の魚だった、ということが起こり得ます。

公表されている整理によると、韓国で食堂に出る장어は大きく「민물장어」と「바다장어(海の장어)」に分かれ、後者はさらに붕장어と갯장어に分かれます。淡水で育ち産卵のために海へ下る種が민물장어、一生を海で過ごす種が붕장어・갯장어という区分です。次のH2から、この3種類を1つずつ見ていきます。日本の魚に置き換えて考えると、メニュー選びの見通しがぐっと良くなるはずです。


민물장어(ミンムルジャンオ)とは?日本の「うなぎ」との関係

민물장어は、日本語の「うなぎ」に最も近い存在です。淡水域で育ち、産卵期になると海へ下る性質を持つ点まで含めて、日本のニホンウナギとほぼ同じ種と考えて差し支えありません。公表されている整理では、민물장어は脂の含有量が高く、濃厚な風味を持つとされています。日本のうなぎ専門店で「肉厚でジューシー」と表現される感覚に近いと考えるとイメージしやすいはずです。

韓国のグルメ情報では「풍천장어(プンチョンジャンオ)」という言葉を目にすることもありますが、これは全羅北道の高敞(コチャン)にある河口の地名「풍천」に由来するブランド名で、種類の名前ではありません。汽水域(淡水と海水が混じるエリア)で育った민물장어を指す呼び方で、日本の「うなぎ」表記に「産地ブランド」が付いているイメージに近いものです。店名に「풍천」と入っていても、扱っているのは민물장어だと考えれば整理しやすくなります。

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ソウルイン編集部正直、「풍천」を最初は魚の種類の名前だと思い込んでいました。産地ブランドだと分かってからは、メニューの読み方がだいぶ楽になった気がします。

붕장어(プンジャンオ)とは?日本の「あなご」との関係

붕장어は、日本語の「あなご(マアナゴ)」にほぼ対応する魚です。一生を海で過ごし、日本でも韓国でも刺身・天ぷら・焼き物と幅広く使われます。公表されている整理によると、붕장어は민물장어に比べて骨が多く、脂の量は少なめとされ、味わいはやや淡白な方向にあるとされています。価格帯についても、민물장어より大衆的な価格で提供されることが多いという整理がされています。

釜山・機張(キジャン)エリアが붕장어の代表的な産地として知られており、この点は後のH2で詳しく触れます。ソウル市内でも、専門店だけでなく複合的な海鮮料理店のメニューの一角に붕장어が並んでいることがあり、探せば選択肢は意外と多いというのが編集部の整理です。日本の「あなご」の感覚で頼むと、想像通りの味に近いはずです。


갯장어(ケッジャンオ)とは?夏が旬の高級食材

갯장어は、日本語の「はも(ハモ)」にほぼ対応する魚です。養殖ができず全て天然というのが大きな特徴で、公表されている情報では高興(コフン)・麗水(ヨス)・莞島(ワンド)など全羅南道の海沿いが主な産地とされています。旬は5月から9月とされ、暑さで体力が落ちる夏場に栄養を補う「보양식(滋養食)」として位置づけられている点も、日本の「はも」と共通しています。

食べ方としては、骨切りをして熱湯にくぐらせる「샤브샤브(しゃぶしゃぶ)」や、刺身での提供が多いとされています。養殖がきかない天然もの限定という事情から、민물장어・붕장어に比べて高級食材として扱われる傾向があるという整理です。日本の京都・大阪でハモが「夏の風物詩」として特別扱いされるのと同じ構図が、韓国の南部沿岸にもあると考えると分かりやすいはずです。ソウル市内で갯장어を専門に扱う店は限られるため、出会えたら夏だけの機会と捉えるくらいがちょうどよいかもしれません。

