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韓国のコンビニで手に取った緑色の瓶、地方に行ったら見慣れない銘柄が並んでいて戸惑った、という声をよく見かけます。「チャミスル(참이슬)とチョウムチョロム(처음처럼)くらいしか知らない」という人も多いはず。実は韓国焼酎(소주)は、全国区の定番銘柄のほかに、地方ごとの銘柄、果実味の低アルコール系統、そして蒸留式の伝統焼酎まで、緑瓶ひとつ取っても中身はかなり違います。度数も各社そろって引き下げが進んでいて、数年前の記憶のまま選ぶとずれることも。この記事では、メーカー公式や韓国メディアの報道で確認できた範囲に絞って、銘柄・度数・地域の違いと選び方を整理しました。韓国のお酒文化全般についてはチキンと一緒に楽しむチメクガイドもあわせてどうぞ。
韓国焼酎を選ぶ軸は3つだけです。①度数——希釈式の主流銘柄は15.5〜16度前後まで下がっている一方、地方の一部銘柄や伝統焼酎はまだ高め。②地域——チャミスル・チョウムチョロムは全国区だが、釜山・大邱・済州などにはその土地でしか目にしない定番がある。③種類——普段の希釈式、果実味の低アルコール系、原料の風味をそのまま楽しむ蒸留式は、そもそも別ジャンルとして選ぶのが正解です。この3つを押さえておけば、緑瓶をなんとなく選んで「思っていた味と違った」ということは減らせるはずです。
結論——3つの軸で選べば外さない
あらためて整理すると、韓国焼酎選びで迷う理由は「情報が古い」か「そもそも比べる軸を持っていない」かのどちらかです。度数は各社が近年こぞって引き下げているため、数年前に飲んだ記憶をそのまま当てにすると「思ったより軽い」と感じることが増えています。地域については、チャミスルとチョウムチョロムはどちらも全国のコンビニやスーパーで買える全国区の銘柄ですが、釜山や大邱、済州などにはその地元でしか流通していない銘柄が根強く残っています。旅先でご当地の瓶を選ぶ楽しみは、実はここにあります。
そして種類の違いも見落とされがちです。普段口にする緑瓶の多くは「希釈式」という製法で作られていて、果実味を加えたシリーズや、原料の香りをそのまま楽しむ伝統の蒸留式とは、そもそも作り方も価格帯も別物です。次の見出しから、この3つの軸をひとつずつ確認できた範囲で見ていきます。
韓国焼酎は「希釈式」が主流——原料と製法の話
市販されている韓国焼酎の大半は희석식(希釈式)という製法で作られています。連続式蒸留で作った純度の高い原酒(주정)に、水と甘味料などを加えて度数や味を調整する方式で、原料由来の香りは比較的穏やかに仕上がるのが特徴です。私たちが居酒屋やコンビニで見かける緑瓶——チャミスル、チョウムチョロム、좋은데이(グッデー)、C1などは、いずれもこの希釈式に分類されます。
一方で、伝統的な単式蒸留で仕込む「증류식(蒸留式)」という別ジャンルもあります。原料の穀物や米そのものの風味が前面に出るため、価格帯も飲み方も希釈式とは異なります。この違いを知らずに「焼酎はどれも同じ」と思っていると、伝統焼酎を口にしたときに「いつもの緑瓶と全然違う」と驚くことになりがちです。希釈式と蒸留式、どちらが良い悪いという話ではなく、シーンに応じて選ぶジャンルが違う、と捉えるのがわかりやすいところです。蒸留式については後の見出しで改めて紹介します。
度数はどこまで下がったか——各社そろって「もっと軽く」
韓国焼酎の度数は、この十数年で大きく下がり続けています。ハイト眞露のチャミスルは1998年の発売当初23度でしたが、2006年に「오리지널(オリジナル)」と「후레쉬(フレッシュ)」に分岐し、フレッシュ側は以後何度も度数を引き下げてきました。2026年6月には16度から15.7度へとさらに調整されています(2026年9月5日確認)。一方のオリジナルは度数を変えておらず、現行20.1度を維持しています(2026年9月5日確認)。
ロッテ七星飲料のチョウムチョロムも、2026年9月1日にブランド出荷20周年を機に16度から15.7度へのリニューアルを発表しました。出荷は2026年9月中旬から順次予定されているとの報道で、本記事確認時点ではまだ切り替わっていない店舗もあるとみられます(2026年9月5日確認)。地方の銘柄でも同様の流れがあり、グッデーは무학(ムハク)公式サイトの製品ページで現行15.7%と確認できました。참소주(チャムソジュ)は16度から15.5度へ、釜山のC1は19度から18度へと、各社そろって「もっと軽く」を打ち出しています。ここまで来ると、数年前の記憶で度数を語るのはもう古い、と言えそうです。

全国区の定番銘柄——メーカー公式で確認できたものだけ
