テンプルステイはいくら?申し込み方と服装・作法

山あいに建つ韓国の伝統的な寺院で、灯籠が並ぶ石畳の参道を描いたイメージ

韓国旅行も何度目かになると、正直「観光地はもう見尽くしたかも」と感じる瞬間、ありませんか。3回目以降の韓国旅行のモデルコースを探している人ほど、次に気になるのが「お寺に泊まる」というテンプルステイ(템플스테이)という選択肢のはずです。

結論から

テンプルステイは公式サイト「templestay.com」を通じて申し込む、韓国仏教文化事業団が運営する体験プログラムです。プログラムは公式に「当日型」「体験型」「休息型」の3種類に分かれ、費用は寺ごとに個別設定のため全国共通の定額表はありません。修行服は多くの寺で貸し出しがあり、参加に仏教徒である必要はないというのが公式情報からの整理です。

目次

何をするのか:当日型・体験型・休息型の違い

テンプルステイは2002年に大韓仏教曹渓宗が始めた、山寺で修行者の日常を体験する伝統文化体験プログラムです。公式サイトのAboutページによると、これまでに累計約200万人が参加し、OECDが優秀文化商品に選定したと紹介されています。

公式の予約サイトを確認すると、プログラムは「当日型」「体験型」「休息型」の3種類に区分されています。当日型は2〜3時間ほどで寺の案内や参禅、茶道などを選んで体験する形。体験型は1泊2日が中心で、寺の礼法や鉢盂供養、108拝など決められたプログラムに沿って動きます。

一方の休息型は1泊から寺によっては3泊4日まで滞在でき、礼仏など最低限の日課以外は自由時間にあてられます。「みっちり体験したい」のか「とにかく静かに過ごしたい」のかで、選ぶ型がはっきり変わってくるということです。

期間の目安 参加の仕方
当日型 2〜3時間 選択制のプログラムを体験
体験型 主に1泊2日 決められたプログラムに沿って参加
休息型 1泊〜3泊4日(寺による) 最低限の日課以外は自由

どの型を選んでも共通しているのは、観光地を「見て回る」体験ではないという点です。景勝地を効率よく巡るタイプの旅とは真逆で、同じ場所にとどまって、寺の時間の流れに自分を合わせにいく体験だと考えておくと、当日のギャップが少なくて済みます。まずは自分がどのくらい「がっつり参加したいか」を、申し込み前にイメージしておくのがおすすめです。

テンプルステイの3つの型(当日型・体験型・休息型)と、それぞれの参加スタイルの違いを示す図

申し込み方:公式予約サイトと手順

申し込みは公式サイト「templestay.com」から行うのが基本です。地域・寺・プログラムの種類・人数を選んで、寺ごとの予約ページに進む作りになっています。公式サイト以外での予約代行は案内されていないので、寺の名前で検索して個別サイトから申し込む場合も、最終的には公式の予約導線を通ることになります。

予約画面には「외국인전문사찰(外国人専門の寺)」という絞り込みのチェックボックスも用意されています。日本から申し込む場合、まずこの絞り込みで候補を探すのも一つの方法です。

申し込みの締切は寺によって差がありますが、「希望日程の遅くとも2〜3日前までに申し込みと入金を済ませる」という目安を案内している寺が複数あります。キャンセル規定も寺ごとに個別で、たとえば月精寺(월정사/ウォルジョンサ)の例では3日前100%返金、2日前70%返金、1日前50%返金、当日は返金・延期不可という規定が公開されています。あくまで一例なので、予約前に該当の寺のページで必ず確認してください。

  1. 公式サイト templestay.com にアクセスする
  2. 地域・日程・プログラムの型(当日/体験/休息)で絞り込む
  3. 寺ごとのページで料金・定員・キャンセル規定を確認する
  4. 希望日の2〜3日前を目安に予約と入金を済ませる

都心にある人気の寺は枠が早く埋まりやすい傾向があるという声も見られます。週末や連休に合わせて申し込むなら、直前ではなく、候補日が決まった時点で早めに予約画面をのぞいておくほうが、選べる寺の幅が広がるはずです。

費用の目安と含まれるもの

費用について、公式サイトのプログラム一覧やAboutページには全国共通の定額表は掲載されていません。金額は寺・プログラムごとに個別設定されていて、実際の予約画面まで進まないと数字が出てこない作りになっています。

複数の旅行系まとめサイトでは「1泊2日でおおむね3万〜8万ウォン程度、個室は7万〜8万ウォン、多人数部屋は5万〜6万ウォン程度」という情報がよく見られますが、これは公式の確定額ではなく二次情報の集約である点には注意が必要です。参加費には宿泊・食事(供養)・プログラム参加費が含まれるのが一般的で、修行服のレンタル代が別途かかるかどうかは寺によって異なります。