韓国の3種類のチャンオと焼き方が、日本のうなぎ・あなご・はも・白焼き・かば焼きのどれに近いかを対応させる図

焼き方の違い――소금구이と양념구이、日本の白焼き・かば焼きとの比較

種類だけでなく、焼き方にも選択肢があります。韓国の민물장어の調理は大きく「소금구이(塩焼き)」と「양념구이(コチュジャンや醤油ベースのタレ焼き)」の2派に分かれ、公表されている整理では、塩焼き派は「魚本来の味が分かる」、タレ焼き派は「脂をタレが受け止めてより美味しくなる」とそれぞれ主張しているとされています。どちらが優れているというより、好みの問題として長く語られてきたテーマのようです。

日本のうなぎ調理と重ねると、対応関係が見えてきます。日本で最も一般的な「かば焼き(甘辛いタレを塗って焼く)」は韓国の양념구이に近く、タレを使わず塩だけで焼く「白焼き」は소금구이に近い立ち位置です。名古屋名物の「ひつまぶし」のように出汁をかけて食べるスタイルは、韓国の一般的な장어구이にはあまり見られない食べ方なので、その点は日本ならではの楽しみ方と言えそうです。

迷ったら、まず소금구이(塩焼き)を1人前頼んで、途中で양념(タレ)を追加する食べ方もおすすめです。

体感換算で言うと、소금구이1人前のボリュームは、シートマスク3枚分の自分へのご褒美を惜しまず使うくらいの満足感があるという声もあります。値段の話は後のH2で改めて触れますが、種類と焼き方さえ押さえておけば、メニューを前にして迷う時間はかなり減らせるはずです。

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ソウルで営業を確認できた店①――新堂(シンダン)の中央風川民物長魚

ここからは、営業を確認できた店を具体的に見ていきます。1つ目は、地下鉄新堂(シンダン)駅の近くにある「中央風川民物長魚(중앙풍천민물장어)」新堂店です。グルメ情報サイトのプロフィールによると、住所はソウル特別市中区退渓路87キル15-30、新堂駅2番出口から徒歩1分未満という好立地です。営業時間は10:30から22:00まで毎日営業、ラストオーダーは21:00とされています。

店名に入っている「風川」は、前のH2で触れた高敞の地名に由来するブランド表記で、扱っているのは민물장어です。駅から近く、営業時間も長めに設定されているため、旅程の合間に立ち寄りやすいタイプの店と言えそうです。ただし、この情報はグルメサイトの店舗プロフィールに基づくもので、公式サイトそのものでの一次確認はできていません。訪問前には電話や地図アプリで最新の営業状況を確認することをおすすめします。

店名 エリア・アクセス 営業時間の目安
中央風川民物長魚 新堂店 新堂駅2番出口から徒歩1分未満 10:30〜22:00(毎日)・LO21:00
一味長魚 ソウル駅周辺・東子洞 11:30〜21:00(土曜20:00まで)・日曜定休

ソウルで営業を確認できた店②――ソウル駅そばの一味長魚(塩焼き専門)

2つ目は、ソウル駅近くの東子洞(トンジャドン)にある「一味長魚(일미장어)」です。まとめ記事によると、소금구이(塩焼き)だけを提供する専門店で、36年にわたって同じメニューで営業を続けてきたとされ、現在は2代目が店を継いでいます。営業時間は11:30から21:00まで、土曜日は20:00までとやや短く、日曜日は定休とされています。

公表されている紹介では、香ばしく揚げたうなぎの骨の唐揚げが先に出てきて、そのあとに炭火で下焼きした厚みのある塩焼きが提供される流れとされています。淡白な味わいで、最後まで飽きずに食べ進められると評されています。ただし週末や祝日、平日でも臨時休業になることがあるという注意書きも同時に見つかっており、事前の電話確認が勧められています。食信の掲載URLは、慶尚南道・統営市にある別店舗「イルミジャンオグイ(일미장어구이)」のページでした。ソウルの「イルミジャンオ(일미장어)」については、ダイニングコードに住所・電話番号・営業時間・メニューが掲載されています。ただし、これらはグルメサイト情報であり、公式サイト等の一次確認ではありません(2026年9月13日確認)。