韓国全土のコンビニやスーパーで見かける全国区の銘柄は、実質的にチャミスル(참이슬)とチョウムチョロム(처음처럼)の2つに集約されます。チャミスルはハイト眞露(하이트진로)の看板銘柄で、香りの強い「오리지널(オリジナル・20.1度)」と、より軽い口当たりの「후레쉬(フレッシュ・15.7度)」の2系統が主力です(いずれも2026年9月5日確認)。オリジナルはしっかりした飲みごたえを求める人向け、フレッシュは食事と一緒に軽く飲みたい人向け、とすみ分けができています。
チョウムチョロムはロッテ七星飲料(롯데칠성음료)の銘柄で、江原道の「경월소주(キョンウォルソジュ)」をルーツに持ち、緑瓶焼酎の元祖のひとつとも言われています。前述の通り2026年9月にリニューアルが発表され、現行の16度から15.7度へ順次切り替わる予定です。どちらの銘柄も全国どこの飲食店・コンビニでもまず置いてある安心感があり、初めて韓国焼酎を飲む人はこの2つから比べてみるのがわかりやすいはずです。味の違いは「オリジナルはしっかり、フレッシュとチョウムチョロムはやわらかめ」というのが大まかな傾向です。
お酒に関する内容のため念のため添えておきます。韓国では満19歳未満への酒類の販売・提供が法律で禁止されており、購入時に身分証の確認を求められることがあります。飲酒運転は絶対にしないこと、体調や体質に合わせて無理のない範囲で楽しむことを前提にお読みください。
地方ごとの銘柄——旅先で地元の瓶を選ぶ楽しみ
韓国は地域ごとに強い焼酎ブランドを持っていて、地元では全国区の銘柄よりよく飲まれている、ということが珍しくありません。旅先で「この店、チャミスルもチョウムチョロムも置いていない」と気づいたら、それは地元銘柄が強い土地に来たサインです。確認できた範囲で、地域と銘柄・製造元・度数の対応を整理しました。
| 地域 | 銘柄 | 製造元 | 度数(2026年9月5日確認) |
|---|---|---|---|
| 釜山・慶尚南道 | 좋은데이(グッデー) | 무학(ムハク) | 15.7% |
| 釜山 | C1(씨원) | 대선주조(テソン酒造) | 18度 |
| 大邱・慶尚北道 | 참소주(チャムソジュ) | 금복주(クムボクジュ) | 15.5度 |
| 大田・忠清圏 | 맑을린(マルグルリン) | 선양소주(スニャン酒造) | 16% |
| 済州島 | 한라산(ハルラサン)オリジナル | 한라산소주 | 21度 |
大田・忠清圏の銘柄は少し注意が必要です。かつて「이제우린(イジェウリン)」という名前で広く知られていましたが、2024年6月にメーカー名・ブランド名ともに発売当初の「선양소주(スニャン酒造)」「맑을린(マルグルリン)」へ戻っています。現地のメニューや商品棚で「이제우린」の名前を探すと見つからないことがあるので、いまは「맑을린」の名前で覚えておくのが確実です。済州島の한라산(ハルラサン)にはオリジナル(21度)のほかに、糖類を加えない「순한(純やか)」タイプ(16度)もあります。
フルーツ味・低アルコールの系統
近年の韓国焼酎売り場で目立つのが、果実の香りを加えた低アルコールの系統です。ハイト眞露は자몽에이슬(グレープフルーツ)・청포도에이슬(青ぶどう)・자두에이슬(プラム)・딸기에이슬(いちご)という4種類の과일리큐르(果実リキュール)を展開しています。確認できた範囲では딸기에이슬の도수は13度でした(2026年9月5日確認)。他の3種については具体的な度数を今回の調査では確認できなかったため、飲みたい人は現地の店頭やパッケージ表示で確認することをおすすめします。
海外での人気はシリーズによって差があり、청포도에이슬が輸出量の4割以上を占めるいちばんの人気フレーバーとされています。フルーツ味の系統は、希釈式の主力銘柄よりさらに度数が低く設計されているものが多く、「お酒はあまり得意ではないけれど韓国の食卓の雰囲気を楽しみたい」という人の入り口として選ばれやすい傾向があります。ただし度数が低いからといって飲みすぎてよいわけではなく、体調や体質に合わせて量を調整することは、どの銘柄を選ぶ場合でも変わりません。
伝統焼酎(蒸留式)という別ジャンル
普段の希釈式焼酎とは別に、韓国には原料の風味をそのまま楽しむ증류식(蒸留式)の伝統焼酎があります。代表格が화요(ファヨ)で、公式サイトで確認できる現行ラインナップは화요17・화요25・화요41・화요53・화요X.Premiumの5種類です(数字がそのまま度数を表します、2026年9月5日確認)。入国米麹と培養酵母を使い、減圧蒸留で仕込むため香りが穏やかで、蒸留式を初めて飲む人にも比較的取り入れやすいとされています。