体験型のほうが休息型よりやや高めに設定される傾向があるとされていますが、これも寺による差が大きいところです。「安いから」「高いから」で選ぶより、まず自分に合う型を決めてから金額を確認するほうが、結果的に迷いが少なくなるはずです。

金額は寺・季節・部屋タイプによって大きく変わり、公式の統一料金表はありません。予約画面に進んで表示される金額が最新かつ正確な数字です。目安の数字を鵜呑みにせず、申し込み直前に必ず確認してください。

参加費の中に何が含まれるかも、寺によって書き方が違います。宿泊・食事・プログラム参加費はほぼ共通して含まれますが、修行服のレンタル代や記念品の有無は寺ごとにばらつきがあります。「思ったより高かった」とならないよう、予約完了前に含まれるものと含まれないものを一度読み合わせておくと安心です。

持ち物と服装:貸してもらえる修行服

参加時に着る修行服(生活服)は、多くの寺で貸し出しが用意されています。わざわざ購入する必要はなく、体験当日にサイズを選んで借りる形が一般的です。ただし全ての寺で無料貸与とは限らないため、持ち物リストに「修行服」と明記されているかどうかは、予約したページで確認しておくと安心です。

個人で用意しておきたいのは、洗面用具とタオル、修行服の下に着る綿のTシャツ、就寝用の服、常備薬、携帯電話の充電器あたりです。水やお茶は用意されていても、飲むためのコップなど容器は持参が必要な寺があるという案内も見られます。

服装のマナーとしては、過度に華美な服や、ショートパンツ・へそ出しなど露出の多い服は避けるのが基本です。歩きやすい靴、たとえばスニーカーのような服装で行くのがすすめられています。境内は石段や砂利道も多いので、履き慣れた靴を選んでおくと、翌朝の運力(境内の作業)でも動きやすいはずです。

  • 修行服は多くの寺で貸し出しあり(予約ページで要確認)
  • 洗面用具・タオル・下に着る綿のTシャツ・充電器を持参
  • 露出の多い服は避け、歩きやすい靴を選ぶ
  • 水・お茶の容器(コップ等)が必要な寺もある

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1日の流れ:夕方入りから明け方の勤行まで

体験型の一般的な流れとしては、午後2〜3時ごろにチェックインし、部屋割りと寺の案内、基本的な作法の説明を受けるところから始まります。寺によっては、この時間に法鼓・梵鐘・木魚・雲板の四物を体験するプログラムが組まれていることもあります。

夕方の供養(夕食)のあとは、日没ごろにあたる저녁예불(夕の勤行、おおむね18〜19時ごろ)、108拝、瞑想といったプログラムが続きます。消灯・就寝はおおむね21時ごろという時間割の寺が多いようです。夜行バスの出発時刻より少し早いくらい、と考えると想像しやすいかもしれません。

翌朝は새벽예불(明け方の勤行)が多くの寺で4時〜4時30分ごろに行われます。そのあと朝の供養、運力(境内清掃などの作業)、僧侶との茶談、感想文を書く時間が続き、昼の供養を挟んで正午〜13時ごろに全日程が終了するという構成が典型例です。時間割は寺によって差があるので、あくまで目安として捉えてください。

当日型を選んだ場合は、この一連の流れをすべて経験するわけではなく、2〜3時間の中で参禅や茶道など一部のプログラムだけを体験する形になります。「明け方に起きるのはさすがに厳しい」という人は、まず当日型で雰囲気をつかんでから、次回は体験型・休息型に挑戦するという段階を踏む選び方もできます。

時間帯 内容の目安
14:00〜15:00ごろ チェックイン・寺の案内・作法説明
18:00〜19:00ごろ 夕食(供養)・夕の勤行
21:00ごろ 消灯・就寝
4:00〜4:30ごろ 明け方の勤行
12:00〜13:00ごろ 昼の供養・全日程終了

食事の作法:鉢盂供養(発優供養)とは

テンプルステイでもっとも印象に残ると言われるのが、鉢盂(발우)と呼ばれる伝統的な食器を使い、決められた作法にもとづいて食事をする「鉢盂供養(발우공양)」です。食べ物が自分の元に届くまでにかかった多くの人の労苦への感謝、自然への感謝、そして米一粒も無駄にしないという節約の精神が込められた食事法とされています。

器は汁椀・おかず椀・清水椀の順に大きさが並び、最後は器を洗った水まで飲み干すことで、洗い水すら残さずゴミを出さないという構造になっています。食事中は音を立てない、急いで食べないといった規律があり、竹篦(죽비)を1回打つと鉢盂を持って立ち上がり棚に置き、3回打つと向かい合って合掌・半拝して終える、という所作の流れが紹介されています。