上記2店の情報はグルメサイトの店舗プロフィール・紹介記事に基づくもので、公式サイトや公式SNSでの一次確認はできていません。訪問前には電話または地図アプリの最新情報で、営業日・営業時間を必ず確認してください。

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ソウルイン編集部老舗ほど「臨時休業があるかもしれない」という前提で動いたほうが安心、というのが編集部の整理です。せっかく足を運んで閉まっていたら、コーヒー1杯分どころではないがっかり感になりますから。

釜山・機張(キジャン)は붕장어の産地――機張プンジャンオ祭りとは

ソウルから足を延ばすなら、釜山広域市の機張(キジャン)郡も候補に入ります。機張郡公式サイトによると、「機張のブンジャンオ(붕장어・プンジャンオ)」は機張郡の代表的な特産物とされ、必須アミノ酸や不飽和脂肪酸のEPA・DHA、ビタミンA・B・Eが豊富に含まれるとされています。天然ものが中心で、年間を通じて味わえる機張の名物料理という位置づけです。

機張郡では「機張のブンジャンオ(붕장어)祭り」というイベントが、七岩(チラム)港・新岩(シナム)港で開催されるとされ、機張郡公式サイトによれば開催周期は隔年(2年に1度)で、素手で붕장어を捕まえる体験や無料試食会、東海別神クッ(伝統儀礼)、花火などが行われるとされています(機張郡公式サイト・2026年9月13日確認)。機張郡公式ページには、直近掲載の第19回 機張ブンジャンオ(붕장어)祭りについて、2025年10月24日から26日まで、機張邑・七岩港一帯で開催されたと記載されています。日別プログラムと時間も掲載されていますが、2026年開催の有無・日程はこのページでは確認できませんでした(2026年9月13日確認)。訪問を検討する場合は、機張郡公式サイトで最新の開催有無を確認することをおすすめします。

機張エリアには붕장어を扱う焼き魚店が複数集まっているとされていますが、個別の店名については公式サイトや公式SNSでの一次確認ができなかったため、この記事では地域全体の紹介にとどめます。エリア単位で候補を絞ったうえで、現地の地図アプリの評価と営業時間を見比べて決めるのが確実な方法かもしれません。

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よくある質問

韓国の장어は値段が高いイメージがありますが、実際どれくらいですか?
장어は仕入れ値の変動が大きく、時価(시가)表記の店が多いのが実情です。ダイニングコードでは、中央風川民物長魚のミンムルジャンオ(민물장어)1kg(자포니카)が59,000ウォン、追加500gが30,000ウォン、1人あたりの卓上料が3,000ウォンと掲載されています。また、ソウルの一味長魚は장어정식36,000ウォン、장어덮밥19,000ウォンと掲載されています。いずれも掲載時点で変動する可能性があるため、来店前に最新価格を確認してください(2026年9月13日確認)。訪問前に店の看板メニューやSNS、電話で当日の価格を確認するのが確実です。
1人前だけでも注文できますか?二人前からという店はありますか?
うなぎ専門店に限らず、韓国の食堂では2人前から注文可という店が一定数あります。うなぎ店ごとの規定までは今回確認できていないため、来店前に電話で1人前注文の可否を確認しておくと安心です。二人前からの注文ルール全般については、韓国の食堂の「2人前から」ルールを整理した記事もあわせて確認してみてください。
민물장어・붕장어・갯장어のうち、日本人観光客に食べやすいのはどれですか?
公表されている整理をもとにすると、日本の「うなぎ」の味わいに近いのは민물장어、あっさりした「あなご」の感覚に近いのは붕장어です。갯장어は夏限定の高級食材で提供する店自体が少ないため、まずは민물장어か붕장어を扱う店から試すほうが選びやすいはずです。
焼き魚全般で、店の食べ方の作法に不安があります。
網焼きの魚料理は店ごとに取り分け方やタレの使い方の作法が少しずつ異なります。焼肉店での基本的な立ち回りは韓国の焼肉店での食べ方を整理した記事で扱っているので、共通する部分の予習として目を通しておくと当日困りにくくなります。