もうひとつの代表格が안동소주(アンドンソジュ)です。대한민국식품명인(大韓民国食品名人)の称号を持つ職人が手がける伝統的な蒸留式焼酎で、代表的な박재서 명인(パク・ジェソ名人)の製品は45度が主力です。同じ안동소주でも、35度や22度といった比較的低めの度数の製品を作る名人もいます。希釈式の緑瓶とは価格帯もボトルのデザインも違うため、お土産やちょっと特別な一杯として選ぶ人が多い印象です。マッコリを含めた韓国の伝統酒全般の楽しみ方はソウルのマッコリバーガイドでも紹介しているので、あわせて読むと選択肢が広がるはずです。
どこで買うのがいちばん安いか——コンビニ・マート・飲食店の価格差の構造
韓国焼酎は、買う場所によって価格の傾向がはっきり分かれています。確認できた報道によると、大型マートは政府の「기준판매비율(基準販売比率)制度」による酒税計算基準の見直しを受けて出荷価格が下がりやすく、比較的安い価格帯になりやすい一方、コンビニはそれよりやや高め、飲食店はさらに高くなる、という3段階の構造が指摘されています。飲食店の価格が下がりにくい理由としては、人件費や家賃などの上昇分を主力の料理価格に転嫁しづらく、酒類の価格に反映させる傾向がある、という指摘がありました。
具体的な価格そのものは変動が大きく、この記事では数字を断定して書きません。傾向として覚えておきたいのは、「同じ銘柄でも、飲む場所によって値段の付き方が違う」という構造そのものです。まとめ買いをしたいならマートやコンビニ、雰囲気も含めて楽しみたいなら飲食店、という使い分けが現実的です。韓国のコンビニでの買い物のコツは韓国コンビニ活用ガイドにまとめているので、焼酎以外の買い出しと合わせて確認しておくと便利です。
飲食店での頼み方と、注ぎ方のマナー
韓国の飲食店で焼酎を頼むときは、銘柄名をそのまま伝えれば通じます。「참이슬 후레쉬 하나 주세요(チャミスル・フレッシュを一つください)」のように、銘柄名+「하나 주세요」で注文できます。地方の店では、その土地の定番銘柄しか置いていないこともあるので、メニューに複数銘柄が並んでいたら、店員さんに地元でよく飲まれている一本を聞いてみるのも楽しみ方のひとつです。
注ぎ方については、韓国では目上の人には両手を添えて注ぐ、目上の人からお酒を受けるときも両手で受ける、といった一般的なマナーがよく紹介されています。ひとりで静かに飲む「혼술(ホンスル)」というスタイルも近年は珍しくなく、必ずしも誰かに注いでもらう前提で飲む必要はありません。ひとり飲みの店選びについてはソウルのひとり飲みガイドで扱っているので、気になる人はチェックしてみてください。いずれの飲み方であっても、飲酒運転は絶対にせず、体調や体質に合わせて無理のない量にとどめることが大前提です。
日本へ持ち帰るときの免税枠、そして日本で買えるのか
お土産に焼酎を買って帰りたい人がまず考えたいのは、瓶は重くて割れるという単純な事実です。免税枠と重量を考えると、日本でも買える銘柄なら現地では買わない、という選び方もあります。日本でも手に入る食品や日用品をまとめて確認したいときはQoo10の食品・ドラッグストアカテゴリを見ておくと、荷物を増やさずに済む場合があります。
日本関税協会の案内によると、日本の税関における携帯品の酒類の免税範囲は、成人1人あたり「3本(1本760mlとして計算)」=合計2,280mlまでです(2026年9月5日確認)。未成年者にはこの免税枠は適用されません。この範囲を超えた分は簡易税率で課税対象になります。韓国土産全般の免税手続きについては韓国の免税ガイドにまとめているので、焼酎以外の買い物と合わせて確認しておくとスムーズです。
日本で公式に買える銘柄も限られています。今回確認できたのはチャミスル(참이슬)とチョウムチョロム(처음처럼)の2つだけです。チャミスルはハイト眞露が1988年に設立した日本法人を通じて、セブンイレブンやローソンなど全国のコンビニ・スーパー・酒販店で取り扱われています。チョウムチョロムは株式会社ロッテ酒類ジャパンが日本国内で公式に販売しており、公式サイトでは360ml・度数16.0%と案内されています(韓国国内版の最新改定である15.7度とは表記が異なる点に注意してください、2026年9月5日確認)。좋은데이やC1、참소주、한라산などの地方銘柄については、日本の公式な輸入・販売者を今回確認できませんでした。詳しく知りたい銘柄については日本で買える韓国焼酎のまとめもあわせてご覧ください。
よくある質問
まとめ
- 選ぶ軸は「度数」「地域」「種類」の3つ
- 全国区はチャミスル(오리지널20.1度/후레쉬15.7度)とチョウムチョロム(16度→15.7度へリニューアル予定)
- 度数は各社そろって引き下げが進行中。数年前の記憶は当てにしない
- 地方には좋은데이(釜山・慶南)、C1(釜山)、참소주(大邱・慶北)、맑을린(大田・忠清)、한라산(済州)がある
- 「이제우린」は現在「맑을린」に名前が戻っている
- 果実味の低アルコール系統は入り口として人気だが、確認できた度数は딸기에이슬の13度のみ