普段の食事とはまったく違う進み方なので、最初は戸惑う参加者が多いようです。「洗った水まで飲む」と聞くと身構えてしまいますが、ゴミを出さない仕組みだと考えると、少し見え方が変わってくるかもしれません。精進料理そのものに興味が出てきたら、韓国のベジタリアン対応レストランの探し方も合わせてチェックしてみてください。

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ソウルイン編集部正直、器を洗った水まで飲むと聞いたときは身構えました。でも「一粒も無駄にしない」という発想だと知ると、なるほどと腑に落ちる気がします。

ソウルから行きやすい寺:金仙寺・国際禅センターなど

韓国観光公社の案内では、ソウル近郊でテンプルステイを実施している寺として、国際禅センター(국제선센터)、金仙寺(금선사/クムソンサ)、奉恩寺(봉은사/ポンウンサ)、曹渓寺(조계사/チョゲサ)、津寛寺(진관사/チングァンサ)が挙げられています。都市部からのアクセスを重視するなら、まずこのあたりが候補になりそうです。

金仙寺は北漢山にあり、景福宮の回り方を調べたことがある人には距離感がイメージしやすいはずです。景福宮から車でおよそ10分という立地で、都心から近いぶん、平日の1泊でも組み込みやすい寺として紹介されています。国際禅センターはソウル市陽川区にあり、公式に同時通訳システムと外国人案内システムを備えると案内されている点が特徴です。

一方、慶州にある骨窟寺(골굴사/コルグルサ)はソウルからは離れていますが、禅武道という独自の体験を求めて外国人参加者の比率が高いことで知られています。近い寺で気軽に体験するか、少し足を延ばして特色の強い寺を選ぶか、という考え方の違いだと捉えるとよさそうです。

ソウル中心部からの近さだけで言えば、都心にある奉恩寺(봉은사/ポンウンサ)や曹渓寺(조계사/チョゲサ)も候補にあがる寺です。ただしこの2寺は当日型・参拝の案内が中心になっている場合もあるため、宿泊を伴う体験型・休息型を希望するなら、事前にどの型のプログラムを実施しているか、予約ページで確認しておくと二度手間になりません。

ソウル近郊の寺でも本格的な体験はできる?
はい。国際禅センターや金仙寺のように、都心から近い寺でも礼仏・瞑想・鉢盂供養といった基本プログラムは体験できます。「本格的かどうか」よりも「どのくらい移動に時間をかけられるか」で選ぶほうが現実的です。

英語・日本語が通じるか

公式サイトには韓国語版のほかに、別ドメインの英語版サイトが用意されています。国際禅センターのように同時通訳システムを備えると公式に案内している寺や、骨窟寺のように外国人参加者が多く英語での案内実績がある寺もあります。

一方で、日本語に対応した公式サイトは今回確認できませんでした。個別の寺が独自に日本語資料を用意している可能性はありますが、一次情報での裏づけは取れていません。基本は韓国語・英語でのやり取りになると考えておいたほうが安全です。

言葉に不安があるなら、事前に寺へ問い合わせる段階から韓国語の翻訳アプリの選び方を用意しておくと心強いはずです。現地では僧侶やスタッフが身振りを交えて説明してくれる場面も多いようですが、鉢盂供養のような細かい作法は、事前に流れを知っておくほうが安心して臨めます。

  • 確認できたこと: 英語版公式サイトの存在/国際禅センターの同時通訳システム
  • 確認できなかったこと: 日本語対応の公式サイト、日本語対応をしている寺の一覧
  • 不安なら: 申し込み前に翻訳アプリを用意し、寺へ直接問い合わせる

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向く人・向かない人:早起き・携帯・共同部屋

静かな時間を求めている人、一人旅で誰にも急かされずに過ごしたい人には、テンプルステイは相性がよい選択肢です。観光地を巡るのとは違う一日を過ごしたい人、3回目以降の韓国旅行で「次は何を見よう」と迷っている人にも向いています。

一方で、明け方4時台の勤行から一日が始まる時間割が多いため、早起きが前提になります。プログラム中は携帯電話の使用を控えるよう案内されるのが一般的で、四六時中スマホを触っていたい人にはやや不向きかもしれません。明確な没収規定までは確認できませんでしたが、「自制が求められる」という前提で臨んだほうがよさそうです。

部屋は多人数部屋(相部屋)と個室の両方を用意する寺が多いものの、寺によっては相部屋のみの場合もあります。一人で静かに過ごしたいけれど相部屋に抵抗があるなら、ソウルの韓屋ステイゲストハウス・ホステルの選び方も比較してみる価値があります。女性の一人旅で治安面が気になる場合は、韓国旅行の安全対策も事前に目を通しておくと安心です。