まとめ――장어を選ぶ前に知っておきたい3つの違い

韓国語の「장어」は、日本語の「うなぎ」1語では置き換えられない総称だという点が、この記事でいちばん伝えたかったことです。민물장어は日本の「うなぎ」、붕장어は「あなご」、갯장어は夏限定の「はも」に近い存在で、焼き方も소금구이(塩焼き)と양념구이(タレ焼き)に分かれます。この3つの区別さえ頭に入れておけば、メニューを前にした戸惑いはかなり減らせるはずです。

  • 민물장어=日本の「うなぎ」、붕장어=「あなご」、갯장어=夏が旬の「はも」に近い
  • 소금구이(塩焼き)は日本の白焼き、양념구이(タレ焼き)はかば焼きに近い関係
  • 新堂の中央風川民物長魚、ソウル駅そばの一味長魚は営業を確認できた店(一次確認は未了)
  • 釜山・機張は붕장어の代表的な産地。機張のブンジャンオ(붕장어)祭りは隔年開催とされる
  • 値段は時価表記が多く、この記事では特定の金額を断定していない。訪問前に店で直接確認を

장어は種類・焼き方・値段のどれもが「聞いてみないと分からない」要素を含む食材です。断定的な情報に頼りすぎず、現地で店の人に確認しながら選ぶくらいの余白を持っておくと、韓国のグルメ探しがもう一段楽しくなるかもしれません。ソウルの食事どころ選びで迷ったときは、他の食材の記事もあわせて参考にしてみてください。

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ソウルイン編集部編集部の整理では、장어に限らず韓国の食堂は「聞けば教えてくれる」ことが多い印象です。値段も食べ方も、遠慮なく確認してから注文するくらいがちょうどいいはずです。おかわり自由な반찬(パンチャン)の考え方は韓国の食堂のパンチャンおかわりルールを整理した記事で、他の海鮮料理を試したい人はサンナクジの店を探した記事オリ料理の店を探した記事も参考になるはずです。食事の合間の休憩時間については韓国の食堂のブレイクタイム事情を整理した記事も役立ちます。

参考・出典

  • hi-eum.com「바다장어와 민물장어 차이점, 맛·가격·종류까지 쉽게 정리」https://hi-eum.com/바다장어와-민물장어-차이점/ (2026年9月13日確認)
  • namu.wiki「붕장어」https://namu.wiki/w/붕장어 (2026年9月13日確認)
  • フードトゥデイ「전남도, 여름 보양식 6선 추천…갯장어부터 회춘탕까지」https://www.foodtoday.or.kr/news/article.html?no=196960 (2026年9月13日確認)
  • jangflower.com「민물장어 소금구이와 양념구이 차이|어떤 방식이 좋을까?」https://jangflower.com/민물장어-소금구이와-양념구이-차이/어떤-방식이/ (2026年9月13日確認)
  • Japan Food Guide「장어(Unagi) 맛보기」https://japan-food.guide/ko/articles/unagi (2026年9月13日確認)
  • 다이닝코드「중앙풍천민물장어」店舗プロフィール https://www.diningcode.com/profile.php?rid=I4sSEgWFHZZA (2026年9月13日確認)
  • 食信(siksinhot.com)「일미장어」紹介記事 https://www.siksinhot.com/P/747750 (2026年9月13日確認)
  • 機張郡公式サイト「기장붕장어」https://www.gijang.go.kr/index.gijang?menuCd=DOM_000000305004007000 (2026年9月13日確認)
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