- 화요・안동소주は蒸留式の別ジャンル。価格帯も飲み方も緑瓶とは違う
- 日本への持ち帰りは1人あたり2,280ml(760ml×3本)まで免税。日本で公式に買えるのはチャミスルとチョウムチョロムのみ確認できた
韓国焼酎は「緑の瓶ならどれも同じ」と思われがちですが、度数・地域・種類という3つの軸で見ると、意外と選ぶ楽しみが広がるお酒です。次に韓国のコンビニや飲食店で緑瓶を手に取るときは、ラベルの銘柄名を少し気にしてみると、いつもと違う一杯に出会えるかもしれません。
参考・出典
- 한국일보「참이슬 후레쉬 도수 또 낮춘다… 15.7도로 몰리는 ‘순한 소주’」 https://www.hankookilbo.com/news/article/A2026060209570004393 (2026年9月5日確認)
- 파이낸셜투데이「하이트진로 ‘참이슬 후레쉬’ 리뉴얼…”알코올 도수 15.7도 조정”」 https://www.ftoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=359837 (2026年9月5日確認)
- 이데일리「롯데칠성 ‘처음처럼’ 더 부드러워진다…16도→15.7도 변경」 https://www.edaily.co.kr/News/Read?newsId=03004486645575856 (2026年9月5日確認)
- 무학公式サイト 좋은데이製品ページ https://www.muhak.co.kr/product/goodday/ (2026年9月5日確認)
- 뉴시스「무학, 19도 소주 ‘좋은데이 부산갈매기’ 부산 출시」 https://www.newsis.com/view/NISX20240325_0002673648 (2026年9月5日確認)
- 부산일보「C1 소주 13년 만에 리뉴얼… 19도에서 18도로 낮아져」 https://www.busan.com/view/busan/view.php?code=2025071814422205731 (2026年9月5日確認)
- 경북일보「금복주 ‘참소주’ 도수 낮췄다…15.5도 리뉴얼 출시」 https://www.kyongbuk.co.kr/news/articleView.html?idxno=4080127 (2026年9月5日確認)
- 한국경제「선양소주, 맑을린 19년만에 리브랜딩 출시」 https://www.hankyung.com/article/202406105692h (2026年9月5日確認)
- 제주의소리「’제로 슈거’ 신제품 16도 소주, ‘한라산 순한’ 출시」 https://www.jejusori.net/news/articleView.html?idxno=414785 (2026年9月5日確認)
- 화요公式サイト 製品ラインナップ https://hwayo.com/products-2/ (2026年9月5日確認)
- 명인안동소주(박재서 명인)公式サイト http://www.adsoju.com/ (2026年9月5日確認)
- 이데일리「하이트진로, 수출전용 2탄 ‘딸기에이슬’ 출시」 https://edaily.co.kr/News/Read?mediaCodeNo=257&newsId=01476006622484656 (2026年9月5日確認)
- 한국경제「대형마트·편의점 소주 가격 인하했다…식당도 내리나」 https://www.hankyung.com/article/202401026986g (2026年9月5日確認)
- 찾기쉬운 생활법령정보(국가법령정보센터)「청소년에 대한 주류판매 금지」 https://easylaw.go.kr/CSP/CnpClsMain.laf?popMenu=ov&csmSeq=718&ccfNo=3&cciNo=2&cnpClsNo=5 (2026年9月5日確認)
- 日本関税協会「携帯品のお酒の免税範囲」 https://www.kanzei.or.jp/tradematerials/perasonal_effects/ (2026年9月5日確認)
- 이코노미조선「초록 병은 멋진 것…日 전국 어느 편의점 가도 ‘참이슬’」 https://economychosun.com/site/data/html_dir/2023/11/27/2023112700016.html (2026年9月5日確認)
- 株式会社ロッテ酒類ジャパン公式サイト チョウムチョロム ブランドページ https://lottechilsung.co.jp/brand/chumchurum/ (2026年9月5日確認)