  • 向く人: 静かな時間がほしい人、一人旅、韓国旅行のリピーター
  • 向く人: 観光地巡り以外の体験をしてみたい人
  • 向かない人: 明け方の起床が難しい人、スマホを常に触っていたい人
  • 向かない人: 相部屋にどうしても抵抗がある人(個室のある寺を選ぶという手もある)

体力面では、108拝や境内清掃といった軽い運動を伴うプログラムがあるため、まったく体を動かしたくない人には休息型のほうが向いています。逆に、いつもの旅行が「食べる・買う・写真を撮る」で埋まりがちな人ほど、あえて予定を減らすテンプルステイの一日が新鮮に感じられるはずです。

宗教的な参加の強制はあるか

「お寺に泊まる」と聞くと、仏教徒でないと参加しづらいのではと身構える人もいるはずです。しかし複数の紹介記事や寺の案内ページでは、参加者が仏教徒である必要はなく、宗教を問わず誰でも参加できるという説明が一致しています。

ただし体験型を選ぶ場合、礼仏や鉢盂供養など宗教的な所作を含むプログラムへの参加が前提になっている点には注意が必要です。「体験はしたいけれど宗教的な所作にはあまり関わりたくない」という場合は、日課以外が自由時間になる休息型や、短時間で完結する当日型を選ぶという判断もできます。

宗教への入信や勧誘を目的としたプログラムではなく、あくまで韓国の伝統文化・仏教文化に触れる体験という位置づけです。とはいえ、実際にどこまで宗教的な所作に関わることになるかは寺やプログラムによって差があるため、迷ったら申し込み前に寺へ直接確認しておくと安心です。

仏教徒でなくても参加できる?
はい。宗教を問わず誰でも参加できるという説明が公式・非公式の案内で一致しています。ただし体験型は礼仏などの宗教的なプログラムへの参加が前提になるため、抵抗がある場合は休息型・当日型を検討するとよさそうです。

よくある質問

一人でも申し込める?
はい、一人での参加も一般的です。相部屋になる場合と個室が用意される場合があるので、予約時に部屋タイプを確認してください。
韓国語ができなくても大丈夫?
寺やプログラムによって差があります。国際禅センターのように同時通訳システムを備える寺もあれば、韓国語での案内が中心の寺もあります。不安なら翻訳アプリを用意し、申し込み前に寺へ直接問い合わせるのが安全です。
予約後にキャンセルできる?
できますが、規定は寺ごとに異なります。ある寺の例では3日前まで全額返金、直前になるほど返金率が下がり、当日は返金・延期不可という規定もあります。予約時に該当の寺のキャンセル規定を必ず確認してください。
修行服は必ず借りられる?
多くの寺で貸し出しがありますが、全ての寺で無料とは限りません。予約ページの持ち物欄に「修行服」の記載があるかどうかを確認しておくと安心です。
お酒やお肉は口にしてもいい?
寺の中で提供される食事は精進料理が基本で、肉類やお酒は含まれません。滞在中の飲酒・喫煙についても控えるよう案内されるのが一般的です。持ち込みが可能かどうかも含め、気になる場合は予約前に寺へ確認してください。

まとめ

  • 申し込みは公式サイト「templestay.com」から。地域・寺・型・人数で絞り込む
  • プログラムは「当日型」「体験型」「休息型」の3種類(公式区分)
  • 費用は寺ごとに個別設定で、全国共通の定額表は公式に存在しない
  • 修行服は多くの寺で貸し出しあり。持参物は洗面用具・タオル・充電器など
  • 鉢盂供養は感謝と節約の精神が込められた伝統的な食事作法
  • 宗教を問わず参加できるが、体験型は宗教的な所作への参加が前提

気になる寺が見つかったら、公式サイトの予約画面で日程・部屋タイプ・キャンセル規定・金額を、申し込み前にひとつずつ確認してみてください。

参考・出典

  • テンプルステイ公式サイト(About): https://www.templestay.com/fe/MI000000000000000020/html/view.do
  • テンプルステイ公式サイト(プログラム一覧): https://www.templestay.com/fe/MI000000000000000062/templestay/prgList.do
  • 韓国観光公社(VISITKOREA・英語版): https://english.visitkorea.or.kr/svc/contents/contentsView.do?vcontsId=139770
  • 国際禅センター公式サイト: http://www.seoncenter.or.kr/
  • 韓国寺刹飲食文化体験館(鉢盂供養の解説): https://www.koreatemplefood.com/temple-food/barugongyang/barugongyang
  • 外国人向けテンプルステイに関する報道(2025年9月4日配信): https://v.daum.net/v/20250904050447885
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